Menu
 > レビュワー
 > 飛鳥 さんの口コミ一覧。23ページ目
飛鳥さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1679
性別
自己紹介 今まで観た映画の記録を整理したくなり、レビュー開始。
物忘れが良いのでメモを残しておかないと、印象薄めのものは内容をすっかり忘れていたり、前に観た映画も初見かと思って後半にようやく気づくなんてことも。
備忘録を兼ねているので、ほとんどのレビューはネタバレで書いてます。

10 至高の殿堂入り
9 心に残る傑作 
8 もう一度観たい佳作
7 面白い
6 そこそこ面白い
5 普通
4 それほど面白くはない
3 面白くはないが見どころがなくはない
2 全然面白くない
1 酷い駄作
0 呆れ果ててもはやネタレベル

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384
>> カレンダー表示
>> 通常表示
441.  her 世界でひとつの彼女 《ネタバレ》 
アンドロイドに恋をするという物語はこれまで幾つもあったと思うが、現実味はなかった。体を持たない人工知能OSという設定に現実感があり、それが恋愛対象となることが近い将来本当にありそうでリアル。現実にこういうOSができれば、中毒になる人が続出で社会問題になりそう。見たのは吹替え版だったが、声がよかった。 OSサマンサと主人公セオドアの痴話ゲンカが人間そのものだった。OSが進化して、セオドア以外にもたくさん男を作るのが面白い。 独占しようとする男に対し、「あなたのもので、みんなのもの」と答えるサマンサ。単語の間に無限大に広がる空間、物質の世界とはまるで違う場所に居場所を見出したOSは去っていく。その辺が哲学的でピンとは来なかったが、コンピュータに恋をした男の気持ちはわからなくもない。ただ、OSとの別れからラストのキャサリンへの手紙の内容にどうつながるのかが理解できない。あれだけウジウジしていたセオドアが、OS彼女との別離をすぐに切り替えられるものなのか、キャラがブレている気がする。ラストはなんだかずいぶん強引なもっていき方に感じて、着地点がもっと自然でしっくりしていれば、印象はかなり違ったような気がして惜しい。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2015-07-24 00:04:10)(良:1票)
442.  キューティ・ブロンド
カウチポテトで気軽に見るコメディータッチのサクセスストーリー。破綻なくまとまってはいるけれど、ライトな感じで都合よく進むので引っかかりはあまりない。
[CS・衛星(吹替)] 5点(2015-07-20 23:03:09)
443.  危険なメソッド 《ネタバレ》 
クローネンバーグ監督といえば、変態、グロ、気持ち悪いというイメージ。なので、精神分析の巨匠フロイトとユングの師弟関係をクローネンバーグ作品で見れるとは思わなかった。クローネンバーグのイメージが覆るような、実話に基づいたまともな作品なので、心理学、精神分析に関心や知識があるなら、興味深く鑑賞できる。そうでないなら、専門用語も飛び交っているし、二人の理論の違いもピンと来ないかも。 精神分析医が患者に手を出すのは、学校の先生が生徒に手を出すようなもの。どんな言い訳をしたところで、精神依存されやすい立場を利用して自分の欲望を叶えているだけに見え、プロ意識の欠如しか感じない。ここで描かれるユングは、無神経で自分本位の嫌味な人間に見える。何気ないシーンだが、フロイトの家で家族が大勢待っている中をユングが自分の皿に料理をテンコ盛りに取ったり、師であるフロイトと渡航するのに自分だけ妻と特別船室を取っていたり。裕福な妻の恩恵を存分に受けていながら妻を裏切って患者を愛人とし、愛人との関係も自分を正当化して患者を嘘つき扱いする手紙をフロイトに送っている。紳士面をしているが人に対する配慮やリスペクトが感じられないので、フロイトが彼を嫌ってついには絶縁にまで至る心情はよく伝わってくる。フロイトにも偏見や頑なな面があるが、二人の関係だけを見ればユングへの嫌悪感からフロイトの肩を持ってしまう。 キーラ・ナイトレイの精神疾患演技は見事。美形のスター女優が変顔と言えるくらい顎を突き出して奇妙な姿を晒すのは、百年の恋も冷めそうなリスクもあって結構勇気もいると思うが、やりきるところにプロの凄さを感じさせる。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-07-20 23:00:49)(良:1票)
444.  MAMA(2013) 《ネタバレ》 
ママは不気味で怖いし、幼い姉妹は抜群に巧かったのに、ストーリーはちょっと飲み込めないところがあって水を差された思い。結局ママが何をしたかったのかがわからない。我が子を捜し続けて、せっかく胸に抱いた我が子の遺骨。それなのに、姉妹を取り返そうして我が子の遺骨を投げ捨てるというまさかの暴挙。これがコントなら、放り投げられた我が子の「うそぉ…」って言葉が聞こえてきそう。これは突っ込まずにはいられない。 ママは実体がはっきり見えない時のほうが和テイストの不気味な怖さがある。洋テイストのゾンビ的な姿をはっきり現してからは怖さが消えてしまったのが残念。我が子放り投げ事件も尾を引いて、姉妹の別離や擬似親子の絆に浸りきることができず、微妙なラストに。ママが顔を晒さないうちは良かったのに。あの顔はいかにも作り物のモンスター感があって、よく見るとファニーな感じもする。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2015-07-20 22:58:47)
445.  ファイア by ルブタン 《ネタバレ》 
パリの有名ナイトスポット、クレイジーホースでのダンスショー。モデルのようなトップレスダンサーの美しい肢体は感心してしまうが、こういうショーはライブでこそ映えるもの。だったら、ドキュメンタリーよりも『ショーガール』のようなストーリーのあるドラマを観たい。ただし、『ショーガール』自体はおもしろくなかったので、鑑賞に堪えるストーリーのものを。でも、そうなるとセリフを話せる女優を起用することになるので、ダンサーとしての質は間違いなく落ちるだろうけど。 世界最高峰と呼ばれるダンサーだけあって、『ショーガール』よりこちらのほうが遥かに上品で美しい。クレイジーホースのショーがこんな感じなんだと雰囲気をちょっと知ってみるにはいいかも。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-07-20 22:57:03)
446.  アンダー・ザ・スキン 種の捕食 《ネタバレ》 
セリフがほとんどなく説明的なものがないので、ライダーたちの存在も含めて設定を把握するのに手間取る。エイリアンが男たちを捕食する場面はリアルには描かれず、観念的な演劇のような映像で表現されている。人間は牛や豚のような単なる材料でしかなかったが、エレファントマンのような人間に出会ったことでエイリアンの心に変化が起こる。ただ、この顔に障害のある男に動かされた理由がピンとこない。ピュアな心に触れてということなんだろうけど、溺れた人を命がけで助けるような優しい男を無慈悲に捕食したほど、人間に対しては淡々としていたのに。 人間性に目覚めたエイリアンが、非人間的なレイプ魔に惨殺されたのは痛烈な皮肉か。人間以外のものが人間的になろうとする物語は、人魚、ロボット、人形、妖怪などいろんなバージョンがあるが、これはそのエイリアン版ともいえるかも。  シュールな無言劇に近い印象で、二回見るとジワジワくるが、初見では退屈でストレスが溜まる。そういう映画はあまり好きじゃない。ヨハンソンのフルヌードが話題になったが、意外にたるんだ体は役作りのせい? だとするとすごい女優魂だが、ずいぶんとイメージが違った。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-07-19 22:01:00)(良:1票)
447.  ダメージ 《ネタバレ》 
息子の婚約者とあまりにも簡単に関係を持つ父。てっきりそれまでに面識があって何かエピソードが隠されての成り行きだと思ったが、そういうのはなかったことにビックリ。まるで街でナンパしたくらいの軽さで唐突なベッドイン。息子の婚約者で正体もよくわからない女に、ちょっとモーションをかけられたからといってホイホイ乗る父親ってのもどうなんだろう。  ルイ・マル監督の描く男女の関係は、いかにもフランスっぽい雰囲気。どろどろとした情熱的な不倫を、禁じられたロマンスのように官能的に描く。少しでも理性があれば火の中に飛び込むようなマネはしないように思えるが、コントロールを失って破滅しか待っていない恋に身を焦がす。すべてを失った本人は自業自得としか言いようがないけれど、裏切られた妻と息子は救われない。ジュリエット・ビノシュは、いい年した男がすべてを捨ててのめりこむほどの女には見えなかった。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2015-07-19 21:50:30)
448.  トランストリップ 《ネタバレ》 
従来のホラー映画をイメージすれば拍子抜けを食らう。キレイな女性が被害者となるホラーでは恐怖や不安におののきながらも健気に頑張る姿にこそ肩入れできる。ところが、ホラーヒロイン史上最弱のヘタレメンタルのアリシアに共感できない。ホラーやサイコサスペンスは、主人公に感情移入できないとつまらない。 ――と思っていたのだが、初見からしばらく経って従来のホラーに期待するものとは違う視点で見ると印象がガラッと変わってきた。  ホラーといえば、必ず悪意や狂気を持った人物や霊が出てくる。だが、この映画にはオカルト現象もシリアルキラーも存在しない。不快な人物、無神経な人物は出てくるが、明らかな悪人は一人もいない。 終始不機嫌できつく当たるバルバラ、下品で無神経なブリンクらの存在は、神経質でメンタルの弱いアリシアには負担が重すぎた。一人だけスペイン語がわからないのもあって、孤立感、被害妄想を募らせてしまう。 人にはどうしても生理的に合わないやつというのがいるものだが、学校でも社会でも接触を避けることはできる。ところが、旅行ではそうもいかない。仲の良い友達同士でも数日旅行で寝食を共にすればトラブルにもなるのに、相性の悪い者同士ならたまったものではない。ギスギスイライラのストレスがびんびん伝わってくる。 メンタル崩壊してパニックを起こしたサラは、呪術師が妙な儀式で裸にされた上に変な薬を飲まされて、息をしなくなるという最悪の結末。 普段は特別なこともなく普通に生活している人たち。普通だったらどこかでストップがかかるものだけれど、悪意がなくても歯車が狂えば現実にもこういう惨事が起こりうるかもと思わせる。そうした類の怖さを感じさせるサイコスリラーだった。 人間心理の危うさが浮き彫りになる点では面白い。ただ、ヒロインに感情移入できないので、ホラーを楽しむ要素であるハラハラドキドキはしないのが弱点。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-07-19 21:46:10)
449.  福耳 《ネタバレ》 
とても2003年の映画とは思えない。それより30年程前の1970年頃の映画やドラマのような古さを感じる。それは老人ホームが舞台だからということではなく、ストーリーからセリフ、設定、演出、雰囲気等すべて含めての印象。主人公がフリーターという現代的な要素を入れてはいるのだが。古さの中にはレトロな味わいで今見ても十分楽しめる古典的名作もあるが、これは単に古臭く感じただけで感動もなく、コメディシーンもクスリともできず。懐刀のように出してきた詩も、ちょっとズレているようでバシッと決め手にはならない。これがクドカン作だったらどうなっていたかを見たい。
[地上波(邦画)] 3点(2015-07-18 23:37:15)
450.  三十四丁目の奇蹟(1947) 《ネタバレ》 
児童本のような味わいのハートウォーミングな映画。オチは少女が家を欲しがった時点でわかってしまうけど、それでも楽しめる。空を駆けるようなファンタジーではなく、あくまで人間っぽく、裁判でその存在が認められるのも面白い。サンタを信じる心が世の中に潤いをもたらすよう。
[地上波(字幕)] 6点(2015-07-18 23:35:38)
451.  ラブストーリー 《ネタバレ》 
純愛ものド真ん中の雰囲気は好きなんだけど、奇跡や運命で片付けるには物語に都合のいい偶然がちょっと多すぎたような。親と子の二代に渡る物語だが、親であるジュヒとジュナの話はもうベタベタの悲恋。「三角関係」「自殺未遂」「親の反対」「戦争」「盲目」「早逝」と、それっぽいアイテムを総動員しながら、愛し合いながら結ばれない二人を描く。そして、その血を受け継ぐ女の娘と男の息子が、二代に渡った愛を結実させるという、いかにも韓国ドラマらしい展開。 ひと昔前の少女マンガのようで突っ込みどころはいろいろあるけれど、ソン・イェジンが魅力的なので、ストーリーの足りないところをカバーしている。『猟奇的な彼女』と同じカノンがBGMに使われているし何だか少し似てるなと思っていたら、監督が同じだった。『猟奇的な彼女』は感情移入できたけど、こちらは少し作りすぎていて、さあここで泣けといわんばかりのポイントでもそれほど入り込めず。  傘の話でジへがサンミンの気持ちに気づくあたりは、ドラマチックで良かった。サンミンのほうは、父の悲恋や、ジヘが父の愛した女性の娘だということも知っていてのアプローチ。一番かわいそうなのは、結ばれなかったジュナでもジュヒでもなく、実はジュナが結婚した相手の女性では? 夫の心にあるのはずっと別の女なのだから、映画には登場しなかったがこの女性の哀しさに思いを馳せてしまう。 また、ジュナの早死にの原因に触れられていなかったが、病死か事故死か、それとも自殺なのか引っかかる。 この映画が都合よく無視している部分に、メインストーリーに付随しているリアルでどろどろしたものが隠されて、綺麗なラブストーリーにごまかされてしまったような気がしないでもない。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-07-16 00:46:29)
452.  赤い航路 《ネタバレ》 
ド変態の倒錯カップルに巻き込まれた夫婦のお話。愛の反対語が憎しみではないことがよくわかる。愛と憎しみは表裏一体。作家に酷い捨てられ方をした女の激しい憎悪と歪んだ愛が悲劇を招く。振り回されたナイジェル(ヒュー・グラント)はとんだピエロ役。この倒錯した世界に入りたいとも理解したいとも思わないが、見物している分にはおもしろい。とてもシリアスなドラマなのに、豚の仮面を被ってのSMプレイには笑ってしまった。  ポランスキー監督はミミ役のエマニュエル・セニエと結婚してたのか。仕事を最大限プライベートに利用しているスケベ親父というイメージ。ナターシャ・キンスキーをはじめ少女に手を出したり、挙句は淫行容疑で捕まったりとやりたい放題で問題の多い人物だが、ホラーにサスペンス、コメディと引き出しも多くて才能は感じる。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-07-12 00:12:42)
453.  ふたりの人魚
苦手なウォン・カーウァイ監督の作品かと思ったくらい。ハンディを多用して、気だるくオシャレな詩情あふれる映画。幻想的というか寓話的というか、独特の雰囲気で酔わせるようなラブファンタジーという印象で、輪郭のはっきりしたストーリーにのめりこみたい向きには合わない。
[DVD(字幕)] 4点(2015-07-09 23:15:22)
454.  眺めのいい部屋 《ネタバレ》 
アケデミー賞三部門受賞作だが、薄っぺらいハーレクインロマンスみたい話で期待はずれ。せめて、主演女優にもう少し魅力があればよかったのだけれど。 旅先で出会った奔放な男にピクニックで強引にキスされ、その男を忘れられない女。運命の再会で、心に波風が立つのを必死で隠すものの、結局は貴族の婚約者を捨てて、運命の男に走るのはお約束。ルーシーとジョージにこれといった恋愛エピソードがあるわけでなく、セシルがルーシーを諦めるのもあっさりしすぎ。ルーシーの吹っ切れた笑顔は良かったけれど、そこに至るまでの見どころが美しい風景だけでは退屈。
[地上波(字幕)] 3点(2015-07-09 23:14:07)
455.  グランド・ブダペスト・ホテル 《ネタバレ》 
何人も殺されて生首シーンなんかもあるんだけど、軽妙なタッチでユーモラスに描かれるので陰惨さは感じない。独特の不思議な味わい。遺産相続を巡っての連続殺人、冤罪事件なので、演出によってはハードなサスペンスにもなりうるストーリーなのに、全体的にほんわかしていてユーモアとペーソスがある。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-07-08 01:51:41)(良:1票)
456.  怪しい彼女(2014) 《ネタバレ》 
母子のベタな情愛ものには弱くて涙腺が崩壊することもあるけれど、これは感動できず。なんで感動できないのかと考えてみたら、婆さんに好感が持てず感情移入できなかったからだと思う。嫌味で嫌われ者の典型的クソババアと、若返った娘時代のキャラがかなり違う。 婆さんは自分の息子や孫さえ良ければいい、そのためには他の者に迷惑かけようがどうでもいいというような感じ。世話になった人の店を潰して恨みを買っているし、極端な身内主義が鼻につく。いくらシングルマザーで生きるために必死だったといっても、とても好きにはなれない。 自分がどんなに苦しくても他人への思いやりを忘れずに迷惑をかけることを嫌うような、古き良き日本的母像に惹かれるので。シム・ウンギョンは愛嬌があって良かったが、婆さんへの嫌悪感が勝ってしまった。 青春写真館が突如出没するのはファンタジーだからいいとして、輸血すると元のお婆さんに戻るというルールはどうなのか。嫁が体調を壊すほど嫌っていた姑とあっさり仲直りするのも、都合がよくできすぎている。身近でリアルにこじれた嫁姑関係を知っていれば、これこそ絵空事。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-07-08 01:32:46)
457.  ケープタウン(2013) 《ネタバレ》 
南アフリカの治安の悪さは有名。そこを舞台に描かれるバイオレンスは生々しく迫力がある。ブラジルを舞台にした『シティ・オブ・ゴッド』も生々しいバイオレンスだったが、本場?のバイオレンスは迫力が違う。警察を恐れるどころか平気で牙を剥く悪党がうじゃうじゃ。安全な日本のありがたさを実感する。 三人の刑事が捜査に当たるが、キャラがユニークで魅力的。美しい妻を持った温厚そうな刑事は早々に殺される。主人公の刑事は、家庭を顧みずに女遊びばかりしていたせいで、妻や息子に愛想を尽かされて荒れた一人暮らし。でも、仕事ではできるヤツで、停職を喰らっても悪の組織に果敢に切り込んでいく。ズールー族の黒人警部は、少年時代に白人からの差別で犬に急所を噛み千切られ、男としての機能を失った。そのため、女とベッドに入っても背中を撫でるだけ。理不尽なことにも我慢強く耐えてきた大人しい穏健派だけに、愛する母を殺されて線が切れたように復讐に走る姿は振り幅が大きかった。 事件の黒幕は、子供たちをモルモットにして禁断のドラッグを開発した白人博士。物語の背景には人種差別が横たわっていて、治安の悪さとともに南アフリカらしさが滲み出ている。ラストの墓石は、差別主義者だった父との軋轢をすっかり忘れていたので最初は何のことやらわからず。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-07-06 00:13:13)
458.  東京難民 《ネタバレ》 
大学を授業料未納で除籍され、ネットカフェ難民、ホストクラブ、貧困ビジネスへと流れて、すべてを失ってしまった終わった人間。でも、まだ終わってなんかないんだよっていう、格差社会の底辺でうごめく人への応援賛歌のようだが、セリフがありきたりで説明的なところもあるので、あんまり響いてこない。チャラい大学生がこれといったエピソードもなく、やたらと正義感の強い良い人になったのもしっくりこない。作り方もあざとさが鼻につくし、惹かれるようなキャラもいないので、ストーリーに入っていけず最後まで共感できなかった。 ストーリーに乗れないものだから、映画のテンションが上がるのに従って、自分のテンションが下がてどんどん乖離していく。感動的?な涙のシャンパンコールもシラーッと見ている自分がいた。裸を辞さない大塚千弘の体当たり演技がもったいない。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2015-07-05 02:14:14)(良:1票)
459.  昨日・今日・明日 《ネタバレ》 
三話からなるオムニバス。『ひまわり』と同じソフィア・ローレン&マルチェロ・マストロヤンニの名コンビが、三組のカップルを演じ分ける。 一話目は、収監を免れるために子供を産み続ける夫婦。精力的に求め続ける女に、ヘロヘロの夫の姿が哀れ。母は強し。貧しい家庭にも雑然とした街中にも活力がみなぎっている。 二話目は、社長夫人とパーティで知り合った男。車をぶつけまくっても一言も謝りもしない高慢な女。いかにも下町といった情緒が滲み出たコメディ。途中から運転を任せた男が、花売りの子供を避けて車をぶつけて故障させると、子供を轢けばよかったと男を罵る。こんな嫌な女はいない。ソフィア・ローレンは気の強い自己中女をやらせれば本当によく似合う。まるで地でやってるみたい。 三話目は、コールガールと客の関係。隣に住む神学生が女に惹かれ、それを心配する祖母が女に食って掛かって大ゲンカ。女は気性は荒いが、老婆の孫を思う涙にはホロッとなって、神学生を元の軌道に戻すことに協力するという人情味も。そのとばっちりでお預けを喰らう客の男がコミカルに描かれる。 どれも男女の機微にニヤリとさせる類で、落語にもできそうな話ではあるけれど、笑いのツボが違ってあまり楽しめず。イタリアの太陽と称えられたソフィア・ローレンも、以前から妖怪人間ベラにかぶって見えて好みじゃない。『ひまわり』のときは良かったけれど。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2015-07-05 02:06:41)
460.  猿の惑星:新世紀(ライジング) 《ネタバレ》 
猿人と人間の住み分けを図るが、猿人同士、人間同士でも意見の対立から内部分裂が起きる。人間に恨みを持つ武闘派コバがシーザーと離反してクーデターを起こし、人間のコロニーを襲撃して共存はぶち壊し。ここまでくれば、どちらかが滅びるまでの全面戦争は不可避。人間vs猿人の不毛な戦いだが、これは今も世界で起きている民族間の戦いにそっくり当てはまる構図。 猿人のシーザーがだんだんイケメンのヒーローに見えてくるのが不思議。コバがシーザーを引き立てるわかりやすい悪役で、「エイプはエイプを殺さない」の掟を破って受けた報いには溜飲の下がる思い。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2015-07-04 01:44:10)
070.42%
1241.43%
2734.35%
320512.21%
426515.78%
536821.92%
631618.82%
724614.65%
81176.97%
9452.68%
10130.77%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS