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701.  海外特派員 《ネタバレ》 
~Foreign Correspondent~邦題のまま。 序盤はコメディタッチ。帽子を何度も無くすぐうたら社員が、平和愛好家のキャロルとバタバタして最後ラブラブに…なんて思っていたが、ヴァン・メア殺害事件からサスペンスに急展開。傘に隠れた逃亡劇はこの映画イチの名シーンだ。 “小文字のfが2つのフォリオット”登場、ホテルでの逃亡劇まで軽快にサクサク楽しめたが、フィッシャー氏が観客に向かって語りかける反ファシズムのメッセージ辺りから、内容はどんどん重くなっていく。 終盤ハバストックが、次々と戦況を伝える記事をアメリカに送り、最後はロンドンがドイツ軍に空襲される中、アメリカにヨーロッパ戦線の参戦を促すラジオ実況メッセージを送り続けて終わる。  先任特派員のステビンスは遊んでばかりでやる気なし。主人公はアメリカではサボってばかり。ジョン・ジョーンズという平凡すぎる名前だけど、ハントリー・ハバストックという名を与えられ、ヨーロッパの現状を見て正義感に燃えた。 彼はJ.Jと書かれた旅行カバンに新しい名前のイニシャル“H.H”と書き直していた。 H.Hは~His Holiness~の略で、ローマ教皇とか最高宗教指導者の事を言うらしい。 海外特派員の報告は神のお告げと同義。ファシズムとの戦いは聖戦と同義。アメリカも参戦しようって、意図があったのかもしれない。  言葉の通じないラトビア人が実は大物で…ってホッとする展開を予想してたのに。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-04-30 13:45:05)
702.  ラヂオの時間 《ネタバレ》 
面白い!誰かの身勝手な都合で、内容がどんどん改変されて行く過程で、ラジオドラマの原作と言える「運命の女」が実はどんな話だったか、なんとなく見えてくる辺りが上手い。 主人公の職業とか、ストーリー上特に重要じゃないように見えるけど、鈴木みやこ先生自身がモデルだと解ると、そりゃ拘るよな…って納得してしまう。 どうでも良い内容のラジオドラマで、作者は素人。それでもプロの仕事をする現場スタッフ。色んな感情がありながらアドリブで乗り切る芸能人。保坂アナが最後の出演発表に、みやこ先生の夫を入れる演出が何とも憎い。 収録中、みんなが面白くない思いをしながら作っているのに、終わってしまうとみんな満足そうなのが、観ているコッチも一緒に満足感を味わわせてくれる。 唯一、今回の結果を面白くなく思っている牛島。『いつかみんなが満足するモノを作る』夢。たった一人だけど、わざわざ感動を伝えに来たトラックドライバーが救いになってるのも、ベタだけどイイ。…渡辺謙、大型トレーラーのバック操作が出来るんだな。 掃除婦が宮本信子だったなんて気が付かなかったから、種明かし的に嬉しい出演者の紹介だった。 90年代後半のお洒落な空気も味わえて、すごく得した気分だ。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2021-04-30 01:45:20)
703.  モンスター(2003) 《ネタバレ》 
~Monster~化け物、大罪人、人非人… オープニング、鏡の前で楽しそうに笑う少女を男の手が掴む。直接的な描写はないが、辛い幼少期を過ごしたようだ。そこで身に付けた方法で金を手に入れ、あとはズブズブと…アイリーンが語る少女時代の将来の夢が物悲しい。 ある日、現実に目覚めた。雨の橋の下で、手入れされていない銃とクシャクシャの5ドルを手に、自殺を考えたアイリーン。 目がクリクリして、世間知らずのセルビー。イヤと言うほど現実と男の欲望を見てきたアイリーンに、同性のセルビーは特別な存在に映っただろう。 ジャーニーの曲が印象的に掛かる。『信じることをあきらめるな』 実在する連続殺人鬼アイリーンは、世の中から見たらモンスターだ。 仕事もしないでアイリーンの売春の稼ぎに頼るだけで、強盗殺人の金だと解ると一般論でアイリーンを責め、その金でバスで帰り、警察に情報を売り、裁判で無表情でアイリーンを指差すセルビーは、鑑賞者から観るとこの映画一番のモンスターだ。 そして女優を夢見ていた少女を、こんな生き方に貶めた男たち、レイプしようとした最初の被害者、権力を盾に欲を満たす警官もまたモンスターだろう。 『ポケットモンスターは男性器の比喩だか欧米では使えない』というのを思い出した。
[地上波(吹替)] 5点(2021-04-30 01:01:39)
704.  デジャヴ(2006) 《ネタバレ》 
舞台となるニューオリンズにハリケーン・カトリーナが上陸して、大きな被害があった直後の撮影だそうな。あぁ、そう言えばあったよなって、思い出した。破壊された街並みが生々しいけど、物語とは直接の関係はない。復興目的も込めての、ニューオリンズでの撮影続行だったようだ。  ヒロインが殺されて始まり、ヒーローが死んで終わる。なかなか無い展開だと思う。 スノーホワイト。現実にはありえない装置だけど、4日と6時間前とか、録画は出来ても巻き戻しや早送りは出来ないとか、ゲームのルールみたく世界観を形作っていて面白い。 気になったのが、タイムスリップ前に“本流は消滅する”って事を言っていたけど、過去に行ったダグ意外、あの世界の人は消えてしまうのかな?それだと、みんなでダグを止めると思うけど… クレアを助けてからフェリー爆破まで、残り100分しか無いのに、家行って傷の手当してクレアに銃向けられてって、短時間に詰め込みすぎだろう。 ツッコミどころは多いし、人間を過去に送れるとなると出来ることが多くなるから、メモ程度までって設定で通したほうが良かったとも思うけど、過去映像を見ながらのカーチェイスとか、複数回観て理解できる伏線があったりと、よく出来た作品だと思う。 この設定を生かして、続編とか別事件の作品を作っても面白そうだけどね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-04-29 23:01:53)
705.  映画 聲の形 《ネタバレ》 
原作未読。将也の同級生=主な登場人物がみんな美男美女だ。 これには違和感を感じたが、唯一、永束くんだけはコミカルなカタチをしている。  イジメは複雑な問題で、解決の糸口を見つけるのは大変だから、ついつい『イジメは良くない!!』って簡単なワードに飛びついて、漠然と流してしまう。 実際のイジメ問題で面倒くさいのはグループの存在だ。植野と川井みたいのがもう何人かでグループを組んで、西宮をイジメたり佐原をハブったりが現実に起きていると思う。グループ行動だから、多少の良心の呵責が生まれても流されてしまう、負のスパイラル、悪意の連鎖が起きる。 そしてこの映画の高校編のような、当時のみんなで集まってイジメ問題を振り返る機会なんて、現実には無いだろう。 クラス会があっても、そもそもの西宮が来なかったり、佐原が帰ってから植野の愚痴を川井が聞かされるとか、そんなじゃないかな?  大事なのはイジメを各自が考えること。 この作品では、複雑なイジメをシンプルに考えられるよう、西宮(女子)のイジメに絞り、タイプ別に登場人物をスリム化したんだと思った。 ①イジメを受けていた子。②生理的に嫌いなことを隠さない子。③八方美人でピンチの時は自己保身に走る子。④イジメから助け続ける勇気がなかった子。 この4カテゴリでイジメ問題は成立しそうだ。 容姿による優劣や贔屓目を無くすために、みんな美少女に描かれたんだと思う。極端な言い方をすれば4つの記号。  高校編から将也への具体的なイジメ描写は無い。将也をイジメる側だった島田と広瀬は高校編ではフェードアウトし、真柴くんは(映画では)単なる一般男子代表だろうか?男子のイジメがテーマなら、きっと永束くんも美男子に描かれていただろう。 イジメという大きな問題を、シンプルに解りやすく、コンパクトにスリム化(=タイトルのshapeに結びつけて良いものか?)したのが本作じゃないだろうか? 自分の周りでイジメが起きたとき、この映画を参考に、自分は4人のどのタイプかを考えると、その時どうすれば良いか?が見えてくると思う。  硝子が将也に送ったメールがあまりに普通の子の書くメールだった。耳の不自由な硝子と健常者の将也が同じ条件になるメールって、ある意味魔法のアイテムだなって思った。 たまたま先日『Love Letter(1995)』を観て「メールやスマホって無かったほうが良かったんじゃないか?」なんて思ったばかりなのに。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2021-04-25 16:58:43)(良:1票)
706.  レ・ミゼラブル(2012) 《ネタバレ》 
~Les Misérables~なんと哀れな人々。高校の時『あぁ無情』って習った。 この作品に全く触れる機会がなく、ミュージカルのポスターの子供(少女?)が、パンを盗んだジャン・バルジャンか?と思ってたが、この子は娘のコゼットだったんだな。 さて、この映画もミュージカルとのことで、突然歌いだしたりするんだろうなと思っていたら、まさかの全編ほぼ歌ってる状態、セリフ=歌とは驚いた。 へぇ~、こういうミュージカルもあるのか。でも、観ていて疲れるな。 鼻歌レベルでなく全編ほぼ熱唱だ。158分。当然、すべてのセリフに感情が乗っかっている。無理せず2回に分けてみることにした。 それでもストーリーは大変面白く、次の展開が気になる作りは、ミュージカルの古典でありながら王道の貫禄と普遍の面白さがある。  濃厚な歌声と重厚な世界観の中、テナルディエ夫婦が一服の清涼剤になっていた。 そしてエポニーヌ。不幸な幼少期を過ごしながらも、ジャン・バルジャンという頼れる父を手に入れたコゼットに比べ、過去も今も救いの少ないエポニーヌに感情移入してしまう。 学生運動で中心的な活動をしていたマリユス。多くの命が失われたのち、コゼットと共にブルジョア生活に戻るのはどうなのか?と思うけど、現実的な落とし所として正しい選択だと思う。もしこの二人も不幸に終わるなら、ジャン・バルジャンが救われないので、これで良かったんだろう。 レ・ミゼラブルという古典を手軽に、脚色少なく観られたのと、皆さん歌が上手い。特にラッセル・クロウの声の伸び具合が凄まじい。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2021-04-24 23:21:06)
707.  セーラー服と機関銃 《ネタバレ》 
決して完成度の高い映画ではないんだけど、不思議な魅力がある。 ただそれは、この時代、この映画に少しでも触れた人でないと、魅力的に感じないものかもしれない。 薬師丸ひろ子。映画界から生まれたトップアイドル。何でか知らないがブリッジで登場する。 …当時はトップアイドルでも、今の容姿端麗なアイドルたちを見ると、なんかこう、子供っぽいと言うか、やっぱり時代を感じてしまう。 効果的だったり無駄だと思えたりするワンカットカメラ。暴走族のバイクを借りて走り出す流れとか、最後の方の屋上で豆粒みたいな二人が塔婆なんかを焼くシーンは印象的だった。  原作未読だが、映画を見る限りマユミの存在が後半、投げやりというか、適当になった感がある。 泉の父とマユミの愛人関係。佐久間とマユミ。太っちょとマユミの親子の関係。こんなに多くの絡みがあるが、効果があったようにも思えず… ただ、親子のネタバラシが出た頃には、映画自体の方向性がおかしくなっていたので、仕方ないのかもしれないけど。 あの宗教団体とか秘密基地とか、変な拷問とか、着替えてリゾートブランチとか、実は歩けましたとか、太っちょのくだりが色々ブチ壊している。 良く言えばこの映画の不思議な魅力かもしれないが、必要性はあったのかなぁ?あの辺、丸々バッサリ…  浜口物産で、超有名な『カ・イ・カ・ン』からは、高品質なバイオレンス映画として見応えがある。 というか太っちょの秘密基地を考えると、奇跡的とも言える出来栄え。 『カ・イ・カ・ン』のとき、破片が頬に当たって実際に出血したのは有名だと思うけど、そこから政が撃たれてからの展開。 頭を撃ち抜かれる萩原の生々しさ。アイドル映画なのに。 政を抱く佐久間と泉。威嚇射撃をする泉。この時の2丁拳銃の構え方、威嚇の仕方がリアルで格好いい。 素人らしくピョコピョコしながらも、腰が引けつつも後方に視線と銃口を向ける。アイドルとは思えないほどの名演技。  エンディング。時代を感じるナレーションと、意味不明な路上ゲリラ撮影。変な画だけど、テーマソングの癒し効果が相殺してくれる。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2021-04-24 22:09:17)
708.  マルホランド・ドライブ 《ネタバレ》 
~Mulholland Drive~実在する通りの名前らしいけど、語源や意味はわからなかった。Mulhol-land? う~ん、解ったら追記します。 劇場で観たとき、チンプンカンプンだった。 ロビーでポスターの『公式10のヒント』を見ていると、知らない女の子に話しかけられた。一緒の回を観ていたんだろう。 「…意味わかりました?」 『青い箱が出てきた辺りから、解らなくなったと思う。』 「青い鍵が出てきて、カタチが違うのも幾つか出てましたよね?」 『殺し屋の鍵とテーブルの鍵は同じように見えたけど…』しばらく話し込んだわ。 パズルのピースの、どれとどれがくっ付くかは、何となく解るんだ。 だけどピースのカタマリ同士がくっつかなくて、一枚の絵に完成しない。こんな感覚は初めてだ。 鑑賞後に謎が解けてないからスッキリ出来ないんだけど面白い。 こういうの、好きか嫌いかで言えば大好きだ。  公開から20年。今でも数年に1度はDVDを引っ張り出して観る。 『来てみたかったんだ』「…ウィンキーズに?」『この、ウィンキーズだ』この映画で最初の意味不明なシーン。 「エスプレッソ」「ナプキン」どんな味がすりゃ、あそこまでの不快感を出せるんだ? 冗談としか思えない殺し屋のピタゴラスイッチ。 穏やかなのに不気味なカウボーイ。上手くやればもう一回会うだろう。間違えたら二回会うことになる。怖い。 そして極めつけがクラブ・シレンシオ。夜中の2時過ぎに繰り広げられる幻想的な謎のステージ。ここに行ってみたい。この雰囲気が堪らなく好きだ。  DVDの特典映像でリンチ監督は「すべて作品の中で語り尽くしているので、後から解説とかはしない」と。そして「迷ったら直感を信じること」だと。 年間に見る映画の本数が減って、パソコンでネットをやるようになり、多くの考察サイトがあることを知り、見てみた。 理解は深まって謎も多く解けた。なるほど、そんな意味があったんだ!と感心した。スゴイな、みんなよく考えるよ。 でも思った。謎解きは楽しいんだけど、この映画は謎が謎のままでも、充分に楽しいんじゃないか?って。 考察サイトを観ていなかったら、今でもチンプンカンプンなまま、時々今までとは違うパズルのピースが繋がったりして、この世界を末永く楽しみ続けていたかもしれない。
[映画館(字幕)] 10点(2021-04-24 21:05:18)(良:1票)
709.  Love Letter(1995) 《ネタバレ》 
~Love Letter~恋文。愛を告白する手紙…って甘酸っぺーなーもう。 手紙文化が滅びつつある今でも、たぶん、まだ多少は使われるであろう“手紙で告白”という手段。 時代設定が私の世代に近く、回想シーンの学校風景から女の子の髪型まで、みんな懐かしく思えた。デジカメやカメラ付き携帯が普及するちょっと前って、ネットで検索しても当時の画像とかあまり出てこない。当時の写真とかは、まだそれぞれの家庭のクローゼットに眠っているんだろう。 樹たちの中学時代の描写がとても綺麗。自転車のライトで答案用紙見るシーンなんて、そんな体験が無くても懐かしさを感じさせる。薄氷の張る丘を滑り降りる樹の美しさも忘れられない。 家が国道になる…そうそう、札幌から小樽に向かう国道5号線はかなり危ない道で、昔は冬道の事故が多かったけど、私が免許を取る頃には走りやすく改装された。って聞いた記憶がある。  同じ顔の二人、同じ名前の二人、死んだ人に手紙が届き返事が来る。ちょっとしたミステリーが適度に興味をくすぐって序盤からグイグイ楽しめた。 タクシー運転手の「似ているなぁ…」はあったけど、博子は免許証の写真、卒業アルバムの写真を実際に見てるのに義母に「私に似てますか?」って聞く辺り、博子と樹はそんなに顔が似ているわけではないんだろう。実際に中山美穂が一人二役を演じているが、決して瓜二つとかではなく、二人はきっと空気や匂いなんかが似ていて、樹(男)は、そういう女性を好きになったんだろう。  主役意外の登場人物がしっかり描けているのも楽しい。強烈キャラ及川早苗は、彼女で一本映画が撮れそうだし、家の取り壊しは妥協できても、病院まで走るのは譲らないお爺ちゃんも面白い。 生徒全員を覚えている浜口先生は恩師の鏡。ネットが普及していないあの時代に、生徒のその後(しかも転校している)まで気に留めているなんてスゴい。 漫画やアニメっぽくもあるけど、登場人物のほんのちょっとした厚みが、それぞれの人にも物語や想いがあることを感じさせ、作者が書きたいメインテーマだけ強調した、その辺の物語とは一線を画す。  文通から中学時代の甘酸っぱい思い出を思い出し、実はその人が亡くなっていたことを後から知る。 最後、図書館の本にラブレターが挟まってる?と思ったが、貸出表の裏ってのがすごくイイ。誰も借りない本の裏に込められた想い。 仕事もサボりがち、実家からも出ていかない。日々を適当に生きていた樹の人生、ここから先大きく動き出すんだろうな。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2021-04-24 15:45:49)
710.  ホタル(2001) 《ネタバレ》 
健さんの鶴。爪楊枝マンゴーを次々渡す田中裕子は良かった。しっとりとした良い映画にも出来たと思う。   富屋食堂、特攻の母こと鳥濱トメさん、朝鮮人の特攻隊員の光山少尉のことは、この映画で知った。 富子の「殺した」スピーチ、金山少尉の遺言は創作のようだ。こういう肝心なところがフィクションだから、敢えて実名は使わなかったんだろう。 今の時代ネットで色々調べられる。勉強になった。ぜひ鹿児島に行った際は、知覧に寄ってみようと思った。  「検閲を受ける遺書に、本当の気持ちが書けるか」「貴様らにもすぐ出撃命令が出る。特攻が特攻に言い残すのか?」 どちらにしても最後の言葉を残せないが、遺書ではなく遺言を残す金山少尉。 「大日本帝国のために死ぬのではない。」「朝鮮民族万歳。」 …まさかとは思うが、山岡は許嫁の智さんに、あの日まで少尉の遺言を伝えていなかったんだろうか? あと、ふと思ったけど、金山少尉の遺族はなぜ戦後、誰ひとり知覧に来なかったんだ? 残された人は、サハリンでも硫黄島でも御巣鷹山でも、行ける限り会いに行くイメージが強いけど…文化の違いかな。  そして韓国へ… 親族と対面し、まずお辞儀と挨拶をする山岡夫婦。 対してお辞儀もしない韓国の親族。 遠くから来た異国のお客さんに、玄関先で本題に入らせる。 …通訳を連れての訪問、親戚一同で出迎えてる訳だから、事前にアポイントを取っての訪問にも関わらず、玄関先で立ち話。 山岡夫婦に怒りをぶつける韓国の親族…一人は彼が遺言を託した部下で、一人は彼が愛した許嫁にもかかわらずだ。 ここで健さんが、金山少尉の遺言本文を丸々ぶっ通し読み上げ。 それを韓国語で通訳。親切にもこちらも丸々ぶっ通し。 アリランを歌い、頭を下げて遺品を渡す健さん。 遺品を受け取らず、頭も下げない韓国人親族。 車椅子のお婆さんが受け取る。そしてやっと、家の中へ。  昭和天皇崩御ののち、昭和のスター高倉健に、韓国人の玄関先で頭を下げさせて「朝鮮民族万歳」と言わせる。 そのために黙読できる遺書ではなく遺言にしたのね。 さすがに土下座ではないが、健さんを誰よりも低頭させるための車椅子? 当時話題になっていた、慰安婦問題を連想させるために老婆?謝罪と賠償?   健さんにさぁ、こんなコトさせるんじゃあないよ!
[CS・衛星(邦画)] 2点(2021-04-20 00:15:43)
711.  ライフ・イズ・ビューティフル 《ネタバレ》 
~La Vita è Bella~人生は美しい。どんな生涯であっても、その人の捉え方、与え方次第なんだな。 息子ジョズエに優しい嘘を言い続けるグィド。ドーラと付き合っていた時からそうだった。人を楽しませる嘘。 空から鍵が降る、乾いた帽子に取り替えられるなど、種明かしをすれば『なぁんだ』ってなる。 映画では描かれていないけど、ドーラも後々、あれがどうして起きたか知るんだろうけど、起きたその瞬間に奇跡を感じることが、人生の美しさなのかもしれない。 それは収容所での優しい嘘にも言えて、映画では描かれてないけど、ジョズエも後々、あれがどうして起きたのか知ることになるだろう。 子供と老人が粛清された収容所で、本当に息子を隠し続けて生きられるのか?とかリアリティを追求されると、冷めてしまう人も出るかもしれないが、ホロコーストを後年に伝える手段として、この作品は例えるなら伝記や小説ではなく絵本のような作品だ。 若い子がこの作品をキッカケに、後々映画やドキュメンタリーなどで、なんでホロコーストが起きたのか知ればいい。興味があるなら。  今は戦中とかではないけど、コロナとか仕事とか色々大変みたいなんだけど、今日は何をしても良い休日で、いま私は素晴らしい映画を観て、こんな駄文をノンキに書いている。 もしかしたら後々「あの日あのとき、実はね…」『え!そうだったの?』なんて種明かしがあるかもしれない。 どんなカタチであれ、きっと人生は美しいんだな。  ところで、なぞなぞの答えは何だったんだろう?
[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-04-18 10:53:08)(良:1票)
712.  名探偵ホームズ2/海底の財宝の巻 《ネタバレ》 
~『青い紅玉』のつづき~  青い…で描かれるロンドンの街並み、群衆の動き。海底…で描かれる戦艦の水兵たち、砲の動き。砲撃と爆発。 子供向けの作品だけど、作画やストーリーに手を抜かない姿勢がこの2作に込められている。 この当時は『大人の鑑賞にも耐えられるアニメ』なんてジャンルはなく、あくまでターゲットは子供だけだったのに、この作画クオリティ。 共同制作のイタリアに日本アニメの底力を魅せつける意味もあったかもしれないが。 戦艦のシーンで延々と流れる軍艦マーチ。時々チリン・ジャラジャラ…ってパチンコかい!遊んでるけど、ふざけてない。 キャラの見せ方が上手く、たった23分×2の作品なのに、メインキャラの性格がしっかりわかる。 ゲストのポリィにしてもライサンダー兄弟にしても、人じゃないけど怪鳥や潜航艇といったゲストメカも、1話のみの登場(TV版はあまり覚えていないので、たぶん他の回には出てこないと思う。)なのに、魅力が込められている。 これだけ短時間で密度が濃いにも関わらず、山盛りサンドイッチの調理や、飛行船のイギリス周遊など、本筋とは特に関係がないシーンだけど、宮崎作品らしいシーンをしっかり入れているのが凄い。 個人的な思い入れが強いため。とは思うけど、やはり宮崎監督の、一番脂が乗っていた時期の作品。 素人に声を当てさせたり、独り善がりな芸術性が出てなくて、監督の個性と商業作品としてのクオリティが共に高く出ている名作。
[映画館(邦画)] 8点(2021-04-17 18:56:24)
713.  名探偵ホームズ1/青い紅玉の巻 《ネタバレ》 
懐かしい。劇場で続けて2回観て、TVシリーズで1回。今回は久々の視聴になる。まさかまた観られるとは… 正直、当時10歳の自分には、本命の風の谷のナウシカより、同時上映のコッチのほうが面白かった。 ここでのレビューは『海底の財宝』とは別作品の扱いなのね。  後年TV版を観た時、名前が微妙に違うので違和感を感じた記憶がある。 モロアッチ教授だったのにモリアーティ教授と呼ばれてたり、エリソン夫人がハドソン夫人だったり。 なんか、TV版はニセモノだって、そんな認識だった。 TV版の作画の甘さも気になった。ホームズやモロアッチ、エリソンの顔が人間臭かった。 恐らく制作第一話だった本作は、登場人物の顔が長めで犬っぽさが強い。やっぱこうでないと。 ウィキによると、この回はTV版の第5話だったそう。 モロアッチとの初顔合わせで「シャー(ベ)ック・ホームズ」と名乗る。ここがなんか、格好いいんだ。 当時の雑誌で『シャーロックと名乗った上に、後から(ベ)の音声を乗っけた』みたいな事が書いてあったけど、劇場では気が付かなかったな。 TV版では「ホームズ!」としか名乗らなくて、長年消化不良だったけど、ついに当時の劇場版を観られて感激。 劇場版初期の声が広川太一郎じゃなかったのも、今回初めて知った。  ~『海底の財宝』につづく~
[映画館(邦画)] 8点(2021-04-17 18:54:36)
714.  ラ・ラ・ランド 《ネタバレ》 
~La La Land~ちょっと狂ったタイトルで、造語だとしたら歴史に残る名タイトルなんだけど、既存の言葉らしい。 『現実的でない陶酔状態』とか『夢の国=LA(ロサンゼルス)≠ハリウッド』 底抜けに楽しいオープニングのハイウェイのダンスから、カラッとしたミュージカル・コメディかと思ったら、意外にも切ない物語だった。  これはもしや、後半の走馬灯のような~if~のシーンが現実で、映画の本筋が妄想なのでは? 売れない女優のタマゴが、たった一回限りの、しかも大失敗した一人芝居で注目されて主演に抜擢、5年後は大女優に… 本格ジャズが売れない時代に、片手間で参加したバンドが大ヒットして、夢だったハリウッドのジャズ・バーを買い取って繁盛させる… う~ん…そんなに上手くいくか?って思ったけど、本筋が妄想だと辻褄が合わない事が多く発生するので、そのうち再検証したい。  なので、あの~if~のシーンは、セバスチャンからミアへ『有名女優になる君の夢は、きっと僕と付き合い続けても、別れても、どんな道を辿っても絶対実現できたよ。でもハリウッドのジャズ・バーのオーナーになる僕の夢は、君と別れないと実現できなかったんだ。これで良かったんだよ、君は後悔しないで良いんだよ』って意味に捉えよう。 店の名前が“チキン・オン・ザ・スティック”じゃなく“セブズ”なのは、セブのミアへの未練だろうか?感謝かな。  男優、女優、ミュージシャン、シンガー、ダンサー。自分の夢を実現すべくハリウッドに向かう希望に溢れたタマゴたちで、ハイウェイは大渋滞だ。 心の中で笑顔で踊る夢を抱きながら、現実は我先に目的地(地位と名声)に行こうとクラクション(競争)の応酬。成功者はほんの一握り… そう思うと底抜けに楽しく見えたオープニングも切ないな。 渋滞する夜のハイウェイから降りることで二人が再会するのも、競争から抜けるって意味だろう。 なんか無性に『マルホランド・ドライブ』を観たくなったぞ。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2021-04-17 13:12:25)(良:1票)
715.  小さいおうち 《ネタバレ》 
世間を何も知らない田舎娘が、東京の丘の上の小さいおうちで女中をする。自分が初めて好きになった人が、そのお宅の奥様だった。 こんな同性愛だジェンダーだが無い時代。恋愛の延長が結婚ではなかった時代。どうしたら良いかわからないタキちゃんの気持ちがよく描けていたと思う。 宝塚歌劇団から飛び出してきたような睦子なら、きっと自分を理解してくれるという直感。そして理解してくれた。 その時のタキちゃんの声を押し殺した泣き声が、見ていてコッチの心まで締め付けられそうになる。この映画イチの名場面。 『一生この部屋に暮らして、奥様や坊ちゃんの世話をしたいと思っています』狂おしいほど好きになったにもかかわらず、なんてささやかな告白だろう。 人妻の身でありながら、そこまで人を好きになれて行動できてしまう時子と、目の前に好きな人が居ながら、気持ちを伝えることすら出来ない自分。 嫉妬心からだろう、板倉に届けなかった手紙。そんな事でしか時子への愛情を表現できなかったタキちゃん。墓場まで持っていく秘密。 『街中の噂になっている奥様の不倫事件』の影に隠れた、タキちゃんしか知らない『坂の上の小さいおうちの恋愛事件』。 時子を裏切ることで、タキちゃんの恋もここで終わる。手紙に書いてある内容は解っている。でもその手紙の封を切ることは生涯出来なかった。 「私ね、永く生きすぎたの」背中を丸めて泣くタキお婆ちゃん。好きな人を裏切った事実は、何年経っても辛かったんだろう。 空襲でおうちが焼け、夫婦は亡くなった。タキちゃんにはもう、板倉の行方とかはどうでも良いのだ。 手紙を隠した意味がイマイチ解っていない健史。恭一の「そんなに苦しまなくて良いんだよ」は、時子の代弁なんだろう。  今回2度目の鑑賞で↑のような感想になりました。こんなに良い映画だったか?と再評価。 「床がベタベタするわ」時子は体が火照ると足に汗かくんだな。何も言わずに床を拭くタキちゃん。 仕事から開放されて女中部屋で雑誌見ながらくつろぐタキちゃん可愛い。 南京陥落で大喜びはわかる。江戸末期からずっと戦争してたんだし。でも戦中のトンカツとか、ちょっとビックリするけど実際あったんだろうな。 おうちを焼く焼夷弾。『母と暮せば』でも思ったけど、山田監督の描く爆撃は、短時間で大事なものを破壊される恐怖が見事に描けている。
[地上波(邦画)] 8点(2021-04-17 02:21:38)
716.  127時間 《ネタバレ》 
127時間…後に助かったんだな。実話ベースだそう。 アーロンは、なんか家の古いルンバ君みたいだ。 通常なら自分たちが外出中、家の中を自由に動き回り、疲れたら充電器に戻ってくる。 時々、頼んでもいない風呂場を見に行って廊下を水浸しにしたり、玄関マットを食べて力尽きていたりする。  一人で岩場に行って自由を満喫するアーロンだが、その手には常にビデオカメラがあり、自撮りをしている。 やはり、帰ってからそれを見る(誰かに見せる)為に撮っているんだろう。結局他人と関わらなければ生きていけない。 岩に挟まったアーロンは人間社会から孤立してしまうが、彼の孤独な生き方がテーマになっている。 考え事で別れた元カノのことが多く出てくる。別れた理由も束縛感とか自由が減ったとか、自分勝手な理由だったんだろう。 毎日決まった時間に上空を飛ぶ一羽のカラスを見て、孤独を紛らわせるアーロン。 でも最後、実はそのカラスはツガイだった。 当たり前だけど、独りだけで生きていけないのは、人間だけじゃなかった。  痛いからもう見ない。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2021-04-16 00:34:13)
717.  ザ・マジックアワー 《ネタバレ》 
設定も展開も面白く、出ている俳優陣がこれでもか!!ってほど豪華。 村田扮するデラ富樫がオーバーな演技をする毎に面白さが滲み出る。 村田がボスに会いに行く辺りまでは大変面白く、その後がどうも不自然さが目立つ。でも村田が劇場で自分の演技を観る辺りは、さすがだなって思った。  ただこれは、無名の俳優さんを多用して、映画でなく舞台で演ったほうが、面白かったんでないかな? 映画でやるには豪華俳優陣が出てくるたびに『お?今度は中井貴一だ』なんて引っかかってしまい、お話に集中できなくなってしまう。 悪く言えば豪華すぎて煩い。 タクシー運転手が滝藤賢一に見えたんだけど、確認したいからもう一回出てこないかな?なんてストーリーそっちのけになってしまった。 香取慎吾なんて出てたっけ?いやこんな豪華俳優陣の映画で、知ってる芸人一人見逃したからって、わざわざ確認してどうなるっていう訳でもないし。 守加護=すかご≠シカゴ?ははは…無国籍感はよく出ていたと思う。 あんな雰囲気ある街並みで、住人も止まっている車も世界観にあっていて、よくロケも行われるという設定。 そんな街があれば観光客とか大勢来そうだけど、通行人とかお店の利用者とか、いわゆるエキストラがゼロに近いのが不自然。 そのせいか、なんかあの街に空気感が感じられなかった。セットだからとかでなく、街の匂い、生活臭がしないと言うか、留まった空気感。 デラ富樫最後の死に場所をどうするのか?格好良い死ではなくボスの突然の横槍。その前の事務所での備後との会話がマフィアのボスらしくて良かっただけに、消化不良と言うか… でも用意した火薬は無駄にしないで使いました。うん。用意できる俳優は全部突っ込むこの映画らしいエンディング。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2021-04-15 23:54:17)
718.  ドクトル・ジバゴ(1965) 《ネタバレ》 
オープニングの油絵のような白樺林とベタ塗りの空。 小さい頃に連れて行ってもらった老舗デパートの渡り廊下の壁か、親戚の集まりで一度だけ行った大型温泉ホテルのロビーか… ラーラのテーマを聞きながらエンドレスで観てられるわ。  葬列シーンの山でかっっ!!あれがウラル山脈(違うらしい)?山吹色の花と灰緑色の草、地表を覆い尽くす雪と氷、ガラスの雪の結晶、タマネギみたいな屋根、赤と黒の装甲列車。どっからどう観てもイメージ通りなソ連、ソ連、ソ連!(※世代的にロシアよりソ連。) 現地ロケをせずにこれだけソ連感を出せるのが凄い。広大な自然を堪能出来て、ソ連版『北の国から』な感じも味わえる。 兵役に行くパーシャの服を引っ張る赤ちゃん。ハラリと落ちるテーブルの花びら。歴史的超大作となると端々まで役を演じるんだな。  タイトルは~Doctor Zhivago~ジバゴ先生。 平たく言えば、全く詩を書かない詩人ユーリと美少女ラーラの不倫物語だけど、ちょっとコマロフスキーに注目したい。 コマロフスキーは半分冗談で17歳の小娘ラーラにベールを掛ける。 なんかあまりに美しかったんでヤバいと思ったんだろう。この時の苦笑いが彼の良い人っぽさを出していた。 パーティの日、母が風邪を引き、コマロフスキーは『欠席しよう』と、ラーラは『看病する』と言うが、母の強い頼みで二人で行くことになった。 当初コマロフスキーにそんな気はなかったんだろう。帰りの馬車でコマロフスキーの顔にチラチラと掛かる怪しい影。対象的にラーラの顔はハッキリ灯りが。 ユーリは戦地でラーラと過ごし、不倫関係を持ちかける。この時ユーリの顔に掛かる怪しい影。目だけギラギラ。ラーラの顔には日が当たっている。 ただの不倫と言えばそれまでだけど、コマロフスキーもユーリも、ラーラの天性の魔性に取り憑かれたんだと思う。もちろん彼女の美しさに罪はない。 ユーリとラーラ親子を逃がそうとするコマロフスキー。逃げなかったユーリの代わりに、生涯父親としてトーニャを育てた。良い人すぎるぞコマロフスキー。  機会がなかっただけで、エフグラフ・ジバゴ将軍も彼女に取り憑かれてトーニャ探しに協力した。『淡い恋心』と言っていたけど… ん?ユーリの妻も、ユーリとラーラの娘も、どっちもトーニャなんだな。好きな人の奥さんの名前つけたんだな。 唯一ラーラを妻にしたパーシャはどうだったか?彼はラーラより、ボリシェヴィキに取り憑かれていた。 ところでユリアティンの男どもが、なんであんな美女を放っておくか謎だったけど、たぶんパーシャを捕まえるために家を見張っていた(当時の)KGBとかが、追い返してたんだろう。  魔性の女ラーラは強制収容所で死んだ。番号で処理され、記録は紛失。ユーリの美しい詩も、ソ連では発売禁止。 社会主義国家に女性の美しさや、詩の美しさは不必要なんだろう。まさにパーシャ≠ストレルニコフそのものだ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-04-12 23:07:00)(良:1票)
719.  踊る大紐育(ニューヨーク) 《ネタバレ》 
~On The Town~町で・・・(アレやって、コレやって、ソレもやって、あと当然恋もして)…みたいな意味かと。 当時も今も最先端の大都会ニューヨーク。24時間という限られた時間で目いっぱい楽しもうって映画。 かなりツボにはまった。-24-みたいな時間表記も新鮮。 朝6時から元気いっぱいに街に飛び出す3人組。あっちこっちの観光地を駆け抜けるように見て回る。 ミス地下鉄。NY市交通局の、たぶん暇つぶし企画の、毎月入れ替わる、ミス。 アイビー・スミスを有名人だと思ったゲイビーたちの純粋さ、田舎者っぷりが良い。 クラブでの、女性陣のアイビーに対する気の使いようが、粋でとっても気持ちいい。 サービスは文句ないけど、あそこまでの上げ底ビールにも驚き。  クラブ・サンバカバーナ   これにて終幕 おやすみなさい お気に召したら うれしいわ~♪ クラブ・ディキシーランド  これにて閉幕 おやすみなさい お気に召したら うれしいわ~♪ シャンハイ・フロア・ショウ これにて終幕 おやすみなさい お気に召したら うれしいわ~♪ 3か所とも同じかい!おんなじ歌と内容なのかい!…いやまぁ、どこに行っても同じように満足できるショウなんだろうな。  アイビーがルーシーに代わって、一人落ち込むゲイビーに吹き出した。 でも決して美人とは言えないルーシーへの優しさもとても良かった。 のどかだけど思いのほか迫力のあるカーチェイス。あんな深夜ににぎやかな遊園地。1949年なんだよな?ニューヨーク信じられない… 6時になって別な水兵さんたちが元気に飛び出してくるのもエンドレスな感じで良い。 東西冷戦が始まるころで、緊張感も高まっている傍らで、こんなに楽しく、思いやりがある町があるアメリカのデカさが感じられる。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-04-10 17:45:29)(良:1票)
720.  深夜の告白(1944) 《ネタバレ》 
~Double Indemnity~倍額保障。 条件が整えば死亡保険金が倍になる制度で、パッと調べたらかんぽ生命くらいしか出てこない。時代遅れだからか、レアなのか。 フィリスがネフを誘導して保険金殺人に導くんだけど、この倍額保障に拘らなければ、キーズにここまで執拗に調べられることもなかっかもしれない。もちろん、保険加入から死亡までの期間が短いとか怪しいところは多々ありだけど。 事故ではなく殺人の疑いが出た際、ネフの関与は疑わしいのに、キーズが無罪・無関係を信じたのが意外というか、ネフの考えるような人ではなかったところが面白かった。証拠とか関係なく、長年の同僚に対する無償の信頼とでも言うのか。私がネフだったらあのボイスメッセージを聞いたら泣いてしまうな。 登場人物が少ないためにとても関係が濃い話になっていて、振り返って考えるほど、フィリスの悪女っぷりがとんでもない。死刑は免れないだろうけど、ネフが彼女を撃ち殺したのは、フィリス本人とローラへの優しさかもしれない。 名前があるだけの脇役と思ってたザケッティが、あそこまで事件にかかわってくるのも意外。そして入り口でザケッティを帰すネフがカッコいい。 1944年のクライム・サスペンスで、ここまでの完成度とか、恐ろしいセンス。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-04-10 17:07:18)
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