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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3865
性別 男性
年齢 53歳

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501.  関東テキヤ一家
「仇の一家へ殴り込みをかける主人公、その歩く姿の背景に流れるのは、主演俳優のヘタクソな演歌」というクライマックスシーンは、もう既視感バリバリなんですが、その主人公が高倉健ではなく菅原文太というのがミソ。 そんなんどっちだって大差無いわい、などと言うなかれ。いやここだけ見たら大差無いかもしれないけれど、やはりそこは菅原文太。そして監督が鈴木則文。血飛沫飛び交う殴り込みの激しさがある一方で、全体的にはユーモアが溢れてます。まず、ヤクザ映画でありながらも、あくまで「テキ屋」なもんで、少し寅さん路線も入ってます。寅さんよりガラが悪く、そして寅さんよりも、ヤセ我慢の世界。 興行のハナシが出てくるのは題材からしてもごもっとも、ではあるけれど、そこで全女が登場する、というのがなかなか貴重。かつて全女が不渡り出して倒産した時には「現存する日本最古のプロレス団体が倒産」とニュースで騒がれたけど、そう、何せこの映画の頃にはまだ新日も全日も無かったんだもんね。 アラカンの親分は、やっぱり見ててヘンなんですが、他の人では出せない味があります。そして桜町弘子姐さんの、こちらは掛け値なしのカッコ良さ。その他、例によって例のごとく多彩な登場人物たちが収まるべきところにピタリと収まって。お見事。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-06-14 23:04:27)
502.  ダーティファイター/燃えよ鉄拳
前作でいったん映画が終わったというのが信じられないくらい、フツーに前作の世界が続いてます。オランウータンと人間の相棒1名ずつ、肝っ玉母ちゃん、バイク軍団、そしてソンドラ・ロック。 とは言え前作とちょっと異なる雰囲気もあって、だいぶギャグ映画の要素が強くなってます。ややとりとめが無かった前作に比べると、一つ一つちゃんとオチがついて、笑いの点ではこちらの方が上、かな。 他にも、クライマックスの試合に向けて物語を盛り上げていくなど、作品のまとまりは確かにあるのですが、そこで気づくのは、内容がまとまっている分、印象としては映画がちょっと小さくなっちゃった、ってことなんですね。前作の方がより、大らかな味わいがあって。 しかし、「映画が小さくなる」のも、いつもそれが悪いことだという訳でもなく、本作はあれよあれよという間に楽しい時間が過ぎて、ラストのクレジットが出てきたら、ああもう終わっちゃうんだな、という一抹の寂しさを感じたり。 これはこれで、魅力的な作品だと思います。 しかしそれにしても、オランウータン君のこれほど見事な演技、どうやって演出したんでしょうかね。頑張って脚本通りに演じさせたのか、それとも彼の奔放な振る舞いに合わせて脚本の方を修正したのか?
[インターネット(字幕)] 8点(2021-06-13 13:53:32)
503.  デス・ウィッシュ
ポール・カージーと言えば昔はヒゲオヤジだったけど、今作ではハゲオヤジ。まあこの際、どっちでもよろしい。 今だにこんな、銃こそが犯罪から身を守る一番の手段、みたいなノリで映画を作っちゃうのは、さすがに問題アリとは思うんですけどね。銃規制に賛成しないのはケシカラン、なんて言うつもりはない(つもり)ですけど、さすがにこの微妙さを孕むテーマがこの程度の扱いでは、あまりに浅すぎると言わざるを得ません。 しかし逆に、この浅さは、確信犯的なもののようにも思えます。私はその点で議論するつもりはありません、ただ、あのアホらしくも懐かしいデス・ウィッシュシリーズの世界を、そのまま今の語法で新たに蘇らせただけです、ってな感じ。 実際、映画の話をするのに過剰にモラルを持ち込むと、大体話がおかしくなるわけで。ここで描かれてるのは例えば、侵入し迫ってくる、敵の恐怖。こういったところは、ホラー映画の語法で、畳みかけてきます。あるいは迫力ある銃撃戦。よく映画で「一体何発撃たれたら死ぬんだよ」という場面を見かけますが、この映画ではちゃんと銃は破壊力を持って相手を打ち倒し、倒されなかったとしてもその威力は治療の細かい描写で示される。 コレ、もしシリーズごと順次リメイクしていったらそのうち間違いなくロクでもないことになりますが、この作品に関する限り、抑えるところは抑えつつ見どころもしっかり用意して、リメイクとして割と成功している部類なんじゃないかな、と。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-06-13 13:17:18)
504.  生きものの記録
水爆に対する不安のあまり暴走するジイサンの話、ですが演じている三船敏郎の実年齢が役の半分くらい、巧みなメーキャップにより違和感は無いものの、やたらと迫力があります。 その迫力ジイサンが、水爆から生き延びるにはブラジルに移住するしかない、と騒ぎを起こし、振り回される家族たちは彼に対し準禁治産者手続きを取る。その騒ぎを冷静に見つめる志村喬。 このジイサンも決してホメられた人ではなく、妾を何人も抱えてたりして、お陰で家族構成がちとややこしい。本作のややわかりにくいところでもあります。ジイサンもジイサンなら家族も家族、とりあえず、全面的に「この人が正しい」っていう人は見当たらない。 しかし誰が全面的に間違ってる訳でもなくって。結局、「核兵器をどの程度怖れるのが適正か」なんてことに正解があるわけでもなく、とりあえず東西冷戦だけは乗り切った現在においてもまだ、今の我々が歩いている道がどの程度正しいかなんて、サッパリわからない。事態は今でも根本的には変わっておらず、恐らくは答えが出る日とは、「間違ってたことに気がついて後悔する日」以外にはあり得ない。それは明日なのか、それとも無限の未来なのか。 という、絶対性への信頼感を失い相対的な不安の中でしか生きられない姿が、ここでは多少コミカルに、しかし多くは辛辣に描かれてます。 雨、風といった、活劇的な要素もこの作品の中では不安をかき立てるように織り込まれており、さらにはあの煙漂う焼け跡の、廃墟感。破滅を回避しようという意志が別のカタストロフを呼んでしまうという虚しさ。 ラストシーンは、前の大戦を知る年老いた男と、まだ何も知らずに母の背中で眠る赤ん坊とがすれ違って映画の幕を閉じます。核兵器云々に限らず、我々は、次の世代に、何を約束出来るんだろうか? 後に続く、不安に満ちた音楽。このアヤしい音色は、横山ホットブラザーズでお馴染みの、ノコギリでしょうか?
[インターネット(邦画)] 8点(2021-06-13 12:57:55)
505.  スター・トレック2/カーンの逆襲
第2作にして早くも予算が大幅に削減されてしまったという、この作品。そう思って見ると一部、セットが若干安っぽく思えたりもするのですが、気のせいということにいたしましょう。そもそも第1作もどこにそんなにお金がかかったのかよくわからんし。 第1作には、ドック停泊中のエンタープライズ号に着艦するポッドがその前に周りをぐるっと回ってその威容を描き出す素晴らしいシーンがありましたが、本作でも短縮版とは言え同様のシーンが。ってコレ、どう見ても前作の映像の流用ですけどね。続くエンタープライズ号発艦シーンは、これも前作のラストシーンの流用っぽい。そりゃ安上がりなワケです。 さて、この第2作。テレビシリーズに何の関心もない私にはトンとわからんのですがどうやら、今回の敵は、宿命の強敵とも言うべきカーン。らしい。 と言うわけで、今回は割と単純に宇宙戦艦同士の戦い、みたいな素朴なオハナシになってます。けど、人間の耳から体内に侵入する気味の悪い寄生生物なんかも出てきたりして、小技も(というかむしろ小技の方が)効いてます。 ジェネシス計画の描写には、スケルトンのみならず、フルの3D-CGと呼べそうなCGも登場。コレ、『トロン』と同じ製作年ですよね。大したもんです。 とにもかくにも、エンタープライズ号の未知への旅は、まだまだ続くのでありました。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-06-13 09:47:16)(良:1票)
506.  ダーク・スター
確かに、中盤のビーチボール星人(?)との追いかけあいは、唸らされるものがあるんですけどね。ストーリーそっちのけの異常なまでのしつこさ。予算が無い中、撮影用のセットをわざわざ作った(作ることができた)とも思えないし、と言って本物のエレベーターシャフトとも思えないのだけど、一体これはどこで撮影したのか?背景の一部は書き割りなのか?どこにどうやってカメラを置いたのか? などと言ってる自分は、「唸らされる」と言いながら、どこか醒めていて。カーペンター作品を楽しみつつも何となく相性の悪さみたいなものを感じる、その正体がコレなんじゃないかと。 ラストは、これも確かにイイんだけど、ゴメン、このチープさ、やっぱりカート・ラッセルが演じて初めて許されるネタのような気が。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-06-12 11:50:24)
507.  汚れた英雄(1982)
角川春樹が逮捕されたときには、待ってましたとばかり、“汚れた英雄”の文字が新聞の見出しに踊りましたが。そんな、ハルキさんの初監督作品。 物語らしいものは殆どなく、草刈正雄のハダカとレースシーンが見せ場。というのがなかなか大胆です。 変に気取った構図の映像が多かったり、奥田瑛二のセリフが説明口調だったり、色々と気になる部分があって、特にクライマックスのレースシーンはあまりに高速度撮影に頼り過ぎでいささかかったるさを感じるのですが、しかし。 そういった点は一方で、通り一遍の作品にはするまい、という意気込みの表れのようにも感じられます。また、演出上の多少ギクシャクした感じも、叩き上げのプロ監督ではない門外漢(しかしズブの初心者でもない)だからこそ可能な「逸脱」であり、それはそれで一つの可能性として、注目したい点でもあります。
[インターネット(邦画)] 6点(2021-06-12 08:32:41)
508.  バスケット・ケース2
双子の兄が、顔に手が生えているだけ、みたいな異様な姿をしていて、バスケットケースの中に潜んでいる。という作品。 前作のラストで兄弟2人、いや1.5人くらいでしょうかね、は、悲劇の転落死を遂げたはずなのですが、この続編は前作のラストシーンから始まり、「いや、死んだなんて一言も言ってないもんねー」とばかり、1.5人とも実は怪我だけで済んでたことにして、さっさと物語を開始してしまう。なるほど確かに前作のラストは救急車のサイレンで終わってたもんなー。効果音も、入れてみるもんです。 でこの第2作。フリークスたちのコミュニティがあって、彼らもその仲間入りをすることに。と聞けば何だかイイ話のようですが、このコミュニティの面々が、何とも言えん特殊メイクで、ヘルレイザーっぽさ全開、なんですね。どうも妙な雰囲気で。 で、それを嗅ぎつけた記者が、秘密を暴こうとする、という展開。 前作よりナンボか「ちゃんと映画を作ってる」という感じはするものの(あくまで相対的に、ですが)、その分ちゃんと、面白くなくなっていて、結局、両要素を掛け算すると大体同じようなところに落ち着いてしまうのかなあ、と。 ラストはまるで、「第1作に続く」とでも言いたそうな。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-06-12 08:00:12)
509.  ぼくらの七日間戦争2 《ネタバレ》 
何じゃこりゃ? 「風雲たけし城」か?
[インターネット(邦画)] 3点(2021-06-10 22:33:09)
510.  乱れからくり
「スピード上げたぞ!」「あれ、いない!」「なんだあの煙は!」などなど。クルマ運転しながら野際陽子が大きな声で呟きを連発し、まさに典型的な実況説明ゼリフ。その後も解説調のセリフを次々に繰り出して、参っちゃうのですが、1時間半に収めようと思ったら、このくらい説明しまくらないとダメだった、ってことなんでしょうか。 この「乱れからくり」、正直、原作はもう一つ好きになれず、随分前に読んだっきり、本棚から手に取る機会も殆ど無かったんですけどね。というのも、読んでて「こういう展開、こういう真相には、なってくれるなよ」という悪い予感がした、その通りの展開になっちゃったもんで(いや、涸れ井戸って言われても・・・ねえ)。読む前の期待が高かった分、失望も大きくて、実際はそこまで悪い作品でもないんだろう、とは思いつつ。 で、この映画化作品。あはは、これは悪い予感がハズレました。もちろん良い予感が当たったわけでもありません。ちょっとビミョーなところのあるアレンジではありますが、なるほど、映画化するなら、そうなるのね。 とにかく、世の中これだけ大量に推理小説が出版されているのだから、こんな映画化しにくいヤツを選ばなくても良かったのにねえ、とは思います。松田優作、野際陽子、田中邦衛の凸凹トリオも(せっかくキャラ立ちさせた割には)互いにあまりうまく絡んでないように思えて。 なにが作品の売りなのかがよくわからん、平凡な印象の映画でした。
[インターネット(邦画)] 5点(2021-06-09 23:12:45)
511.  ゴア・ゴア・ガールズ
なかなか壮絶な殺戮解体シーンが再三、登場しますが、当然のごとく、ほぼなにをやってるのかよく判らない映像に仕上がっていて、少なくともこれは人体では無さそうだ、とは思うのですが、そうだとするとこの赤くてグチャグチャしたものは一体、何なのか。 というのを除くと、あとはひたすらストリップ。 というその僅かな隙間を縫って、犯人を突き止めようとする探偵の姿が描かれるワケですが。この探偵というのが、やたらとスマしていて、トボケた味わい。あまり好感は持てませんけどね。 殺戮シーンの出来があまりに酷いので、他もデタラメだらけだろうと思ってたら、いや確かにデタラメなんですけど、もっともらしくカットを割ったり(カットを割る理由は長いセリフが覚えられないから、とは限らないのです)、殺人鬼が迫ってくる姿を影で描写したり、と、演出の真似事みたいなことを微かとは言え一応やっていて。一体、どういう風の吹き回しなんでしょうか。 最後は探偵の推理力の賜物なのかどうなのか、事件は解決するも、映画の尺が5分ほど余ってしまう(こんな短い映画なのに)。だもんで、探偵が謎解きを解説するどうでもいいシーンがラストにしばらく続きます。いやホント、どうでもいいんですけどね。
[インターネット(字幕)] 3点(2021-06-08 23:05:20)
512.  サランドラ
これは見るからに、イギリスの食人族、ソニー・ビーン事件をモチーフにしているようで、キャンピングカーが砂漠の真ん中で立ち往生となった一家が、謎の食人一味に襲われる、というオハナシ。 隅から隅まで激安感が溢れていて、これでは最高でも4点止まりですが、なかなか味があるので4点満点を差し上げます。 動けなくなったキャンピングカー、その外には妖怪じみた連中、というのがちょっとゴケミドロチックですが、なにせ妖怪じみているとは言え、正体は人間、ただのマヌケな連中という風にも見えてくる。イヌに襲われただけで、もうタジタジだったり。 もうちょっと神出鬼没な感じがあってもよいかと思うのですが、とにかくこのちょっとトロ臭い連中と、はっきり言ってイケ好かない一家との、あまり勝ち負けの行方が気にならない攻防戦が描かれ、マッタリとしたひと時を過ごすには、最高の一本ではないでしょうか。
[インターネット(字幕)] 4点(2021-06-07 23:10:45)
513.  ドラゴンロード(大陸版)
現代を舞台にした後の作品群の感じが、この作品あたりで完全に出てますね。狭い屋内での、「そこにあるもの」を駆使した格闘。ここぞというシーンでのスローモーション。何より、体を張りまくった危険な命懸けのスタント。 もちろん、ユーモアもしっかり織り込まれていて。 少々、まったりとした時間帯もありますけれども。 あと、この映画を特徴づけているのが、ナゾの競技。中盤にはストーリーそっちのけで羽根つきサッカーみたいなヤツを延々と見せてくれる。まさか試合まるまる映画の中でやっちゃうんじゃないの、と心配になってくるのですが、うん、心配した通りでした。たけど、こちらもストーリーの事を忘れ去って、純粋に試合に見入ってしまいます。よくこんな複雑な動きを映画の中に収めたもんです。 しかしそれを言うなら、ラストの(このバージョンではラストにあります)格闘ラグビーみたいなヤツ。どこまでが演出なのか、完全にカオスです。でも押さえるべき動きはちゃんと、カメラが収めています。 今どきの映画なら、このシーンはCGになるよなあ、というアブないシーンが生身の肉体でこれでもかと展開されていて、そりゃ、後の作品があそこまで過激になっちゃうってもんです。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-06-06 21:46:45)
514.  凶弾(1982)
石原良純さん若き日の主演作。「瀬戸内シージャック事件」をモデルに、犯人の少年を精一杯演じており、天気に目をやる余裕も無さそうですな。この役をこれ以上どう演じようもない気はするのでコレでいいのかも知れないけれど、青春一直線、ちょっと感情が前面に出過ぎの感がありやや単調な演技に見えてしまいます。最終的にバラエティ番組方面に行ったのは、ま、よかったのかな、と。 物語はだいぶ実際の事件の経緯に沿っているようですが、事件を起こすまでの部分にもかなりのウェイトが置かれていて、世間に受け入れられない若者の鬱屈なども捉えた一種の青春映画にもなってます。特に、高樹澪の存在は映画のオリジナルなんでしょうかね、物語に幅を持たせております。さらには警察側の人間模様から、狙撃手の苦悩までも作品に滲ませる、という盛り沢山の内容。 クライマックスの客船乗っ取りは、かなり大掛かりな撮影となっていて、見応えがあります。この辺りは奥山プロデューサーの意気込みの表れ、といったところか。早くも大作嗜好のようなものを感じさせます。 それにしてもお爺ちゃん役の加藤嘉さんが泣かせます。これはもう、反則モノ。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-06-06 18:19:39)
515.  フェノミナ
作中で「虫めづる姫君」を演じているジェニファー・コネリーは撮影当時13歳でしょうか。 いやこれが確かにカワイイんですけど、彼女ばかりではなく、これだけカワイく撮ったスタッフこそ褒めてあげて欲しいところ。ブサイクさんが虫と戯れてたのでは、ゴメンね、正直、絵にならない。 ホラー作品とは言っても、あくまで連続殺人モノ。そこに、主人公の少女が虫と意思疎通めいた事をするという設定を持ち込んで、超自然的な要素を加えたのが本作の売り。虫の複眼を通した一人称映像なんて、巨大蟻の帝国以来じゃなかろうか。 だもんで、虫虫虫のオンパレード。はい、キモチ悪いです。これで終わっては単なる悪趣味映画ですが、ハエと共闘したりしちゃうあたりは、ちょっとファンタジー。犯人は一体だれなのか、そして犯人が抱えた秘密とは。 虫のキモチ悪さ以外にも、それなりに残酷描写やショック描写が盛り込まれ、突然のヘビメタはイマイチよくわからんノリながらも、不気味さはよく出ておりました。ジェニファーのちょっとトロくて不器用な感じも、作品の神秘性に繋がっていなくもなく。 ドナルド・プレザンスがムシ博士をやっていて、そこにムシ大好き少女ジェニファーがやってきて意気投合、ムシ談義を花開かせる、という展開は何だか、(無償配布の非売品化される前の)学研ひみつシリーズみたいな設定だわい、と少し思うのでした。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-06-06 17:52:08)
516.  アルジェの戦い
アルジェリア独立を目指しテロ行為を繰り返す活動家たちと、手段を選ばずそれを押さえ込もうとするフランス当局との戦い。 物語の軸には、一人の青年が組織に入り、やがて幹部となって、ついにフランス軍に追い詰められる(冒頭シーン)までの姿、というのがあるのですが、映画の多くを占めるのは、凄まじい爆破テロ、市街地での銃撃戦、フランス当局による拷問。そして何よりも、アルジェリアの名も無き民衆の表情、視線、があります。 フランス側が手段を選ばない一方で、テロリスト側も平気で騙し討ちを行い、泥沼のような戦いが繰り広げられます。その綺麗事ではない闘争模様が、作品の迫力となって、見る者に迫ってきます。
[インターネット(字幕)] 9点(2021-06-06 13:37:54)
517.  ルーザーズ 《ネタバレ》 
クリス・エヴァンスが敵に追い詰められて絶対絶命、というところで、彼は手を拳銃の格好にして相手に突きつける。一体なにかやってんの、バカじゃないの、という場面ですが、実際に彼は相手を撃ち倒しちゃう。何型どうなってるんだ、と思ったら、実際に撃ったのは遠くにいる仲間のスナイパー、というワケ。 この場面については、例えばマジックのタネ明かしを聞かされて、何てつまらんトリックなんだと怒るか、それともその程度のトリックが見せ方一つでイリュージョンとなることに驚くか。前者のヒトならこのシーンは楽しめないし、後者のヒトなら多いに楽しめることでしょう。 そういう、遊び心、一種のはぐらかし。ピーター・バーグ(本作は脚本で参加)が評価されてる割に人気が出ない(?)理由も、そんなところにあるのかも。 本作も、いかにも続編がありそうな終わり方ですが、今のところ、続編が作られたという話は聞かれず。 ただし、終盤のCGの出来は、いささか残念でした。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-06-06 12:38:24)(良:1票)
518.  火線地帯
ラインシリーズ最終作、という以前に、旧・新東宝ほぼ末期の作品で、石井輝男がいなくなって助監督が代理で監督を務めたような形になってます。が、作品を見る限り、貧すれば鈍す、と言うこともなく、なかなかトンガった演出でハードボイルドアクションの世界を作り上げてます。 チンピラ二人組が良からぬ事をしでかしてヤクザ組織に追われるも、ライバル組に拾われて、ある「ブツ」の強奪に関わることになる。 一方で何やら怪しげな雰囲気を漂わせつつ、彼らの周りで暗躍する謎の男・天知茂。 謎の部分をすべて天知茂のキャラに押し込んでしまったのが正解だったのかどうなのか、全体的に物語が伸びず、こぢんまりした印象は拭えませんが、青春映画の要素を絡めつつもこうやってギャング映画みたいなことを大真面目にやっているのは、今となっては貴重です。 天知茂は、普通のライターも持っていたのであった。
[インターネット(邦画)] 6点(2021-06-06 12:21:47)
519.  刑事物語5 やまびこの詩
シリーズ最終作、もうあまり中身も無い気もするのですが(事件自体はかなりどうでもいい内容)、その分、スッキリはしております。 若き日の鈴木保奈美のレオタード姿で有名な作品でもあり、だいぶヘタなダンスだったという記憶があったのですが、久しぶりに見てみたら、いや、意外にちゃんとしてまして(これ以上を望むのは、ちょっと酷かと)。 それより、このレオタード姿があればこそ、武田鉄矢演じる片山刑事の短足ぶりもいつも以上に目立つというもの。ずんぐりした体型で一生懸命走る姿に、「らしさ」が溢れてます。 とりあえず事件はさておき、賀来千香子と鈴木保奈美が適度に襲われて、武田鉄矢がそこに絡めればそれでいい訳ですが、後輩の殉職などもそこに加わり、彼らの関係に変化をつけます。この殉職事件、全体的には物語の中で収まりがやや悪いですが、雨の中、後輩のフィアンセに一言も喋らせなかったのは、ナイスプレーだと思います。 このシリーズ、オチャラケの部分は多々ありますが、格闘シーンはあくまで本気モード、月並みですがその落差みたいなものが、やっぱりイイですね。 そして本作、ラストの駅がいい。他に乗客のいない夜の電車がいい。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-06-06 11:14:59)
520.  ダイヤルMを廻せ! 《ネタバレ》 
そもそも、レイ・ミランドごときがグレース・ケリーの夫だなんて、おかしいだろ、と言いたくなるのですが、心配ご無用、ちゃんと、夫婦の間はギクシャクしてます。って、何に安心してんだか。 と言う訳で、夫が代理殺人により妻を亡き者にしようとするも、事件は意外な方向へ、ってなオハナシで、だから犯人と犯行の模様は我々に明らかにされている、いわゆる倒叙モノですが、ミステリ色が濃く、その点が制約となったのかどうか。特に最初の30分くらいは会話シーンが続き、この部分がどうも説明めいた印象を与えてしまいます。 この場面では、犯行現場となる部屋の間取りや調度をじっくり描いておきたいところですが、後の展開で重要な役割を果たすアイテム(ドア、カーテン、電話など)の提示は意外に控えめ。もうちょっと印象づける描写があってもいいような気がするけど。その代わり、犯行に関与しない白手袋だのステッキだのを、レイ・ミランドは妙に強調し、これがイマイチぴんと来なくって。おそらく、彼がステッキを手放すのは、「実はステッキ無しで歩ける事を相手に示す=ここから密談が始まる」という合図、なんでしょうけど、あまり効果的な描写であるように思えません。 一方、いよいよ犯行の描写となると、これはもうお手のもの。しっかりと我々の視線を引きつけ、振り回してみせます。電話を掛ける場面ではわざわざ交換器の映像まで挿入して視覚化してみせる。一種の稚気だろうけど、見せ場の時間を引き延ばす、サスペンス上の効果も。 ミステリとして凝っている分、終盤の「謎解き」の部分はまた、少々、理屈っぽくなってしまいますが、暗い部屋で犯人を待ち構えるクライマックスなどは、スリリングに盛り上がります。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-06-06 10:30:09)(良:1票)
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