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給食係さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 60
性別 男性
ホームページ http://members.jcom.home.ne.jp/varus9/respect.allen.html
自己紹介 「アニーホール」のパンフレットを電車内で広げて見ていた。
ふと視線を移すと、真正面に座った外国人の女性がパンフを指差していた。続けて彼女は親指だけを突き出し、おもむろに軽くウインクをした。
嬉しかった。

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21.  イン・ザ・カット
シリアスな人間ドラマだったり、戦争モノだったり、はたまた濃厚なベッドシーンだったり。ある一定の年齢以上の女優が、この種の作品に出ることは、それだけで「演技派」としての印象を持たれがちになるものだ。ところが、それは誰しもに当てはまる絶対的なイコールではなくて、ライトな恋愛映画やコメディでも「上手いなぁ」と観客を唸らせ、存在感を見せつけることはできる。すなわち、作品の種類やエロティックなシーンの有無と役者の実力は無関係なのだ。「ラブコメの女王」として、この10年不動の地位を築いてきたメグライアン。演技は決して上手ではないけれど、大きな瞳をクリクリさせて、愛くるしい仕草、キュートな表情で絶対的な人気を得、観客もまた男女の別なくそんな彼女を欲しがった。ところが当の彼女は、自身のそんなキャラクターを拒絶するかのように、たびたび(彼女にとっては必要のない)「戦火の勇気」のような不釣合いの作品に出たがった。あたかも戦争映画に出ることが「演技派」としての印象付けが可能な護符であると信じているかのように。そして今回もまた・・・ラブコメがよく似合うということは、彼女が決してチープな女優だということを意味しない。ゴールディ・ホーンをみてみるといい。コメディの専門家である彼女がメリル・ストリープより劣るなんて思っている映画ファンはだれ一人としていない。メグライアンは実力とキャラクター、そして自身の願望との乖離が年々悪化していってるように思う。彼女が外すべきものは洋服のボタンでもなければ、ラブコメでもない。「自分の実力とキャラを素直に受け入れる勇気を!」と彼女に伝えたい。「フレンチキス」のアナタは最高に輝いていたじゃないか、と。
3点(2004-06-12 12:32:25)(良:1票)
22.  シカゴ(2002)
浅利慶太も、宮本亜門もきっと一生懸命勉強して「日本人でもできるはずだ!」って思ってるんだろうけど、こういうのを見せられるとミュージカルって、やっぱり英語圏の専売特許であると痛感させられる。完全なる土俵違いで「そりゃ日本人には無理だよ」と、民族的な卑下ではなく、「畑違い」という観点からそう思う。その意味ではタモリに全面賛同する。「All that JAZZ」の日本語訳の歌詞なんて想像しただけでゾッとするもんなぁ。(実は昔、草笛光子がヴェルマ役を舞台版でやっていたという悲しい過去アリ。草笛光子って・・・) さて、映画としての本作の評価だが、やはり舞台向きというのが率直な感想で、映像ならではの演出も見られたが「舞台でこそ」の印象が強い。ギア様の踊りは陳腐でこっけいだし、レニーゼルウィガーも、ガンバッタのはワカルヨ、でも彼女がこなせる役ではなかった。唯一サマになっていたのはゼタの姉貴で「この野郎、つくづく強欲な女だぜ」臭を出していてカッコよかった。まったく勝ち気な太モモだ!(ご愁傷様です、マイケル)よって作品のストーリーは抜群に面白いけれど、映画向きではない、またギアとレニーが力不足、付け焼刃だったということで7点。うん、妥当な数字
7点(2004-06-12 12:05:54)
23.  恋人たちの予感
1989年の作品ですか・・・時代色が強いけれど、今観ても十分に面白い。よく考えて作った作品だ。まことにチープなラブストーリー、まことに陳腐な恋愛作品は今も多いけれど、本作は「大人が楽しめる」稀有な恋愛映画となっている。洒落たセリフの言い回しも「センスの良さギリギリ」に位置していて、イヤミの側に足を踏み入れてない。映像自体はいたってスタンダードなのでここに楽しみはないが、作品のテーマを一つに絞り、それを「深さ」ではなく「幅」の観点から描いている。多角的視点を持って書かれた脚本だ。メグ・ライアンにしても、これが最初で最後の良作と呼べる主演映画だろう。唯一いただけない点があるとすれば、それはこの邦題。なんだこれは?メチャクチャだ。センスゼロだ。ちなみに本作は、ただいまロンドンで舞台版となって復活公演している。15年の時を経ても今なお、ということはそれだけ普遍性を持った作品ということなのだろう。
9点(2004-06-02 01:33:09)
24.  ファースト・ワイフ・クラブ
単独でも十分主役が張れる女優3人を従えての贅沢な、いかにもアメリカンな女性像を描いたお手軽コメディ。だが、この作品、“ゴーゴー”ことゴールディ・ホーンの独り勝ちだろう。この女優に必ず着いて回る印象、すなわち20年前と体型、表情がほとんど変わらないという「不老」という特徴を、セルフパロディとして自身で茶化してる。さすがはゴーゴー、そんじょそこらのコメディエンヌとは器が違う。大物だ。自分で自分を笑わせることのできる人間は強い。よほど自信があるのだろう、確かに「サボテンの花」の頃と変わらず愛らしくキュート。スパッツ姿があれほど似合う45歳はハリウッド広しと言えど彼女だけだろう。ベット・ミドラーも自身の「庶民性」を茶化しているが、ゴールディほど吹っ切れてない。逆に、終始「優等生役」だったダイアンは気の毒な役回り。3人全員がハジけてしまっては、キャラにまとまりがつかなくなる為、どうしてもお堅い役割をせざるをえなかったのだろう。2人を、特にゴールディを引き立てた本作の影の功労者といったところ。さて、作品の中身はと言えば、現実にはありえない話の、夢物語をスタンダードに描いただけ。ほんの1,2時間を、気軽につぶすにはもってこいの作風でそこそこ楽しめる。まさか本作で社会的教訓や哲学的思考を読み解いた人はいないだろうから。
5点(2004-05-22 11:51:31)
25.  シーズンチケット
女性には申し訳ないが、これは紛れもなく男の子の専売特許のような作品だ。なぜそこまでして世の男どもはスポーツに熱を上げるのか。その答えがここにある。ある年代までの少年にとって、スポーツとは単なるいち競技の枠に留まらず、「父親との思い出」と分かちがたく重なり合うものだ。日本の男の子の場合は野球ということになるだろう。ご贔屓チームの成績とキャッチボールをした父との記憶とが重なり合い、少年時代それぞれの思い出深き個人史を作り上げていく。イングランドなら、それは当然「フットボール」だ。父に連れられて初めてスタジアムに行ったこと。大の大人が汚い言葉をはばかることなく言い合ってる風景。そんな体験が原初となってイングランドの男の子たちは大人になっていく。とくに舞台となった北部イングランドの出身者には顕著なことだろう。はっきり言って脚本は粗いし、編集もヘタクソだ。だが、そんな映画的側面はこの際どうでもいい。主人公2人の全く馬鹿げたこのフットボール愛。これを見れば・・・1度でもスポーツに情熱を傾けたことのある「かつての少年たち」は昔日の自分を思い出すことができるはずだ。
7点(2004-03-20 23:50:49)
26.  私の中のもうひとりの私
地味に良い。いや地味だからこそ良い。とりわけ主人公と同年代の人には心に光が、それも一本のローソクがやんわりと灯るような感慨にふけることができるのではないか。否定から始まった人生に悔いを覚え、動揺さえするのだが、だからといって極端な自己肯定に走ってやり直しを試みるわけでもない。あくまでも穏やかに、たおやかにセカンドライフを見つめ直そうとする姿勢に、年輪の重み、人間としての「成熟」をうまく映し出している。また、ジーナローランズをキャスティングしたセンスも光る。女性には相当苦労したであろうウディ・アレンだが、浮世の苦労もムダではなかった。「イイ女優」を見抜く目は確かなようだ。心地良い静穏がハートを満たす作品である。
7点(2004-02-21 22:40:02)
27.  アザーズ 《ネタバレ》 
某CS番組での放送で見たため、どうしても途中CMが入ってしまうのだが、せっかくこの世界に酔おうとしていた矢先、いきなり西田敏行のそれが画面に登場したため一気に興が覚めた。評価としては、キッドマンが一生懸命イギリス英語で発音しようとしていた努力に1点。トム吉と別れてキレイになったという事実に3点。憎たらしいほどヒステリックな女を上手に演じていたことに2点。ということで合計6点がいいところ。ゴシックホラーの定番とも言える要素(離れ小島、歴史的因果のある大邸宅、巨大な庭園、霧など)は揃えていたが、出来そのものは「スリーピーホロウ」のティムバートンの方が遥かに上だと思うし、みなさん触れられているように、「シックスセンス後」であることは減点対象にならずにはいられない。ということで本作の見どころは、ホラー映画として完成度より、いち女優として大輪の花を咲かせ出したキッドマンに見入る作品である、と一応結論づけたい。
6点(2004-02-07 23:44:42)
28.  バック・トゥ・ザ・フューチャー
「難しいことは抜きにして、とりあえず楽しんでよ、ネ!」という、アメリカ映画のある一面が良い方向で開花した傑作だと思う。「娯楽映画とはなにか?」と問われたとき、「現実を忘れさせてくれるもの」というのが一つの答えとして成り立つと思うが、それを地で行く作品。イイよ。すごくイイ。アメリカの良い意味での能天気さが発揮されていて。映画というのは芸術であり、文化活動でもあるわけだけど、だからといって社会的メッセージや、政治的思想、人生訓を散りばめなければ映画ではない、というのは、頭でっかちな人間の考える身勝手な暴論だ。たとえ映画館を出て30分後には忘れてしまうような作品であっても、館内にいた2時間が、ブラウン管に食い入ったその時間が、異空間として感じられたのなら、それは映画として、芸術として、文化として成立してたということ。「Have fun!」これもまた文化の醍醐味だ。
8点(2004-02-01 03:14:38)
29.  セブン
暗い。ひたすら暗い。映像もストーリーも何もかもが。雨が降ってる。服が湿ってる。傘はあるが、何の意味も持たない。早く着替えたい。この空間すべてから開放されて陽の光を浴びたい。そんな気にさせる。しかし、これは良作だ。本作以後、日本でも「精神世界モノ」「猟奇、残酷モノ」が一時期大流行して、便乗した映画やドラマも数多かったが、殺人の異常性ばかりに執着して、ドラマ本来とは別の、裏側にある「しだいに感じさせていく恐怖」までは描ききれていなかった。この映画が同類の作品よりも遥かに優れているのは、先見性ではなく、この「裏側にある恐怖」をひたひたと、しかし確実に訴えかけてくる力がある点だ。それは「本当にあったらどうしよう」といった現実的な恐怖ではなく、鑑賞後、あれやこれやと勝手に想像力が肥大していってしまう、抑えようのない働きに対する恐怖感だ。ところで、端役で出ていたグウィネス・パルトロー。本作のせいで「幸の薄い女」との印象が私の中では定着してしまい、シェイクスピアに恋をしても「結局、幸せにはなれないんでしょ、君は?」と、迷惑な邪推が頭の中でもたげてしまうのだった。嗚呼、抑制不能の自己想像力・・・
9点(2004-01-31 23:41:04)(良:1票)
30.  パンチライン
いい映画だと思う。「自然体」という言葉は好きではないが、監督も役者もスタッフも、みんなが肩の力を抜きながらも誠実に作ったことが伝わってくる。まるでイタリア映画のような「きっと、あの街にもある」といった、どこにでもあるであろう日常から一つのドラマを紡ぎ出していて好感が持てる。トム・ハンクスという役者は、いつからか周りがイメージする「トム・ハンクス像」というのを演じられるようになってしまい、それはプロとしてひとつのカラーを持ってる素晴らしい証明なのだが、「何をやってもトム・ハンクス」という奥行きのなさにもつながってしまってる俳優(だと思う)。ところがこの作品では、まだ若手だったせいか、「落ちこぼれの医大生だけど、夢だけはしっかり持ってる青年」そのものを実像的に演じていた。親への反発、やりたい事への自信と不安、恋への迷い。これぐらいの年代特有の、誰もが一つは持ってる甘酸っぱい思い出のいちシーンを、真正面から、体当たりでぶつかって表現している。荒削りな面も否めないが、むしろそのアバウトさが、役への現実味を与えていた。「年上の、美人でもないオバサンになんで惹かれるの?」これも、青春期特有の不可解さとしてリアリティに付与していた。
8点(2004-01-31 22:21:55)
31.  ショーシャンクの空に
下にある「N列23番」さんの感想が非常に正直だと思ったので、それを受ける形で私なりのレビューをしてみたいと思う。もはや本作は、映画本来が持つ力からは離れてしまった所に位置されている作品だと思う。つまり、「ショーシャンクの空に」という名前だけが一人歩きし、ブランド化し、記号化されてしまってる。夢や希望といったヒューマニズムがあり、それでいて人生の苦味もあって、バランス感覚が優れている作品ではある。派手でバカなハリウッド映画でもないし、至極難解な哲学的映画でもない。役者陣はだれも力があって、カメラワークも悪くない。全体的に「良い」作品だ。しかし、本作高評価の背景にあるのは、こうした「映画的なバランスの良さ」からではなく、もう一つのバランスが作用してるからではないかと思う。すなわち、超メジャースターが出ておらず、アカデミー受賞作でもない。ほどよく知的で、ほどよく娯楽性もあるという、観る側のセンスの良さをアピールできるバランス感覚だ。ミーハーでもなければ、マニアックなオタク趣味でもない。前評判の高さも手伝い「ショーシャンク」は見る者のハートをくすぐる。「ショーシャンク」の名は、こうしてある特定の意味を象徴する記号となり、無批判なブランド化を生んでしまったのではないか。であるならば、きわめて不幸な作品と呼ぶこともできると思う。
6点(2004-01-30 00:29:20)(良:14票)
32.  勝手にしやがれ
すごく仏教的だ。海も、山も、都会も嫌い。何もかもが嫌い。生きてることすら嫌い。全体を通して貫かれるこの「無常観」。ひどく仏教的だ。だからといって、何かを「悟る」といった境地にまでは至らない。なぜなら、これはフランス映画だから。このアンバランス感に妙な引っかかりを覚えてしまう。「時代と寝た作品」という指摘。確かにその通りだろう。いわゆるヌーヴェルバーグだ。時代色は極めて強い。しかし、それだけでは語り尽くせないサムシングを本作には感じる。はたして、それは何なのだろう?アンバランスな感覚の上で答えを探すのは、さぞや難しい。
6点(2004-01-28 23:19:06)
33.  雨に唄えば
「アメリカが誇れる自国文化とはなにか?」と問われたなら、まっさきに「ミュージカルだ!」と、私なら答える。もっと誇れ、アメリカ人!軍事力よりも先に、政治力よりも前に、この素晴らしきOwn Cultureを!!
9点(2004-01-25 22:29:09)(良:1票)
34.  アンフォゲタブル
甦らせる記憶が多かったかなと思う。フラッシュバックもありすぎると飽きてくる。あと1人削ってストーリーをまとめられたら良作だった。ただ、必要以上に泣かせよう、複雑怪奇にしようとする意図がなかったのは良かったと思う。リンダ・フィオレンティーノの演技力は本物。自分の研究に誇りを抱きつつも、しかしどこかでその単調な人生に少し自嘲している女の「陰」を巧みに演じてみせた。スターのいる映画もいいが、巧い役者がいる作品はピシッとしまって、観る側の気持ちまでも締まってくる。
5点(2004-01-25 22:12:25)(良:1票)
35.  グランド・ホテル
実に70年以上も前の作品。その事実にまず驚かされる。「映画脚本とはなにか?」「人物描写とはなにか?」「心象風景とはなにか?」そしてそれを「演じるとはなにか?」表方も、裏方も、映画制作に関わるすべての人にとって学ぶべき点はあまりに多い。ところで、あの愛犬はあの後どうなったのだろう?賛辞を送りながら、実はそれが一番の気掛かりだったと、失礼ながらも思ってしまう、もうひとりのワタシがいたりもする(笑)
9点(2004-01-18 03:34:05)
36.  ユー・ガット・メール
パジャマ姿で、てくてく歩く姿は、なにやらブリキの人形のよう。代名詞のルーズなショートヘアーもあって、見た目はまるで少年。いい意味で、いい年齢しても未だにエロティックな面がまったく見えてこない女性というのも珍しい。映画としては普通の極み。可もなければ不可もない。オチは初めの10分で分かってしまうが、彼女の仕草や表情目当てなら、そこそこ楽しめるはず。地下鉄の車内に蝶々が入ってくるシーンが印象的。ああいう感想が持てる女性というのは、きっと素敵だ。
5点(2004-01-14 00:00:40)
37.  サボテンの花
ゴールディー・ホーンが浜崎あゆみに似てるのではなく、“浜崎が”ゴールディーに似てるのです!と、ゴールディーファンの方は言いたいことだろう(笑)それくらい、彼女のいい意味での能天気ぶりが光ってる作品。宇宙人かのような、大きなクリクリお目めを見開いて、コミカルに演じている。この路線はのちにメグ・ライアンが引き受けることになるが、演技の幅という点ではゴールディーに一日の長がある。ところで「カタブツ女」を演じた、バーグマン。美人ですねぇ、付け入る隙のない完璧な顔の作り。役柄と合っていたかどうかの意見はあるだろうけど、ここまで完膚なきまでの美人だと、それだけで見せる価値があると思う。30年以上前の作品ということで、オチは途中から分かってしまうが、気軽に時間をつぶしたいのなら、オススメできる作品だと思う。
5点(2004-01-13 00:29:33)(良:1票)
38.  スコルピオンの恋まじない
「ロマンティック・コメディ」というジャンルをよく耳にするが、本当に「ロマンティック」な雰囲気をかもし出している作品というのは意外と少ない。かつてのアレン作品にあった「アク」や「クセ」は消えたが、本作は素敵な音楽と相まって真の意味で「ロマンティック」な一本だ。物語は淡々と進んで行き、オチも途中から分かってしまうが、むしろその予定調和ぶりが心地いい。しかし、観客の中には極めてシンプルな作りだけに「物足りない」と感じる方も出てくるだろう。だがそれは、今の映画がいたずらに複雑だったり、不必要に凝った作りをすることが「良作だ」とする傾向に慣れてしまった、現代人の感覚の方が麻痺してしまったせいではないだろうか。ムダを排し、ぜい肉を落とした「スコルピオンの恋まじない」。シンプルであればあるほど、“ロマンティック”はよりいっそうの輝きを放つ。
8点(2003-11-24 22:13:11)(良:2票)
39.  セント・オブ・ウーマン/夢の香り
アル・パチーノの「どうだ!うまいだろ臭」が強い感じがする。確かにうまいよ。でも過度になってしまって、少し嫌味だ。人生訓すぎる脚本もマイナス。人間の高潔さを説いた人間が、買春していちゃ「そりゃないぜ、パチーノさん」と突っ込みたくもなる。ここから先は作品の出来不出来ではなく、完全に個人の好みになるが、高潔さや勇気を描くのにこんなにダイレクトなやり方は芸に乏しいと思った。まるで小学校の道徳の教科書のよう。あからさまな倫理観を表現されても「so what?」というのが率直な感想。
3点(2003-11-18 01:28:43)(良:2票)
40.  スモーク(1995)
毎日、抱えきれないないほどのドラマを抱えた人々を受け止めてくれるのが都会の美点というものだ。ときに優しく、ときに厳しく。それはNYだけに限らないだろう。ロンドンでも、パリでも、そしてTOKYOでも。誰しもが泣いたり、怒ったりしながら毎日を生きている。きっと明日も、そんな日常を街は包みこんでくれるはず。「都会の魅力」がギッシリ詰った一本だ。
8点(2003-11-18 01:12:28)
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