501. 普通の人々
「普通の人々」が「普通じゃない」場面に遭遇したときの行動を淡々と描いた観察的ドラマ。普通の男の子、普通の父、普通の母は、こんな時この様に転がって行くという結末。ある日の父の提案、家族でカウンセリングを受けよう、という一つの転機も生かされぬまま、ただただ自然に任せて転がっていった家族だが、次男と父はちょっとだけ踏みとどまった。転がり行く母をよそに。人生を山に例え、生きることを登山に例える一方、それを坂に例え、転がり落ちる事もある。ほんの少しの勇気と思いやりで、人生って大きく変わるんだなぁ、と普通に感じた。良作です。 8点(2004-03-09 11:16:16) |
502. トッツィー
もっとエグいのを想像してて今まで見ずにいたのですが、とっても良かったです。ラストシーンがこの作品の全てを語っていると言ってもいいくらい、気が利いてて素敵ですね。D.ホフマンがこれでホントに主演女優賞獲ったらおもしろかったのになぁ。残念。日本語吹き替えは小松政夫ですか。それ見てみたいです。浜村淳にも是非やってもらいたい。 9点(2004-03-02 16:37:50) |
503. ウォーターボーイズ
さわやかで、勢いがあって、ちょっと感動的で、良かった。若いっていいなぁ、なんて率直に思ってしまった。 7点(2004-02-19 17:46:35) |
504. ナッシング・トゥ・ルーズ
おもしろかった!!ティム・ロビンスがコメディ?とあまり期待しないで見たんだけど。ティム自身がギャグを飛ばしたり、おもしろい顔するわけじゃないけど、キレっぷりや意外性や真面目なとこがおもしろい。ばかデカい身長も、うどの大木に見えたり、男らしく見えたり、本当に魅力的な俳優だ。対するマーティン・ローレンス、こちらは役柄が魅力的だな。なかなかお薦めな作品だと思う。 8点(2004-02-18 17:40:20) |
505. 戦場にかける橋
ネタバレ 全体としていろいろなメッセージを読み取る事が出来るが、特に言えるのは「橋をかける」という作業を国際間の相互理解に例え、斎藤所長、ニコルソン大佐、シアーズ中佐をそれぞれ日本、イギリス、アメリカに例えると分かりやすい。それぞれの主義の違いからすったもんだがあり、「橋の爆破」すなわち戦争の勃発である。まさに自業自得、愚かな事だと閉めている。 8点(2004-02-18 17:28:52) |
506. 鳥(1963)
ネタバレ 何故増殖したのか、何故人間を襲撃したのか、何も分からないままなのが怖い。それがジョーズだったり恐竜だったり地球外知的生命体の場合もちろん怖いが、そちらは目的が明白なだけまだ理解できる。「鳥」は極めて日常的で、そのありふれた対象が、集団、群集になった時の怖さはいつの時代にも通用する。だから色褪せない。だから本当に現実的に怖い。主人公たちは逃げる事しか出来ないまま翻弄され、ラストはフェイドアウト。その後どうなったかは分からない。私たち視聴者をも渦中に引きずり込む演出。多くを語らず、音をも消して、視覚と状況と想像力で怖がらせる作品。ストーリーが単純すぎるところがちょっとマイナスだが、やったモン勝ちのモチーフ選びで成功した中の一つ。 8点(2004-02-14 21:40:33) |
507. デビル(1997)
初めて最後まで見た。いつも途中まで見ては止めてしまっていたので。でもやっぱりおもしろくなかった。H.フォードもB.ピットも好きなのに何故?と思ってたんだけど最後まで見て分かった。この二人ほとんど絡んでない。いつもワンショットなんだよね。ツーショットがない。別撮り?て疑ってしまう所多すぎ。だから二人の間に芽生えるはずの「友情」が薄っぺらいの。撮影中不仲だったとかそんな噂より何より、このカメラワークが敗因では。もしかして本当に別撮り? 2点(2004-02-10 21:16:53)(良:1票) |
508. マラソン マン
ネタバレ 血を見ない拷問はめずらしい。そういった意味では必見だけど、そこだけが一人立ちしてしまっている感有り。ナチ戦犯がニューヨークに訪れたたことへの恐怖や、今だ残るユダヤ人と呼ばれる者との関係など、時代背景をもっと明らかにしてもらえるとありがたかったです。確かに拷問したり、スーツの袖口からシャキーンと刃物を出すローレンス・オリビエはもの凄く怖かったけど、それだけで終わってはいけないシナリオだったので点数低めで。 5点(2004-02-10 20:52:30)(良:1票) |
509. 奴らに深き眠りを
ローレンス・フィッシュバーンがクール!ティム・ロスは負け犬っぽくて嫌な奴を演じているが、もちょっと芯のある役だといいなと思った。豪華キャストなのに劇場未公開だったのは、気分が悪くなるほどの殺戮シーンと人種差別シーンのせいでしょうか。もったいないことしたな。 6点(2004-02-10 18:20:56) |
510. 激突!<TVM>
ネタバレ 執拗に追ってくるタンクローリー。これが気味の悪いモンスターみたいで怖い!途中運転手の手を見せてしまったのが残念だった。見えないほうがいい。意思を持った車?なんて思ったらその方が怖いから。カフェのシーンもいい。人間不信になるね。この心理的恐怖を最後まで貫いたあたりが、カート・ラッセルの「ブレーキ・ダウン」よりおもしろい理由だろう。 8点(2004-02-09 18:14:09) |
511. アメリカン・フライヤーズ
ネタバレ さわやか青春スポ根。なかなか楽しめた。ケヴィン・コスナーが 病気には見えなかったけど。 6点(2004-01-21 17:53:31) |
512. 銀河鉄道999 エターナル・ファンタジー
「さよなら~」の詰め込みすぎを反省したのか、今度はほんの序章しか語られていない。せめて2時間作ってトリロジーにすれば良いのに5年たった今でも続編は作られていない。ビックゴールドが休刊になったのと、今作がおもしろくなかったのが理由なんだろうけど。序章だってそれなりに楽しめなければ。これじゃあTVシリーズ(2クール)の、2話で打ち切りみたい。そして更に登場人物が少女趣味なのがいけない。松本零士氏が元々少女誌出身なので不思議はないが、いつもの骨太感に欠ける。監督以下製作者が趣味に走ったか。やっぱりりんたろうじゃないとだめかな。 3点(2004-01-18 14:34:19) |
513. 恋に落ちたら・・・
デニーロとユマ・サーマンとは意表をつかれた。プリティ・ウーマンに刺激されたのかな?あちらにはないヴァイオレンスなところがおもしろかった。爽快感は劣るけど。邦題がややこしいな。 6点(2004-01-18 14:19:39) |
514. 2001年宇宙の旅
ネタバレ む、難しい・・・。率直に面白かったとは言えないが、傑作なのは確か。原作読んでない予備知識ほとんどない知恵もない私が、考え悩んで勝手に出した見解をこの場を借りて発表させていただきます~「人類の夜明け、それは猿人が謎の石版モノリスに触れた事から始まった。この大胆な仮説に則り物語は進行する。月面にもモノリス。HAL9000の暴走もモノリスの仕業か。人工知能が感情を持ち始めた事による危険性は、猿人が道具を使い始めた時のそれと同じ。モノリスは神から人類への贈り物(英知)であり、それをどう使うか(破滅に向うか、進化を遂げるか)は贈られた者の選択である。がラストで神は救いの手を差し伸べた。死から生へ。輪廻転生。赤ちゃんが巨大(スターチャイルド)な意味が良く分からなかったが、その隣で美しく青く輝く地球も遠い昔にこうやって生まれたんだよ、という象徴的なシーンと受け取る~。」とこんな感じです。1968年、人類がまだ月にすら降り立っていなかった時代、近い未来を夢見て作られたこの作品には計り知れないロマンを感じる。人類の知への欲求は、とどまる事を知らない、言わば宇宙より巨大な存在であり、また宇宙も、人間の無限の想像力を超えるものである。難解な作品ではあるが、とにかくスケールの大きさと、何やら宗教的・哲学的なメッセージを感じる。2001年を超えてしまった現在、あたかもドキュメンタリー映画を視聴しているかの錯覚を覚えるくらい淡々と進むのは退屈に感じてしまうが、'68年当時の見方はもちろん違っただろう。キューブリック監督が2001年を待たず、そして人工知能を扱った「A.I.」も撮れずに'99年で他界したのは何とも皮肉なことだ。 [映画館(字幕)] 9点(2004-01-15 11:04:27) |
515. 永遠に美しく・・・
女の欲望を、これでもかとブラックに表現した所、文句なくおもしろいです。メリルのコメディエンヌぶりも完璧。更にB.ウィリスなんて今までで一番適役?なんて思ってしまったくらい(ファンの方スイマセン)。個人的にはとっってもおもしろかったんだけど、「他人に薦められる」かって言うと・・・。ちょっと悪ふざけが過ぎて賛否両論になる事は間違いないのでこの点数で。 6点(2004-01-09 22:13:44)(良:1票) |
516. さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅
鉄郎が999に乗り込むシーンはなかなか。音楽もこれから始まろうとする少年の過酷な旅に相応しく盛り上げている。ついでに音楽について言えば、大アンドロメダに向う時のテクノな音楽もぴったりだし、エンディングのSAYONARAも感動的で素晴らしい。続編なので再び前作メンバーに会えた喜びも確か。ただ2時間余りにまとめるにはエピソードがてんこ盛りで、一体何日間の出来事?(正確には惑星によって一日の長さが異なるので何時間?)時間感覚全く無視で畳み掛けるように事件が起こるとちょっと冷める。黒騎士にはびっくりした。パクっちゃったかぁ~。ハーロックに救われたな。彼の説得力あるお言葉にはしびれましたし。全体的には、良くもまぁこれだけのエピソードを臆することなくまとめ上げたなと感心した。ご苦労様でした。 6点(2004-01-09 14:22:46) |
517. エド・ウッド
駄作ばかりだけど自信満々、脚本も書く主演もする監督もする資金調達もする。女装(アンゴラ)好きだけど女も好き。筋金入りの映画好き=映画バカ。情熱がある愛がある。映画愛が。その点でつながるのがこのエドとティムとジョニーと、ベラ・ルゴシとマーティン・ランドー。映画が好きUFOが好き妖怪が好きタコが好き(イメージ)。映画バカの映画バカによる映画バカのための作品に仕上がっている。ジョニーの口半開き、半笑い、首横振りの恍惚顔は、娘4歳との間でしばしブームになった。愛すべき作品です。 8点(2004-01-06 10:08:10)(良:1票) |
518. 二十日鼠と人間(1992)
ネタバレ 素晴らしい!途中のエピソード(老人がずっと可愛がっていた老犬を、他人の手によって安楽死させ後悔した事、レニーがねずみや子犬を可愛がりすぎて死なせてしまう事)が、ラストの伏線としてうまく活きている。何と言っても素晴らしいのは、ジョージの複雑な心境をゲイリー・シニーズが深い演技で上手く丁寧に表現していること。彼の物悲しく切ない表情と、無邪気に夢を語る時の表情が見事!監督としての手腕も素晴らしく、時々挟まれる麦刈りなどの労働シーンや蹄鉄投げのシーンは、牧歌的で純粋な雰囲気が出ていて才能を感じてしまう。最後のシーンの間の取り方なども、押し付けがましくならないよう、絶妙な形に仕上がっている。一口に「感動」とは表現できない、静かな心のざわめきを感じた。完璧! 10点(2003-12-26 09:29:49)(良:2票) |
519. フォーエヴァー・ヤング/時を越えた告白
ネタバレ 生体冷凍保存装置に入って50年後って、聞いただけでわくわくしてしまうネタ。期待しすぎてしまったのでしょうか。案外あっさりテイストで。子供とタイムトリッパー?との交流っていったらこんなもんでしょうけど、もっとSFっぽい方が個人的には好きかなぁと。メルの老けメイクもイライジャの演技も自然でとっても良かったんだけどね。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2003-12-25 11:34:09) |
520. レッド・ドラゴン(2002)
羊~を超えてしまったら、そりゃもう歴史的な事です(いや人それぞれでしょうけど)。このくらいでちょうど良いのでは。レクターがあまり出て来ないとは言え、共にレクターに魅了されてしまったグレアムとDの対決がメイン。レクターは神にでもなったつもりで彼らを遠隔操作している。だが彼らにはそれぞれに女神の存在があった。すると当然心の葛藤が生じる。vsクラリスの時とは違った人間関係や狂人関係が新しかったと思う。ラストのセリフのサービスはちょっとイヤだった。ニヤリとしてしまった事は否定しないが(笑)。 8点(2003-12-18 15:25:45)(良:1票) |