Menu
 > レビュワー
 > FSS さんの口コミ一覧。3ページ目
FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243
>> カレンダー表示
>> 通常表示
41.  頭頭 <ОV> 《ネタバレ》 
ダウンタウンの松本人志が監督・主演を担当。基本はコメディだが、そこはやはり一筋縄では行かない奇妙な世界観と仕掛けを内包した作品。  松本の考え方の基本には、「まず常識を疑う」という発想がある。もちろん、何らかの創作活動に関わる人間にとって、その発想法はまさに基本だが、いわゆる「芸術家」とは違い、「芸人」として笑いという娯楽に携わっている以上、あまり一般的な常識から逸脱してしまっては観客の共感を得られず、笑いが成立しなくなってしまうというジレンマがある。常識的ではダメだし、かと言って芸術作品のように世の理解を得られなくとも良いというわけにもいかない。笑いには常に常識と非常識のバランス取りが要求される。  常識を逸脱する事自体は簡単だが、娯楽作品としてのバランスを取るとなると難しく、常に自分の中に不動であるべき「常識の柱」を意識しておく必要がある。  そしてこの「頭頭」こそが、一般人に常識の柱を意識させるために作られた作品なのではないだろうか。  上映時間の大半を使い、見ている者の意識に「頭頭」という「非常識」を日常のレベルに落とし込み、最終的に非常識を常識にまた反転させることで、「常識と非常識の相対化」を成し遂げているのだ。  つまりラストシーンおいて、見ている者に対して、「え、なんで頭頭が入ってるのに怒るの?」と言わせてしまう「常識の逆転」、言い換えれば強制的に「認知の揺らぎ」を起こさせる事こそが狙いなのだ。これは絵画や写真のように、見る者の解釈に任せるしかないタイプの芸術作品ではまず不可能な手法と言える。  まさに常識と非常識、日常と非日常、笑いと狂気は紙一重ということを認識させられる作品。
[ビデオ(邦画)] 7点(2007-02-12 16:02:22)(良:1票)
42.  アンダーワールド/エボリューション 《ネタバレ》 
ありがちな後付け設定で無理やり話を拡大しているのが見え見えな上に、脚本構成が杜撰なので、前作を見ていても各キャラの関係やストーリー展開が分かりにくい。  映画と漫画を同列に語る事は出来ないが、やはり日本のレベルの高い漫画やアニメを見慣れた目からすると、この手の映画のアクション演出のセンスの未熟さや、キャラ描写の稚拙さが目について仕方が無い。  とにかく前作同様、致命的なのは吸血鬼や人狼といった設定を使っているのに、キャラのアクションなどから「人外の者の凄み」がまったく感じられない事。  相変わらずヒロインは銃火器中心の戦いだし、使っている武器もただの銃やナイフ。銃火器ばかり使って、自分たちの持つ超常能力を活用した戦いを演出しないなら、登場人物が「人外の者」である必要が無いだろ(ちなみに「ナルニア国物語」で氷の女王が魔法を使わず肉弾戦で戦っていたのも同様の「演出の間違い」)。  現代を舞台にしてるのに、紫外線弾以外、特にハイテクな武器も出てこないし、かと言って頭脳戦や心理戦を取り入れた知的な戦いでもなく、単純なドンパチかドツキ合いが続くだけ。こんな大味な戦いのどこがスタイリッシュなの?  おまけにヒロインは自分にとって致命的な弱点の日光対策すらしていない始末。紫外線カット繊維で作ったコートや、抗UV薬みたいなギミックくらいどうして出せない?  アクション演出が下手だから、ラスボスであるマーカスや閉じ込められてた弟にもたいして「凄み」や「迫力」が感じられない。ザコ人狼も撃たれたり目を刺されたくらいで死ぬし、両種族とも人外としてのパワーやスピードが感じられない。  肝心の「混血種」もほとんど活躍してないし、戦闘シーンにおいても「人狼と混血したメリット」がまったく見られず、オリジナルと比べて何がどう変わったのか、どこが凄いのかがまったく伝わってこない。結局、ラストで「日光に強くなったよ」というだけのオチで、「種族間を超えた愛」や「混血の苦悩」といった基本的なテーマがほとんど何も追求されていない。  PS.やはり漫画では「クレイモア」「寄生獣」「ベルセルク」、小説では「吸血鬼ハンターD」といった傑作を見ているとまったく物足りない。各作品に出てくる使途や覚醒者の恐ろしさ、強さ、戦闘シーンの凄絶さなど、どれも圧倒的に上。
[DVD(字幕)] 2点(2007-02-09 12:08:01)
43.  壬生義士伝 《ネタバレ》 
<原作未読・映画版のみの評価>  「梟の城」以来、偏見を持っていた中井貴一演ずる吉村貫一郎が思いのほか良かった。田舎侍の朴訥とした雰囲気が彼の茫洋とした顔と合っている。ただ残念ながら、この作品で評価できたのは彼くらい。  はっきり言えば、激動の幕末や滅び行く新撰組をネタにすれば、それなりに面白くなるのは当然。ならないとしたらよほどキャスティングや演出が悪いとしか言いようが無い。  今作も数ある新撰組もののひとつではあるが、長くてクドい割には、時代の趨勢よりも武士として義を貫くのか、それとも個として生き延びることを選ぶのかという吉村貫一郎の生き様の描き方が中途半端で、彼の葛藤が伝わりにくい。  また、他の方の指摘にもあるように、ラスト30分は完全に蛇足。監督の感性を疑いたくなるくらい恐ろしく下手クソな演出。とにかく無駄に冗長すぎる。死ぬ間際の人間にいつまでもクドクドとしゃべらせるなよ!ああ言うシーンは長引けば長引くほど感動が押し付けがましくなるだけで逆効果。
[地上波(邦画)] 4点(2007-02-04 01:31:58)(良:1票)
44.  サイレントヒル 《ネタバレ》 
ゲームの映画化としてはかなり高いレベル。  もともとストーリーの分かりにくいゲームだし、どちらかと言えばストーリーは二の次で、静かだけど深い霧の立ち込める不気味な街の雰囲気や、得体の知れないクリーチャーの恐怖を味わうゲーム(ホラーゲームとしては「バイオハザード」と同じくらい有名作品だけど、それなりにゲーム好きな人じゃないとプレイまではしてないでしょうね)。  実際にゲームをプレイしているかどうかで評価は大きく変わりそうだけど、世界観の作り込みやクリーチャーの動きなどは、さすがに監督がゲーム版の大ファンだけあって、特に文句なし。  ただ、キャラの役回りの変更、演出などには大いに不満アリ。オリジナルとしてアレンジしたのは良いけど、基本的にゲーム版とは別内容で、より分かりやすいストーリーに変更された割りに、無駄に残酷な描写が多く、アレッサやシビルを少しづつ焼き殺すようなシーンは見るに耐えなかった。映像で見せるべきシーンと言外に匂わす程度に止めておくべき表現のバランスを考えないと。せめてシビルは助けてやれよ!過去のシーンで人間の醜さは十分描けているから、それ以上に被せる必要は無い。これが大きなマイナス。あそこでシビルを助けてくれていれば8点はあげても良かったのに…。  他にも序盤で小さなクリーチャーが何十体も出てくるシーンなど、最初から飛ばし過ぎで、せっかくの不気味な雰囲気が台無し。霧の中にチラっと蠢く「何か」が見えるというような「出し惜しみ」が大事。クリーチャーの動きや「象徴性」に対する理解はあっても、この辺の「侘び」というか、恐怖演出の妙味がこの監督はまだまだ分かってないな~。  賛否あるラストについては悪くない。ゲーム同様、続編が作りやすそうだし(笑)。 
[DVD(字幕)] 6点(2007-01-31 03:31:31)(良:5票)
45.  ジャケット 《ネタバレ》 
これはサスペンスではなく恋愛ドラマ(全部が彼の脳内妄想という可能性もあるけど、さすがにそれではあんまりなので却下)。  とは言え、最初「妄想系サスペンス」として撮っていたものを、途中から「やっぱ恋愛タイムトラベルにしよっか」と急遽変更したような違和感は感じる(笑)。  緻密な論理やサスペンスよりも、ラブストーリーによる感動を優先したのだろうけど、ふたりがあれだけ惹かれあうのに説得力を持たせるためのドラマが無かったり、中盤までの展開や設定に無駄が多かったりと、イマイチ脚本が洗練されていない。  自分の死の真相や殺人事件の謎を探っていくのかと思いきや、2007年にタイムスリップする中盤以降は、車の故障で知り合った少女や周囲の人間を救うというボランティアに奔走。それはそれで感動もするけど、やはりこの展開には少し強引さを感じる。無粋を承知で突っ込みを入れれば、そもそもなんで2007年にだけタイムスリップするか理由が分からないし、あの彼女にピンポイントで出会うというのもご都合主義的。  それに彼にとって院長のやった治療法は非人間的ではあったものの、結果として何人もの人間を救うきっかけを彼に与えたわけで、ならばラストで「お前に永遠にまとわりついてやる~」みたいな恨み言を言うんじゃなくて、「あんたの治療もまんざら悪くないかもな」と言って死んだほうがカッコ良かったんじゃない(それだと違法な治療を正当化するみたいになるから駄目かな)?。  その他、タイトルにまでしているけど、なんでタイムスリップするのに拘束衣(ジャケット)を着なきゃならないのかとか、ラストで彼が頭を打った時に、医師たちが治療もせずに、そのまま引き出しに入れたのも意味不明。いくら彼が頼んだとしても、普通は治療するか救急車を呼ぶでしょ。  また、湾岸戦争の後遺症で記憶障害になったとか、警官殺しの容疑者にされたといった設定が無意味。それらのイベントが単に彼を精神病院に入れるための口実以外に、どれだけ必要だったのか分からない。  基本的には悪くないけど、ちょっと脚本構成が雑で、無意味な複線も多く、作品としての一貫性に欠けているのが惜しい。
[DVD(字幕)] 6点(2007-01-30 08:42:30)(良:1票)
46.  インサイド・マン 《ネタバレ》 
ストーリー自体は単純なのに、説明不足な部分が多いので、無駄に分かりにくくなっている。  そもそも、あの銀行強盗は何故オーナーの過去の秘密を知っていたのか?またその秘密が貸し金庫の392番に入っているのをどうやって知ったのか?仮に銀行内部に内通者がいたとしても「何故他人が知るはずのない過去の秘密をそいつが知っていたのか」という疑問は残る。そして何故オーナーはナチスとの取引の書類(?)をいつまでも持っていたのか?そんな致命的な証拠ならさっさと燃やしとけよ!  また「ダイヤを追え」と言われても、戦争の混乱期にナチスが没収したダイヤの持ち主の氏素性を半世紀以上たった現在から調べられるのか(まさか「没収者リスト」なんかが残っている訳がないだろうし)?調べられたとしても、それでオーナーとの関係が分かるのだろうか?またダイヤも何故現金に換金するなどしておかなかったのか?銀行のオーナーなら怪しまれず換金する事くらい出来たはず。  また刑事はオーナーや彼女に対して「犯罪を暴いてやる」的な挑戦的な態度だったけど、結局、ジョディ・フォスター演じる女弁護士と取引したの?してないの?彼女の存在理由もよく分からない。いてもいなくても関係ないのでは?「私は正義より金や権力につく女なのよ」という悪女の役回りだとしても中途半端なキャラ。  強盗連中もまったく素性が語られないから、義賊でなければならない理由や必然性に欠けるなど、ストーリーの根幹に絡む人物の背景が説明不足すぎ。  備品室で穴を掘ったりしているのに、警官の突入時にどこにも異常が無いという報告でオチも分かっちゃうし…。  テンポこそ悪くはないが、登場人物の背景描写や動機、強盗のアイデア、どんでん返しなど、どれをとっても中途半端。駄作とまでは言わないが、説明不足な事と想像で補わせる事を間違えてる感じ。
[DVD(吹替)] 5点(2007-01-29 02:46:11)(良:2票)
47.  まぼろし 《ネタバレ》 
「愛する人を失った現実」をどう受け入れるかというテーマは、古今東西、映画に限らず小説でも漫画でも基本中の基本と言ってもいいほどよく扱われるもので、今作もそんなテーマの典型的作品。主演女優のシャーロット・ランプリングの演技は素晴らしいが、内容自体はそこまで絶賛するほどのものではない。前述したようにテーマ自体がありがちだし、何よりストーリー展開が平板すぎる。  一見、サスペンス風味だが、謎解き要素は皆無で、フランス映画特有のスローなテンポと地味な演出のせいで、見ている間はかなり退屈。二時間近くシャーロット・ランプリングの陰気な顔を見させられるのも辛い。  夫が失踪したのか溺死したのかという点は最後まで暈してあるけど、周囲の反応や状況、警察の検死報告などからすれば、ラストの解釈は色々あれど、失踪という可能性はまず無いだろう。従って「夫が死んだ事実を受け入れられない妻の現実逃避の物語」と結論するしかない。  しかし、現実の無常観や寂寥感は出ているが、夫婦としての日常が描かれておらず、お互いの感情なども語られないうちに夫が行方不明になるので、どちらにも感情移入がしにくい。あえて夫婦の背景を深く描かなかったのかも知れないが、やはり映画として見ると、どうしてもドラマ性は弱くならざるを得ない。  ラストを褒める向きもあるが、この手のストーリーなら、「ご想像にお任せします」というオチはむしろよくある定番のパターン。  駄作ではないが、21世紀に作られた作品にしてはテーマに目新しさが無く、演出も地味すぎると思う。  PS.加えて言えば、こういう現実を受け入れられず、いつまでも引き摺るのは男性。女性はこういう現実に対する割り切りは早いよ。連れ合いが死んで長生きするのが女性、後を追うように死ぬのが男性だからね。
[地上波(字幕)] 6点(2007-01-28 06:38:51)
48.  ヤング・マスター/師弟出馬 《ネタバレ》 
他の方のコメントにもあるよう、初期シリーズの集大成的作品であり、この後に続く「肉弾ジャッキー映画」の原点とも言える。カンフーアクションだけなら、この地点で既に完成されている。  ひたすら戦ってばかりなので、さすがに中盤辺りからは少し間延びするが、刀や椅子、棒、扇、キセル、スカートなど、色々なものを使って見せるカンフーには手抜きが無く、肉体的に全盛期のジャッキーだからこそ出来たアクションも多く、見ていてうっとりしてしまうほど。ベタなギャグにも嫌味が無く、作品の雰囲気を明るくしている。  ただ残念ながら、やはりストーリー性の低さや、キャラの使い方はイマイチ。基本的にジャッキーしか戦っておらず、ジャッキーの兄貴やユンピョウ(役名あったっけ?)、役人の娘さんなど、魅力的で頼りになりそうな登場人物がいるのに、ぜんぜん活躍しないというのがもったいない。特にラスボスを捕らえるのにジャッキーに協力しないのが納得いかない。ジャッキーのピンチに現れて、ふたりで協力して戦ってもいいし、ボスの側近を倒すのを手助けするでもいいから、ジャッキー以外の人物にも活躍の場を与えて欲しかった(「別にお前を助けるためじゃねーからな」とか、「あいつを倒したら、次はお前との決着だぜ」と言わせるとかさあ…)。この辺の「キャラの使い方の分かって無さ」には、やはり時代を感じる。  また、その肝心のラスボス戦がダラダラと長すぎ。ひたすら「ジャッキーがやられる→復活する→またやられる」の繰り返しだけなので見ていて飽きる。苦戦しながらも何故かジャッキーがハイパー化して勝ってしまうというのも、そうなる必然性に欠けている(今作は定番の「修行」すら無いから余計に無理がある)。ボスの足技はカッコ良いが、あれだけ蹴りまくってるのに倒せないというのも情けない。ジャッキーの苦戦とタフさを見せつける演出が逆にマイナスに働いている(無駄に戦いを長引かせるだけでは意味が無い。ラスボスとしての凄さが薄れるだけ)。ラストだからこそテンポや見せ方を考えて欲しかった。   アクション9点、ストーリー2点で、平均すると6点も無いくらいだけど、全盛期のジャッキーの魅力にプラス1点しときましょう。  
[地上波(字幕)] 7点(2007-01-28 05:57:49)
49.  サンダーアーム/龍兄虎弟 《ネタバレ》 
身体をはってるからとか、大怪我したから傑作とは限らないわけで。  いつも通りのジャッキー映画とは言え、今回はいつも以上にストーリーが稚拙。そこをお約束の肉弾アクションで補っているんだろうけど、そのカンフーやカーチェイスも今作は中途半端。ふたりの相方にもまったく魅力が無い(特に男)。金持ちの女も命の危険があるのに、わざわざついて来る理由が分からない。ついでに存在理由も(笑)。20年前の作品とは言え、お笑い部分のセンスも古臭いし、三人の恋愛ドラマも薄っぺらい。  他の方の指摘にもあるように、てっきり世界各地の遺跡に「神の武器」を取りに行くアクションアドベンチャーかと思っていたら、お笑い要素で誤魔化すご都合主義的なストーリー展開や、邪教徒なのに正々堂々と肉弾戦を挑んできたりと、緊迫感の無い戦いばかりが目立つ、中途半端なアクションコメディ。ラストもめちゃくちゃ中途半端な終わり方。ラスボスのような強敵と戦うでもなく、何の盛り上がりも無いまま終了って…。気球に飛び移るシーンも木の枝が見えてるし。  とにかく話の持って行き方や演出にセンスが感じられない。相変わらずエンディングのNG集の方が面白い。  ジャッキーファンには申し訳ないけど、いくらなんでもここの平均点は高すぎると思うので、この点で。  
[地上波(字幕)] 3点(2007-01-21 02:59:10)(良:1票)
50.  ざくろの色
まさに芸術の原動力は抑圧と衝動。思想の抑圧は反動の力を生み、精彩に乏しい環境は色彩に対する希求を生む。どのシーンを切り取っても一枚の絵画として鑑賞に堪え得るだけの芸術性を備えているのは凄い。象徴的な一枚画の羅列であり、もはや通常の映画としての評価は出来ない。  ただ、普通の娯楽映画の鑑賞法で見るべき作品ではないのは当然としても、世間的に評価されているように「色彩の洪水」だとか、「視覚芸術の最高峰」などと大絶賛されているほどに超絶的な傑作とは思えなかったのも事実。今まで見た事も無いような凄まじいまでの色彩表現を期待していたので、むしろ抑え気味の表現内容だったのは、期待し過ぎた事を差し引いてもかなり拍子抜けさせられた。少なくとも「色彩の洪水」はオーバー。  「独特な画面構成」と言われているものも、元々この作品のコンセプトとしてカメラワークという概念を必要としていないからであり、一枚画の写真撮影のように登場人物たちがカメラの方を向いてじっとしているというパターンが多いので、はっきり言って見ていて退屈だった。  「宗教的な装飾美」が基本としてあり、背景色は抑え気味にし、象徴的な意味合いを持たせたい対象の色彩や動きを強調するというパターンが多いので印象的な画として残りやすいのだろう。もちろん時代や国柄を考えれば、他にあまり影響を受けるものが無い環境でありながら、これだけの内的世界を鮮烈な映像として構築したというのは間違い無く稀有な感性だとは思うが、色々な意味で腐るほどの多種多様な演出と表現に満ち満ちた日本の漫画やアニメを見慣れた目からすると、やはり視覚的なデザインや画面構成、ストーリー展開の衝撃という点では、どうしても物足りなさを感じるというのが偽らざる感想(私は大真面目に日本の漫画やアニメはあらゆる芸術のエッセンスを取り込んだ「総合芸術」だと思っているので)。  サヤト・ノヴァという詩人の生涯を映像化したといっても、この人の詩を読んだ事も無ければ、どういう人物かも知らないから感情移入もしにくいし、彼の詩的世界をどれだけ的確に映像化しているのかも判断し兼ねる。  まあ、何か表現に携わる人間なら一度は見ておいて損の無い作品である事は間違い無いが、一般人に薦められるような作品とは言い難い。何事も期待し過ぎてはいけないという哲学を込めて、この点数で。
[DVD(字幕)] 6点(2007-01-01 02:41:55)
51.  マインドハンター 《ネタバレ》 
惜しい。  閉ざされた孤島でFBI心理分析官の演習中に本当の殺人事件が起こるという設定は魅力的。ミステリーで言うところのクローズドサークルの典型だけど、やっぱり「誰が犯人なのか?」という疑心暗鬼と緊張感はこういう舞台設定でないと出ない。  ただ問題は最初の液体窒素(?)の段階で、明らかに「これは演習ではなく本当の殺人」という事が、実習生だけでなく、観客である我々にもはっきりしてしまうという点(あれではさすがに、お約束の「死んだフリ」の可能性も完全に否定されてしまう)。「犯人は誰か?」と言う謎以外にも、「どこまでが実習なのか?」という部分での謎も途中までは残しておいて欲しかった。  他にも心理分析官になろうって連中が揃いも揃って無能すぎるところもマイナス。ちょっと怪しいだけですぐ「お前が犯人に決まっている!」と感情的に騒ぎ立てるばかりでイライラさせられた。サラを疑う時もあんな状況では爪の血痕が犯人の証拠にはなり得ない事ぐらい素人でも分かるじゃん!ラストの時計の指紋以外、論理的に謎や手掛かりを突き詰めていく過程が少ないのが残念。もっと心理分析官と殺人鬼の知的な駆け引きが見たかった(ジャンルは違うが、こういうのを見てしまうと、漫画「デスノート」の犯人と探偵の駆け引きのレベルの高さがよく分かる)。  島に着いてからすべての罠を設置したというのもかなり無理があるし、その真犯人もイマイチ意外性や魅力に欠ける。もう一回くらいドンデン返しが欲しかった。  全体的にテンポも良いし、現実的ではないけどインパクトのある殺し方など、恐怖演出に関してもなかなかセンスがあるだけに、シナリオ面での作り込みが甘いところが悔やまれる。
[DVD(吹替)] 7点(2006-12-24 02:42:41)(良:1票)
52.  シャンハイ・ヌーン
舞台や時代設定などに工夫はあるが、それ以外は良くも悪くもいつものジャッキー映画。  はっきり言って、この手の緊迫感に欠ける「お約束カンフーアクション」はもう飽きたというのが本音。せっかくのウェスタンという舞台もイマイチ活かせてないし、全体的に地味な印象。  ジャッキーの相方も中途半端なキャラで魅力に欠けるし、ルーシー・リューも「助けられるお姫様」役は似合ってない。ラスト辺りで少しアクションもこなすが、どうせなら「チャーリーズエンジェル」ばりに戦いに参加した方が面白くなったんじゃないかな?  また、他の方も指摘されているように、ラストでジャッキーの嫁がオーウェンとくっつき、ジャッキーは姫とくっつくと言うのも何かおかしいw。   とにかく娯楽映画としての割り切りが足りない。
[地上波(吹替)] 4点(2006-12-22 16:47:44)
53.  ステイ 《ネタバレ》 
確かによくある「妄想系サスペンス」の亜流ではあるけど、その手の作品の中では比較的良作。  他の方のレビューにもあるが「ジェイコブスラダー」や「シックスセンス」と同じく、死に逝く者の見る、今わの際の脳内世界を映像化。  中盤までのダラダラ感や「人称の視点」が本人以外の人物に移る点など、突っ込み所やマイナス点も多々あるが、それさえ我慢すればラストまでは一気に見せてくれる。  特に「ひとつの死によって、また新たな出会いが生まれていく」というラストは運命の連鎖という皮肉や悲哀を描きつつも、同時に希望へと繋がる終わり方で秀逸。  
[DVD(字幕)] 6点(2006-12-22 16:23:03)
54.  ルパン 《ネタバレ》 
まあ客観的な視点で評価すれば、3点以下をつける程の駄作ではないが、原作云々以前の問題として、娯楽映画としてかなり「中途半端」な作品である事は間違い無い。  もともと原作自体をほとんど読んだ事が無く、個人的にルパンと言えば、もはや「ルパン三世」にしか馴染みが無い事もあるが、リメイクとは言え、このミステリーとしても、冒険アクションとしても、伝奇ロマンとしても中途半端な脚本構成には失望させられた。  まず飄々とした顔立ちのルパン本人に魅力が無いのが致命的。外見的にはむしろ「ルパン三世」に影響を受けている感じだが、やってる事が大雑把で知性を感じず、とても稀代の天才大泥棒には見えない。  父ルパンも最終的に何をやりたかったのか分からないし、カリオストロ伯爵夫人も悪くはないが、「魔性キャラ」と言うには、「ちょっと怪しいオバさん」程度で、やはり中途半端。どうせ娯楽作品なんだから、「本当に魔術を使っている魔女」というキャラで押した方が良い。  原作が古典という事もあるが、こうした中途半端さは、やはり実写としてあまり突拍子も無い事をさせられないという制約があるからだと思われる。  あのいかにも「売れたら続編を作りますよ」的なラストもすっきりせず、消化不良感を残されただけ。  二時間以上もかけてやっている割には、全体的にダラダラし過ぎで、色々と詰め込みすぎた弊害が出ている。結局、脚本構成がヘタという事。もっとテンポの良さで飽きさせないように気を使わないと。「ルパン」の魅力の何を見せたいのかというテーマを決めて徹底した方が良かった。
[DVD(字幕)] 4点(2006-11-24 23:09:14)
55.  オリバー・ツイスト(2005) 《ネタバレ》 
孤児を通して現実の厳しさや人と人との繋がりを描きたかったのかも知れないが、子供を出して苦労させれば感動が生まれると勘違いしているのか、感動させようという気ばかりが先走っていて、肝心の人間が描けていないという本末転倒な作品。  登場人物の心理描写は大雑把で魅力が無く、ストーリー展開は不自然で必然性に欠け、ご都合主義以前。  特にオリバーはいくら子供とは言え、物語の最初から最後まで状況に流されているだけで、自分で何かしようという意思が感じられない。そのあまりの主体性の無さゆえに主人公でありながらストーリー展開にほとんど関与していないという有様(何のためのタイトルなのか?)。そのくせ序盤では親切にしてくれたお婆さんの家を出てまでロンドンに行こうとしたり、どういう性格で、どう演技させたいのか分からないキャラ。  また、昨日今日会ったばかりのオリバーに対して、何の根拠も無く「善意の光が宿っている」などと言う金持ちのジジイ、盗品売買をやっている割には覚悟の無いフェイギン、ひたすら暴力的でトラブルメーカーでしかないビル、なぜ仲間を裏切ってまでオリバーを助けたい心境になったのか分からないナンシーなど、とにかく人物の心理が描けていない。そのため物語展開に説得力が無く、感情移入もしにくい。  終盤の展開など、ほとんどオリバーは無関係。屋根の上でも逃げようと思えば逃げられそうなのに、これまた主体性無くダラダラと着いて行くオリバーにウンザリし、おまけにビルは足を滑らせて首を吊って死ぬという、アホな決着。  結局、自主的には何もやっていないオリバーだけが幸せになってハッピーエンドで、関係者はほとんど不幸になり、他の少年たちがどうなったかも語られずじまい。人生の皮肉を描いたのならある意味で秀逸とも言えるが、もちろん監督本人は大真面目に感動ドラマをやっているらしい。  二時間以上もかけてやるには無駄なシーンも多いし、あまりにも人間が描けていない。  PS.ナンシーがビルに毒(?)を飲ませるシーンは何だったんだ?ただの薬ならやけに思わせぶりだし意味不明。 
[DVD(吹替)] 3点(2006-11-24 22:17:27)(良:1票)
56.  ゴースト/ニューヨークの幻 《ネタバレ》 
これって恋愛映画として真面目に見るよりも、恋愛、サスペンス、コメディ、ホラーの要素をバランス良く取り入れた娯楽作品として見るべきでしょ。  普通、色々と盛り込むと中途半端な結果になりがちだけど、この作品は設定のおかげもあって、各要素が足を引っ張り合うことなく、それぞれが上手く溶け合っている。  幽霊になった主人公が自分の境遇を嘆く間もなく事件の真相を知り、霊媒師を通して会話したり、色々と制限のある中で、何とか恋人を守ろうと奮闘する様は、確かに感動もするけれど、むしろ「死後の非日常」にドキドキワクワクしつつ楽しく見れた。  さすがに突っ込み所は多いから、これを大真面目な恋愛感動ドラマとして評価できるかどうかは微妙だけど、娯楽映画としてなら全体的にテンポも良いし、普通に楽しめる作品だと思う。   PS.テーマソングのライチャス・ブラザーズの曲を知ったのは、この作品よりダウンタウンの「ガキの使い」が先で、ゆっくり回転しながらテーブルの穴から変装した顔を出すシーンであの曲がかかるので、どうしても思い出して笑ってしまう(笑)。
[地上波(吹替)] 6点(2006-11-14 08:23:11)
57.  ザ・グリード 《ネタバレ》 
B級映画としては比較的高評価だけど、やっぱりモンスターパニック映画としてありがち過ぎるかな。  この手の映画って、クローズドサークルの中で「どこから怪物に襲われるか分からない」という恐怖感くらいしか見所が無い作品が多いけど、今作も舞台が豪華客船になっただけで、従来のモンスターパニック映画からの発展が無い。モンスター相手に逃げ惑うかドンパチやってるだけで、悪い意味で単純。  ストーリーや演出にも特筆すべき工夫が無いから、どういう展開になって、どこからモンスターに襲われて、どう対処して、誰が生き残りそうか、みたいな事が全部予想されてしまう。モンスターもただデカいだけで、「エイリアン」や「物体X」のようなデザインセンスやインパクトに欠ける。主人公の仲間の女性じゃなく、指名手配されてる女泥棒が生き残るという展開も何だかなあ…。せっかくの「女泥棒」という設定が生かされていないのも不満。  何よりモンスター以上に描くべき「人間」という怪物の醜さが描けていないのが致命的。あくまで船長の行動はこの客船を停止させ、主人公たちを乗せるための「口実」でしかなく、人間ドラマとしては機能していない。強盗団の一味も武器を調達させるためだけの存在+適度なエサ(笑)。  その点「エイリアン」や「物体X」などはモンスターの恐怖以外に、上手く人間不信を煽るドラマを盛り込んでいたから傑作たり得たと思う。  今さらその劣化コピーを見せられてもなあというのが偽らざる気持ち。
[地上波(吹替)] 3点(2006-11-09 16:22:18)
58.  1.0【ワン・ポイント・オー】 《ネタバレ》 
良くも悪くも「不条理系サスペンス」の典型的作品。もう散々他の方に言われ尽くしてますが、確かに世界観やストーリー展開は「裸のランチ」や「未来世紀ブラジル」辺りと酷似。  「ナノマシーンによる洗脳」というのは宣伝以外にも使えるから怖いし、まったく荒唐無稽と言うほど非現実的でもないけど、SFのギミックとしてはありがちだし、近未来を舞台にした管理社会批判というテーマにも今さら感がある。  前半は謎めいた展開に惹きつけられるが、不条理系サスペンスと言うことに気付かされる中盤辺りで、真面目に見るだけの興味が尽きてしまうのも事実。隣人のゲームとか、妊娠を彷彿させるラスト、脳みそを回収していくハワードの過去とファーム社との関係等、謎のまま終わってしまう伏線が多いのが、この手の作品のマイナス面。ラスト間際になって無理に説明しようとするから、余計に中途半端なことになっている。  不気味な雰囲気を醸し出している映像のセンスは良いので、オマケして5点。
[DVD(字幕)] 5点(2006-11-08 22:17:39)
59.  ファイヤーウォール 《ネタバレ》 
良くも悪くも分かりやすい、実にハリウッドらしい誘拐サスペンス。確かに突っ込みどころやご都合主義は多々あれど、リアリティより娯楽性を優先した結果なので、その辺を理解すれば許容できない程じゃない。  「家族のためとは言え、人を殺したり銀行のシステムに侵入するのが許せない」という意見も分かるけど、殺したのは犯人だけだし、あの状況なら犯人の言いなりになるのも仕方ないでしょ。むしろ犯人を殺さずに捕まえて警察に突き出すなんて優等生的なラストじゃないだけマシ。ちゃんと金も取り戻したしね。  飼い犬まで助かるハッピーエンドってのも別に悪くはない。確かに「知的な駆け引き」などはほとんど無いので、とても傑作とは言えないが、全体的に緩急の効いたテンポの良い作りのおかげで、ヒマつぶしにはなるレベル。ただあの後、警察や同僚に何て説明したのか、そっちの方が家族を助けるより大変そうだ(笑)。  
[DVD(吹替)] 5点(2006-11-05 00:12:32)(良:1票)
60.  ミート・オブ・ザ・デッド
まあ期待はしてなかったけど、案の定、「ゾンビ」という既に完成されたシチュエーションのみを間借りしているだけのB級映画。実質的にはB級のさらに劣化コピー映画だけど。  製作者が何も考えていないので、低予算であることを逆手に取ったり、ストーリー展開に工夫を加える発想も無し。低予算のままゾンビ映画として「通り一遍」のことをやってるだけの作品が面白くなるはずがない。悪い意味でチープさのみが際立ってしまっている。  舞台が片田舎なのでゾンビ映画としての規模が小さく、パニック感や終末観に欠けている。場面変化にも乏しい上に、あまりにも展開や演出がありきたりなので中盤以降は、もう飽き飽き。後半の夜の場面も暗すぎて、怖い以前に見づらいだけ。  せめてゾンビ牛の大群を出すくらいの根性を見せてくれ。B級にはB級なりの矜持が無ければ、それこそこんな映画に存在価値は無い。 
[DVD(字幕)] 1点(2006-11-04 15:03:16)
0475.50%
1627.26%
2647.49%
312514.64%
416319.09%
514516.98%
6829.60%
7758.78%
8495.74%
9303.51%
10121.41%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS