61. サンゲリア
ロメロの「ゾンビ」と並ぶ、ゾンビ映画の最高傑作と評されるこの映画は、ホラーに詳しくない映画ファンでも良くご承知だと思います。全体の発想からして、「ゾンビ」を模倣しており、完全に亜流なのだが、なぜ、ここまでルチオ・フルチファンをはじめとして、絶大に支持されるかは、やはり徹底したカニバリズムを体現させたリアルなグロ描写でしょうね。もちろん、グロ描写だけではなく、白い布に包んだ死体を銃で打ち抜く場面から始まる冒頭、サメとゾンビの格闘珍場面、土の中から、次々に這い出る瞬間のゾンビの描写、ラストのニューヨーク本土でのゾンビの群れの行進など、印象的な場面が多いのも特徴です。あと個人的には、BGMやS.Eなどが、どこか安っぽさもあるけど、とにかく凄い効果を持っているところが特筆すべきだと思ってます。ルチオ・フルチのホラー作品は、そのストーリー性を度外視して、徹底的に残酷性の高いグロ描写に執着したイメージがありますが、この作品は、意外にもストーリーは破綻してませんね。ロメロがグロ描写やゾンビのメイクをあまり重視せず、スケールの大きさと、そこに非常に深いドラマ性を演出させる手法とは正反対に、フルチは、手がけた作品にグロ描写を通して、ひとつの究極の芸術性を見出そうとしたことは「地獄の門」を介して、産み落とされた傑作「ビヨンド」を観れば、理解できるはずです。個人的にはロメロではなく、フルチに感銘を受けたので点数高めですが、どちらにしても、ゾンビ映画は観る人を選ぶのは事実ですから。この手が嫌いな人は絶対見ないほうがいいでしょう。 8点(2003-05-04 19:52:15) |
62. ザ・グリード
またまた登場。パニック映画ブーム時期の便乗作品。舞台設定は、露骨に「タイタニック」をパクってしました。一部のシーンはカメラワークまで同じ。ジャンル的には、B級パニックホラーなので、その手のファンには結構、受けるでしょうが、あまり興味を持たれない方が間違って観てしまうと失笑してしまうかも知れませんね。追いかけられる緊迫感は多少ありますが、とって付けたようなストーリーはどうかと。二番煎じな的な大量生産パニックものでも、構わないと思う方はどうぞ。 3点(2003-05-03 21:29:40) |
63. スペースバンパイア
この85年あたりから駄作ホラー映画が多くなってきた。まあ、エイリアンやスプラッター、バンパイア、オカルトものが乱発し始めた初期の駄作だよね。精気を吸い取る全裸の女性エイリアンという設定が、もう目も当てられないほどの変態センス。真剣に見るのがバカみたいだよ。 1点(2003-05-03 21:02:07)(良:1票) |
64. CUBE
これは凄い。非常に閉塞感を感じる空間において、これだけ異常性を感じるほど生々しい人間性を描くことができるとは。現実社会における人間の岐路の選択と処世術とをリンクさせて縮小したような、強烈な世界観に人類未開の芸術すら感じる。 10点(2003-05-03 19:41:31) |
65. 紅の豚
物語そのものに起伏がほとんど無いので、眠たくなる。宮崎駿監督のジブリは、基本的に強い吸引力と推進力を感じることが多々あるが、今作には、それが無い。せっかく整っている世界観とその舞台で、迫力に欠けるあのトロい空中戦はどうかと思う。何のため、わざわざ飛空挺を新しく作り直したのかわからなくなる。もっと見せ場を多くして欲しかった。最後は、虚しい殴り合いだし・・・。 4点(2003-05-03 19:28:13) |
66. コマンドー
敵を崖から片手で宙吊りにして、手放して、突き落とした後、女が「どうしたの?」シュワちゃん「放してやった」これが笑える。娘役の、アリッサミラノがまだ少女の頃の作品。このあと、一時期、歌手活動もしてたけど、最近あまりみないね。とにかく本物肉体のシュワちゃん、大暴れのやけくそアクション。映画見て、日頃の鬱憤を解消したい方は、どうぞ。 7点(2003-05-03 08:24:29) |
67. デッドリー・フレンド
これは、懐かしい。昔、地上波で2回ほど観ただけだけど、よく覚えてます。機械工作マニアの少年の恋人が、ロボットの頭脳を埋め込まれて蘇生したため、手の部分が、ロボットらしく、硬直したような状態で無表情で動き回る場面が印象的です。ジャンル的にはホラーなのかな? ウェス・クレイブンだし。「ペット・セメタリー」の主人公も、この少年ほどの頭脳があればなあ(笑) 6点(2003-05-03 06:18:58) |
68. ゴーストバスターズ(1984)
当時は、かなり大ヒットしましたよね。マシュマロマンが出てきたため、結構、友人の間では、マシュマロを食べるのがブームになりました。映画のほうは今見ると、かなりチープな印象を受けます。幽霊ものをホラーとせず、あっけらかんとしたコメディにまとめた点ではいい意味でアメリカらしいと思いました。 4点(2003-05-03 06:07:36) |
69. モンスターズ・インク
元の発想がいいですね。でも、全体のおおまかな進行の仕方は、ありがちと言えばありがち。なんとなく、ラストも想像できるし。でも、大衆向けのCG映画としては、良作と言えます。 7点(2003-05-03 06:01:29) |
70. スウィートホーム(1989)
伊丹十三と宮本信子夫妻、山城新吾やNokkoに黒田福美、古館伊知郎まで出てる異色なキャストで送る安物オカルトホラー。古館伊知郎の下半身が溶けて、切断されてあえぐ姿がずいぶんと話題になりました。30年も閉ざされた間宮邸の絵画なんかを観たがる貪欲な人間の恐怖の末路を描いたという設定からして単純。 2点(2003-05-02 22:29:18) |
71. 未来警察
昔から、しつこく地上波で放送されていた近未来アクション映画。当時も、暇つぶしに良く見てた。ただ、この「未来警察」って邦題センス、どうかならんかなぁ~ 6点(2003-05-02 22:15:15) |
72. ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀
昔は、凝りもなく、かなり繰り返し、地上波で放送されていたファミリー向けSFコメディ。最近はちっともないけど・・・ 所ジョージの吹き替えは、なんとなく海外TVドラマ「アルフ」を彷彿とさせる。まあ、親子で単純に楽しむアヒル型エイリアンの活躍劇ということか。 5点(2003-05-02 21:59:14) |
73. ドクター・ドリトル(1998)
こうやってみると、確実に、エディは昔と比べると、衰えていってると思わずにいられない。「エディのコメディ映画」らしさが、皆無。CG使った動物の会話だけじゃ笑いも生まれない。なにかエディの姿に一抹の寂しさを感じるのは私だけだろうか・・・ 2点(2003-05-02 21:49:46) |
74. 裏窓(1954)
まあ、要は、日常的に人間なら誰しもしたがる、たまたま視界に入ってくる「覗き」行為から端を発したサスペンスなのだが、演出を含めて斬新でよく出来てると思う。 7点(2003-05-02 21:44:14) |
75. シティ・オブ・エンジェル
天使をテーマにするなら、もっと崇高で清純な雰囲気を出すべき。天使のくせに女の体を欲しがる展開なんて、下劣すぎ。 0点(2003-05-02 21:40:47) |
76. 隣のヒットマン
結局、いい人?だったのね、ブルース・ウィリス。でも、こういうオチは使い古されていて、新鮮味がないかな。序盤の不気味さを維持してほしかった。どんどん普通の人間っぽさが、出てきてからはつまらなくなった。 4点(2003-05-02 21:37:43) |
77. 殺人魚フライングキラー
低予算で、かなり無理してるショボい作品。舞台設定もなにか変。まったく怖さを感じさせないピラニアの演出には思わず笑ってしまった。とにかく必死にパニックらしい演出を努力した跡は見えますけど。キャメロンファン以外はパスしてもいいかも。 1点(2003-05-02 19:11:28) |
78. ディープ・インパクト(1998)
こうも乱発するパニック映画ブームの昨今に、誰でも食傷ぎみになるのは当然。ただし、高まる緊張から混乱する群集のドラマの描き方という点では「アルマゲドン」より、遥かにいい。 5点(2003-05-02 18:56:13) |
79. ブレイド2
やりたいことは良くわかるが、アクションシーン以外魅力を感じるところが少ないのが、欠点。何かとグロいと言われてるが、70年代~80年代初頭のホラー映画と比べると、全然グロくないですね。CGも変にわざとらしく見えるところもあるし。 6点(2003-05-02 18:49:49) |
80. パラダイム
ゾンビまがいのたくさんの人がボーッと立ってるシーンは結構不気味。顔ドロドロ、黒い甲虫ゾロゾロとグロい場面は多々あるが、前半から最後まで、緊迫した空気が持続するので、なかなかいい。昔はこれぐらいのホラー映画だって、地上波でも午後9時台で普通にやってたんだけどねぇ。 7点(2003-04-28 20:13:32) |