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21.  ロッキー 《ネタバレ》 
有名だが見ていなかった映画だったのでついに鑑賞。え~、こんなご都合主義的かつ単純なストーリーなの、というのが率直な感想。  ■アポロとの対戦の経緯はあまりにも唐突というか、まずはありえないような展開だし、エイドリアンとの恋もあんな簡単に成就するわけがない、と思ってしまう。そしてあんなわずかな期間で世界チャンピオンと互角に戦えるようになれるというのは、もう妄想の世界。  ■ファイトシーンが意外と短いのは全然よいというか、そこが本質でないので全く問題ないのだが、この映画において最も重要なはずのトレーニングの描写が、ただ練習シーンをカッコよくつなぎあわせているだけなのが、あれれという感じだった。「自分はただのゴロツキなんかじゃない」と示すために、奇跡的に掴んだ幸運を生かすべく、必死で血のにじむような猛特訓をした、という部分こそがこの展開においては最重要だと思うのに。あれだと「そこそこの選手ならだれでもやってるトレーニング」にしか見えない。  ■確かに安心して見ていられるサクセスストーリーではあると思う。でもこれがアカデミー賞作品賞かあ・・・とは思ってしまった。
[DVD(字幕)] 6点(2013-11-10 23:58:39)(良:1票)
22.  ピラミッド 5000年の嘘 《ネタバレ》 
真面目に見るとどう考えても主張はおかしいし、フェイクドキュメンタリーとして見ると途中までは面白いが後半以降の落とし所があまり盛り上がらないし細部の詰めが悪すぎる。トピックスは悪くないが、作者が真面目ならトンデモだし、遊びならもう少しきちんと「遊んで」ほしいところ。結局どっちなのかよく分からない。  ■真面目に言えば、おかしな点は山のようにある。 ●「メキシコ、エジプト、中国で遺跡が一直線」と言っていたが、球面上の三点を通るように直線(円)は必ず取れる。 ●円周率と黄金比がたくさん出てくると言っていたが、一つ値を定めてしまえば、残りの「綺麗な関係式」はすべて数学的な恒等変形だけで得られるので、関係はただ一つしか存在しない。 ●そして、黄金比は代数的数だが円周率は超越数なので、円周率に何か計算を施すと黄金比が出てくるかのように言っていたが、あれはあくまでも近似の産物である(そして恐らく、黄金比の方が意図的に作られ、円周率は数学上の偶発的近似値だと思われる)。 ●メートル法を先取りと言いつつ、出てくる量が無次元量(どんな単位を用いても同じ結果が得られる)だったりする ●そして、仮に地球の大きさを正確にはかれても、それをいくつで割るかという任意性は残るので、メートルと同じ単位系が得られることはない ●黄道十二星座との関係性が語られていたが、そもそも星座はメソポタミア起源(エジプトより後)なのでそれに合わせようがない。 ●地磁気反転は数週間どころか数百年~数千年かかると言われている。  ■だから「カメレオンマン」のようなフェイクドキュメンタリーとしてのんびり見ていたのだが、それにしては妙に陰謀論めいて既存研究をやたら攻撃するし、出てくる結論が「地球規模の環境変動への警告」って、いかにも微妙。うーん。
[DVD(字幕)] 5点(2013-11-04 23:45:55)
23.  レマゲン鉄橋 《ネタバレ》 
どちらの立場を賛美するでもない、淡々とした戦争映画。橋の奪い合いを中立的な視点で描いている。  ■戦闘シーン、特に街の破壊シーンは確かに見ごたえがある。しかし、それ以外のシーンはいささか間延び感が否めない。  ■そして何より、ドイツ軍が英語の段階で興醒め。あれは何とかしてほしかったなぁ。。。  ■悪くないが今一歩という感じの作品。まあ時代性でしょうか
[DVD(字幕)] 7点(2013-10-30 00:16:12)
24.  白い家の少女 《ネタバレ》 
これは全くサスペンスではない。DVDの文句はそういう感じだが、実際には少女の心理がメインなのだろう、という作り。  ■しかし、やはりジョディ・フォスターの魅力にぶら下がっているところは多いかなあという印象。ストーリーに格段の驚きはなく、人物の掘り下げがあんまりうまくできている気はしない。状況設定もイマイチ腑に落ちない(というか過去についてもう少しきちんと描くべきでは)  ■演技はさすがだが、しかしナタリー・ポートマンのインパクトに比べるとどうしても劣るかなあ・・・  
[DVD(字幕)] 5点(2013-10-29 00:57:35)
25.  サイド・エフェクト 《ネタバレ》 
社会派的な雰囲気があるが、サスペンスのウェイトが高めな印象を受けた。ひねりの度合いは大したことないけれども、きちんと描き出していく正統派という感じ。  ■薬の副作用による殺人、がメインだけれども、前半は謎解きうんぬんよりも主人公周りの人間ドラマ・社会派が主という感じ。ジュード・ロウが誠実なんだけれどもなんか怪しげな感じもしていて、どういう風に転ぶのかなかなか読めない。巻き込まれて地位も家族も失っていく感じは悲劇的。  ■ただ、後半の謎解きは逆に一気に進み過ぎてしまったかもしれない。あんなにうまくいくかなぁ、というラストの決着だし、殺人の動機も「これだけ?」という気分も残る。  ■見せ方はヒッチコックばりで非常にうまいと思った。見ている時間は引き込まれていた。  
[映画館(字幕)] 9点(2013-10-03 00:01:56)(良:2票)
26.  オレンジと太陽 《ネタバレ》 
1970年代まで行われていた、イギリスからオーストラリアへの「児童棄民」の子供たちに、彼らの両親とつなぎ合わせようとする夫妻の苦闘を描いた作品。描写はかなりおさえ目ではあるが、だからこその重みを伴っているように思う。  ■責任追及にはほとんどウェイトを割かず、子供たちと両親を引き合わせることに注力していくのは、不満を持つ人もいるだろうが、個人的にはこちらの方がよいと思う。ビンドゥーンは異常だが、しかし子供たちにとっては、誰が悪かを追及することよりも、親に会うことの方がはるかに意味のあることなのだろうし。  ■ちなみに、そのため児童棄民の背景や目的もほとんど描かれていない。少し調べたところ、白豪主義の推進のため、オーストラリアに白人をとにかく送り込む必要があったというのは一つの要因らしい。しかしそうだとするとオーストラリア社会に白人を増やさねばならないので、ビンドゥーンのような僻地に閉じ込めて強制労働・性的虐待を行うのでは目的は果たされず、ビンドゥーンは児童棄民全体でみるとイレギュラーな事例なのかもしれない(子供たちがいい環境におかれたわけがないのは確かだが)。この辺はイマイチよく分からない。  ■本作では、最初の女性を除いて「母親ー息子」の再会の構図になっている。映像や写真を見る限り少女もいたと思うし、性的虐待が少年だけとも思えないが、それは描くと陰惨になり過ぎるからということだろうか。あと父親との再会が一切描かれていないのもよく分からない。  ■背景捜査にエネルギーを割かない分、描かれるのは棄民された子供たちの心境変化である。特にレンにフォーカスする形で描かれている。最初は非常に非協力的で挑発的だが、それは「泣き方を八才で忘れた」という苦境のためであり、次第にハンフリースに心を開いていく。最後ビンドゥーンに乗りこむのもそういう決算という意図だろう。しかし「過去に空いた穴」はいつまでも埋めれるものでもなく、それにこだわり過ぎるべきでもない。ラストは、恐怖を乗り越えつつ過去を振り切り、前向きに生きていくということを表しているのだろう。
[DVD(字幕)] 9点(2013-09-21 23:48:18)
27.  キャビン 《ネタバレ》 
確かに終盤の展開は「予想は出来ない」けど、しかしそれは別に売り出しポイントでもないような、と言う印象。冒頭の段階で中盤までの展開(バリアーの存在等)や背景はあらかじめ出してしまっているし。  ■中盤までは、監視者の手の上で踊らされていたぶられるという、わりと「ありがちな展開」。終盤の怪物大暴れは面白いけど、だったらそこにもっとウェイトがかかるような構成にしたらよかったんじゃないかなあ。まあホラー好きならあんだけ過去の主役が出てくりゃそれだけで満足だろうけど。  ■設定もよく分からない。 ●「来年頑張れ」云々の話があったが、これを毎年やってるのか? ●だとすると、世界各地に何であんなに支部がありそしてあれほど強大な力を持っていながら失敗しているのか? ●ときどきセリフに出てくる「客」って何?生贄の儀式なら所定の死に方をすれば神々は満足なはずでは? ●怪物をランダムに選ぶのもよく分からない。ここまで儀式に含まれているのか? ●だとしても、これだけの組織なら誘拐してきて縛っておけば十分では? ●あの怪物はどうやって作ったの?まさか捕まえたの?  野暮だけど挙げていくときりがない。 それでもまあ見ている間はそこそこ面白かったとは思うが。
[DVD(字幕)] 7点(2013-09-21 00:23:15)
28.  ゼロ・ダーク・サーティ 《ネタバレ》 
見ていてつまらないわけでは全くないのだが、淡々とし過ぎていて何をしたいのかよく分からない映画だった。  ■エンターテインメントとして見た場合には、明らかに盛り上がりや緊迫感に欠ける。削るところをたくさん削り、緊迫するシーンに注力した方がいい。事実を並べただけではサスペンスは弱い。  ■マヤの人間ドラマとして見るには、彼女の心理描写があまりに少なすぎてよく分からない。それを描かないにしても最低限の描写がないと、彼女の執念が見えてこないと思うが、それが全然描かれない。これはさすがに問題。  ■社会派ドキュメンタリーとして見た場合。恐らくこれが最も正しい見方なのだろうが、そうだとすると最も問題となった「捕虜虐待の正当性の問題」及び「パキスタンの主権侵害の問題」がほとんど描かれていない。そここそが米軍のビンラディン追尾活動で最も苦労したところであろうし、その問題に取り組むことこそが「社会派」たる部分であろうが、それが全くない。パッケージに「アメリカが隠してきた事実」とあったが、アメリカが表に出したがらない理由はまさにこの問題があるためであろうが、謳い文句で使っておきながら結局ほとんど取り上げないのでは、何をやりたかったのか分からない。  ■結局、どこから見ても中途半端な作品になってしまった印象。素材はいろいろと料理出来ただけに残念
[DVD(字幕)] 6点(2013-09-09 23:51:27)
29.  殺人の告白 《ネタバレ》 
「時効が過ぎた連続殺人事件に、真犯人が現れて本を売り出す」という設定だけで面白そうと判断して見に行ったが、これは掘り出し物。エンターテインメントに徹したアクション・サスペンスで、個人的には韓国映画では私的ベストの「オールド・ボーイ」に匹敵する面白さであった。  ■あらすじと予告編ではサスペンスベースかと思えるが、ハリウッド顔負けの二回のカーアクションが入っていてアクションの比率は意外と大きい。ほとんど不可能ギリギリのラインの車上アクションは圧巻。カメラワークもいい臨場感を出している。ただし追跡劇における手ぶれカメラは合わない人には合わないかも。  ■ラストにあっと驚くどんでん返しが仕組まれており、展開が全く読めなかった。公開のテレビ討論会、遺族の襲撃など、息をつく暇も与えないノンストップなストーリー構成で楽しめる。細かいことを考えるといろいろ不自然さはあるが、それを気にかけさせないだけの勢いがこの映画にはある。  ■これ以上の予備知識はなしで見た方が楽しめると思う。
[映画館(字幕)] 10点(2013-09-03 20:23:13)(良:1票)
30.  マーサ、あるいはマーシー・メイ 《ネタバレ》 
うーん、主題や雰囲気は悪くないんだけれども、全体に説明不足かつ構成があまりよくない印象。残念  ■カルトで2年間過ごした妹の、その洗脳とそこからの離脱の困難さが主題。妄想に囚われるさま、歪んだ共同生活で殺人にまで及んでしまうさまなどはなかなか良いと思った。全体的に静かなのだが、テーマとしては過剰演出しない方がいいだろう。  ■しかし、第一にあまりに描かなさすぎる。主人公は過去何があったのか(なぜカルトに踏み入れたのか)、カルトはどのような組織なのか(少なくとも最初の主人公にはどう見えていたのか)、なぜ逃げた主人公を連れ戻さないのか(殺人の目撃者なのに)等。一線を踏み越えた後の葛藤等は別に描かなくてもよいが、主人公の生い立ちやカルトの性質はきちんと説明しないと意味が分からない。  ■カットバックという構成もあまりよくないように思う。幻覚と現実を混ぜるのはよくある手法だしそれはいいのだが、過去と現実を混ぜるのは単に観客が混乱するだけでさしたる意味があるように思えない。過去と現在はどちらが先でもいいがまとめてあげた方がよかったと思う。  ■ちなみに、姉夫婦の行動もよく分からない。裸で泳ぎ出した段階でどう見ても「おかしい」のであり、話したがらないからと言って妹を放ってはおかないだろう。2年間のブランクをもう少し探ろうとするだろう(どう考えてもそれが原因なんだし)というイライラが隠せなかった。
[DVD(字幕)] 5点(2013-09-02 00:05:23)
31.  その夜の侍 《ネタバレ》 
うーん、一言で言うと「理解不能」。登場人物がみんなおかしい。でもソドムとかイディオッツみたいに最初から変な世界を描いているわけでもなく、かといって発狂しておかしくなる様を描くでもなく、端的に「行動が理解しがたい」。  ■あえて言えば木島の傲慢さに対して周りがあまりに「ふがいない」ことは一本通っているが、しかしそこから何かを展開していくような話の構成でもない。頻繁に出てくる「なんとなく」「暇」「平凡」等は鍵のはずなのだが、それがメッセージとして昇華している印象もない。登場人物は皆シュールだが、シュールさはむしろ平凡の逆を行っていて、ストーリー的に不整合に思う。  ■結局、何をやりたいか分からないまま終わった作品であった。
[DVD(邦画)] 2点(2013-08-30 23:45:18)
32.  スウィッチ 《ネタバレ》 
これは掘り出しものでした。展開としては、自分の知らぬ殺人の罪を着せられる、という巻き込まれがた不条理サスペンスだが、自分の身元さえ証明できない、しかも外国、という部分がさらに主人公の不条理に拍車をかけている。  ■家をバカンスの間交換するサイト、という展開は結構強引だし、いきなりの警察突入(誰が通報したの?しかもあんな武装して)とか手法が回りくどい(最初から主人公殺せばいいじゃん)とかいろいろ気になるところはあるが、それを忘れさせてくれるぐらいの急展開を見せてくれる。また、追跡劇のときのカメラの使い方は個人的にはわりと上手いと思った。  ■主人公が狙われたのが「たまたま」ではなく、犯人は犯人で物悲しい動機がある、というラストの展開は、もう少しきちんと示してほしいところもあるが、予期していなかった展開だった。しかし主人公の無実が示されても、その後はあまり救われたとは言い難い気はする。いきなり霧の中のパリでエンドロール突入はそういうことであろう。
[DVD(字幕)] 9点(2013-08-29 00:03:07)
33.  永遠のこどもたち 《ネタバレ》 
ホラー作品とカテゴライズされているし、随所にそういう演出はあるが、ホラーというよりも母子の関係、過去との関係の方にウェイトはあるように思う。  ■伏線の回収は、細かいシーンまでよく考えられていて非常にうまいと思う。ラストの展開はけっしてバッドエンドではないと受け止めた。過去に生きることを決め、シモンと一緒にいられるのだから、決して不幸ではないだろう  ■しかし、だからこそ逆に設定の不自然さが目立ってしまうように思った。トマスがいじめられて殺された話、その子供たちへの復讐、子供たちの遺体を回収に来る流れ、そして交通事故、シモンとラウラが5人の子供たちに狙われる展開、この辺がなぜそうなっているのかよく分からない設定だらけ。もう少し過去パートを詰めてくれた方がきちんと話に乗りこめたと思う。細かい部分が上質なだけにいささか残念
[DVD(字幕)] 8点(2013-08-26 23:07:23)
34.  追想(1975) 《ネタバレ》 
ナチスドイツ下のフランス、妻子を村に疎開させた医師が、遅れて村に着くと子供は撃ち殺され、妻は目の前で火炎放射機で焼かれるという目に遭い、復讐に燃えてドイツ兵を一人ずつ殺していくという話。  ■復讐に転じた主人公が、兵士相手に強いのは、城の秘密を知り尽くしているから、という設定は面白いアイデア。ただしそうすると、顔を洗っているときに兵士に銃を突きつけられた後、普通に闘って勝てているのはなんかおかしい気がする。また、途中から敵兵士の人数がやたら減った気がするのは気のせいだろうか。  ■確かに壮絶なんだけれども、タイトル通りロマンスの回想のウェイトが多く、いささかテンポが悪くなっているように思った。現在と関係のある回想(教会とか、散弾銃とか、鏡とか)はまだしも、関係のよく見えない回想シーンを挟み込むのは展開を悪くしてるだけに思う。  ■城の秘密を利用するというわりには動きまわっているだけであまりうまく利用している気がしない(特に中盤)。もっと仕掛けめいたものを使う方が面白かったように思う。回想を挟むなら、もっと現在の戦いと結び付けた方がよかった。素材はよかっただけに残念
[DVD(字幕)] 7点(2013-08-26 00:51:05)
35.  レッド・ステイト 《ネタバレ》 
とにかくこの作品は先が読めない。もともと出会い系サイトで女とやりたいという不純な動機の三人組が主人公なのであまり同情できない(事故を起こして平気で逃げてるし)というのは、どういう展開にしてもいいですよねというシグナルとも言える。しかし、あまりにジャンルは超えているし、先の予想がつかない。  ■一人目は一応戦闘で死んでいるからまあ予想できるとはいえ、二人目・三人目はまさに救われない死に方。こんなにあっさり殺していいのかと思いたくなるぐらい。途中から銃撃戦映画になるし、どう考えても救われてほしい人がとんでもない死に方をして、一番の悪玉が生き残るという不条理映画だが、最後で突然尋問シーンにいったりと、どこへ行くのか分からない。  ■ちょっと無理やりな構成の気もするけれど、野心作ということか。
[DVD(字幕)] 6点(2013-08-24 00:12:01)
36.  クラウド アトラス 《ネタバレ》 
壮大な物語。3時間で6つの話が並行していて、最初は混乱するが、最後に向かってまとまっていくのは圧巻。  ■さまざまな物語があるが、通底するメッセージは分かりやすい。自由と抑圧、そして自由のために戦うこと、正しきことを行うこと。端々もまたつながってきて面白い。  ■映画通だと細かいシーンがいろいろとオマージュになっていたりして楽しめる。「ソイレント・グリーン」は老人ホームで突然出てきたが、いうまでもなくネオソウルの伏線。老人ホーム脱出直前の「ローレンス・オリヴィエとマイケル・ケイン」発言は恐らく「スルース」の「実は死んでないよ」の暗示。ネオソウルの戦闘シーンは「リベリオン」のガンカタを彷彿させられたし、ペ・ドゥナはもろに「空気人形」。70年代の移民の仕事場で犬が殺されるのは「吠える犬は噛まない」を意識してか。音楽家が「お前は撃てない」っていってたら撃たれて、でも死んでないというのは「ブラッド・シンプル」のオマージュかな、等々  ■俳優も1人6役やっていて、エンドクレジットで明らかになるけど、さすがにこれは分からん。解読サイトもあるので気になる人は調べてみるのが吉
[DVD(字幕)] 9点(2013-08-17 01:07:50)
37.  高地戦 《ネタバレ》 
朝鮮戦争の激戦地を描いた映画。北朝鮮と韓国で争奪を繰り返していた山が舞台で、戦争の不毛さや非人間性が強く伝わってくる。  ■宣伝の「停戦協定後の地獄の12時間」は実はラスト30分ぐらいだけで、停戦協定までの壮絶な戦闘がメインを占めている。しかし、互いに奪い合いをするだけの不毛な状況、理解されない上からの非道な命令、この状況下では、むしろ敵の方がよき理解者になってしまう。埋めた箱によるやり取りはそういうことであろう。  ■死体で埋まった山、その中を片手を吹き飛ばされてもなお敵を殺し続けていく大尉はまさに「地獄に生きている」ことを象徴している。これは味方を大量に殺して生き残った咎でもあろう。味方を置き去りにして船を出し、かろうじてしがみつく味方を銃で撃ち殺していく回想シーンが実は一番壮絶に見えた。  ■反戦映画の中でも「娯楽性」と「惨劇さ・非道さ」をうまくバランスしている良作だと思う
[DVD(字幕)] 9点(2013-08-13 00:27:40)
38.  風立ちぬ(2013) 《ネタバレ》 
宮崎監督の「飛ぶことへの愛」が惜しみなく発揮されている。もともとラピュタが飛び、ナウシカではメーヴェに乗り、トトロも飛び、カリオストロでさえルパンは飛行機で侵入し、豚さえも飛び、千と千尋もメインはハクが飛ぶところ。それだけ飛ぶのが大好きな監督が徹底して「夢」を追いかけて飛ぶシーンを作り上げた作品、といっていいだろう。  ■冒頭からエンディングまで繰り返し描かれる「夢」のシーン。そしてロマンスも、菜穂子は自らの命を削ってサナトリウムから降りてきて、二郎は結局日中のほとんどを飛行機に費やし夜のわずかの時間しか会えず、それでも最期の美しくない姿は見せまいと再びサナトリウムに戻る、通常ではありえないまでの献身性。出会いから死別まで、まさに「夢」のパッチワーク。展開がトトロ的で山場がないのも、全編のそうした雰囲気を楽しむタイプの作品なのだろう。  ■裏テーマは「生きねばならない」「悲惨の運命を受け入れること」等であろう。カストルプも登場し、トーマス・マンの『魔の山』の設定はいろいろとバックにある。しかしこの作品中では葛藤(飛行機への愛と戦争利用の間の葛藤、妻と飛行機の間の葛藤など)はほとんど描かれず、主人公は飄々としている。こうした難問に対して「純朴さでもって超越せよ」ということであろうか。  ■二郎に感情移入するか、菜穂子に感情移入するかで、見え方もだいぶ変わるように思う。二郎は飛行機への愛(オタクともいえよう)は素晴らしいが、全体にピュアというか単純な描かれ方であり、対する菜穂子は自己犠牲と献身性、死に向かう姿勢を提示している。映画館で女性客の一定数がラストで泣いていたのはどこに感情移入したかもあるだろう。
[映画館(邦画)] 8点(2013-08-09 01:42:35)
39.  さまよう心臓 《ネタバレ》 
たった10分のショートだが、思ったより面白かった。  ただ、あまりに展開が唐突というか、「どうしてそういう風になった」という感じのものなので、それを「不条理な怖さ」と言ってしまえばそうだが、腑に落ちにくいという印象もある。設定がイマイチ分からなかった
[インターネット(字幕)] 5点(2013-07-06 17:00:55)
40.  ヘッドハンター(2011) 《ネタバレ》 
あまり期待せずに見たがなかなかよくできている映画だった。すさまじいひねりがあるわけでもないが、特に後半はハリウッド並に非常にテンポよく進み、見ていても引き込まれる。  ■裏の窃盗業の関係から一転して追われる身になる主人公。発信器を体に埋め込むというのは見たことがある(例えば「悪魔を見た」など)が、それを振り切るための主人公のなりふり構わない描写はハリウッドではあまり見ないタイプ。肥溜の中に隠れるなどのシュールなシーンも挟まっていて面白い。  ■こういうマイナーな良品を知れるのはこのサイトのいいところだなあと思う
[DVD(字幕)] 8点(2013-07-01 23:44:14)
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