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ミスター・グレイさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 565
性別 男性
自己紹介 三度の飯より映画好きです。どうぞよろしく。
※匿名性ゆえの傲慢さに気を付けながらも、思った事、感じた事を率直に書いていますので、レビューによって矛盾が生じていたり、無知による残念な勘違いや独善的で訳分らん事を書いているかもしれませんが、大きな心でお許し下され。
※管理人様、お世話になっております。
※レビュワーの皆様、楽しく読ませて頂いております。

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421.  北京原人 Who are you? 《ネタバレ》 
このサイトのワーストランキングで目にして以来、薄々気になっていた作品なのですが、とうとうレンタルビデオ店で鉢合わせし北京原人の〝いわゆる超能力〟とやらに引き付けられて?借りてしまいました。前評判による免疫により、何故にそうなる?という奇想天外な展開にも頑張ってついて行ってたんですが、引田天功さんのイリュージョンでついに私もスッ飛ばされてしまいました・・・。・・・でも・・・ヤバイ、参った・・・酷評されているほどつまらなくはなかったぞ;。テンポが良かったので飽きずに観てしまいましたし、役者さん熱演でしたし、笑うところじゃないのかもしれませんが笑えましたし。タランティーノあたりに見せたら喜びそうじゃありません?とは言えファンタジーにしても、そのナンセンスさは脳天直撃ものでしたので高得点という訳にはいきませんがね。ところでこうなると現時点ワーストワンに燦然と輝く『死霊の盆踊り』なる作品を観たいという余計な衝動がガンガン湧いてくるのです。でも私の行き付けのレンタル店には幸か不幸か何処も置いて無いんですよね。まぁ、楽しみにとっておくとしましょう。
[ビデオ(邦画)] 5点(2006-08-15 16:26:40)(笑:2票) (良:1票)
422.  リトル・ダンサー 《ネタバレ》 
ダメ親父なのかと思ったらイイ父親だったり、別れ際に兄が「寂しい」と言ったのが聞こえなかったりするのはドラマとしてはお約束なんですが…ついついその世界にはまってしまいました。 父親は昔気質の男。女のバレエを始めたビリーはまさに現代っ子。その新旧二人の男が力合わせて一つの夢に向かっていく姿が感動的です。本作は新世代のビリーの夢を応援しつつも、男の時代の終焉で時代遅れとなった旧世代の父親を魅力的に描く事によって新旧ともに肯定しています。そして新旧の二人が実は似た者親子だったりするところが憎い演出です。バレエに一心不乱に打込むビリーとロンドンには鉱山がないからと外界へ出た事のない父、というように一つの物事に熱中するところや、女ばかりの中でバレエ、四面楚歌の状態覚悟でスト破りとたった一人でも思いを貫徹させるところ。タイプこそ違えど二人の親子性が微笑ましいです。  それからイギリス人の友人がいる訳でもないので確証はありませんが、イギリス人と日本人の感覚は似ていますよね。頑固なところや変に意固地なところ、思った事を素直に表現できない照れ屋なところや、それでも家族を想っているところ等々、だから共感し易いのだと思います。『トレインスポッティング』『フル・モンティ』と90年代中盤から復活したイギリス映画、英国好きの私には嬉しい限り。これからも良質の作品を送り出して続けてくれっ!
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-08-13 15:21:26)(良:1票)
423.  大学は出たけれど(1929) 《ネタバレ》 
労働意欲の欠如というのは現代人特有の問題だと思っていましたが、昔からあったのですね。何の変哲も無い日常生活に幸せを見出し、それをモチベーションとして働き始める。当然と言えば当然の結末ですが日頃忘れがちな事です。しかし現代人にとってこの解決方法は難しいのかもしれませんね。満たされた生活、まして田舎に許婚がいる人はほとんどいないと思いますから、守りたい者もなく普通の暮らしと言われてもピンと来ないでしょう。まぁそんな時代だからこそ再確認として見直したい作品でもあるのかもしれませんがね。ところで、かなり短い作品ですので点数付けるのは難しいです。なんせサンデー毎日が一番印象深いシーンですし。ですから一応私の中の平均点の6点としますが大意は無いです。
[ビデオ(邦画)] 6点(2006-08-08 18:05:09)
424.  ガスパール/君と過ごした季節 《ネタバレ》 
登場人物は誰もが不幸な境遇にありますが、それを感じさせないほど温かい視線で描いています。困っている人を見ると助けずにはいられない人の好いロバンソンと、損だと分っていながらも結局助けてしまう性質のガスパールの優しいコンビは好感が持てます。鼠小僧よろしく盗みを働くシーンですら、金目の物を盗むんじゃなくて食料を盗むので笑えます。捨てられたおばあちゃんもTVで活劇の死亡人数を必死にチェックするというぶっ飛んだ趣味を見せ、元気の良さが伝わってきます。このおばあちゃんを演じた女優さんも素敵です。全く身寄りのない欠けた者同士が集まって肩寄せ合って一つの家族のようになるハートフルな物語ですが、最後にロバンソンを思うガスパールの気持ちが「泣いた赤鬼」の青鬼みたいで泣かせますね。役者さんたちは全く無名?ですが、雰囲気は抜群です。ところで彼らは日頃「元気?」と尋ね合います。久しぶりに会った訳でもなく常に一緒に居ても尋ねるのはきっと良い事ですね。照れ臭いけどいつか実践してみたいです。
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-08-02 18:18:40)(良:2票)
425.  不思議惑星キン・ザ・ザ 《ネタバレ》 
クー、クークー!あっ、いかん、完全にキン・ザ・ザにはまってしまってキン・ザ・ザ星雲語?でレビューしそうになってしまいました。いや~当初はイタイ作品かと思っていたら最高じゃないですか。稀に理屈なしで無条件に好きになる作品がありますが、まさにそれですね。  キン・ザ・ザのデザインの秀逸なこと!これはちょっと天才入っていますよ。地球社会におけるお金のようにカツェ(マッチ)が全てであるのも笑えます。おじさんの〝地球では人の上下を見た感じで判断する〟という台詞がありますが、これも結局のところキン・ザ・ザと同じ事です。人種差別はもとより、人物情報が十分でない限り、どうしたって服装や身につけたもので判断します。そして基本的に身なりには財力が反映します。ステータスだとばかりにブランド品を纏う日本人には理解し易い事じゃないでしょうか。未開人めと罵倒するキン・ザ・ザの人々が愚かに見えるのは巡り巡って地球人に対する皮肉。それでも付き合っているうちに助けてあげたくなってしまい、植物にするのは酷だと抗議するのはやはり地球人擁護なんでしょうね。当時、多民族、社会主義国家であったソ連にとっては資本主義社会を描いた斬新な作品だったと思います。 ・・・ところで道端で回転ランプのついた車が通ったら「クー」やってみて誰かが「クー」って反応してくれたら相当嬉しいでしょうね。まぁ率先してクーする勇気は持ち合わせておりませんが…。最後になりましたがキン・ザ・ザに向けて一言。クー、クークー、クー!・・・・・・キューって言わないで下さい。賛辞なのですから。さすがに字面じゃ分らないですかね。だったら態度で示します。9点献上。だからキュー点じゃないって;。
[DVD(字幕)] 9点(2006-07-29 13:47:36)
426.  パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト 《ネタバレ》 
前作は多大な期待をかけて観たので全然楽しめなかったのですが、今回はその反省を踏まえて頭カラッポにして鑑賞・・・楽しいじゃないですか~。エリザベスのジャックへの行動やノリントンの行動、ビルの人柄など前作のオマヌケ度がやや緩和され作品が締まった感じです。もちろん大事な鍵をあっさり盗られるデイビー・ジョーンズ始め相も変わらずオイオイなシーンもありましたが;、前作よりも死人が多かったりジャックが動物バンバン撃つのはディズニーやり過ぎじゃないのって思うぐらいですよ。残念なのは目玉でもあるクラーケンが口と足ばっかりで全体像がよく分らなかった事。船横辺りにドーンと現われて欲しかったです。3で全貌が明らかになると良いのですが。3で言えば最後に今後の活躍が期待できそうな好敵手?バルボッサのサプライズ再登場も嬉しいですね。個人的に悪役好きですし、例えば「ドラゴンボール」でピッコロやベジータ等のかつての敵と共闘するシチュエーションなど大好きでしたから。ただ1と違って最初から続編製作予定で撮っているので、1をむりやり〝起〟にあて、本作が〝承〟と〝転〟の途中、3が〝転〟の後半部と〝結〟としたようになり、単作品としては消化不良です。ですから本当は3と合わせて一つのレビューにしたいのですが、でもまぁ完結編への期待も込めてとりあえず7点でどうですか?「ジャック・スパッ~ロウ!」
[映画館(字幕)] 7点(2006-07-28 11:42:46)
427.  メトロポリス(1926) 《ネタバレ》 
簡単な筋なんですが、搾取する資本家と労働力の下層階級の二極化、科学技術の発達による労働者の不要など現代社会にも通ずるような問題をこんな昔に撮ってしまったことが凄い。労働者も人間なので疲労もすれば反抗もしますが、うつむいたままキッチリ整列し仕事場へとゾロゾロ向かう姿は既に人造人間のようにも見えます。つまり彼らは人道的ではなくまるで機械の一部のような酷い扱いを受けているのです。そしてその不満のたまった労働者たちが一人の扇動者の出現により反乱を起こし暴走する集団心理の恐ろしさ。それにしても人造人間マリアの妖艶なこと。お披露目会のダンスも怪しい魅力たっぷりですが、鋼鉄のロボットの時ですら何とも美しいです。今まで信じていた上にこんなムードを放たれては扇動されても仕方ありませんね。 …余談ですが本作はDVD淀川長治氏の100選で鑑賞したんですけど、久しぶりに淀川さんの解説を聞きました。映画を愛して止まない感じがひしひしと伝わってきて、やっぱり良いですねぇ。
[DVD(字幕)] 8点(2006-07-23 13:55:28)(良:1票)
428.  タイム・マシン/80万年後の世界へ 《ネタバレ》 
まず近年のリメイク版よりは原作に忠実なのが嬉しいです。科学的脳で未来への介入を危惧したりせず人間的良心の信じるままに行動するジョージは冒険者として親しみ易いですし、同じ所に長々飾る訳ないなんていう野暮なツッコミはやめにしてマネキンの服装で時代確認なんてとっても洒落ていてセンスを感じます。それに友人との再会と思わせてその息子と会うシーンなどはけっこう胸に迫るものがあります。CG技術が進み本物と偽物の区別すらつけられなくなった現在からすれば、どう見ても完全にミニチュアな街並みの崩壊や着ぐるみ感満点のモーロックは愛(哀?)らしいですが、アカデミー賞特殊効果何ちゃらを受賞しているんですから当時としてはそれなりのものだったのではないでしょうか。この作り物っぽさ、私は好きですよ。それにやっぱりH・G・ウェルズの原作が素晴らしい。SFの原点はここにありき!
[DVD(字幕)] 7点(2006-07-17 15:55:35)(良:1票)
429.  靴みがき 《ネタバレ》 
未来ある真っ直ぐな子どもたちの物語なのに容赦無しにリアリズムに徹し、当時イタリア社会を襲った困窮の惨状を鮮烈に描いています。う~ん、あまりに悲劇的で観ていて辛くなりました。当然子ども社会だけではなく大人との決裂まで描かれているわけでして八方塞がりですよ。それに加えて馬が自由や希望の象徴のように思えるのに、それに手を伸ばしたがために絶望を味わわせるあたりが何とも残酷です。ホントもう最後のシーンは冷酷で遣る瀬無いですよ。本作や同じデ・シーカ監督の「自転車泥棒」や「ウンベルトD」を観ると、こんな状況には二度と陥ってはならないのだという痛烈なメッセージを感じます。個人的にはこれが一番辛いのですけどね。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-07-15 23:36:58)
430.  壬生義士伝 《ネタバレ》 
新撰組が好きなので小説読んだり資料調べたりしていて、私の中で勝手なイメージが出来あがっているわけでして、ですから沖田より年下で二十歳ほどの斎藤一が佐藤浩市さんというのは失礼ながら年齢が高いのではないかと(実年齢との相違は時代劇の常かもしれませんが)鑑賞前から思っていたのですが・・・観終わる頃にはしっかり斎藤一でした。  いやぁ~それにしても貫一朗は強い人ですね。いわば二度と戻れぬ単身赴任状態なのにいつも笑顔絶やさず、斎藤の凍った心も溶かしてしまうほど周囲に目が届き、守銭奴と罵られても初志貫徹。人間の真の強さというのは、なにも胆が据わっているとかじゃなく過酷な状況下で貫一朗のように振舞えることだと思います。当時お国のために戦った幕末志士たちとは一線を画し、ただただ家族を想い戦い続けた貫一朗は会社との関係が希薄になった現代人にとって共感し易いキャラクターではないでしょうか。・・・ただやはり既に多数の意見が出ておりますが、貫一朗のモノローグは冗長でお涙頂戴的な感じがして興ざめです。しかも聞き取りづらい;。  ちなみに堺さんは大河ドラマの山南の役もピッタリでしたが、この狂気の秘めた沖田の方が似合っていると思います。
[DVD(邦画)] 8点(2006-07-14 23:45:06)
431.  駅馬車(1939)
これは凄いっ!凄過ぎる。馬車内での人間模様もさることながら時代を全く感じさせない駅馬車の襲撃シーンに手に汗握ってしまいます。もう何度観たことか。おそらくシーンだけで言ったら駅馬車襲撃シーンを映画の中で最も数多く観返しております。あの疾走感に躍動感!ド迫力で興奮しっぱなしですよ。ダイナミズムを体現させてくれるカメラワークが実に素晴らしい!この興奮は現在の映像技術をもってしてもなかなか味わえません。そして襲ってくるアパッチの怖さと、それに立ち向かうリンゴー・キッドのかっこ良さ。屋根に登って射撃するわ、操縦のきかなくなった馬をピョンピョン飛び移るわとまさに獅子奮迅の働き!男でも惚れ惚れしてしまいます。ただの悪役として記号化されたネイティブ・アメリカンと、縄かなんかで引っ張って無理矢理に転倒させられた馬には大変申し訳ないけれど、何も分らぬ子供の時分より大好きな作品なれば満点をつけたいと思います。
[ビデオ(字幕)] 10点(2006-07-07 18:05:54)
432.  トリプルX
これ確か〝ニューヒーロー誕生。ワルがワルを制す〟みたいな謳い文句だったと思うんですが…ザンダー、全然ワルじゃないじゃないですか~。むしろイイヤツ。今風に言うと〝ちょい不良ガキ〟ってところでしょうか。私には007の方がよっぽどワルに思えるけどな~。っていうより根本的な性格からすれば私自身ですらザンダーよりワル度高いかもしれません;。という訳でザンダーの人物造形が甚だ期待ハズレなんですけど、ちょっと考えてみれば全国系の万人向け娯楽大作アクションで極悪が主役なんてありえませんね。誰も共感できないヒーロじゃ観客動員できませんから。あんなこととかこんなこととかワルいことして窮地を脱するんだろなぁ~という私の妄想がちょいワルでした;。 ・・・ただヴィン・ディーゼルには今後ともアクションで頑張って欲しいです。なんせ今やいわゆるアクションスターが絶滅寸前ですからね。そういった意味では確かにニューヒーローの誕生です。
[DVD(字幕)] 4点(2006-07-03 18:01:46)(良:1票)
433.  大いなる休暇 《ネタバレ》 
どこの娘が誰とデキているか年寄りの耳にまで入るような小さな集落。教会の鐘が鳴っても集まってこないイイカゲンさと、島ぐるみでクリストファーを騙す団結力とを兼ね備えた島民たちの温かい描写が味わい深いです。汚い家は勝手に文化遺産に指定して〝改築不可能なんです〟ってそんなアホな。ってな事からもっとクリストファーに嘘がバレそうになったりドタバタ劇になるのかと思いきや、クリケット以外は特になしで人間ドラマの色が濃く〝笑い〟の方はやや寂しいぐらいです。島を心底愛するが故に島民以外には後先考えずガンガン嘘をつくジェルマンが〝クリケットはやらない〟と本音でぶつかった時、初めてクリストファーが島の一員となるという展開はヒューマンドラマとしては当然の結末ながら、なかなかホロリとさせてくれます。住む場所も大事だけれど結局はそこに誰がいるかの人の問題で、あとは住めば都かな。煙突の煙で一日の始まりを感じるなんて素敵じゃないですか。それにしても今や何でも分るインターネット、万歳ですね。
[DVD(字幕)] 7点(2006-06-30 18:11:03)(良:2票)
434.  レジェンド・オブ・サンダー 《ネタバレ》 
少々余談・・・レンタル店を散々徘徊して時間を浪費した末に本作が目に飛び込んだ。パッケージにはロバート・カーライル。あれ、こんな作品に出てたかな?と思ったら、どうやらTV映画らしく前編と後編に分れていた。史劇を観る気分じゃなかったがカーライルが出てるしまぁいっかと思い両方とも借りた。・・・前編、カーライル出てこないなぁと思っていたらついに最後まで出てこなかった…。しかし、なかなかどうして面白い。メアリーの野心や忠臣ボスウェルとの関係など人間ドラマが見応え十分!続きが観たいと思いすぐに後編を観たが、やっとカーライルが登場。なるほどカーライルはメアリーの息子役だったのかぁって…という事は時間がだいぶ経っている。そう、本作は前編と後編になっているもののバラバラに観ても特に違和感がないようになっているのです。ボスウェルはあの後どうなったのかとか気になっていた私には正直言って拍子抜け。しかも後編は、ジェームス一世の母に対する葛藤こそ描かれているものの、ガイ・フォークスの火薬陰謀事件の経過を追っていく作りになっており前編のような人間ドラマの色が薄くなってしまっています。前編とは別の人が撮ったのかなと思うほどテイストが違うのです。でもまぁこういうの観ると勉強になるし、全体的に言っても面白かったですね。・・・最後にも一つ余談・・・前編と後編のパッケージが全く同じってどうでしょう?確かに一本物だけど20年近くの時の差がありますし。裏の説明文をちょこっと変えるだけでいいんですけど、やっぱりコストがかかるのかなぁ。それから原題は〝火薬、反逆、陰謀〟(直訳)で火薬陰謀事件を指していると思うんですけど、何かけたたましい邦題がついていますね。
[DVD(字幕)] 7点(2006-06-26 18:31:59)
435.  シャンプー台のむこうに 《ネタバレ》 
たかが髪、されど髪。理髪師として髪を生業にしてきた彼らにとっては〝されど髪〟。シェリーの髪が病気で無くなっているという設定が皮肉だが、それが〝たかが髪〟となり家族の大切さというテーマを明確にしている。一つの目的を皆が力合わせて成し遂げることにより家族の絆を取り戻すというベタベタな展開だが、熱くなり過ぎない淡々とした感じが心地良い。コンテストのヘアスタイルはカツラで隠したいというほどぶっ飛んでいるのが何とも可笑しい。そしてクリスティーナがブライアンに応えるように女の命とも言われる髪をバッサリ切り落とす姿がいじらしい。イギリス発らしい不器用な愛と皮肉のきいた家族劇だ。それにしても、襟足を見て〝フィルの仕事だ〟って殺し屋ですか(笑)。
[DVD(字幕)] 7点(2006-06-22 20:26:14)
436.  嫌われ松子の一生 《ネタバレ》 
始めはあのノリについていけないかも;と思いましたが…面白いじゃないですか~。基調は異なるもののイマジネーション溢れる世界観は『ビッグ・フィッシュ』不幸版みたいな感じです。一途な松子が転落の一途をたどるというのに、まるで次々とアトラクションに乗っているような描写が楽しい。〝人に何をされたかではなく人に何をしたか〟思えば松子は子供の頃から愛する最初の異性の対象である父親のご機嫌とり。いつも病弱な妹ばかりの父親と病院帰りに楽しい一時を過ごすというのはノーマルな話ですが、私はああいうのにめっちゃくちゃ弱いんです。結局、松子の根底にあった囚われは父親の愛情不足ですし。それでも松子を肯定的に描く事によってボロボロの人生でも何だかとっても愛しく思えてくる。それから挿入歌も素晴らしい。「feeling good」(トンボがどうのって英語の歌。大好きなんです。)も効果的。屈伸運動や睡眠薬〝ぶぁ~〟、光GENJIへのファンレターに懸賞小説でも応募するかのような原稿の束を送るとこなんか笑えます。中谷美紀さんの声も素敵。・・・ただ、敢えて苦言を呈すれば、人生の終焉を迎えた転換期だからか、さすがに中谷さんの汚い太ったおばさんに無理があるからか、まだまだ終わって欲しくないと思っていたからか、私には最後の方は着地点が分らず迷走したように感じてしまいました。少々論点がズレますが、わざわざ中学生に撲殺されることにするなんて後味が悪いですし…(原作では大学生中心だった。別に大学生なら良いと言う訳ではありませんが;)。元教師を皮肉ったのか、犯罪の低年齢化という時事問題を盛り込んだのか分りませんが、あまりに悲惨な一生をとことん面白おかしく描いたのだから最期まで一貫して楽しくして欲しかったです。う~ん、でもやっぱり面白いっ!
[映画館(邦画)] 8点(2006-06-19 18:23:04)(良:1票)
437.  野いちご
50年代の作品だったのでまずは斬新な象徴的シーンにビックリ。回想中に現在のイサクを登場させる手法も今でこそ度々目にしますが当時は珍しかったのではないでしょうか。 イサクは利己的な人物であったという設定ですが、名誉や地位などとは別にガソリンスタンドがあった町の人々ように彼を慕っている者も登場させていますし、イサクの周囲の面々にも多少なり利己的な面があるように見えます。つまり誰だってイサクのようになりえるかもしれないし、事故を起こした夫婦のようになるかもしれないし、イサクの息子夫婦のようになるかもしれない。僅かな事の差で人生は変わってしまう。でも僅かだからこそ自分自身で変える事もできる。しかしその僅かな事が難しいから人間は後悔する。冷たい雰囲気の中、イサクに好人物の印象をもたせることによって決して否定的にはせず、人間には欠点があるけれどそれでも自身を見つめればそれで良いのだという温かいメッセージを感じました。
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-06-17 11:51:44)(良:1票)
438.  パリ、テキサス 《ネタバレ》 
愛しか存在していないこの物語は何とも心苦しく、それぞれの登場人物たちの心理が的確に表現されていて苦悩と悲哀が伝わってきます。絵的に秀逸な場面もいくつもありトラヴィスがハンターの気を引くために後ろ歩きするシーンに心温まり、ジェーンが我が子をギュッと抱きしめるシーンに胸が熱くなります。それを見て私はあそこまで強く誰かを抱きしめた記憶が無いことを思い寂しくなります。強烈過ぎる愛の裏返しのようにトラヴィス夫婦が身勝手に写るのは、それぞれの異なる愛が存在する限り周囲も巻き込み傷つけることを感じさせます。ただ、個人的に弟をかなりイイヤツだと思っていたので手放しで感動とまではいきませんでした。それにしても〝パリ、…テキサスの〟とはなんて思わせぶりな台詞なのでしょう。荒野のパリ。何にもないその地はまさに無。愛が全てで他のものは無意味だとでも言うようです。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-06-16 21:10:25)
439.  ポセイドン・アドベンチャー(1972) 《ネタバレ》 
下は海、上は船底と挟まれた閉塞感、迫り来る水との時間勝負、まさに出口のない息苦しさ全開です。神の御技のように人間に襲いかかる自然力を前にして一瞬に命を奪われてしまう恐さ。それに対して型破りの我の強い牧師が立ち向かって行くというのが面白い。最後には自らを犠牲にして地獄絵図と化した船内から一行を地上へと送り出す。極限状態の人間ドラマも秀逸。それから逆さまのトイレも秀逸。これぞ傑作パニック映画の代名詞!
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-06-11 10:46:14)
440.  ポセイドン(2006) 《ネタバレ》 
リメイクとは言え人物設定が変えられているのでシチュエーションだけを借りたかたちですね。モトの出来が良いのだから人間ドラマで勝負したところで勝ち目がある訳がない。そこでガラっと視点を変えて当時より遥かに進んだ映像技術で挑んだのが功を奏しています。私は特にこの手の映画によくある中途半端で陳腐な人物描写が好きではないのでさっぱりとまとめているのは好ましいです。感傷的なシーンも極力削ってパニックに徹しているのも好印象。我が身を守るために文字通り人を蹴落とさないといけなかったり、あっけなく死んでしまったりして容赦無いし、息つけない展開はまるで遊園地のアトラクションに乗っているような興奮を味わえます。もう少し観ていたいなと思えるぐらいの時間で終わるコンパクトさもグッド。ウォルフガング・ぺーターゼンなかなかやりますな。
[映画館(字幕)] 7点(2006-06-11 10:45:08)(良:3票)
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