21. 泥の河
公開数年後くらいにTVで観ていて印象が良かったのですが、最近単体でDVDが発売されたので、久々に再見しました。 筆者の加齢に伴い、若いころは気づかなかった登場人物達の心情が諸々身にしみ、とても感動しました。 子役三人、田村高廣、藤田弓子、加賀まりこらの素晴らしい演技、モノクロ映像に1950年台頃の映画のような抑えた演出で、かつてのこの国の市井の人々の生活、その中のそれぞれの悲しみを見事に描き出していると思います。 [DVD(邦画)] 10点(2017-08-04 19:42:02) |
22. 爆裂都市 BURST CITY (1982)
曲はいいのが多いですし、若々しい陣内、大江、池畑氏らのライブシーンもカッコイイ。 いろんな人が出てるし、終末感漂う背景はある意味個性的だが汚いね。 ストーリーは70~80年台にありがちな「国家権力ガー!」的な感じが微妙に入っててイマイチ。 [DVD(邦画)] 5点(2017-08-03 22:29:24) |
23. さらば愛しき大地
《ネタバレ》 救いのない田舎のシャブ中の家庭崩壊・殺人話なんですが、なかなか魅せてくれます。 爽快感や面白いという感覚とは対局にある作品ながら、なんとなくまた見たくなってしまう不思議な魅力を感じるのは 俳優陣の素晴らしさか、監督・スタッフの手腕か。 舞台となった茨城県沿岸部の荒野のような殺伐とした雰囲気、それと拮抗するかのような風に波立つ稲穂の美しさ。 風景映像の美しさが印象的。 [DVD(邦画)] 7点(2017-08-01 22:37:17) |
24. 竜二
《ネタバレ》 ヤクザ映画に含まれるんでしょうが、所謂抗争で撃ったり刺したりのヤクザ映画とは全く違う人間ドラマですね。 もっと人間にとって普遍的な問題である、夢・自由と生活・社会との折り合いとの葛藤がテーマでしょう。 足を洗ってカタギ生活を最初は満足していた主人公が、黙って寝っ転がって空見てるところ、突然笹野高史にブチ切れるシーン、 ラストにスローで妻と娘に背を向ける表情とか心の動きが凄く伝わってきてよかったです。 場面だけでなく、「飯が炊けなきゃ女じゃないよ」「もうこういうのナシンコにしようよ」 「またおばあちゃんとこ行こうか」等々セリフも印象的なものが多かったです。 この映画は金子正次氏だけでなく、脇を固める永島暎子、桜金造、北公次もみんないいですね。 [DVD(邦画)] 10点(2017-07-30 01:50:12) |
25. 戒厳令の夜
《ネタバレ》 昔TVでみて、若い樋口可南子が脱いでいて綺麗だった記憶があります。 お話はちょっと時代を感じさせますが、いかにもかつての五木寛之という感じです。 背景がチリクーデターなのですが、このあたり少し知識がないと最後なんでみんな殺されてんのかよくわからないでしょうね。 主題歌も有名なファドの歌い手のようで、結構印象的な曲でした。 再見してみたいのですが、なんで全然DVDにならんのですかね。 [地上波(邦画)] 5点(2017-07-26 21:18:55) |
26. 思えば遠くへ来たもんだ
主演の武田鉄矢氏は柔道経験者なので、この映画の柔道シーンは本物、と当時柔道部内で話題になりました。 結構楽しい作品だった印象が強いですが、今はソフトが出ていないようなのでDVD化して欲しいです。 [地上波(邦画)] 6点(2017-07-25 23:25:17) |
27. ローカル・ヒーロー/夢に生きた男
《ネタバレ》 初めて観たのはTVの深夜枠でしたが、なんとなく観ていたのに引き込まれて、こんな映画があるのかとうなさられました。 ラスト、都会に帰ってきてポケットから自宅の机上にガラガラとおみやげを出し、写真を壁に止めるあたり、幼少時に田舎に行って帰ってきた時の感覚が思い出されました。ゆったりした海辺の寒村の景色が美しく、個性的な村人たちのユーモラスな生活ぶり等、非常に雰囲気、余韻がよい好きな映画。 [DVD(字幕)] 10点(2017-07-23 13:17:36) |