741. シンプル・プラン
《ネタバレ》 ネコババした金の一部をリスクを冒して返戻したり、効果が期待できそうもない嘘の告白を録音したり、偽者FBIの誘拐犯と危険を承知で捜索に同行したり、少しもシンプルでない行動が全て裏目に出る。しかし、素朴な人間の行動心理はこんなものか。ネコババに絡む4人の場当たり的な行動も演技者の上手さと巧みな演出で自然そのもの。この4人の大金を手にする前と後の人間性のギャップが予想に反して皮肉っぽい。特に善良なはずの主人公とその妻が自己正当化しながら次第に罪悪感が希薄になっていく様子はリアルで人間臭い。ラストの兄が死を選ぶ展開は意外性と同じくらい違和感あり。真面目に生きろという教訓より虚しさを感じる。思わず原作を読んでみたくなるよく出来た映画だった。 [地上波(字幕)] 9点(2015-07-31 00:08:42) |
742. スタンド・バイ・ミー
それぞれが陰のある背景を持つ思春期直前の少年4人の小冒険物語で、郷愁を誘うとてもいい作品でした。自分の子供の頃の記憶は美化され過ぎているようにも思いますが、クラス会などで年を経た同級生の殆どが昔のままであるのを見るにつけ、成長しても根っこは変らないのを実感します。ラストで大人になった主人公が「12歳の時に勝る友人をその後二度と持ったことがない。誰もがそうなのではないだろうか」と記す内容には同意しかねますが、今の感性でちょっとだけあの頃に戻ってみたくなる映画です。 [CS・衛星(吹替)] 9点(2015-07-28 23:42:49) |
743. コルドラへの道
《ネタバレ》 西部劇らしいのは序盤の騎兵隊と革命軍の戦闘シーンまでで、後は目的地までの長い道のりを生死をさまよいながら男6人女1人で進んでいくロードムービーで、「勇気とは、臆病とは何か?」を問う人間ドラマのような映画です。いまいち現実感の希薄な寓話のような内容ですが、反抗していた兵士たちが気を失っている主人公の手帳を読んで悔改めるラストにはちょっぴり感動します。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-07-27 17:09:17) |
744. 007/消されたライセンス
冒頭からの意外な展開に期待感高まるも、やっぱりシナリオの根幹はマンネリ気味。見応えのあるアクションやストーリーの意外性をもっと盛り上げるハラハラドキドキ感がほしかったが、これはこれで十分楽しめるエンターテインメント作品なのだろう。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2015-07-26 16:14:38) |
745. 007/リビング・デイライツ
チェコスロバキアやアフガニスタンの国際情勢に時代を感じるが、シリーズの中では比較的真面目で楽しめる娯楽作品。ティモシー・ダルトンも好感度高い。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2015-07-26 16:13:31) |
746. 天国から来たチャンピオン
《ネタバレ》 ファンタジー色が強くシリアスな内容ではありませんが、笑いと感動のバランスが絶妙でとても安らぐ映画です。ちょっと気を揉ませる切ないラストも印象的です。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2015-07-24 20:48:56) |
747. 河内山宗俊
映像はなんとか我慢できるも、音声レベルが聞くに堪えないほど酷く、セリフを想像しながらの鑑賞にとても疲れる。先日鑑賞した同じ製作年の仏映画の映像・音声とは雲泥の差(デジタルリマスター版だから当然か)。歌舞伎が元になっているそうで、説得力の乏しい展開も話は面白く、喜劇的な演出とベテラン役者3人(主人公と古女房、ヤクザの用心棒)の上手さが違和感を抱かせない。16歳の原節子は初々しい稚拙さを醸し出しているが、つたない弟役との姉弟コンビの異質な演技はご愛嬌。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-07-23 21:01:54) |
748. 天のしずく 辰巳芳子 いのちのスープ
言葉を選ぶようにゆっくりと間を取って喋るちょっと説教臭い話しに、最初はいまいち気が乗りませんでしたが、次第に彼女の生き方、考え方への共感度が増してきて、その想いもしっかり伝わってくるような映画でした。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-07-21 00:06:56) |
749. 恋におちたシェイクスピア
《ネタバレ》 シェイクスピアやオスカーにあまり興味がないからなのか、細かいところにこだわらず華やかなエンターテインメントとしてしっかり楽しめました。16世紀の薄汚れた街並みや英国でも歌舞伎のように女性が舞台に立てなかった時代背景が印象的です。シナリオも良く練られていて、ヒロインの熱演をはじめ脇役陣の女王やヒロイン乳母のウイットに富んだキャラクター、最後に一丸となって演じきった感動劇に対する観衆の共感等、見所満載の悲喜劇でした。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2015-07-20 23:51:59) |
750. おおかみこどもの雨と雪
《ネタバレ》 草木の絵にも同レベルを期待したいくらい水の描写がリアルできれいだった。自分の中では素朴な中にも新鮮さを感じるアニメだったが、ファンタジーとはいえ親子三人の過酷であるはずの田舎暮らしにもうちょっとリアリティーがほしかった。 [地上波(邦画)] 7点(2015-07-20 19:38:58) |
751. グッバイガール
《ネタバレ》 出だしからのリアルでコミカルな展開にその後の期待感も膨らんできますが、男運のない母親が落ち込んだ同居人の貧乏役者に優しくなっていくあたりからの無理矢理感は少々苦しかったです。大人の男女関係を悟っているかのような女の子の言動が健気なだけにちょっぴり可哀相でした。 [地上波(吹替)] 6点(2015-07-20 19:36:53) |
752. ワルキューレ
失敗したヒトラー暗殺計画の存在は知っていましたが、結構際どい展開になっていてサスペンス感も十分です。ドイツでは主演のトム・クルーズに強い反発があったそうですが、宗教や人種、言語に当事者意識のない者には違和感なしです。時間的にも身近な史実なので「たら、れば」はいろいろ考えてしまいますが。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-07-18 23:48:32) |
753. ジュリー&ジュリア
グルメものは好きな方ですが、盛り上がりに欠ける内容に思わず何度もあくびの出てしまう映画でした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-07-15 00:10:47) |
754. 野郎どもと女たち
ちょっと長く感じますが、古き良きミュージカルでした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-07-13 22:46:41) |
755. 浪花の恋の物語
無理矢理遊女買いに連れて行かれた主人公が、コメディのように見事にはまっていく様子が悲恋を通して描かれていますが、とても人間味が伝わってくる映画です。音質が悪くてが聞き取りにくい所やラストの人形浄瑠璃のセリフがいまいちよく分かりませんが、子役を含め登場人物のさりげない演技に共感度も高まります。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2015-07-08 00:28:14) |
756. プリティ・ウーマン
全くあり得ない話ではないと思いますが、そこそこ楽しめるお伽話どまりの映画でした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-07-05 22:48:48) |
757. レッド・サイレン
冒頭から張りつめたシーンの連続に引き込まれますが、物語が進んでいくにつれてあり得ない展開が繰り返されるのでテンションがどんどん下がっていく映画です。 [地上波(吹替)] 4点(2015-07-04 22:36:20) |
758. ピクニック(1936)
イメージフォーラムでデジタルリマスターにての鑑賞です。原作モーパッサンで監督が印象派画家の息子とは知りませんでした。人物も風景もキラキラしていて物語も一応起承転結があります。原作や映画が生まれた時代を慮らないのは野暮なんでしょうが、短編とはいえ「えっこれで終わり?」というのが正直な印象でした。 [映画館(字幕)] 7点(2015-07-03 16:38:41) |
759. アイアンマン
深みのないストーリーが物足りないですがそれなりに楽しめる映画です。 [地上波(吹替)] 6点(2015-07-02 22:15:20) |
760. アーティスト
《ネタバレ》 ストーリーは単純ですが素直に共感できる映画です。現代のサイレント・モノクロ映画という目新しさやオスカーに関心があるわけではありませんが、チャップリンの作品に負けず劣らず面白い作品だと思います。思わず泣けてしまうシーンもあり、ラストの起死回生ミュージカルでトーキーに変る場面も印象的です。 [映画館(字幕)] 9点(2015-07-01 17:03:51)(良:1票) |