761. 本日またまた休診なり
赤ひげとして描かれているが、カネのかかる趣味に明け暮れ、戦後間もない人々が餓えに苦しむ時代に糖尿病(多分2型)で倒れるってのは、どこかで阿漕な儲け方をしているのに違いないのだが…。山城新吾のマスターベーションの映画です。他の役者さんも、よく、こんな映画に出たなあ。 4点(2004-06-25 19:32:53) |
762. 逃亡者(1993)
《ネタバレ》 「なんで、妻は襲われる必要があるの?」 「それより、あれだけ格闘して、義手の男の形跡が何一つ残っていないものかい?」 「人殺ししてまでデータを改ざんして、副作用が起きれば、最終的にはメーカーも損になるんじゃあ?」 こういう疑問は、もう少し上映時間があれば、うまく説明をつけられるのかもしれない。 連続ドラマを映画化しようとして、しかも見所たっぷりのアクション映画にしたばっかりに、どうしても、説明不足にはならざるをえないのだろう。 [DVD(字幕)] 6点(2004-06-20 12:49:57)(良:1票) |
763. 本日休診
若き鶴田浩二がヤクザ、若き三国連太郎が戦争で気がふれた元陸軍中尉を演じています。それから、患者役の若き角梨枝子と若き淡島千景が美しく、看護婦役の若き岸恵子が可愛らしいです。若き中村伸郎とかも、地味に良い演技をしています。なにしろ50年前の映画だ。 [ビデオ(邦画)] 4点(2004-06-14 06:23:30) |
764. ギルバート・グレイプ
見ているときは退屈したのだが、後をひく。アメリカ映画の永遠のテーマである、旅立ち、帰郷、そしてロードムービー。そのいずれでもないが、そのいずれでもあるという不思議な映画。ジョニー・ディップの演技の評価は分かれるところだし、ジュリエット・ルイスの起用の是非も問われるかもしれない。しかし、この二人だったからこそ、こういう映画になったのだとも思う。 [DVD(字幕)] 5点(2004-06-14 06:19:36) |
765. 俺たちに明日はない
ボニーにような女性はいるし、ああいうことってありがちだよな、と思う部分があるからか、何年たっても自分の中にあって、ボディ・ブローのように効いてくる。ただ、ラスト・シーンは、ニューシネマとヌーベルバーグで使い尽くされているのだし、もともとそんなに注目すべきでないように思う。あのシーンだけで、この映画を語ってしまうのは間違っていると思う。 [DVD(字幕)] 9点(2004-06-09 23:09:09) |
766. 暖流(1939)
戦前の風景や風俗、そして語り口が目新しいが、映画自体は、全く古びていない。私が目にすることができたのは、124分版(本来は前後編3時間あったのだとか)だったため、説明不足は感じましたが、行間を埋めて余りある映画のできだと思います。抑揚のある演技もさえています。今の時代には描きようのない、男女間のせつなさがうまく描けていると思う。 [ビデオ(邦画)] 5点(2004-06-09 08:22:10) |
767. 氷点
船越英二が実にうまく演じておりました。小説にも脚色にもない啓三という人格を、見事に演じておりました。その他は、小説レベルよりも落ちますので、映画としては、うまくないです。 5点(2004-06-05 01:17:18) |
768. 約束 ラ・プロミッセ
小児がんのはずのマーティが元気いっぱいすぎるので、暗さがありません。その分、お涙ちょうだいではない。逆に言えば、病気の面の考証はほとんどやっていないようです。ロックドイン症候群てのは聞いたことがあるが、脳出血で全身が麻痺しながら、瞬きで意思表示できてしかも、口から食事ができ、排泄も自立しているってのは、どういうもんだろうか。 4点(2004-06-01 17:48:00) |
769. 背徳のメス
田村高広がこんな役やってたんですねえ。だけど、うまいですよ。32歳でオールドミス呼ばわりされ、部長に蹂躙される婦長さん…今じゃ考えられない設定だよな。脚色がうまいなあとは思いますが、多分、原作の方が良さそうな感じがする映画です(原作が絶版なので読んでないのですが)。 [ビデオ(邦画)] 4点(2004-05-31 13:27:11) |
770. サイダーハウス・ルール
ジョン・アービングというので、『ガープの世界』を想像していたので、良い意味で裏切られました。アメリカ映画でよくある「旅立ち」と「帰郷」を描いた作品といってしまえばそれまでですし、ストーリーの起伏の割りに淡々とした展開は、趣味の分かれるところだと思います。私は、キャンディ・ケンドールの美しさの前に、6点です。 [DVD(字幕)] 6点(2004-05-31 13:23:43) |
771. みなさん、さようなら(2003)
教養というものについて考えさせられた。フランス文化圏というのは実に懐が深い。ただ、誰の視点で映画を見るべきかが難しく、自分の中では、不完全燃焼。まさに、フランス映画的なのだが、やはり、カンヌの主演女優をとったマリー=ジョゼ・クローズの視点で見るんでしょうな。 [映画館(字幕)] 4点(2004-05-27 15:17:44) |
772. 心の旅
あんな簡単に回復されると思われちゃあリハビリやる人も大変だなあ。リハビリ神話って、日本だけじゃないのか。◆最初の性格の方が、愛すべき人間だった。どうやって、生活するんだろ、この一家。 5点(2004-05-25 11:41:17) |
773. ヒポクラテスたち
70年代という時代の雰囲気をよく伝えているのではないだろうか。佳作だ。◆蘭ちゃんが医学生なのに常にハイヒールだったのは、役作りなのかと思っていたが、どうやら、そうではなさそうだった。それに、順子が医学図書館に勤務しているとはいえ、片口の「新・心理診断法」(ロールシャッハのマニュアル本)を恋人に貸しているのは、ちょっとおかしい。リアリティというのに拘らない監督なのだろうが、そのせいで、全般に、しまりのない映画になっている。 [DVD(邦画)] 4点(2004-05-25 11:20:56) |
774. 存在の耐えられない軽さ
だいたい2時間を過ぎると焦れる私ですが、これは、長くなかったです。ジュリエット・ビノッシュの初々しい魅力と原作のミラン・クンデラの勝利ではないでしょうか。『イングリッシュ・ペイシェント』は全くだめだったんだけどな。 [DVD(字幕)] 6点(2004-05-24 11:40:42) |
775. ゆりかごを揺らす手
クレアが、ぱっとしなくて、どこか変なのに、妙に恵まれていて、それを当たり前だと思っているのにむかついた。そのせいで、ペイトンに感情移入しまくって見てしまった。そういう見方をしてしまうと、つまらない映画です。◆全然関係ないけど、アメリカの医師会は、患者からの訴えで医師を調査するんだよなあ。 [DVD(字幕)] 5点(2004-05-24 11:22:14) |
776. ハート
イギリス映画っぽい。母親と息子の近親相姦的な感情をもう少し表に出すと、もっとおもしろかったかな。マリア(サスキア・リーヴス)はうまいと思うけど、今ひとつ内面が描けていない気もする。◆ゲーリーの主治医がなぜ、マリアを知ることになったのかが分からなくて、?になった。 6点(2004-05-04 18:14:06) |
777. ティアーズ・オブ・ザ・サン
普通におもしろかったです。イスラム対キリスト教とはいえ、アフリカ屈指の産油国ナイジェリアの現体制に連なる軍政府をあそこまで「悪」にかくものかなあ、とは思いましたが。イラクの人質になった人に本気で怒ってる人、この映画も見てバランスをとった方が良いですね。ちなみに、ナイジェリア内戦で国際赤十字がなかなか機能しなかったことを受けて、「国境なき医師団」が結成されたのだそうですね。 5点(2004-04-29 16:10:25) |
778. 世界で一番醜い女
あの姿はほぼ『エレファント・マン』。あっちは実話だから、あの姿も現実性アリということなんだと思います。しかし、あんなに元気で活発に生活できる病気と違うでしょうね。映像も凝っていて、毛色が変わっていて楽しめましたが、良い点はつけにくいですね。 [DVD(字幕)] 3点(2004-04-20 09:21:03) |
779. コンペティション(1980)
大学に入って初めて見た映画なんです。音大の女の子が、「俳優全員が難しいコンチェルトを自分で弾いている」というのが見たくて。ピアノ協奏曲の迫力がうまく使われていて、結構、感動しました。そんな美人ではないエイミー・アーヴィング(その後スピルバーグの奥さんで、離婚した)と今ひとつ冴えないリチャード・ドレイファスっていう組み合わせも良いし。この映画以来、しばらくは、プロコフィエフのピアノ協奏曲3番ばかり聞いていました。 [映画館(字幕)] 6点(2004-04-20 09:10:58) |
780. 背徳の仮面
これ、まじめに作られた隠れた名作だと思います。看護婦のクリスティーンをやっているアマンダ・ドノホーが、うまくはまっています。せりふにない演技をやっているので、一番鍵となる彼女の行動のコンテキストがすんなり入ってくるし。救急部門が閑散としている(イギリスでは実際そうなのかもしれないけど)のが、かえってサスペンス色を出していて良いです。フラッターズの名曲グレート・プリテンダーもうまくマッチしてます。レンタルビデオで見たのですが、映画館で見たら7~8点になったかも。邦題で存してるよなあ。エロ映画だと思ってたよ。 [ビデオ(字幕)] 5点(2004-04-20 08:43:27) |