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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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61.  激怒(1936) 《ネタバレ》 
いやー本当アレだ。タイトル通りこの映画のラングは“ブチ切れ”てる。 ナチスのクソ共よくも私が映画を撮りづらい環境にしやがって、 ユダヤ人迫害しやがってあのクソチョビヒゲ、 おかげで私の愛しいテア・フォン・ハルボウと離れ離れだよファ●キンゲシュタポ、 まあ ど お せ?私の「メトロポリス」をメチャクチャにしくさった奴らのいる国なんかもうウンザリだね、売り込んで延命?そんな価値はもう無えよ!!アメリカでテメえらを散々disってやるよあ゛あ゛ーん゛!?・・・てな事をラングが何処まで思っていたかは別として、とにかくそんな感じにラングの怒りがズドンと伝わってくるアメリカでの記念すべき第一作「激怒」。  序盤は普通のドラマだが、徐々にドイツ時代の禍々しいまでの戦慄と恐怖が画面を支配しはじめる。  「凶悪犯が捕まった」という知らせがまるで伝染病のように拡まり群衆を狂気に奔らせる。これは「M」や「メトロポリス」等で見せてくれた群衆心理の恐怖。ラングがドイツで描き続けた恐怖であるし、同時に「私はドイツでこういう映画をいくつも作った。それもこの作品でひとまずお別れだ」という具合に、つまりドイツ時代との決別を感じさせる。 事実、アメリカ時代のラングはドイツ時代にあった“まがまがしい”ほどの恐怖は消えてしまった。だが、その代わりにドイツで研鑽を重ねてきた技術や美術はアメリカでより一層発展したと言える。後の「死刑執行人もまた死す」や「スカーレット・ストリート」「暗黒街の弾痕」「ビッグ・ヒート/復讐は俺に任せろ(アメリカでは一番評価が高いラングのフィルム・ノワール)」へのな。「激怒」はそのはじまりでもある。  中盤の法廷劇で感じるのは、まるで河から溢れ出し止めようのない激流、それに何も抵抗できずに押し流されるような・・・とにかく圧倒的な恐怖だ。 祖国ドイツがナチスの狂気で染まり、意を唱える者はその声すら誰にも聞いて貰えず溺死させられる・・・問答無用で。 それにしたってウォルター・ブレナンの何と素晴らしいこと。「死刑執行人もまた死す」でも印象的だった。シルヴィア・シドニーは「暗黒街の弾痕」「真人間」だろ? この頃から出演していると思うと胸熱。 クライマックスは何度見ても衝撃的。 オマケに製作にジョセフ・L・マンキーウィッツ!傑作にならないワケが無い。 
[DVD(字幕)] 9点(2014-06-01 01:11:39)
62.  襤褸と宝石 《ネタバレ》 
スクリュー・ボール・コメディの傑作。  もうね、最初から最後まで、何から何まで狂いに狂ったキチ●イどもが全力疾走するような映画です。  常識が最初からログアウト。最早“常識”なんてこの世に無いんじゃないかと思いたくなるような映画です。笑いすぎて死にそう(褒め)。
[DVD(字幕)] 9点(2014-05-21 18:39:14)
63.  黒蘭の女 《ネタバレ》 
ワイラー版「風と共に去りぬ」。 スペクタクルを期待する人間には少々物足りないかも知れないが、普通のメロドラマを期待する人には充分な作品。 少なくとも俺は「風と共に去りぬ」よりも好きだ。 ベティ・デイヴィスの演技が良い。気が強くワガママだったヒロインは、やがて気丈で落ち着きのある大人の女性へと成長していく。 物語は南北戦争を背景に男女の複雑な絡み合いを見せる。 彼女の着た「真紅のドレス(白黒画面では黒衣のドレスにしか見えない)」は別れの印か。彼女は“ジイゼベル”と呼ばれる男を狂わせる女なのだろうか。 いや、感情こそ激しいがラストの彼女の姿は気高い一人の女性でしか無い。病なんて関係ない。だって彼を愛しているのだから。 愛する男を殺そうとする病が、再びヒロインと彼を結びつけるとは何とも皮肉なものだ。   「そうだ明日があるは」何て事言いやがる女と、病が染つるかも知れない男に「愛しているから」ってだけで追いていく女、どっちが良いよ。俺は後者だね。
[DVD(字幕)] 9点(2014-05-20 23:30:27)(良:1票)
64.  ボー・ジェスト(1939) 《ネタバレ》 
ウェルマンによる戦争映画の傑作の一つ。 ウェルマンは「飢ゆるアメリカ」「紅の翼」等戦争映画の傑作が豊富だが、この作品はウェルマンの映画の中でもかなり楽しく、アクションとコメディ両方の面でとにかく面白い。 「つばさ」以来何度かウェルマン映画を飾るゲイリー・クーパーの存在も良い。
[DVD(字幕)] 9点(2014-05-18 13:12:46)
65.  スタア誕生(1937) 《ネタバレ》 
ウェルマンの傑作。 ジャネット・ゲイナーとフレドリック・マーチの火花散るぶつかり合いが凄い。 ジョージ・キューカー版の方が好きだが、コチラも充分すぎるほど完成度のある作品だ。 
[DVD(字幕)] 9点(2014-05-18 13:04:04)
66.  オペラハット 《ネタバレ》 
財産を相続したクーパーは世間ではドラ息子、本当は誰よりも正直者で優しい男。  本当の彼を知るのは、皮肉にも他人の秘密を暴き立てて生計を立てる新聞記者のジーン・アーサーのみ。  クーパーとアーサーは金ではなく、心からの信頼で固く結ばれる。 疑い深い新聞記者がだ。  「スミス都に行く」のジェームズ・スチュアートもそうだが、フランク・キャプラは最後の最後まで人を信じようと努力し続ける映画を撮り続けた。そんなキャプラの暖かさが滲み出た作品の一つ。とにかくクーパーファンは見て損無し。
[DVD(字幕)] 9点(2014-05-08 02:01:23)
67.  コンドル(1939) 《ネタバレ》 
否、ケーリー・グラントのカッコ良さに惚れる逸品である。 ケーリー・グラントと言えばコメディやヒッチコック作品で有名だが、若い頃はもっぱらコメディだ。 しかし、若い頃も落ち着きのある冷静でカッコイイ役もそつなくこなしてる。  冒頭のシーンが凄い。 特撮技術よりも、飛行機音と無線機から聞こえる音響だけでスリリングな着陸シーンを演出してしまう妙技。 ケーリーの演技も相まって、必見のシーンとなっている。  「コンドル」戦争を背景にした航空映画だが、一番の醍醐味は男たちの人間ドラマだ。 「ヘンリー4世」を引用するシーンの粋なやり取り、リチャード・バーセルメスのカッコ良さ、後半から出てくるコミカルなやり取り。 実に硬派で、ロマンティックで、楽しい映画だ。 スクリュー・ボール・コメディではドアや電話といったアイテムのやり取りが殺人的な笑いを産む。 毎回笑いすぎてしばらく腹痛になってしまうのが毎回の悩みだ。 ジーン・アーサーの変貌振りはギャグとしか言いようがない。  男たちの友情に押され気味のジーン・アーサーよりも、一瞬とはいえ元恋人として強烈な印象を残すリタ・ヘイワースの方が魅力的である。  とにかくオススメ!
[DVD(字幕)] 9点(2014-05-07 20:02:31)
68.  新婚道中記 《ネタバレ》 
夫婦喧嘩は犬も食わないという。じゃあ誰が食うのか? 笑いに飢えている我々観客のお腹をいっぱいにしてくれるのだ。 新婚ホヤホヤの夫婦が繰り広げる壮絶な喧嘩。ケイリー・グラントはいつも受身のキャッチャー。毎回殺人的な剛速球や変化球をブン投げる淑女のお相手だ。 後の「Mr.&Ms.スミス」が銃による喧嘩なら、本作はマシンガントークによる破壊力で我々の腹筋を破壊してくれる。 同じマッケリーの「邂逅」でシリアスな役をやるヒロインを見た後だと、余計にギャップが凄まじい。 愛犬スミスの兄弟も愛らしい。どうしてスクリュー・ボール・コメディは動物が大活躍するのだろうか。 来るはずの無い人間がバツも悪く来てしまう「お約束」。大掃除で爆音が響くのは夫婦喧嘩と戦争(浄化という名の焦土作戦)だけです。 ドアのやり取りも最高!
[DVD(字幕)] 9点(2014-05-07 19:16:30)
69.  ベンガルの槍騎兵
ヘンリー・ハサウェイが撮った初期の傑作戦争映画。 ドラマ重視の語りが面白く、ゲイリー・クーパーも若くてカッコ良い。 終盤の戦闘シーンは凄い。アクション映画好きにオススメ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-04-25 23:12:43)
70.  犯罪王リコ
「民衆の敵」と並んでギャング映画の先駆けとなった作品。 主人公のエドワード・G・ロビンソンがいかにも「悪党」という感じがしないのが恐ろしい。 何処か抜けた感じがまた良いんですよ。そんな人間が犯罪に染まっていく姿が怖い怖い「人間見かけで判断できない」という作品だ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-04-02 00:45:37)
71.  汚れた顔の天使
ベン・ヘクトと組み、ジェームズ・キャグニーの演技を惹きだしたこの傑作は間違いなくカーティスのベスト。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-27 01:38:51)
72.  暗黒街の弾痕(1937) 《ネタバレ》 
「俺たちに明日はない」より粋 これは、傑作である。だが、単純なフィルム・ノワールの傑作というワケではない。 ルーベン・マムーリアンの「市街」と共に二人の男女の逃避行を描いた恋愛映画でもあると思う。  男は善人だった。あんな優しげな表情をした男も、一度刑務所に入れば世間は冷たい。刑務所から出ない方が幸せだったのかもしれない。 ただ一人、愛する妻だけが男を信じている。 男は無実の罪で再び獄中に送られる。 世間は「人殺し!」と叫ぶ、男は人間も神父も神も信じられなくなる、それでも女は男を信じ続けた。  荒んだ男の心を、女はひたすら信じて癒した。 だが男の傷がいくら癒えようとも、背負った十字架は何処までも二人を死の運命から逃さない。 逃げて、逃げて、逃げて・・・気付けば、産んだ赤ん坊に名前を付ける暇すら失っていく。 それでも二人は明日を信じて生き続けようとした。  ようやく霧の晴れたその向こうに、二人は空高く登っていけたのだろうか。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-26 03:36:30)
73.   《ネタバレ》 
内田吐夢が農民たちの生活を極限まで突き詰めた作品。  キング・ヴィダーの「麦秋」でもここまで地味じゃなかった。  これほどリアリティを持った農民は「七人の侍」にもいなかっただろう。  「七人の侍」で息子を野武士に殺された婆さんがいた。  その人も戦火で家族を失った辛い中を生きてきたという顔だ。  このように軍役や戦中・戦後の混乱をくぐり抜けた面構えの俳優が多かったが、この「土」に出てくる爺さんオッサン連中の面付きはもっと凄い。  辛い農民生活を身を削りながら耐えてきたという、そういう面付きの連中が多い。  フィルムは歳月を経て劣化が進んでいる箇所もあり、画質や音の悪さ、さらに冒頭とラストのシーンが欠如してしまっている。  欠如した部分は字幕で補われているが、劇中の絵で語る場面は言葉を必要としない凄味が伝わって来る。  物語はある農村の家族の生活を辛辣に描いていく。  主人公は祖父が残してしまった借金の完済に追われる身だ。  家を残してくれた父親を敬う反面、借金を残した父を恨んでもいた。  まるでドキュメンタリー映像でも見るかのような農村の様子。  ボロボロになった衣服、干からびた大地、多少の水ではすぐに渇いてしまう大地。  そこに大粒の雨が振り再び田は潤う・・・。  更には雷鳴のような音を立てて開く農家の戸。  娘がこっそり とうきびを狩りに行く場面。  ガラリと空く戸が緊張感を引き上げる・・・。  嫁入りで賑わうささやかな宴会。  火災の映像も凄い。  家が燃えてしまった残念だが、命あっての物種だ。  終盤で主人公が落ち込む様は情けないとも思ったが、自分の家が焼けたら誰でもああなってしまうだろう、抜け殻のように。  父を恨む息子、理由を知らない周りの人々は「なんんと親不孝な」と主人公を詰る。  しかし父親も責任を感じていた。   死が迫る父親、父親のために立ち直る主人公。  ラストの部分が欠如していたのは残念だが、恐らく感動的なラストで締めくくったのだろう。字幕がそう補完しているし。  内田吐夢はよく作品のテーマが余り「受けるイメージが無い」のでいつも資金繰りで困ったらしいが、映画仲間や知人から余ったフィルムや費用の援助をしてもらっていた。  それは毎回映画をヒットさせるという事と、何より人々に与える感動が内田吐夢の信頼となっていたからだろう。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-23 21:28:44)
74.  ビッグ・トレイル(1930) 《ネタバレ》 
ジョン・ウェインのデビュー作という一括りで片付けるには勿体無いフロンティア精神に溢れた作品。 本作の内容は後の「小さな巨人」や「ソルジャーブルー」、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」に先駆けたテーマが描かれていた。  それはインディアンとの共存が可能か可能でないか。 幌馬車隊は道案内としてインディアンたちと交流を結ぶ。  他のインディアンのグループたちとも交渉し、絆が結ばれようとしていた。 正しそれは交流したグループだけの話であり、事情を知らない別のグループとの戦いを避けられるという保証は何処にも無い。 インディアンたちも、味方同士で殺し合わなければならないという理不尽さを目の当たりにする。  本作はジェームズ・クルーズの「幌馬車」さながらに西部開拓民たちの力強い生き様を雄大に描く。 壮大な幌馬車隊がくぐり抜ける大自然の猛威。 河を渡り、 森を切り開き、 砂漠を超え、 嵐を乗り切り、 雪原を突破していく。 さらにはインディアンの襲撃、組織内における対立など内と外での戦いも絡んでくるのだ。  最初40分は幌馬車隊の生活模様と出発をじっくりと描きやや退屈だが、 人々のコミカルなやりとり、 月下でのダンス。 幌馬車の群れを円形にしてグルリと囲んだ中での団欒。 40分目におけるバッファロー狩りの迫力。 命懸けの河渡り、押し流される人々の描写が怖い。 そこに戻って来たウェイン、幌馬車の渡河を手伝う。 さらっと戻ってくるウェインのカッコ良さはこの時から感じられる。 50分目におけるインディアン(シャイアン)との交渉。 あの時のウェインは尻を撫でているようにしか見えない(笑) 結婚式の直後に流れる不穏な空気もまた凄い。 幌馬車隊内におけるささやかな結婚式、裏では男たちの殺し合い。 この光と闇の描写。 終盤におけるインディアンとの戦闘の迫力。 危機を乗り越えた幌馬車隊だが、生き残った者と背後の簡素な墓標の対比。 犠牲を乗り越え、それでも人々は前へ前へと突き進む。 安住の地を目指して・・・。 そしてラストの一瞬の決闘。 「銃」ではなく「ナイフ」というのが憎い演出。 最初あれだけピカピカの服装だったウェインが、砂や雪にまみれてヨレヨレの格好になり、また戻ってくる。 何度でも戻ってくる男のカッコ良さ。 穏やかなエンディングが何とも言えない。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-23 20:04:42)
75.  戦場よさらば
戦場よさらば 「第七天国」といい、ボザージの描くロマンスは嫌味が無い。 ダグラス・サークほど際立ったものは無いけど、じっくりかつ丁寧に戦争と恋愛の絡んだドラマを見せてくれる。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-23 00:21:13)
76.  ゾラの生涯 《ネタバレ》 
エミール・ゾラの一生をスピーディーな展開で魅せるウィリアム・ディターレの傑作。 とにかくポール・ムニの演技が最高すぎる。 ただ1本のペンで様々な権力や政治問題に爆弾をブチ込み、切り裂いては果敢に立ち向かったゾラ。 「ペンは剣より強し」身を持って証明した偉大なる作家だ。 特に中盤の「ドレフュス事件」を巡るドラマは素晴らしい。クライマックス直前の法廷劇も面白い。 時間としては短いものだが、法廷劇としても最高の部類に入る屈指の名場面だ。 ドレフュスを演じたジョセフ・シルドクラウトの演技も大変素晴らしい。  ポール・ムニは大好きな俳優の一人だ。 「暗黒街の顔役」や「科学者の道」「仮面の米国」での演技も最高だった。正に唯一無二(ムニ)の役者だぜ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-21 18:13:55)
77.  駅馬車(1939) 《ネタバレ》 
フォードの傑作は「リバティ・バランスを射った男」や「捜索者」を見てきたが、他のフォード西部劇は余り好きじゃ無い・・・けど面白い。 前半はゆったりした感じで退屈だが、丁寧にドラマを積み重ねるストーリー。登場人物がみんな個性豊かで良いね。 中盤の出産の場面。世の中からつまはじきにされた人間が、本当は誰よりも心の優しい人間だったって場面がさ。 そして終盤の二段構え。8分にも及ぶ駅馬車の爆走シーンは今見ても鳥肌が立つ。 普通ここをクライマックスにして終わるが、凄いのはこの後さらに見せ場があると言う事。 いや、リンゴにとってはコマンチとの戦いは「過程」に過ぎず、復讐こそリンゴにとっての「本番」だ。 一瞬の銃撃までの緊張感が凄い。 保安官のオッサンと医者は本当良いキャラしてるぜ。ラストの去り際も見事だった。
[DVD(字幕)] 8点(2014-03-13 00:13:39)
78.  按摩と女 《ネタバレ》 
按摩を主人公にした当時としては珍しい映画。 取り敢えずクレジットの「曳かれる男」にワロタ。  ストーリーは清水宏らしく至極単純、温泉宿にマッサージを生業としてやって来る按摩、 そんな按摩と東京から来たワケ有り女性とのロマンス。 そこに絡む同じく東京からやって来た男とそれに付きそう子供。 謎めいた女性に“嗅覚”が反応し惹かれていく按摩。 同じく子供の世話を一人でするのは大変だと洩らす男。 「奥さんは?」満更でも無い表情を覗かせる女性。 根っからのお嬢様である高峰三枝子の気品と色気が良い。  「按摩が人にぶつかるなんてたりめえだろぅが!」スゲー自己中。 挙句にぶつかっといて叩きのめすって・・・按摩強えぇー。後の「座頭市」である。 ラストの馬車を見送るシーンは超名場面です。 眼の見える人間には見えず、眼の見えない男に見えるもの・・・徳大寺伸の繊細な演技が光る。 ・・・で、結局宿屋ドロボーは誰だったんだよ・・・。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-06 14:35:45)
79.  非常線の女
これは中々の掘り出し物。「朗かに歩め」「その夜の妻」に続く小津監督の暗黒街ものだそうです。若い頃の小津さんは本当にチャレンジャーで面白い。ギャングものと言っても銃撃戦はまったくありません。小津監督らしい人情味のあるドラマで最後まで見せてくれます。サイレント時代の小津監督は退屈というものを感じさせてくれません。演出にしても、ジョセフ・フォン・スタンバーグの「暗黒街」をただマネただけではありません。冒頭のタイプライターや落ちる帽子と、細かい部分で凝った演出が見られます。終盤の路地裏のカットも凝りまくってます。さすがに田中絹代だけはミスキャストな気がしますが、それ以外は役に段々馴染んでいく感じ。水久保澄子さんが可愛かった。何故彼女をヒロインにしなかったのか・・・orz 小津ファンには不評との事ですが、私にはかなり面白い作品でした。オススメです。
[DVD(邦画)] 9点(2014-02-24 17:43:15)
80.  御誂治郎吉格子
伊藤大輔の演出の冴えは既に「忠治旅日記」で幾らか堪能したが、まとまったフィルムを通して改めてその凄さに驚く。  オリジナルは100分あったそうだが現存するのは79分のみ。  躍動感にあふれた描写はモチロンの事、主人公のアクションや子供が遊ぶ姿など常に画面に動きを感じさせる工夫に溢れている。  閉所での格闘シーンはかなりの見応え。 ストーリーも単潤かつテンポが良くサクサク楽しめる。  役人から逃げて来た先での恋や義理人情、三角関係、ラストの提灯の津波や太鼓の演出など最後まで楽しめた。 しかし欠損したフィルムには与力との戦闘もあり、いきなり劇中から与力が消えた理由がそこにあるようだ。其の辺は資料などで補う他ないが、それ意外は上場の娯楽として楽しめる傑作。  ちなみに断片的ではあるが、サイレント時代の大河内傅次郎の殺陣は「忠次旅日記」の一部や「長恨」「血煙高田の馬場」などで拝む事ができる。やはり凄い迫力だった。
[DVD(邦画)] 9点(2014-01-21 22:23:51)
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