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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1871
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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861.  メン・イン・キャット 《ネタバレ》 
長年仕事一筋で生きてきた、やり手社長であるこの俺が猫になっちゃった!!その隙に敵対する重役が会社乗っ取りを画策するわ、二の次にしてほったらかしにしていた家族は崩壊しそうになるわ、この先どーなっちゃうの?俺?というドタバタ騒動を軽妙に描いた定番コメディ。ケビン・スペイシーやクリストファー・ウォーケンが出ているということで今回鑑賞してみました。監督はこの分野での名手、御大バリー・ソネンフィルド。まあ安定感は抜群ですけど、ちょっとやっつけ感を感じるのは僕だけ?ケビン・スペイシーのアフレコも猫の口の動きと全然合ってないし、脚本もけっこうテキトー(笑)。まあ猫のミスター・もこもこパンツはかなりの可愛さでしたけど。
[DVD(字幕)] 5点(2017-09-01 15:40:33)
862.  ザ・コンサルタント 《ネタバレ》 
昼は公認会計士、夜は殺し屋として生きる男を描いたハードボイルド・アクション。まぁこんな荒唐無稽な設定を大真面目に描くというその発想は面白いものの、さすがに話を詰め込み過ぎでいまいち面白くなかったです。特に後半、長年生き別れていた兄弟が偶然出会うというご都合主義には唖然としちゃいました。
[DVD(字幕)] 5点(2017-09-01 15:29:27)
863.  ダーク・プレイス(2015) 《ネタバレ》 
1985年、カンザス州のとある田舎町で起こった凄惨な一家惨殺事件。シングルマザーだった母親とその二人の娘が残虐な手法で殺され、生き残ったのは当時8歳だった末娘のリビーただ一人だった。容疑者として逮捕されたのは、なんと一家の長男である当時17歳だったベン。悪魔崇拝に傾倒し地元の不良グループとも付き合いのあった彼は、唯一の生き残りであるリビーの証言により刑務所へと送られることに。こうしてこの忌まわしい事件は解決したかに見えた――。30年後、事件のトラウマから誰にも心を開けず、ずっと一人で生きてきたリビーももはや40になろうとしている。刑務所に28年も服役している兄とは連絡すら取っていない。そんな彼女にある日、殺人クラブと名乗る謎の団体から声がかかる。それは、全国各地に散らばる未解決事件を独自に調査するという犯罪マニアたちの集団だった。「君の家族の事件には、新たな真犯人がいるかもしれない。もう一度、一緒にあの事件を調査しよう」。兄の犯行を信じて疑わないリビーだったが、金のために渋々了承することに。クラブのメンバーである青年ライルとともに関係者や服役中の兄にまで話を聞きにいくリビー。彼女の脳裏に再び、あの30年前の悪夢の夜が甦ってくる…。果たして事件の真相とは?30年前に起こった一家惨殺事件の唯一の生き残りである女性が再び事件と向き合うとき、炙りだされる衝撃の真実を描いた重厚なミステリー作品。シャーリーズ・セロンとクロエ・グレース・モレッツが初共演、監督はかつて『サラの鍵』というナチスドイツに運命を翻弄される少女を描いたヒューマンドラマの秀作を撮ったジル・パケ=ブランネールということで今回鑑賞。とにかく、主役を演じたシャーリーズ・セロンの圧倒的な存在感はさすがというほかありません。心に深い傷を負い、決して幸福な人生を歩んでこれなかったやさぐれた女性役を熱演しております。また、男を翻弄する不良少女役を演じたクロエ・グレース・モレッツもなかなか嵌まっておりました。やはりクロエちゃんはこういう役の方がよく似合いますね。あの夜、本当は何があったのか――。事件を巡り過去と現在を複雑に行き来する演出も分かりやすく整理されており、監督の演出力も冴えています。特に過去と現在がリンクするクライマックスは見事な出来映えでした。ただ、残念だったのは肝心の事件の真相。ちょっといろいろと強引に詰め込み過ぎていて、いまいち納得できません。ここらへん、もう少し頑張ってほしかった。とはいえ全体的に見れば、なかなか見応えのある力作と言っていいんじゃないでしょうか。
[DVD(字幕)] 7点(2017-08-27 22:03:46)
864.  ブラック・ファイル 野心の代償 《ネタバレ》 
大手法律事務所に勤める将来有望な若手弁護士ベン。仕事は順調なものの、看護師の妻とは最近擦れ違いがちで夫婦仲は必ずしもうまくいってない。そんなある日、ベンはフェイスブックで学生時代に付き合っていた元カノから友達申請を受けるのだった。多少の下心もあって、彼はそのエミリーという女性と連絡を取り合い二人で飲みに行く約束までしてしまう。だが、実際に会ってみるとエミリーの真意は別のところにあった――。大手製薬会社が金の力で隠蔽した薬害事案。なんとエミリーはその製薬会社の社長と愛人関係にあり、盗み出したこの情報を買い取ってほしいというのだ。「きっとこいつは金になる」。直感的にそう確信したベンは、すぐさま上司に掛け合い、その製薬会社を相手に訴訟を起こす。だが、彼はまだ知らない。事件の背後には様々な人物の思惑が複雑に絡まり合い、やがて彼を破滅の淵へと導くことを…。アル・パチーノとアンソニー・ホプキンスという二大オスカー俳優が豪華共演ということで今回鑑賞。冒頭から、この二人のさすがの存在感もあって、なかなか面白くなりそうな空気を漂わせています。彼らをはじめ、個性豊かな登場人物たちが織りなす複雑で緊迫感溢れる駆け引きに否が応でも期待は高まるばかり。でも、それも途中まででした。おかしくなり始めるのは、イ・ビョンホン演じる謎の男が登場したあたりから。どうやら腕の立つ殺し屋らしいのですが、こいつの存在がさっぱり意味不明なのです。誰に雇われて何を目的に行動しているのか全く理解不能。病気で余命幾ばくもないらしいのですが、それもこの企業の薬害が原因かと言うと特にそういうわけでもない。いったいなんだったんでしょう。また、主人公に秘密を暴露する社長の愛人もストーリーの混乱に拍車を掛けています。主人公と共犯になるのかと思いきや彼の妻に挑発的な態度を取ったり、偽装誘拐を試みたかと思えばあっさりと殺されたり。死んでからも、何故か主人公の部屋にその死体が移動させられてたりと物語上の役割がさっぱり意味不明。終盤でアル・パチーノが捕まる理由もよく分かりません。最後の妻の告白にいたっては「はあ、何それ?」と呆れるしかありませんでした。と、腑に落ちなさ120%の駄作なのですが、二大オスカー俳優の渋さに免じて+1点しときます。
[DVD(字幕)] 4点(2017-08-27 21:02:22)
865.  ルーム 《ネタバレ》 
舞台は、何処にあるか分からない、薄汚れた小さな〝部屋〟。狭苦しいその部屋には常に鍵が掛けられ、自由に外と出入りすることは出来ない。四方の壁に窓はなく、唯一あるのは天井に穿たれた小さな天窓のみ。キッチンやバスルーム、小さなトイレや古びたテレビがあり、一応はこの部屋だけで生活が完結するようになっている。週に一度、正体不明の中年男が必要最低限の生活物資をこの〝部屋〟へと届けてくれる。住民は、2人。1人はジョイという名の若い女性。なんと彼女は7年前に誘拐されこの部屋へと監禁されてから一度も外部と接触したことがない。そして、もう1人は今年で5歳になるジャック。5年前、ジョイが誰の助けも借りずたった一人で産み落とした男の子だ。そう、ジャックは生まれてからこの小さな部屋の中だけで過ごし、一度も外の世界へ出たこともなければ一度も外の世界の人と会ったこともないのだった――。彼女たちはこの特異な状況をどのように生き延びてきたのか?どうしてこんな境遇へと陥ってしまったのか?そして、彼ら親子はこの部屋を抜け出し無事に外の世界へと帰ることが出来るのか?本作は小さな納屋に何年にもわたって監禁されてきたそんな母子の過酷な運命と、だからこそ培われてきた強い絆を真正面から見つめたヒューマン・ドラマだ。物語の中盤まで舞台はこの小汚い一部屋のみ、登場人物もこの母親と息子である男の子のみというなかなか特異な設定なのだが、この外部と一切接触したことのない純粋培養された少年を語り部とすることで非常に見応えのあるドラマを構築することに成功している。情報の出し方も巧く、この少年の父親が誰なのかをぎりぎりまでぼかして描いているため、観客はそれが誰なのかはほぼ分かっていながらそれでも違っていてほしいと思わせる不安感の煽り方も抜群にいい。と、途中までこれは傑作になるかもとワクワクしながら観ていたのだが、まだ一時間を過ぎない辺りで少年が外の世界に脱出してしまってから僕は急速に冷めてしまった。自分の好みの問題なのかもしれないがちょっと脱出が早すぎたように思う。誘拐犯に監禁されていたこの親子が決死の脱出を図る前半部分がサスペンスとしてすこぶるよく出来ていただけに、後半のシリアスな展開とのチグハグ感が何とも勿体ない。誤解を恐れずに言えば、エンタメとして前半部分と自らの人生を破壊した憎むべき男の息子を宿してしまった女性の葛藤を描く後半部分がうまく繋がっていないような印象を持ってしまったのだ。本来2時間だったものを1時間に短縮した別々の映画を連続で見せられたような、そんな居心地の悪い印象を受けてしまった。2人の脱出劇をメインにして重くシリアスな後日談は問題提起をする程度で留める。そうすれば、はるかに人の心に残る良質の作品になったように思う。サスペンスフルな前半部と親子の絆を真正面から描いた後半部がそれぞれによく出来ていただけに、惜しい。
[DVD(字幕)] 6点(2017-08-25 00:10:47)
866.  エクス・マキナ(2015) 《ネタバレ》 
ストーリーはいたってシンプル。主人公は、ネット検索エンジン世界最大手の巨大IT企業に勤める寡黙な青年ケイレブ。ある日、彼が社内抽選に当選し社長の別荘へと特別に招かれたことから物語は始まる。ヘリで連れてこられた先は雄大な大自然に囲まれた山の中の一軒家だ。だが、その山荘は見た目こそみすぼらしいものの、内部に一歩踏み込むと最先端の技術とそこかしこに高度な意匠が凝らされた、極めて洗練された施設であることが判明する。そしてそこには秘書と思しき日本人女性ケイコと二人切りで暮らす社長ネイサンが待ち構えていたのだった。「君には特別な仕事をしてもらうことになる」。ネイサンの言葉に促されるまま守秘義務契約の書類にサインしたケイレブは、ガラスの壁に隔てられたとある秘密の部屋へと連れてこられる。そこに居たのは、〝エヴァ〟という名の高度なAIを搭載した美しい女性型アンドロイドだった――。そう、彼に与えられた仕事とは、そのエヴァという人工知能に人間と変わらぬ高度な感情や想像力があるかどうかをテストするというものだったのだ…。人間によって創られた美しき人工知能エヴァ、彼女を巡って交わされる人間とコンピューターの違いや自意識の源泉、アイデンティティや感情はどのように育まれるのかといった哲学的な考察をスタイリッシュな映像の中に描いたSF作品。と、これまでの同系統の作品よりは幾分か哲学的ではあるもののストーリー自体は極めてオーソドックスな人工知能ものなのですが、本作がそれらの作品と一線を画しているのはやはりこの全編に渡って冴え渡る抜群の映像センスでしょう。美しい女性の顔を持ちながら頭部や腹部には明らかに人工的な光を湛えたアンドロイド・エヴァの洗練された造形美はもちろんのこと、生活感を微塵も感じさせないまるで現代アートの世界に入り込んだかのような極めて人工的な研究施設内部、口の利けない日本人秘書ケイコが醸し出すエキゾチックかつエロティックな雰囲気、登場人物たちが交わす知的で洞察力に富んだ会話劇、どこを切り取ってもこの監督のセンスの良さが溢れ返っています。アカデミー視覚効果賞受賞も納得の出来栄え。まあ逆に言えば、センスしかなかったんじゃないかという気がしなくもないですが…(笑)。とはいえ、この唯一無二の極めて洗練された世界観はやはり素晴らしいと言うしかありません。充実した映画体験をさせてもらいました。
[DVD(字幕)] 7点(2017-08-24 22:58:57)
867.  ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ 《ネタバレ》 
今世紀初頭、幾つものベストセラーを世に送り出したものの若くして急逝した作家、トマス・ウルフ。本作は、そんな悲劇の作家と二人三脚で作品を作り上げた著名な編集者マックス・パーキンズの姿を実話を基にして描いたヒューマン・ドラマだ。恥ずかしながらトマス・ウルフという作家の名はかろうじて知っていたものの、作品はこれまで一つも読んだことはない。当然ながらパーキンズという編集者の存在も本作を観るまで知らなかった。だが、彼が手掛けた著名な作家たち――アーネスト・ヘミングウェイやスコット・フィッツジェラルドは僕が今でも敬愛する偉大な芸術家たちであり、トマス・ウルフという人間的にはとても誉められたものではない偏屈で傲慢な作家との関係性を大きくクローズアップしているとは言え、それでも前記の偉大な作家たちとの交流も間接的に描いているため、最後まで興味深く観ることが出来た。ここで描かれているのは、作家と編集者の微妙な関係性だ。時に協力者であり、時に厳しい指摘もする教師であり、時にはドライなビジネス・パートナーであり、そして時にはお互いの私生活に深く関わる友人でもある。彼らが長い時間をかけて、お互いの信念や人生をぶつけ合い時に反発しあい時に協力しあいながら一つの作品を世に送り出す過程が非常に丁寧に描かれていてなかなか面白かった。有り余る才能を有しながら私生活では自由奔放なトマス・ウルフ役を好演したジュード・ロウをはじめ、彼の生活をより一層不安定なものにする情緒不安定な彼女役を演じたニコール・キッドマン、常に冷静沈着な英国紳士を演じさせたら右に出る者のいないコリン・ファースとキャストもどれも嵌まっている。時代を築き上げた創作者たちの苦悩や矜持をノスタルジックな映像の中に描いた佳品と言っていいだろう。ただ、残念だったのは後半の明らかに唐突感の否めない急ぎ足な展開。実話を基にしたのかもしれないが、それでも見せ方が唐突に過ぎる。トマス・ウルフが病に倒れそして病床で手紙を書くという重要な流れがあまりにもあっさりと描かれ過ぎているため、いまいち心に残らないのだ。このエピソードをこそ最も力を入れて描くべきだったのに、惜しい。
[DVD(字幕)] 6点(2017-08-20 23:39:23)(良:1票)
868.  イレブン・ミニッツ 《ネタバレ》 
とある高級ホテルを舞台に、そこに集う様々な人々の11分間のドラマをモザイク状にして描く複雑な群像劇。この監督の前々作『アンナと過ごした四日間』がけっこう好きだったので今回鑑賞してみました。率直に言うと、さっぱり面白くなかったです。映画って監督の創作スタイルによって主に二種類に大別されると僕は思うのです。それは娯楽性に重きを置いたものと芸術性を重視したもの。前者の場合、作品にもっとも必要なのは徹底的な分かりやすさと有無を言わさぬ面白さ、一方後者に必要なのは多くの観客を置き去りにするくらいの難解さや独創性を有しながらそれでも一部あるいは多くの人の心に残る深いテーマ性です。本作は、恐らく後者。その場合でも映画として物語の中に必要最低限の因果律が働いていなければ駄目だと僕は思うのです。本作には、その因果律を働かせるための必要最低限な情報量が足りていない。たくさんのキャラクターが登場しそれぞれにドラマがあることは分かるのですが、全てにおいて具体性が欠落しているため一向に物語が入ってこない。わざと分かりやすさを排除したというのであれば、それを補うための例えば詩情溢れる豊かな映像美だとか知的好奇心を刺激する独創性などがあってしかるべき。ですが、本作にはそれが一切ない。大して面白くもないお話がだらだらだらだら垂れ流され、最後まで何のメッセージ性も残さずに終わってしまいました。残念ながら、これでは監督の独り善がりというほかありません。正直、芸術性以前の問題です。
[DVD(字幕)] 4点(2017-08-20 00:06:32)
869.  ズートピア 《ネタバレ》 
弱肉強食という自然の摂理を乗り越え、全ての動物が平和的に暮らす理想都市ズートピア。だが、そんな動物たちの楽園でなぜか一握りの肉食動物たちが野生に戻り狂暴化して失踪するという事件が多発する。果たして彼らに何があったのか。捜査に乗り出したのは、うさぎで初の警察官となったジュディと詐欺師として都会でしたたかに生きる狡賢いキツネのニック。二人の懸命な捜査によって、事件の背後には謎の組織「夜の遠吠え」が深く関わっていることが判明するのだった。しかし、事件が明るみになると多数派の草食動物と全体の一割に満たない少数派の肉食動物たちの対立が激化していく……。いかにもディズニーらしい分かりやすいストーリーと魅力的なキャラクター、細部まで緻密に描かれた美しい映像とゴージャスで胸躍る音楽等々、全てにおいて高い水準を誇るアニメ作品でありました。現代のアメリカ社会が直面する人種問題へと鋭く切り込む深いテーマ性を有しながら、それでもあくまでエンターテイメントに徹したその制作姿勢は素晴らしいとしか言いようがない。主にネズミたちが住むミニチュアタウンやシロクマたちが住むツンドラタウンなど、見ているだけでわくわくするようなズートピアの舞台設定もいい。マフィアのボスがネズミでもろ『ゴッドファーザー』のパロディだったりお役所の窓口係が超スローモーな動きのナマケモノだったりと、随所に散りばめられた遊び心も楽しいですね。個人的には、服を脱ぎ捨てた動物たちの秘密のヌーディスト倶楽部がツボでした。これが本来の姿なのに、妙にエロティックなのは何故なんでしょう(笑)。うん、なかなか完成度の高い良品であったと思います。ただ一つだけ言わせてもらうと、ちょっとメッセージ性が前面に出過ぎかな。もう少し控え目にしてくれても良かったような気がしなくもない。僕はちょっぴり説教臭く感じちゃいました。
[DVD(字幕)] 7点(2017-08-18 23:03:19)
870.  モンスターズ/新種襲来 《ネタバレ》 
モンスターパニック+戦争アクションという組み合わせに興味を惹かれて今回鑑賞してみたのですが、びっくりするほど面白くなかったです。前作もそうでしたが、モンスターの存在意義がさっぱり分からない。
[DVD(字幕)] 3点(2017-08-13 23:09:51)
871.  ダーティー・コップ(2016) 《ネタバレ》 
ロサンゼルス市警で働くウォーターズは、うだつの上がらない中年警察官。ある日、彼は同僚で友人でもあるストーンという男からある相談を受ける。麻薬密売組織の怪しい金の流れを調べてみた結果、あるホテルのレストランが保有する大きな冷蔵庫に組織の裏金が大量に隠されているのを突き止めたというのだ。「どうだ、俺と一緒にこの金を横取りしないか」――。判で押したような退屈な毎日にうんざりしていたウォーターズは、自分の人生に一発逆転を図るため渋々その計画に乗ることを決意する。ドイツ製の高級なドリルも手に入れ、車も足のつかない拳銃も用意した二人は、その冷蔵庫の上にあるアパートに忍び込みそこの住民を縛り上げるとすぐさま計画を実行に移すのだった。タイムリミットは夜明け。着実に金庫破りを進めていく二人だったが、次第に様々なトラブルに見舞われるようになる。すると、ストーンは次第にその隠された狂気性を顕わにしはじめ、根が小心者のウォーターズはどんどんと彼に振り回されることに…。果たして彼らは無事に金庫破りを成功させ大金を手にすることが出来るのか?イライジャ・ウッドとニコラス・ケイジがそんな犯罪に手を染める警察官コンビを好演したクライム・サスペンス。この二人の初共演?に惹かれて今回鑑賞してみました。まあぼちぼち面白かったですかね、これ。やぱニコラス・ケイジはとち狂ったヤバい男役がよく似合う。対するイライジャ・ウッドも内気で神経質な小心者役がばっちり嵌まっていて、この二人の凸凹コンビぶりがなかなか楽しい。前半のコメディタッチから一転、一気に緊迫感が増す後半もけっこう見応えありです。特に金庫が破られたあたりからの二人の緊張感あふれる駆け引きは、主演二人の芸達者ぶりが堪能できます。B級ながらけっこう頑張っていたんじゃないでしょうか。ただ、惜しいのはラストの展開。さすがにあのオチは駄目でしょう。捻りがなさ過ぎて肩透かし感が半端ないです。物語のキーパーソンとも言うべき、あの人質となった女性の正体をうやむやのまま終わらせたのは明らかに失敗。あの女性こそがマフィアのボスで初めから事態を何もかも操っていたみたいなオチにしていれば、もっと完成度の高いクライム・サスペンスになっていたかもしれないのにね。残念!
[DVD(字幕)] 6点(2017-08-13 22:15:36)
872.  シークレット・アイズ 《ネタバレ》 
ニコール・キッドマン&ジュリア・ロバーツの豪華共演でおくる重厚なミステリー。うーん、正直微妙でした。13年前の出来事と現代のエピソードが並行的に描かれるのに、それがどちらのお話なのか非常に分かりづらい!もうちょっと分かりやすい演出が欲しかったところ。肝心のミステリーの方もちょっと引っ張り過ぎで途中でだれちゃいます。最後のオチだけは意表を突かれてけっこう良かったですけど。
[DVD(字幕)] 5点(2017-08-03 19:59:34)
873.  アウトバーン 《ネタバレ》 
最愛の女性のために足を洗った元犯罪者、ケイシー。スクラップ工場で働き、彼女とともに貧しいながらも幸せな生活を送っていたある日、彼は最悪の事態に見舞われる。愛する女性ジュリエットに重大な腎疾患が見つかり、医者から腎臓移植しか助かる道はないと宣告されたのだ。だが、手術には途方もない額の大金がいる。追い詰められたケイシーは、かつてのボスであったゲランといういかれた犯罪者の元を訪れ、金になる仕事を廻してもらうように依頼するのだった――。与えられた仕事は、強大な麻薬密売組織の現金を積んだトラックを強奪するというもの。相棒とともに綿密な計画を立て、計画実行の日を迎えたケイシーだったが……。恋人の命を救うため、〝アウトバーン(速度無制限道路)〟をどこまでも疾走する青年のそんな息詰まるような攻防を描いたクライム・アクション。敵対する悪の組織のボス役で往年の名俳優、ベン・キングズレーとアンソニー・ホプキンスが豪華共演を果たしております。まあ率直に言って本作の見どころはそれぐらい(笑)。なんか脚本がイマイチなんですよね~、これ。物語の軸となるべきものがすごく弱い。主人公ははじめ、現金強奪の為のトラックを調達するはずが、すぐさま失敗。そのまま麻薬組織に追われる展開となります。だが、その過程で手に入れた高級車から大量の現金が発見されたので、これでどうにかしようと主人公は考えるわけです。でも、そのためには恋人を組織から守らなければならない。なので、組織と敵対する自分の雇い主であるボスに保護を依頼します。んで、何故かガソリンスタンドでのよく分からない紆余曲折を経てこの雇い主の元へと命からがら帰ってくる。でも、そこに居たのはなんと手違いで連れてこられた恋人とは似ても似つかない赤の他人。そこにまた組織の手下が現れ…、と、このように物語があっちこっちへと寄り道回り道するせいで全然サスペンスが盛り上がらない。肝心のカーチェイスシーンも頑張って撮っているんでしょうけど、なんかありがちでいまいちテンション上がりません。最後のオチにいたってはお粗末すぎて失笑レベルでありました。うーん、率直に言って駄作!
[DVD(字幕)] 4点(2017-07-31 23:39:41)
874.  フィフス・ウェイブ 《ネタバレ》 
謎の宇宙生命体〝アザーズ〟が突如として地球に襲来。大混乱へと陥った人類に、彼らは5つの段階を踏んで攻撃を開始したのだった。第1の波。それは強力な電磁パルスを発信し全ての電化製品やエンジンを使い物にならなくさせるというもの。第2の波。彼らは世界中で大地震を起こし津波を発生させると沿岸部の大都市に壊滅的な打撃を与えた。続く第3の波。強化した鳥インフルエンザを世界中で大流行させ、アザーズは生き残った人類をさらに追い詰めることに成功する。そんな中、密かに行われた第4の波。それはアザーズ自らが人類の脳へと寄生し互いに仲間割れさせるというもの。もはや人類の運命は風前の灯火と化していた。そして、最後の総仕上げとして謎に満ちた第5の波が着々と実行に移されるのだった……。宇宙人の襲来によりディストピアと化した世界で生き残りをかけて戦う一人のティーンエイジャーの壮絶な戦いと成長、恋と青春の日々をダイナミックに描いたサバイバル・アクション。主演は、『キックアス』で大ブレイクを果たしたクロエ・グレース・モレッツ。系統としては、最近ハリウッドで流行りのヤングアダルト系SF映画『ハンガーゲーム』や『ダイバージェント』の系譜に連なる作品なのですが、それらのショボ作品のさらに上をいく極めつけのショボショボ映画でしたね、これ。もう突っ込みどころの雨あられ。冒頭の津波シーンで予算を使い果たしたのか、以降のアクションシーンのショボいことショボいこと…。また、どうでもいい恋愛要素がだらだらだらだら最後まで続くため、ますます眠気を誘発させること半端なし。唯一の見どころであったクロエちゃんも、なんかちょっと微妙(笑)。結論。観終わった後、時間と金を返せと大声で叫びたくなる超ショボショボ映画でありました。
[DVD(字幕)] 2点(2017-07-30 23:52:09)
875.  ヘイル、シーザー! 《ネタバレ》 
ちっっっとも面白くなかったです。
[DVD(字幕)] 3点(2017-07-28 14:00:28)
876.  エルサレム 《ネタバレ》 
地獄への入り口は三つある。一つは砂漠に、一つは海に。もう一つはエルサレムに――。イスラエルへと観光にやって来たアメリカ人女性サラとレイチェル。楽しいバカンスになるはずだった。そうその日、行き先をテルアビブから三つの宗教の聖地とされるエルサレムへと変更するまでは……。地獄への門が開くとされる贖罪日の夜、突如として異形の怪物たちが現れ、人々を見境なく襲い始めたのだ。さらにはイスラエル政府が軍隊を投入したことで、この歴史ある街は大混乱へと陥ってしまう。これは実際にその日、現地でこの災厄と遭遇したアメリカ人女性が撮影した映像を独自に再構築して公開された作品である。と、まあよくあるタイプのPOV作品なのだけど、目新しいところといえばこれまであまりホラー映画の舞台とされることのなかったエルサレムで撮影されているとこでしょうかね。地獄の門が開き、鬼や悪魔が人間界に襲い掛かってきたという荒唐無稽な設定に説得力(まああくまである一定の、ですけどね笑)を与えています。それに多少の観光気分が味わえるのもグッド。エルサレムという現実に渡航するのは勇気がいるけれど一度は行ってみたい聖地を実際に訪れたかのような気にさせてくれます。もう一つは、画面を記録するアイテムがそれまでの単純なビデオカメラなどではなく、スマートグラスという眼鏡型のウェアラブル端末であるという点。新しいキャラクターが画面に登場するたびに顔認証されてその人のフェイスブックが表示されたり、目的地までの地図が表示されたり、音楽が流れたりと、単調になりがちなPOV作品の弱点をそれなりに補っております。まあ主人公が男友達とエッチする前に、何故かその一部始終がばっちり見えるところにその眼鏡を置くのはご愛敬ですけど(笑)。と、評価できるのはその二点ぐらい。あとはこれまで何度となく制作されてきた凡庸なPOV作品と大して変わりありません。だいたい物語の肝となる、魔物たちの復活までが無駄に長すぎます。もっとテンポよく進めてくれないと。あと、最後のオチの肩透かし感も酷い。「はぁ?これで終わり?なにそれ?!」って感じでした。
[DVD(字幕)] 5点(2017-07-26 22:49:26)
877.  ロスト・バケーション 《ネタバレ》 
足を怪我し、浅瀬に浮かぶ小さな岩礁に取り残された女性と、彼女を虎視眈々と狙う人喰い鮫との決死の攻防を描いたサバイバル・アクション。セラ監督お得意の気軽に観られるB級映画なのですが、まあまあ面白かったですね、これ。突っ込みどころは幾つもありますけど、それを言うのは野暮というもの。真夏の熱帯夜に酒でも飲みながら頭空っぽにして観るのが本作の正しい鑑賞法ではないでしょうか。僕はぼちぼち楽しめました。難を言えば、主人公がもうちょっと若くてお色気むんむんのぴちぴちギャルだったら良かったのにってとこかなー。スケベでごめんなさい(笑)。
[DVD(字幕)] 6点(2017-07-21 22:32:44)
878.  コップ・カー 《ネタバレ》 
ガキども、お遊びはそこまでだ――。うだるような熱気に包まれたアメリカ南部のとある田舎町。貧しい家庭に育つハリソンとトラヴィスは、どこに行くのも何をするのも一緒の悪ガキコンビだ。ある日、いつものように家を飛び出し森の外れを歩いていた彼らは、そこで何やら見慣れないものを発見する。一台の無人のパトカー。車内はもちろん、周りを見渡しても持ち主の居る気配はない。恐る恐るドアを開け、車内を探ってみた二人はそこにキーが残されているのを発見するのだった。「大丈夫。車ならマリオカートで何度も運転したことある」。少年たちの危なっかしい運転で、パトカーは危険な荒野を走り始める。一方、車の持ち主である保安官はそのころ、秘密の仕事にいそしんでいた。トランクから運び出した誰かの死体を古井戸に捨てるために悪戦苦闘していたのだ。何とかやり遂げ戻ってきた保安官は、当然のようにそこにあるはずの自らのパトカーが盗まれたことを知る。悪ガキコンビが運転するパトカー、そしていろいろとヤバい事情を抱えた悪徳保安官。彼らの決死の追跡劇がいま、幕を開ける…。アイデア勝負のそんなクライム・スリラーなのですが、この全編に漂うとち狂った雰囲気、なかなか嫌いじゃないですね~。パトカーを奪う少年二人もどうしようもない悪ガキで自業自得だし、対する保安官もまた同情の余地のない悪人、こいつらがどんどんと暴走し破滅へと一直線に向かっていくドラマがけっこう丁寧に描かれていて、僕はぼちぼち楽しめました。車内にあった銃で遊び合う少年たちにひやひやさせられたり、頼りない靴ひもで他人の車を盗もうと悪戦苦闘する保安官にニヤリとさせられたりと、合間に挟まれる細かいエピソードがどれも考えられていて、最後まで飽きさせない工夫が凝らされているのもポイント高いです。クライマックスへと向かうにつれ、どんどんと血腥い展開となるのになんだか変にカタルシスがあるのもいいですね。彼らのチェイスを横目で眺める牛たちののどかな映像が個人的にツボでした。まあ突っ込みどころは満載だし、最後のオチの投げっ放し感も酷いけど、けっこう面白かったです。監督はこの後、スパイダーマンの新シリーズの監督に大抜擢されたとか。うん、今から楽しみにしとこっと。
[DVD(字幕)] 6点(2017-07-18 22:12:50)(良:1票)
879.  マギー 《ネタバレ》 
ゾンビ化ウイルスが蔓延するディストピア社会で、感染した娘が徐々にゾンビと化してゆくのを静かに見守る父親の話。それ以上でもそれ以下でもありません。正直、大して面白くない。だいたいかなりいい歳のシュワルツェネッガーが若い娘の父親役というのが違和感ありまくり。それにこれってゾンビという特異な状況を取り除いたら、後に残るのは平凡なそれこそ手垢にまみれたお涙頂戴の難病ものでしかありません。そもそもゾンビである必然性があったのか?映像も頑張ってアートな雰囲気を出そうとしていますが、はっきり言って凡庸そのもの。なんとも退屈な90分を過ごしてしまいました。3点。
[DVD(字幕)] 3点(2017-07-12 00:41:51)
880.  キャロル(2015) 《ネタバレ》 
私の天使、天から落ちたひと――。1950年代のニューヨーク、まだ同性愛に厳しい保守的な思想が色濃く残っていたこの時代。デパート店員として平凡な日々を過ごしていたテレーズはある日、運命の人と出逢ってしまうのだった。相手の名は、キャロル。愛のない結婚生活に終止符を打ち、かけがえのない一人娘とともに新たな生活に踏み出そうとしていた美しい女性だった。人目を忍んで何度も逢瀬を重ねた二人は、ある夜、重大な決断を下す。「このまま何もかもを捨てて二人で旅に出ましょう。気の赴くまま、どこまでも西へと……」。離婚するなら娘の親権は渡さないと強硬な態度に出る夫、どうせすぐに自分の元へと戻ってくると言い張る横柄な彼氏。面倒なしがらみを一切捨てて、ただ運命の赴くまま西へと逃避行を続けてゆくキャロルとテレーズ。やがて、二人は女同士の友情を遥かに超えた運命の恋という名の美酒に溶けてゆく……。同性愛者でもあった人気ミステリー作家が別名義で発表した恋愛小説を詩情豊かに映像化した大人のラブストーリー。この映画の最大の美点は主役を演じた、ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラの二人の魅力に尽きると思います。社会の理不尽な仕打ちに抗うためプライドと美意識で必死に武装するキャロル、かたや自分の感情に常に忠実であろうとする若く美しい女性テレーズ。正反対であるがゆえ、またどちらも社会の中で生まれついてのマイノリティであるがゆえに、お互いの魅力に強く惹かれ合ってゆく二人。極めて純粋で情熱的な愛の形をこれほどまでに美しく演じた彼女たちの奇跡の共演に、最大限の賛辞を贈りたい。特に、二人が初めて身体を重ね合わせるシーン、僕がこれまで観たすべての映画の中でも比肩しうるもののない、もっとも官能的で美しいベッドシーンでした。もちろんそんな二人の複雑な心理を繊細に紡いだ、監督の演出力の高さも忘れてはなりません。女と女という狭い枠を超越する普遍的な愛の物語。至高の映画体験をさせてもらいました。8点。
[DVD(字幕)] 8点(2017-07-11 00:01:37)
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