61. トラック野郎 爆走一番星
《ネタバレ》 伝説の「太宰の詰め合わせ」を聞けただけでも満足です。 下品でハチャメチャだけど、根底には弱い者・貧しい者への共感、権力の横暴への怒りがあり、心の底からスカッとできる作品でした。 [DVD(邦画)] 7点(2014-12-05 00:46:25) |
62. 甦える大地
《ネタバレ》 鹿島臨海工業地帯の開発を、プロジェクトXのような成功物語ではなく、良い面もそうでない面も含めてしっかりと描いていることに、石原裕次郎という人の映画に対する思いの深さを感じました。 [DVD(邦画)] 7点(2014-09-23 11:03:06) |
63. トラック野郎 一番星北へ帰る
《ネタバレ》 笑いあり、涙あり、アクションあり、お色気あり・・・ハチャメチャですが名優たちがしっかりと演じていて本当に楽しい時間を過ごせました どちらかというと、庶民の悲哀を描いたシリアスな面が多い作品ですが、ダムを作るために沈められた主人公の故郷が出てくるなどシリーズの中でも重要な作品ではあります。 [地上波(邦画)] 7点(2014-05-05 23:42:46) |
64. わらの犬(1971)
《ネタバレ》 「暴力に対しては力ずくで対抗する(他人の力に頼ることも含めて)か徹底的に逃げるしかない」という、誰もが認めたくない事実を見せつけられました。 この作品では、ダスティン・ホフマンが力づくで対抗することによって事はひとまず収束(?)しましたが、これが中途半端になるとミヒャエル・ハネケ監督の「ファニ-・ゲーム」みたいなことになってしまいます。 しかしまあ、不快なテーマを扱った作品なのですが、クライマックスのアクション・シーンではスカッとしてしまったのが、我ながら・・・・ [ビデオ(字幕)] 7点(2014-05-01 23:59:01) |
65. 竜馬暗殺
《ネタバレ》 なんというか、いわゆる「時代劇」とは一味違う幕末を舞台にした映画作品です。原田芳雄・石橋蓮司・松田優作・桃井かおりという昭和後期の日本映画界を代表するキャスト陣、まるで劇画をそのまま実写化したかのような緊迫感、登場人物たちに白塗りでええじゃないかを踊らせるような前衛的、実験的な映像と非常に斬新に感じましたね(40年近く前の作品ではありますが)。 [ビデオ(邦画)] 7点(2013-08-18 23:25:28) |
66. 帰郷(1978)
《ネタバレ》 結局戦争なんてものは人殺しであり破壊行為であるわけですから、いくら大義名分やヒロイズムで誤魔化そうとしても中々上手くいくものではないということなんでしょうね。しかも国のために戦った英雄といくら国が讃えても、実際は自分の国を守るわけではなく、他国の内戦に介入しているだけですからね。 そんな戦争がもたらす闇の部分を一人の将校の妻を通じてリアルに描きだした作品でしたね。あえてドラマチックに持っていかず、現実的な展開でストーリーを進めていくところがまた切なさを際立たせていましたね。 ローリング・ストーンズやビートルズ等の名曲をふんだんに使った音楽も非常に良かったです。 [DVD(字幕)] 7点(2011-12-23 22:13:55) |
67. ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー
《ネタバレ》 Ain't nothing gonna stop us ! まあ、人生なんてこんなものなのかも知れないなと思わせるようなストーリーでしたね。 常に何かを抱え、何かに追われ・・・・・。そして、そこから解放されるの死を迎える時のみ。 [DVD(字幕)] 7点(2011-12-11 22:02:35) |
68. さらば冬のかもめ
《ネタバレ》 刑務所までの護送という束の間の自由を描くことによって、自由のない軍隊・そしてアメリカという国家の息苦しさや理不尽さを描いたロードムービーです。途中から仏教(日蓮宗?)が重要なキーワードになってきたのが非常に興味深かったですね。 [DVD(字幕)] 7点(2011-12-01 00:21:09) |
69. ハロルドとモード 少年は虹を渡る
《ネタバレ》 モードの腕に刻まれた数字について、作品の中で具体的に説明されることはありませんでしたが、非常に大きな意味を持っています。過去に地獄のような経験をし、生き延びたモードが最後に、死に取り憑かれた少年に自らの死を持って生きることの重要さを教える姿に深く感銘を受けました。 全体的にユーモラスで洒落た作りになっていますが、中味のある良い映画でした。キャット・スティーブンスの音楽も非常に良かったです。 [映画館(字幕)] 7点(2011-11-22 00:21:49)(良:2票) |
70. 樺太1945年夏 氷雪の門
《ネタバレ》 樺太でこのような悲惨な状況になっていたことを知ることができただけでもこの作品を観た意味があったと思いました。ソ連の将校の「敗戦国に国際法など無い」というセリフが、戦争というものの本質を体現しているように感じましたね。 大空襲や原子爆弾で多くの民間人を虐殺しても、日本の無条件降伏後も戦闘・殺戮を続け、捕虜をシベリアで奴隷のように働かせて死に至らしめても、勝者であるが故に裁かれることは無く、敗者のみが徹底的にその罪を糾弾される・・・・・(まあ罪は糾弾されるべきなんですが)。非常に理不尽さを感じますね。 非常にいろいろなことを考えさせられる作品でした。 [DVD(邦画)] 7点(2011-07-20 00:36:20) |
71. 小さな赤いビー玉
《ネタバレ》 ドイツ占領下のフランスに於けるユダヤ人迫害の様子を、ある兄弟の姿を通じて描いています。ユーモラスなシーンもところどころ交えながら、ナチスに協力的であったり、ユダヤ人に同情的であったり、全く無関心であったりというようにフランス人の中でも対応がバラバラであったことを冷静に映し出しています。 ナチス協力者と主人公の少年の会話の中での「またユダヤ人を作るかも・・・・」という少年のセリフが、非常に人間の業のようなものを鋭く指摘しているように感じて印象に残りました。 [ビデオ(字幕)] 7点(2010-02-07 22:05:00) |
72. 暗殺者のメロディ
《ネタバレ》 最初の方はやや退屈でしたけど、終盤の緊迫感・展開の鮮やかさは見事でした。 暗殺、しかも相手は世界中に知られており後世にもその名を残すレオン・トロツキー・・・そのプレッシャーの大きさに苦しみ悩む男の姿は非常に人間的ですが、しかし最終的に卑劣で残酷な手口で任務を遂行してしまうところに、追い詰められると本能的に勝手な自己肯定をしてしまう人間の弱さ・恐ろしさが出ていましたね。 [DVD(字幕)] 7点(2009-11-23 10:52:58) |
73. ソウル奪還大作戦 大反撃
《ネタバレ》 朝鮮戦争の勃発から3ヶ月の戦況が描かれており、朝鮮半島が大混乱に陥っている様子がよくわかり興味深かったです。同じ民族がイデオロギーの違いから2手に分かれて憎しみあい、殺しあう姿は本当に哀しく無常なものだと感じました。しかも、敵と味方の支配が何度も入れ替わってしまい、そのたびに民衆は翻弄されてしまうわけですからやるせないですね・・・・。 韓国の国策映画ということもあって、韓国軍=英雄、北朝鮮軍=悪という図式が全編を貫いていますが、なかなか貴重な映像作品だと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2009-05-02 00:28:29) |
74. 小さな恋のメロディ
《ネタバレ》 世界は無限に広がっていて、やろうと思えば出来ないことは何もないと信じて疑わなかった少年だった頃を思い出させる作品ですね。ビージーズの音楽が非常に印象的です。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-03-31 11:21:09) |
75. 赫い髪の女
《ネタバレ》 濃いですねえ・・・。宮下順子と石橋蓮司のマッチングがこれまた見事で、これでもかとドロドロとした情念のぶつかり合いを見せてくれます。 [ビデオ(邦画)] 7点(2009-03-30 18:42:48) |
76. 赤軍派-PFLP 世界戦争宣言
《ネタバレ》 メッセージはひたすら「武装闘争」を呼びかけるなど非常に過激ですが、映像はパレスチナゲリラの日常を結構淡々と映して、冒頭等に出てくるニュース映像との落差に「闘争の現実」を感じてしまいますね。 正直、訴えかけられるメッセージに対しては賛同しかねるのですが、当時の世界的な新左翼運動についての歴史的資料という意味では非常に興味深い作品でありました(当時の赤軍派の動向も描かれています)。 [映画館(邦画)] 7点(2009-01-13 15:54:08) |
77. 戒厳令(1973)
《ネタバレ》 非常に静かな緊迫感に包まれた作品でした。自らの思想が己の想像、度量を超えた影響力を持つようになり暴走していく状況の中で、不安に畏れ慄く思想家の姿を三國連太郎が見事に演じています。 「神」は「神」であるが故に「神」であり、人間は決して「神」になり得ない・・・・。観終わった後、そんな事を考えてしまいました [DVD(邦画)] 7点(2008-07-15 18:14:58) |
78. モナリザお京
《ネタバレ》 渥美マリの女スリが意外にいい味出していて面白かったです。非常に安っぽいですが、娯楽作品としては良く出来ています。しかし、あの「カリオストロの城」の名セリフの元ネタ(?)がここで聞けるとは・・・・ [地上波(邦画)] 7点(2008-07-04 12:55:58) |
79. 大理石の男
《ネタバレ》 しかし、社会主義政権の時代にこのようなプロパガンダの裏側を描いた映画を作るとは・・・・・。人間を人間扱いせず、人間であろうとする人間を排除しようとする国家権力の姿は見ていて滑稽ですらありました。 現代(といっても30年以上前ですが)の女子学生が「作られた英雄」の末路を追うという設定は、予備知識があまり無い者が見てもわかりやすく、165分という上映時間も決して長く感じられませんでした。 ただ、バックに流れる音楽がなんか安っぽいB級映画みたいでちょっと酷かったですね・・・・。 [ビデオ(字幕)] 7点(2008-06-21 22:39:07) |
80. 橋のない川 第二部
《ネタバレ》 米騒動までの展開は面白かったんですが、その後から水平社設立のラストまでが急にとってつけたような雑な感じになってしまい、全体としては残念ながら出来が良いとは言えない作品となってしまっています。 ただ、前作に引続きどのような差別があったのかということと、教科書の数行の説明程度の理解しかなかった「米騒動」がどのようなものであったのかを知ることができ、非常に勉強にはなりました。 しかしまあ、北林谷栄と伊藤雄之助の圧倒的な存在感は本当に凄いとしか言いようがありませんね・・・・・。 [DVD(邦画)] 7点(2008-02-29 18:17:40) |