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映画小僧さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 313
性別 男性
年齢 63歳
自己紹介 映画は生もの。リアルタイムで見るのが一番だけど、古い名画はどうしようもない。TVでしか観れないのなら、電気を消して電話を切って、誰も来ない夜に、なるべく劇場と同じシチュエーションで見るように努めています。(お酒を飲みながらはありますが)観る側、つまり自分も生ものですので、その時の体調、精神状態では見方も変わります。B級がA級に見えたり、恋愛映画がアクション映画に見えたり、でもそれはそれで面白いと思います。
と、勝手な事をのたまう40才の映画好きな親父です。

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21.  300 <スリーハンドレッド>
観賞する人を選ぶ作品だとは思います。でも、個人的にはすごく面白かったです。この映画の持つ匂いと言うか、香りというのが、ちょうど東映仁侠映画が上映されていたあの頃の映画館の感じがとてもするのです。最新の技術でもって、古めかしく絵画的なトーンでまとめられた内容がそう思わせるのか。はたまた、出てくる男達の粗野でいて美しく気高い精神にそう思うのか、よくは分りませんが懐かしい熱さを感じました。ハラハラドキドキという感情の起伏以外に、こう腕に力がみなぎるみたいな、健康的にはどうだろうというアドレナリンが体に沸きまくりました。一緒に観賞していた妻も同じような印象を持ったと言っていました。でも、映画の表現方法にはまだまだ道があるのですね。そういう点でも見応えのある作品でした。
[映画館(字幕)] 9点(2007-06-25 14:40:55)
22.  パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド 《ネタバレ》 
なんだか雰囲気を味わうというか、海賊ものというジャンルそのものが最近の映画の中では珍しいので、そうした感覚を楽しむ映画という気分でした。前2作品は観賞済みで、この3作目に臨んだのですが、結構面白かったです。多分にアトラクションめいた展開も映画としては見せ場になっており、大画面の迫力を充分に堪能。しかし、何と言っても男、男、男の集団のその汚いこと。当然のごとく海上生活ゆえ、風呂に入ってないであろう、その顔、そのスタイルの汚れ密度の高いこと、高いこと。何でもないことなんだけど、そんな海賊めいた汚さが妙に気に入ってしまいました。だからこそ、キーラ・ナイトレイの美しさが際立っているのだろう。嵐の大海原での決戦、びしょぬれになりながらの剣劇、砲弾乱れ飛ぶ様など、海賊ものの神髄をみせてくれています。あくまでも視覚的にですが。物語性など、あまり気になりませんでした。ムードたっぷりに演じている主役はもちろん、傍役までもが実に楽しそうなんだもの。いいなあ、お祭り的で。
[映画館(字幕)] 8点(2007-06-25 14:29:35)
23.  スパイダーマン3 《ネタバレ》 
悩み、傷つき、慢心になり、果ては復讐心まで自分の内に沸いてくるという、およそ題材的には暗い部分がメインとなる今回のストーリー。でも、スパイダーマンって、主人公そのものが完成された人間ではなく、まだ成長途上の青年であることから、こうした展開もありだろう。ピーター・パーカー自身の戦いとして、ヒーローらしくない素顔をさらしてのバトルが多いのも、そう考えればうなづける。そのバトルも、大画面の効果も充分考えての大迫力もの。特にハリーとの空中戦は、どちらが上でどちらが下か、もう何が何やらの興奮場面が続く続く。想像力を上回る程の視覚的なインパクトがこれでもかと胸ぐらをつかみまくります。大きなテーマとしては、憎しみや妬み、誰もが持っている心の闇の部分とどう向き合うのか、どう克服するのか。ヒーローである前に人間であるという当たり前の事が、これほど痛切に分るのもこのシリーズの大きな魅力。愛すべき隣人とはよく言ったもので、だからこそ人気があるのだろう。ラスト、やっと理解しあえた友人を亡くしてしまう所では涙が出た。ここにも、救うことのできないものがあること。ヒーローが全知全能ではないこと。MJが言った「スパイダーマンにも助けは必要なのよ」の言葉がグッと来る。CGによる視覚面での宣伝が過剰に行われているがドラマの部分も充分に良いです。静かに終るエンディングで、観ているこちらが救われたという感じです。もう一度みたいです。
[映画館(字幕)] 9点(2007-05-08 17:20:44)(良:1票)
24.  ロッキー・ザ・ファイナル
非常にシンプルな映画でした。でも、シンプルであるがゆえに、勇気、努力といったメッセージが何の不純物もなく、観ている者の胸に飛び込んできます。年をとり、エイドリアンを亡くし、実の息子とも離ればなれに暮らしているロッキー。変わって行く街並、時代、人々。その中にあってロッキーだけは変わらない。エイドリアンとの愛で得た幸せを、出会ったこの地で一生大切にしていく老後が、前半のシーンでしっくりと描かれています。ただ悲しいだけじゃない。なぜならエイドリアンはいつもロッキーと一緒だから。ただ、こういう老後が本当の自分なのか、このままの生き方が本当なのか、その確認のため再びリングに立つ後半。映画的な興奮は、ロッキーのテーマと共に最高潮に。本能に訴える映画音楽として、この曲ほどアドレナリンが沸騰するものはない。そして、ラスベガスの試合。殴りあい、血がとびあい、汗が舞う。肉体の激突が語る多くの言葉に観ているこちらも目が潤む。魂は年をとらない。人生ほど重いパンチはない。どんなになっても前に進むんだ。そんな言葉のラッシュに、胸が熱くならない訳がない。過剰な音楽の演出もなく、試合終了後のロッキーの「さあ、帰ろう!」というセリフに涙が出た。そうだよね、エイドリアンのいるあの街に、またエイドリアンと生きていくんだよね。本当の自分をみんなに見せて、そして自分でも確認できて、良かったねロッキー。笑顔が本当に眩しくて、眩しくて。いい映画でした。最終章に相応しい作品でした。
[映画館(字幕)] 9点(2007-04-23 10:22:47)(良:7票)
25.  ナイト ミュージアム 《ネタバレ》 
歴史の息づく所ですか。いい表現だなあ。博物館の恐竜や動物や偉人達が真夜中になると自由に動き出すなんて、ファンタジーですなあ。CMでは、パニックコメディ風な紹介ですが、内容の方はそれもありの、親と子供の関係修復、告白できない鑞人形の恋物語、博物館のガイド女性の夢実現等、しんみりしたり、ほのぼのしたりと割とお話のある展開です。自分がああいう雰囲気が好きだからかも知れませんが、動かないものが動き出す、という単純な思考を具現化してくれているだけでワクワクしました。特にジオラマの小さい小さい人間達のワーワーやっている様といったら、うん楽しい!おもちゃのような映画だけど、おもちゃが今でも好きな人は満足できるのでは。動き出した恐竜や動物たち、ネアンデルタール人達が、ぞろぞろと博物館に戻ってくるシーンで、主人公の話を信じてなかったガイドの女性が、タクシーの中でその光景を目の当りにした時、驚きよりもうれしそうな表情をしていた場面はなんだかジーンとしました。分る人には分る感情なんかな。あと、ラスト、指パッチンでライトが消えるのも伏線が前半にあり、ちょっとうれしかったです。夢の時間のような楽しい作品でした。
[映画館(字幕)] 7点(2007-03-12 18:41:39)(良:1票)
26.  ゴーストライダー 《ネタバレ》 
アメコミ物ということですが、原作は全く知りません。昨今のヒーローブームとでもいうのでしょうか、スーパーマン、スパイダーマン、X-メン等の映画化が成功している点をうけて、今作も作られたのでしょうが、以外に面白かったです。俗に言うダークヒーロー物ですか。どくろにバイク。皮ジャンに鎖。ほんでもって、炎に包まれているというビジュアルインパクトはかなり強烈。普通なら悪役でしょ、みたいな。演じているのが好きな俳優でもあるニコラス・ケイジ。ミスマッチのような、いや、そうでもないような絶妙なバランスで画面の中で動いています。変身しています。視覚効果は、CGがもう当り前になっていて、新鮮味はないが、やはり凄いですね。特にビルの屋上からバイクごと飛び下りる場面なんかは、漫画の世界そのもの。お話は、宗教感全開の展開で、悪魔との絡みや魂の解釈等、「?」の部分もあるのですが、強引にラストに引張って行く力技でテンポとしては悪くありません。夜の荒野を2人のゴーストライダーが走るシーンは、この絵だけを監督は撮りたかったんじゃないかと思うくらい、ノリノリでした。 あと、あのピーター・フォンダが主人公のバイクを「いいバイクだ」と言うシーンはおかしかったです。そうか、あのイージーライダーからもう何十年も経つのか。ちょっと感慨深いものがありました。
[映画館(字幕)] 6点(2007-03-05 11:28:01)
27.  日本沈没(2006)
日本が沈没する。言葉にするとこれだけなんだけど、そこにからむ視覚的な要素が何と言ってもこの映画の見所だと思います。でも、北海道、九州、東京の地震、津波シーンは、尺が短く物足りない印象を受けました。不謹慎ですが、崩壊の美学とでもいうのでしょうか。無機質な建物が崩れる様というのは、ある種カタルシスを覚えます。一般の方が生活する家やアパート、マンション、道路、橋などには、そんな感覚はないのですが、東京の超高層ビル群が、ドドドッと崩れ落ちる所は、高揚感さえありました。人間が叡智の象徴として作った人工的なものなど、自然の前では何の意味もなさない、そんな破壊っぷりがいいのです。怪獣映画のノリですね。だから、主役2人の恋愛は付録みたいにしか見ていませんでした。パニックに陥っている日本各地で神出鬼没の草薙君には、ただ驚くばかりでしたが。スペクタクルというふれこみの割には、少し地味な印象もあります。ただ、DVDでは、迫力が半減いや、きっとそれ以下になるので、大画面で観賞できたのには正直うれしかったです。
[映画館(邦画)] 7点(2007-02-13 16:09:55)
28.  バブルへGO!! タイムマシンはドラム式
うわぁ、お馬鹿な映画だなあ。でも、こういうのもいいんじゃない、なんて、バブル時代じゃないけれど脳天気に楽しめる映画でした。わずか17年しかたっていないのに、凄く昔のような印象を受ける東京の街、ファッション、音楽、その他風俗もろもろ。同じ日本とは思えない違和感が笑いを誘います。バック・トゥ・ザ・フューチャー的なノリはありますが、あそこまで突き抜けた感じがしないのは、どうしてだろう。特撮とか、脚本とかの段階での話でなく、映画として、とことん面白がらせる何かが少しだけ欠けているような気がします。東京という地域限定、母親をさがす、そしてバブル崩壊を期日までに止めるという、柱自体はバック・トゥと同じなのにね。悪く言えば、90年代懐かしのカタログ的な見せ方だろうか。でも、役者さん達はいずれもお気に入りの方々なので、ついつい点数が甘くなります。感動とか、泣くとかとは無縁の作品ですが、今の不景気な時代を笑い飛ばせる、そんな勇気まではいかない、ちょっとしたエールを送ってくれるのはうれしいです。
[映画館(邦画)] 8点(2007-02-13 15:51:22)
29.  機動戦士ガンダムF91
ガンダムであってガンダムでないような、そんな人間のフォルムに近いF91の造形が好きで、好きで、プラモデルも購入しました。ストーリー的にはぶつぶつと切り抜き記事を並べた印象で、戦争がまた始まるのか、と悲愴感や虚無感もなく平らな展開です。劇場で観たなら、飽きていたかも。でもでも、F91を主人公が駆り出してから、俄然面白くなり、ラストのラフレシアとの戦闘シーンは体が震えました。テーマそっちのけで、単純にカッコエエやん。スピードが残像が、何でやのんの突っ込みを入れる間もなく、ただひたすらカッコいいだけに昇華させた場面にやられました。近くのカラオケで妻に森口博子さんの主題歌を唄ってもらうと、必ずこのラストの戦闘シーンがモニターに流れるので、大変うれしいです。
[DVD(邦画)] 8点(2006-10-23 12:33:40)
30.  男たちの大和 YAMATO
映画を観ているという当たり前の気分に、どっぷりと浸らせてくれる作品でした。テーマも題材も決して面白いという類のものではないですが、大画面の向こうから伝わってくる熱というか、魂というか、そんな形容しがたいものに圧倒されました。TVのフレームでは、こうはいかないだろうという、そんな気持ちが上映中ずっとありました。戦艦大和という艦は、その名前、その姿、存在だけでも日本人を最も象徴しているものだと思います。ですから、画面いっぱいに表現されるだけで、様々な想いが胸に集まり、苦しくなってきます。切ない、悲しい想い。愚かではかない想い。兵器にすぎないこの艦に乗ることが誇り、これで日本を、愛する人を守るという自信。若い人が疑いもなく、こころからそう信じていた時代。でも、兵器は兵器。相手も死ぬということ。こんなとんでもない事が、今でも世界のどこかで行われているという現実。でも、映画は声を荒げてそんな事はいっていません。観るだけで、充分伝わってきます。吹っ飛ぶ体、ちぎれる足。泣き叫ぶ若者。生きている時は何人と数えられる人間が、一瞬で死に、何体と数えられる悲しい事実。若い人が桜のように爆風に散っていく。涙が出ます。生きていてすみませんでした、と10代の若者が土下座する。こんな切ないことはないです。役者さんたちの熱演、日本ではスケール感のある大和の描写、音楽。娯楽作ではないけれど、観ている者に必ず何かを残す作品だと想います。映画館で観れて本当に良かったです。
[映画館(邦画)] 8点(2006-10-23 12:06:37)
31.  ブラック・ダリア
デ・パルマ監督の作品を映画館で観るのは久しぶりです。独特のカメラ回しやカットで、サスペンスの鮮度を、そしてスリラーの感度を上げた職人気質の監督というイメージで本作を観たのですが、最高!とはいかないまでもなかなか面白かったです。2人の男の関わりを最初に見せ、そこに女を絡ませ、やや説明的な描写が長く続き、ブラックダリア事件になかなか突入しません。「なんじゃ。どこから本編がはじまるのかな?」とじらしてじらして。やがて、カメラワークを駆使したある場面から(カメラが低上空から景色をとらえ、狭い路地を車が走ってくる、道端を男と女が歩いてくるのをワンカットで魅せる)作品はダークな色合いがより濃くなってきます。色調自体も、かなり抑えられ鮮やかな場面はほとんどなく、舞台となる年代の空気をうまく出しています。事件の本質そのものの追求というよりは、その事件をきっかけに何か狂いだした人間の性を見せる内容でした。純粋にサスペンスや謎ときを楽しむ(視覚的なトリックはありますが)ものではないのが、観る人を選ぶと想います。ただ、映画館の暗闇の中の方が、この作品にはあっているような、そんな気がします。
[映画館(字幕)] 7点(2006-10-16 10:29:14)
32.  ワールド・トレード・センター
これは絵空事ではありません。全世界が驚愕した事実です。世界貿易センタービルの崩壊シーンがTVで繰り返し流れる度に、テロの恐ろしさ、忌わしさ、そして、結果たくさんの人々が犠牲になっています。最初、この映画はビルのシルエットが象徴的なポスターで知りました。2本のビルの間に小さな小さな人間のシルエットがふたつ。本編の主人公である2人の警官が立っている有名なポスターです。監督がオリバーストーン。政治的な匂いが漂ってきそうな、そんな印象を受けました。しかし、映画は実に淡々と、真正面からこの災害を、瓦礫に埋もれ必死に生きようとする人間を描いています。テロだとは知らず、ビルが全て無くなった事も知らず、2人は互いに声を掛け合い、生きようとします。妻を想い、子供を想い、家族を想う。生きるという行為にすがる手だてが、やはり自分だけの命ではなく、家族あっての自分だというのは、どこの国でも同じ。暗い画面の向こうで交わされる2人の会話に胸が震えます。また、彼等を助けようとする人々も、名声や報酬が欲しい訳でもなく、ただ人間の素朴な本能に基づき、崩れそうな瓦礫の中に挑みます。大袈裟な演出もなく、ただ感傷的に盛り上げる音楽もなく、どちらかというと地味に作り上げられた作品です。映画以上に事実としてのドラマがそこにあったからなのでしょう。映画の最後、元気になった2人が感謝の会で見せた笑顔に涙がこぼれました。重い涙でした。心の充足というよりも、受け止めねばならない問題を観る者に与える映画でした。とりとめのない感想でごめんなさい。ただ、多くの人に観て欲しい作品ではあります。
[映画館(字幕)] 8点(2006-10-10 09:51:19)(良:2票)
33.  フラガール 《ネタバレ》 
泣ける映画だ、とは聞いていました。しかし、そんな予備知識を軽く凌駕する涙が頬を流れ落ちます。もうナイアガラ状態。早苗が父親に殴られて、それを知った先生が男湯にどなりこんでいくくだりから、胸に熱いものが込み上げてきて。そこからです、画面が滲んで滲んで大変でした。フラガール達の一途な思い、家族を、炭坑を、そして踊る自分自身を思う真摯な姿勢にもうくらくらです。また、紀美子の母親がストーブを集める場面でのセリフがいいです。「木枯らしくれえであの子たちの夢をつぶさせちゃなんねえ。ストーブ貸してくんちぇ」と頭を下げるところなどは、もう、その方言の切なさ、愛おしさと相まって、観ているこちらの心がぐわんぐわんと揺れます。小百合も「先生踊らしてくんちぇ」と泣きながら言う場面がありますが、ここもイイです。なんかツボにはまってしまい、もう全員大好きみたいな、そんな気分になります。そしてラスト、完成したハワイアンセンターでのフラガール達の踊りは、最初から泣きっぱなしで、出演者達の涙とこちらの涙が合わさって、興奮というのか、何というのか、エンドロール後に拍手しまくっている自分がいました。最高です。発散でもなく、解消でもない、本当に清々しいものに包まれた、そんな魔法のような映画です。販売していたパンフレットも素敵でした。掲載されている写真も古めかしく懐かしくまとめられていて、久々に買って良かったと納得できるものでした。ああ!万歳!フラガール!この言葉が自分の表現できる全てのような気がします。
[映画館(邦画)] 10点(2006-10-02 17:49:06)(良:1票)
34.  スーパーマン リターンズ
今作を観る前に、ドナー監督の「スーパーマン」をDVDで観ました。あの有名なオープニングタイトルの爽快さを今作でも感じることが出来、その時点で私の評価は高得点域に。しかも、内容はドナー版のクラシカルな作りを意識して、最近の映画に見られるアップテンポな進展ではなく、ひと昔前のハリウッド大作ロマン映画なる香りさえ漂わせています。たとえは乱暴ですが、ミスタードーナツのオールドファッションのような感じですか。今作の監督がドナー版をとても愛しているのがよく分ります。ヒーローがヒーローとして存在すること。それは、単純に世の中の悪い事、また、災害や事件から人々を救う事。スーパーマンが遥か地球の空の上、耳をすまして世界のニュースを聴いている場面では、なぜかうっとりとしてしまいました。特撮部分の出来もすごく、飛行機を救う場面などは、思わず声を上げそうでした。メジャーリーグのグラウンドに降り立ち、皆の声援を浴びる場面ではなぜか涙が。年をとっても、自分の中では、まだヒーローを欲しているんだなと納得。これって、サンタクロースの存在を信じていることと同じ現象なのかな。 とにかく、面白かったです。クリストファー・りーヴが演じて完璧なものとしたこの偉大なヒーローを、もう新しい作品はみることが出来ないだろうと、くじけてた心に見事よみがえってきてくれました。出来るならもう少し大きなスクリーンといい音響装置の中で観たかったです。公開初日なのに、え、なんで、この劇場で?とショックでした。
[映画館(字幕)] 9点(2006-08-21 18:52:59)(良:3票)
35.  クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶブリブリ3分ポッキリ大進撃
このシリーズは大好きなのですが、今作はいまいちという印象を受けます。最初の無声で語られる野原家の朝の物語、特にみさえの奮闘ぶりは笑えるし、良く分ります。テンポもあって、その苦労具合も観る者に上手に伝わってきます。しかし、みさえの苦労がクローズアップされている割には、スーパーヒロインになってうさを晴らすという展開に持っていくのは少しぎこちなさが。SFでもおとぎ話でも、何でもありのこのシリーズの魅力があまりにもこじんまりとしているので、勿体ないです。家族の結束、家族の大切さは、別にヒーロー、ヒロインを作らなくても充分に伝わるのでは。なんてったってしんちゃんそのものが、野原家のヒーローなんだから。
[DVD(邦画)] 5点(2006-07-18 11:09:14)
36.  フライトプラン
母は強し。その主題が明確には出ているものの、そのためには映画的に手段を選ばないというのはどうなんでしょうか。設定も面白いし、娘がいなくなるのが、現実か妄想なのか、空港での娘がいなくなる場面でわずかながらの期待を持たせますが、あまりにも強引な展開で主人公に感情移入できませんでした。知的な顔立ちのジョディ・フォスターが狂人みたいに娘を捜索するシーンは、確かにうまいのだろうけど、心のどこかに違和感を感じたのも事実。スーパーウーマンばりの行動がそう思わせるのでしょうけれど。サスペンスにはなり切れていない点で、怪しい人物のピックアップが観客に簡単に出来てしまいます。もうひと工夫あれば、と思う作品です。
[DVD(字幕)] 5点(2006-07-18 11:00:32)
37.  妖怪大戦争(2005)
夏のお祭りみたいな賑やかで馬鹿馬鹿しい映画。三池監督という名前で選んだんですが、そのはじけっぷりは少し大人しいと感じました。もっとハチャメチャになるのかと 思ったら、少年のひと夏の成長を描きながら、大人になると忘れるものがあるという現実をちゃんと描いているので。あ、まともなんだ。やはり、家族で楽しむことが前提にあるからだろうけど。でも、面白かったです。特にジャンボ機につかまり東京目指す場面は笑ってしまいました。
[DVD(邦画)] 7点(2006-07-18 10:13:45)
38.  電車男
話題にもなり、社会現象的にも大きく取り上げられ、TVドラマも大ヒット。今更、DVDで観賞とは、随分と遅れた自分ではありますが、なかなか良かったです。オタクの初めての恋愛物語を面白可笑しく、映画ならではの誇張を交えながらよく描けています。これも純愛なのかな。よくある日常の中での、些細なきっかけ。酔っぱらいにからまれた美女を救うという、決してないとはいいきれない場面に遭遇した主人公。彼がオタクでなかったら、こうまで感情移入できなかったです。思わず応援したくなる設定だからこそ、観てしまうのですね。苦しい、人を愛するのは、好きになるのは苦しいと彼がメッセージを送る所は、じんと来ました。心の痛み、でもその痛みはただ痛いだけじゃなくて、機械では決して味わうことの出来ないもの。相手がいて相手の事を想い、想い、想い感じるもの。切なくていいなあ。秋葉原が幻想的に描かれる抱擁のシーンは素敵です。あと、中谷美紀さんの声がいいですね。好きな女優さんです。
[DVD(邦画)] 7点(2006-07-18 10:02:58)(良:1票)
39.  蝋人形の館
観終った後、2時間近い上映時間にびっくり。こうした作品って、90分や100分程度が主流と思っていただけに、長かったんだ、だから最初の方がまだるっこしいのかと納得。思わせぶりな冒頭のシーンはいい感じなんだけど、若い男女の描き方、行動パターンなどはまさにホラーの王道。鑞人形館に入るか、普通?でも、そう持ってこないと物語は進まない訳で、観ているこちらも突っ込みながら、心の深い所で期待もしているんだろうな。案外、定石通りだから観ていられるのかも知れない。この手のジャンルって、決まった怖がらせ方、恐がり方が暗黙の内に制作と観客の間で出来ているのだろう。そうした展開をくつがえすってのは、やはり難しいのかも。だからこそ、ラスト近くにスペクタルな視覚効果を持ってきて、ただ逃げるというお話じゃなく、今の技術は凄いんだと見せて少しでもアピールポイントを上げているんじゃないだろうか。日曜のお昼間に観ましたが、飽きはしなかったです。
[DVD(字幕)] 6点(2006-07-18 09:46:34)(良:1票)
40.  ALWAYS 三丁目の夕日 《ネタバレ》 
予告編で東京にやって来た六子が工事中の東京タワーを車の中から見上げるシーンがあり、それだけでこの映画は絶対見なくちゃだめなんだと、何かに憑かれるように劇場に足を運びました。邦画を初日に見るなんて行為はここ何十年の中でもなかったことでした。そして見終った後、予告編で決意したことは少しも間違っていませんでした。昭和という言葉自体に、既にノスタルジーを感じてしまいますが、それは物であったり、風景であったり、また世相を表す文化や風俗に対して抱いてきたこと。この映画を見る限り、それらはあくまでも視覚の手段に過ぎず、それらのものよりも人間自身、その時代を生きている人々全てに何か暖かい、優しい昭和を猛烈に感じます。緻密に再現されたセットとCGの中で、実に生き生きと役者さん達が演じている様が、演技を通り越して、まるで古いアルバムの中でしゃべっているようなそんな錯覚を覚えました。東京生まれではないし、33年に生きていた訳でもありません。しかし、懐かしい、ホントに懐かしい時間を、この映画はもたらしてくれます。日本人が日本人であった頃、面白い事や悲しいことがみんなの共有物であった頃、そして何よりも人が確かに見えない何かでつながっていたことが、よく描かれています。ラストに人々が見つめる夕日のなんと美しいこと。あの頃の人々と比べて、今の自分、今の人達はどう変わったんだろう。あの頃に思い描いていた未来とは少し違っているかも知れません。でも、この映画を作った人達、そしてこの映画に感動した人達には昭和の、あの夕日町三丁目の人々の思いはちゃんと伝わっているんだと思います。映画が終っても席を立てずに、ただただ、涙していました。また、愛すべき映画がひとつ増えました。なんだかありがとうと言いたくなる素晴らしい映画でした。
[映画館(字幕)] 10点(2005-11-07 10:32:46)(良:3票)
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