61. 刑事コロンボ/歌声の消えた海<TVM>
《ネタバレ》 メキシコ行きの豪華客船でカミさんと旅行だったが、カミさんは出さないコンセプトは変わらず。 罪をなすりつけるために銃の領収書を手提げ金庫に入れるというのは下手な小細工。 他の領収書はすべて経費で落とせるものだったからコロンボに不審に思われてしまった。 船上での限られた捜査手法で、鉛筆を削って指紋採取するコロンボが楽しそうでいい。 [DVD(吹替)] 6点(2013-11-16 00:59:22) |
62. 刑事コロンボ/白鳥の歌<TVM>
《ネタバレ》 トミーに非があるとはいえあんな刺々しい妻なら殺意が沸くのもわかるような…。 大事なギターを別便で運んだこと、事故の一週間前にメリー・アン抜きの編曲を依頼していたことなど細かい質問責めで食い下がるコロンボ。 そこでの犯人との探り合いが作品の出来を左右するが、本作ではちゃんとシリーズの妙味が味わえる。 パラシュートのローブを作るおしゃべりなお婆さんがいいキャラで、コロンボとのやりとりが楽しい。 広い山の中から証拠品を発見するのに隠した本人から導き出すラストもスッキリ決まっている。 ストーリーの中で一番疑問に思ったのは、墜落した飛行機とその飛行機からパラシュートで降りた地点の距離。 犯人は足を骨折しながら歩いて墜落した飛行機のそばまで行っているが、着地地点をコントロールできるパラグライダーならともかく、それほどの近距離にあの規格外のパラシュートで落ちるのは不可能だと思うが。 [DVD(吹替)] 6点(2013-11-06 00:04:09) |
63. 刑事コロンボ/第三の終章<TVM>
《ネタバレ》 人気作家マロリーに契約を切られた出版社のグリーンリーフ社長の逆恨み。 老夫婦相手に事故を起こしてアリバイ作りをしたのに、うっかり「彼ら」と複数で呼んでしまう。 酔って記憶がないはずなのに、こうした小さな矛盾がコロンボの大好物。 ただ、メインストーリーが少し複雑になっていて、これがコロンボシリーズには合わないような…。 グリーンリーフは誰かに殺人の濡れ衣を着せれそうになっているように偽装し、共犯として利用した爆弾マニアのエディを用が済めば殺害、そのエディをマロニーの遺作の作者としてでっち上げ、出版権を自分のものにしようと謀んだ。 つまりはエディが自分の書いた作品をマロリーとグリーンリーフに横取りされての復讐というのが犯人の筋書き。 2時間の本格推理ものならふさわしい内容だけど、1時間15分程度の短い枠の上にキャラが魅力のシリーズなので、こうしたこみいったストーリーより適度にシンプルなほうが向いていると思う。 [DVD(吹替)] 6点(2013-11-04 00:18:11)(良:1票) |
64. 刑事コロンボ/二つの顔<TVM>
《ネタバレ》 おっかない老家政婦にことあるごとに怒られあたふたするコロンボが最大の見もの。 ようやく怒りを解いて事情聴取ができたのに、よかれと思ってやったテレビの修理が失敗して台無しになったのが笑える。 叔父の遺産相続を狙った犯行は、双子のうちのどちらか一人とミスリードさせるように最後まで引っ張っている。 コロンボはブレーカーを復旧するまで走っても一分以上かかると実証し、20秒しかかかっていないのは共犯者がいたからだと見抜く。 ところがこの20秒というのも不自然で、制作サイドの都合が垣間見える。 双子の一人がブレーカーのところで待ち構えているなら1秒で電気は復旧できるはず。 犬猿の仲の双子の共犯ということは最後までネタバレしたくないからだろうが、こういう穴が見えると興醒め。 そもそも双子の共犯というのはミステリーではもはや禁じ手のような気もするが、当時としてはまだ使える手だったか。 [DVD(吹替)] 6点(2013-10-31 00:26:55) |
65. 刑事コロンボ/ロンドンの傘<TVM>
《ネタバレ》 最初の殺害は計画性はなくハプニングによるものなので隠蔽にも緻密さがない。 ラストもでっちあげの証拠をもとにした自白なのでスッキリしない。 第一、コロンボが玉を弾いたのを誰一人として気が付かないとはちょっと考えられない。 ただ、視察の案内役を務めたロンドン警察のダーク部長とコロンボのやりとりが実におもしろい。 コロンボの推理を皮肉っていた部長を最後で見返すことができて、してやったりの気分になる。 コロンボの決め手が反則技でなければもっと良かったのだが…。 今回の見どころは犯行手口や推理よりも、ロンドンを舞台にしたユニークなキャラクターによるドラマのほうか。 部長の他に、落ち目の舞台俳優夫婦、方言のきつい駐在、犯人を強請る老執事など個性豊か。 [DVD(吹替)] 6点(2013-10-27 22:43:07) |
66. 刑事コロンボ/黒のエチュード<TVM>
《ネタバレ》 イケメンの指揮者が楽団のピアニストを不倫の清算に殺害というありがちな展開。 美人の奥さんが夫を信じようとしてコロンボに冷たいのが健気で哀れ。 少女の目撃証言ではコロンボの思惑とは違ったバンドマンを指したために真犯人から遠のいてしまう。 そうしたシーンがスパイスとし効いて巧さを感じる。 胸に飾った花が事件のキーになっているけど、それだけでは弱い気がする。 [DVD(吹替)] 6点(2013-10-25 22:27:44) |
67. 鬼畜
子役の演技がもう少しマシだったら全然違ったろうに。 岩下志麻の愛人に対する怨恨と緒方拳のダメ親父っぷりが見事な演技だけに余計にそう思える。 昔の日本映画は子役のレベルが低いのかも。 子供への虐待を描いた『トガニ 幼き瞳の告発』の子役と比べると雲泥の差。 あのレベルの子役で本作を見てみたかった。 今は邦画も上手な子役がいっぱい出てきているので、それだけにもったいないような気がする。 [ビデオ(邦画)] 6点(2013-08-09 00:08:19) |
68. がんばれ!ベアーズ
子役はとてもいい味を出してるけど、ストーリーが少し浅い。 ガラクタチームが健闘する王道の楽しさはあるものの、おとぎ話っぽい。 たいした特訓をしたわけでもないのに、強力なメンバーが二人入っただけでそんなに簡単に勝てるチームになるはずがない。 真剣にチーム競技に関わったことのある人なら、ちょっと鼻白むかも。 少年スポーツの精神としては共感できるけど。 [DVD(吹替)] 6点(2013-07-13 22:36:14) |
69. キングコング(1976)
《ネタバレ》 ヒロインのアンはヨットが沈んで救命ボートで漂流していたところをたまたま石油探索船に発見されたという設定。 映画撮影のためにスカウトされたというほうが流れが自然だったのに。 コングはオリジナルよりずいぶん人間的に描かれている。 滝のシャワーで濡れたアンを乾かすためにコングが息を吹きかける。 恍惚とした表情のアンにちょっと笑ってしまうが、獣の息は臭くないのだろうかと余計なことも考えてしまう。 ジェシカ・ラングのお色気シーンがあるので、家族連れはちょっと気まずいかも。 船の空きタンクに閉じ込められたコングが、アンのスカーフに暴れ出すのが面白い。 ところが、コングをなだめようとしたアンがタンクに落ちたとき、コングが何もせずに逃がしたのは不可解。 コングが川を渡るのに誰にも気づかれなかったというのもありえない。 ご都合主義が引っかかるが、コングがアンの身を気遣って手で押しやり、銃撃で血まみれになっていく様には心を打たれた。 オリジナルや他のリメイクを含めて最初に観たのは本作で、昔みたときのほうがもっと面白く感じたけど。 [ビデオ(吹替)] 6点(2013-06-20 22:16:42) |
70. ブラザー・サン シスター・ムーン
《ネタバレ》 宗教臭いのは生理的にも受け付けないのだが、人に薦められたこの映画を仕方なく見たところ、意外とよかった。 フランチェスコに感化されていく過程がシナリオ的に不足していると感じるが、その生き様に感じるものはある。 財産をすべて投げ打って神に仕える清貧の生活は、自分にはとてもできないし憧れもない。 聖人すぎてかけ離れた感じがするので共感できないが、尊敬には値する。 特にキリスト教の関係者にとっては、バイブル的な作品になりそう。 ローマ教皇という最高権威との対峙は緊張感が伝わってくる。 フランチェスコに感銘を受けてその足に接吻をした教皇だが、またその側近たちに権威の象徴たる豪華な法衣と冠を付けられる様が、含蓄があって面白い。 [DVD(吹替)] 6点(2013-03-18 21:02:56) |
71. 霧につつまれたハリネズミ
ノルシュテインの創り出す映像がすごい。 まるで絵本の世界に入り込んだよう。 『話の話』のほうがストーリー性があって好きだが、本作も独特のテイストは健在。 [インターネット(字幕)] 6点(2013-01-29 21:42:33) |
72. ルパン三世 カリオストロの城
名作と呼び声の高い本作だが、そこまでのものとは感じられず。 数年後にまた観直してみたが、印象は変わらなかった。 クラリスとルパンのラブストーリーがメルヘンっぽくて気恥ずかしくなってしまう。 銭形のあの臭い名セリフもコントのよう。 普通に面白くはあるのだけれど、ツボには嵌らなかったということか。 クラリスのお姫様キャラより不二子の声のほうがよっぽど萌える。 [DVD(邦画)] 6点(2013-01-28 21:54:49) |
73. 幸福の黄色いハンカチ
『男はつらいよ』と同じく、わかりやすくて誰にでも親しめるヒューマンドラマ。 健さんが安定の渋さ。 [ビデオ(邦画)] 6点(2012-12-30 00:23:26) |
74. 新・明日に向って撃て!
『明日に向って撃て!』があまりにも良すぎたので、どうしたって見劣りする。 ただ、若い頃のサンダスとブッチは、R.レッドフォードとP.ニューマンに似ていて違和感がない。 コミカルな小ネタが多かったが、これはちょっと空回り気味であまり笑えない。 ライトな仕上がりでインパクトと感動は全然ないが、それなりにまとまってはいる。 [DVD(吹替)] 6点(2012-12-28 00:52:32) |
75. 青い体験(1973)
昔テレビで観たが、ラウラ・アントネッリが鮮烈だった。 思春期の想い出的映画。 [地上波(吹替)] 6点(2012-12-23 01:17:31) |
76. キャリー(1976)
《ネタバレ》 冒頭の甘美なシャワーシーンから、一転してイジメの殺伐とした空気に変わる。 キャリーを救おうとした善意の人たちまで巻き込んでの復讐なので、とことん救われない気持ちに落とされる。 ラストは恐怖映画の定番になったが、ドキッとさせられた。 [ビデオ(吹替)] 6点(2012-12-20 20:14:48) |
77. オリエント急行殺人事件(1974)
《ネタバレ》 ミステリーの女王エラリー・クイーン原作の映画化。 名探偵エルキュール・ボワロが列車内で起きた殺人事件を解決する。 原作があまりにも有名なので、犯人が誰かということを知っていた。 その上で観た映画だったので、謎解きのワクワク感はなかった。 何も知らずに観たら、もっと面白かっただろう。 肝心なオチを知っていても、そこそこ面白く観ることができたのは、原作の力か。 ポワロが怒鳴るようにしゃべるのには、違和感があった。 もう少し普通に話せばいいのに。 [地上波(字幕)] 6点(2012-12-06 17:26:25) |
78. 夕陽の群盗
《ネタバレ》 北軍の徴兵から逃亡した良家の純朴な青年と不良少年窃盗団のリーダーのバディ物。 途中までは結構面白かったのに、結局は知り合った悪い仲間の影響ですっかり悪に染まってしまったって話。 二人仲良く銀行強盗で終わるラストに拍子抜け。 アメリカン・ニューシネマになるんだろうけど、どこか青春の傷や哀愁の余韻が残る名作にはなれなかったみたい。 ジェフ・ブリッジスは幾つもの作品で見て覚えていたけど、実質主役のバリー・ブラウンは他作品でまったく見かけないのが気になって調べてみると、ちょうどこの映画のできた1972年、20歳で結婚して2ヶ月後にすぐ離婚。そして27歳のときに自殺している。 何があったのかは知らないが、もったいない話だ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-08-22 21:19:26) |
79. ジョン・カーペンターの要塞警察
《ネタバレ》 警察官と囚人のナポレオンが結束して敵に応戦するのはわかるのだが、大量殺人鬼のナポレオンが女性事務員とロマンスの予感を感じさせるようなラストに何とも言えない違和感。 銃撃戦の多いシリアス基調なのでそれと反するような部分に戸惑ってしまうが、これってもしかするとツッコミ待ちの笑いどころなのかも。 真面目な人がシリアスな話の中にジョークっぽいことを混ぜていて、聞いてるほうはそれが本気なのかジョークなのかわからずどう反応していいかわからない、そんな感じ。 どっちにしても自分の笑いのツボには入らなかったけど。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2017-10-22 19:58:16) |
80. ガンマン大連合
《ネタバレ》 武器商人のヨドラフと、靴磨きから革命軍の幹部に大抜擢されたバスコ。政府軍と革命軍の戦いの中で、それぞれの思惑が交錯する。 キーマンとなるサントス教授は、あくまでも無血での革命にこだわる。モンゴ将軍にはサントス教授のような崇高な理念はなく、ただ金が欲しくて革命を起こしたいだけ。 個性豊かな登場人物の中でも、敵役で執拗にヨドラフを追うジャンが面白い。鷹匠のようにハヤブサを飼い慣らし、いかにも悪人にふさわしい不敵な面構え。ヨドラフに裏切られて磔にされ、逃れるためにハヤブサに右手を食いちぎらせた壮絶な過去を持つ。そのハヤブサを焼き鳥にされたあたりはちょっと笑ってしまうが、本人にとっては憎しみも倍増だろう。 ポケットの銀貨で助かるくだりは「荒野の1ドル銀貨」と同じ。機関銃をぶっ放すのは「続・荒野の用心棒」を彷彿させる。パクリというかパロディというかオマージュというか…。 ヨドラフがラストで政府軍の姿を見て急に変わったのが謎。この邦題もよくわからない。 マカロニウエスタンにモリコーネの音楽は、チャーハンに餃子並みの相性の良さ。 [DVD(吹替)] 5点(2017-10-13 22:48:56) |