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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2251
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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941.  トリハダ -劇場版- 《ネタバレ》 
幽霊や超常現象なし。音楽で恐怖を煽らない。過度な演出をしない。日常から逸脱しない。このコンセプトは強く支持したいところ。事実、雰囲気は抜群でした。それだけに細部の粗が悔やまれる出来でした。如何にスクリーンの日常を自身のそれと置き換えて物語に飛び込めるか。本作を楽しむためにリアリティは絶対条件。その点で大いに不満が残ります。コールセンターや宅配便の業務については、リサーチ不足を感じさせます。固まらない血も現実的ではありません。最終2話についてはリアリティ云々の前にアンフェア。これはいけません。ティーン向けのライトホラーと割り切って楽しめば問題ないかもしれませんが、自分はもうワンランク上の完成度を狙える設定と考えます。改良版の続編を期待します。追伸。宅配便の話の女優さんが絶品でした。笹野鈴々音さん。TV版でも評判を呼んだ模様。この存在感は圧倒的です。前田敦子の物真似でブレイク中のキンタロー。もお笑いの仕事が無くなったら是非ともホラー映画の世界で活躍されては如何でしょう。笹野、キンタロー。の悪夢の?競演が観たいような、観たくないような。
[DVD(邦画)] 5点(2013-03-05 18:53:54)
942.  ジョーカーゲーム(2012) 《ネタバレ》 
当局の思惑はどうあれ、ルール上は一人の勝者を決める戦いではなく、一人の敗者を決める戦い。この設定が秀逸でした。前者であれば、全員が戦わざるを得ません。しかし後者は違います。積極的に戦う必要がありません。自身がたった一人の敗者にならなければいい。そんな消極的な思考を助長するのが“契約制度”でした。生死のかかった戦いを代理人に委託する。余りにリスキー。怖くて二の足を踏みそうなものですが、契約を結ぶ者が続出しました。でも不思議ではありません。おそらくこれが一般人の思考。面倒な事は誰かに身代わりしてもらいたい。“自分で決めた事だから、悲惨な結果でも悔いはない”ではなく“他人が決めた事だから、悲惨な結果でも自分の責任じゃない”が勝るのです。そんなバカなと思うかもしれません。でも現実世界も同じ。責任の恐怖に慄き、代理システムに馴らされているのが現代人だと思います。主人公はそんな姿勢から一歩踏み出せた様子。そこに本作のメッセージがありました。シンプルなゲームでありながら、戦略性が発揮できるジョーカーゲーム。ドラマ性も豊富。面白い素材だったと思うのですが、脚本の出来はイマイチでした。暴力とイカサマを公認してしまったのは、ゲームの面白味を激減させる悪手。一から脚本を練り直してのリメイクを希望します。最後に本作のヒロイン、北原里英について少々。演技云々に注文を付けるつもりはありません。大体みんな同レベル。よくも悪くもバランスは取れています。気になったのは前髪です。あの長さでは女優の生命線“眼力”を殺してしまいます。前髪はオンザ眉毛(死語?)でお願いしたい。なんか生活指導みたいになっちゃいましたが。
[DVD(邦画)] 5点(2013-03-02 22:54:58)(良:1票)
943.  NINIFUNI
DVD収録のメイキングでプロデューサーと脚本家は、こう明言しています。本作は答えの無い映画。出来事を提示して観客が何を感じるか投げかけているだけであると。その説明に嘘偽りはありませんでした。なるほど、そういう映画もアリなのかもしれません。映画の解釈は観客の手に委ねられているものだとも思います。ただし、シチュエーションの提示だけなら40分は必要ない気がします。2分で十分でしょう。尺は観客のイマジネーションを刺激するための仕掛けに費やして欲しいと思いました。本作を楽しめるのは、映画鑑賞の達人か感性が豊かな人だと思います。自分にはまだ無理でした。それでは最後に自分の率直な感想をば。「やっぱり怪盗は6人バージョンがしっくりくるな」
[DVD(邦画)] 2点(2013-02-27 18:51:54)
944.  トト・ザ・ヒーロー 《ネタバレ》 
トマの姉への愛情は、異性に対するそれと同じでした。赤子の自分が、病院の火事で取り違えられたとの妄想も、姉弟の血の繋がりを拒絶する願望の表れ。いわゆるシスターコンプレックス。いわば風邪のようなもので、心と体の成長(自我の確立)により治癒するのが一般的かと。ですから、少年トマがあのとき姉を失わずに済んだら、彼の人生は全く違ったものになっていたでしょう。一瞬にして、それも自分の言葉が引き金となって、姉を死なせてしまった衝撃は、彼の心を凍てつかせました。姉への思いで縛られた一生。決して手に入らぬものを思い続け、前に進めなくなってしまった少年は、そのまま老いさらばえた。彼の「これと言う事が何一つ起こらない人生だった」という言葉が胸に突き刺さります。本当は“何も起こらなかった”のではなく“何も起こさなかった”のだから。そんな彼が選んだ人生の最終回は、妄想を現実に変えること。せめてもの帳尻合わせです。それは彼のささやかな自己肯定でした。エンドロール。ブラックバックとクレジットが織り成す模様がまるで人生の道程のように思えます。幾つもの分岐点を介し、真っ直ぐに進む一本の道。自身の人生をトマの人生に重ね合わせて、観客は安堵するのでしょうか、戦慄するのでしょうか。輪廻転生を思わせるエンディングと陽気な歌が、この映画の救い。そして希望です。
[DVD(字幕)] 9点(2013-02-24 20:24:05)(良:2票)
945.  ブレーキ(2012) 《ネタバレ》 
痛みを拠り所とする拷問では決して口を割らないであろう男から、情報を聞き出すために仕組まれた壮大なギミック。彼の一瞬の気の緩みを突く作戦です。おそらく機密事項について、目星はついていたのでしょう。ただ最終確認がしたかったと。うーん、それなら一応理屈は通ります。でも釈然としません。というのも、仕掛けの数々に“必然性”が感じられないからです。その象徴となるアイテムはタイマー。他のレビュワー様もご指摘のとおりです。4分毎のカウントダウンは、単に観客の気を惹くためだけの設定に思えてしまいます。言わば観客を釣るための撒き餌のようなもの。そりゃ釣られた方は、いい気はしません。大オチにしても中途半端。観客はサプライズがお好きですが、気持ちよく騙されたいのです。
[DVD(吹替)] 5点(2013-02-21 18:58:37)
946.  バカリズム THE MOVIE
バカリズムコントの映画版。それ以外に評しようもありません。これを映画と呼んでよいかどうか微妙な気はしますが、自分は楽しめました。何度「くだらねえ」と突っ込んだことやら(ホメ言葉です)。個人的には津田主演の『(株)ROCK』が一番好きです。そして何よりエンディングの『バカリズム THE MOVIE音頭』の身も蓋もない歌詞に大笑いしました。バカリズムが面白いと思う方のみどうぞ。
[DVD(邦画)] 6点(2013-02-18 18:45:58)
947.  SADO TEMPEST 佐渡テンペスト 《ネタバレ》 
主人公は島に流されたのか、呼び寄せられたのか?本田博太郎は存在するのか?島に春が来ないとはどういう事?鬼とは一体何なのか?話が進むに連れ積み重なっていく謎。そして矛盾点。十分な説明のないまま始まった物語は、明確な種明かしをせずに幕を閉じます。スクリーンを前にして、しばし呆然。しかし不条理映画でもなければ、説明放棄でも無い事だけは確信がありました。その拠り所となるシーンは2つ。薬を盛られた主人公が鏡を拭く場面。そして囚人たちが道具を持たずに砂金を探す場面。前者は“目の霞み”を、後者は“カネに価値は無い”という事を端的に表現しています。説明のための台詞ではなく、描写で観客に伝えようとする姿勢を感じました。この監督は信用できます。果たして物語を読み解く鍵は何だったのか。それは医者の言葉に隠されていたと考えます。「時間は真っ直ぐに進むと思うか?それとも大きな輪を描いていると思うか?」島にはもう何年も春が来ていないと言いました。終わらない冬の正体。歌(魔術)によって島の時間の流れがループしているとしたら……これで多くの謎が説明できるのではないかと。蓄積されない。辿り着かない。いずれは元通り。だから刹那の快楽にしか価値を見出せない。“死”さえも終着点でないとしたら、島の人間が死に対して不感であった事も説明が付きます。時の流れを干渉するほどの魔力があれば、人の心を操る事など造作もないでしょう。ジュントクは(もしかしたら“今回の”ジュントクは)、春を呼び寄せ島に秩序を取り戻した。鬼とは島の精霊。自然の摂理と共に有るもの。変革がもたらしたのは、世界が本来あるべき姿でした。オール佐渡ロケーションで製作された映画。冬と春を映し出す色調整も的確で、佐渡の自然が持つ厳しさと美しさを存分に表現してくれたと思います。ジルバの歌も心に響きました。劇中歌(春を呼ぶ歌)は心を震わせます。大衆受けする映画ではないでしょうが、監督の作家性が伝わってくる作品に仕上がっていたと思いました。最後に一箇所だけツッコミを。施設長が要求したのは、佐渡では造れない美味い酒だったはず。真野鶴は佐渡が誇る美味しいお酒でございますよ。
[試写会(邦画)] 7点(2013-02-15 18:57:22)
948.  赤い珊瑚礁 オープン・ウォーター 《ネタバレ》 
サメの描写自体は、水族館やネイチャーチャンネルでお目にかかるものと、何ら変わりありません。画のインパクトは無いに等しい。にもかかわらず、これほど恐怖を感じるのは何故でしょう。それは人が置かれた立場が、あまりに無力だからです。抵抗する事すら叶わぬ状況。もし彼らがナイフ1本でも所持していたら、きっと勇気を持てたと思うのです。実際それでどうなる訳でもないでしょうが、心の在り様は全く違ったはずです。見事な設定勝ちでした。サスペンスホラーは、とかく“加害者”を如何に恐ろしく描くかに腐心しがち。でも本当に大切なことは、そうではありません。この映画には“恐怖のメカニズム”が正しく活かされていたと感じます。それにしても、あの状況で船に残らない選択が正解だったとは。まさに事実は小説よりも奇なり。海洋パニック映画の金字塔『ジョーズ』とは違う手法論でサメの恐怖を引き出した点を評価したいと考えます。
[DVD(吹替)] 7点(2013-02-12 19:44:08)(良:1票)
949.  トロール・ハンター 《ネタバレ》 
本作を観て、『クローバーフィールド』で私が抱いた違和感の正体が判明しました。それは“モキュメンタリーは、リアリティを増す手法である”との“勘違い”です。例え話をします。金色の仏像があったとしましょう。一人は金で出来ていると主張し、もう一人は真鍮製だと白状しました。どちらの話が信用できるでしょうか。答えは後者。だって私は仏像が真鍮である事を知っているのですから。ニセモノを本物だと主張する行為には“嘘”がありますが、ニセモノをニセモノと白状するのは“真”ということ。つまり『クローバーフィールド』は真剣に嘘をつき過ぎたのだと考えます。結果、かえって嘘が協調されたと。ところが本作はどうでしょう。着ぐるみ感タップリの熊に、即死と思しき攻撃を受けてもピンピンしているハンター。嘘がモロバレなのです。最初からバレている嘘は、もはや嘘ではありません。観客が騙されていないから、素直にエンターテイメントを受け入れられる不思議。というワケで、『クローバー』よりも高い評価をつけさせていただきます。モキュメンタリーにこそ、茶目っ気が必要なのだと思いました。そういう意味では、ダチョウの上島を主役に据えた嘘ドキュメンタリーシリーズは、正しいモキュメンタリーの在り方なのかもしれません。
[DVD(吹替)] 8点(2013-02-09 19:58:22)
950.  クロサワ映画2011 ~笑いにできない恋がある~ 《ネタバレ》 
渡辺監督はTVバラエティ畑の人。そのお笑い愛は、いやお笑い芸人愛は、確かなものだと感じました。彼女たちの尊厳を決して傷つけることなく、“おいしく”料理していく。椿の「笑い舐めてんじゃねえぞ」、大久保の「こっちはなあ、プライド持ってブスやってんだよ」に溜飲が下がります。黒沢の恋愛エピソードにも優しさがありました。(でもオチは中途半端。○○は8人くらい必要でしょう)。出番が少なかった光浦にも、きちんとお望みのフランス男を用意する心遣いがニクイです(フランスパンを持っているからフランス人なんでしょ)。前作『クロサワ映画』の設定やお約束を踏襲した王道の続編で、ストーリーテリングはより洗練された印象を受けました。女版『男はつらいよ』とも言える失恋コメディ+モテない女の妄想ドリーム映画。メイン4人の誰かが現実世界で幸せを掴んでしまう前に(失礼!)、ぜひ続編をお願いします。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-02-06 18:58:09)
951.  怪談新耳袋 異形 《ネタバレ》 
女性アイドル映画でホラーは人気のカテゴリーです。カワイイ女の子が怯える姿は画になりますから。それに“恐怖”という感情は単色で表現し易いという側面もあるでしょう。演技に不慣れなアイドルには有り難いのでは。よく目にするシーンは「キャー」からの失神です。ところがこれが意外と難しいのです。演技力が伴わないと、凄まじく嘘臭い「キャー」になってしまいます。恐怖の悪寒とは違う意味でのお寒い状態。そこで本作。スマイレージの皆さんの絶叫も、残念ながら後者の部類でした。ももクロの『シロメ』のようにハナから演技を要求しない手法も一つのアイデアですが、本作ではコメディ要素を加味することで、“いた堪れなさ”を緩和しています。これが井口昇監督を起用した最大の理由と考えます。ご丁寧にも、オムニバス4話全てにギャグが挿入されていました。中でもコメディ色が最も強い『部屋替え』の出来が一番良かったのは、ホラー映画として喜ばしい事なのかどうなのか。怪談新耳袋シリーズ中、異色の一作でありました。もちろん、キャッチコピー「この恐怖、笑えない」は大ボラです。
[DVD(邦画)] 4点(2013-02-03 22:59:01)(良:1票)
952.  プロメテウス
和食を食べたくて入った割烹が実は鰻屋だった、みたいな映画でした。確かに鰻も和食だし、そもそも鰻は大好物だし、ていうかこの蒲焼めっちゃ美味いし。流石老舗の味です。でも、何となく釈然としないんですね。何なんでしょう、この感じ。
[ブルーレイ(吹替)] 6点(2013-01-31 18:55:03)(笑:1票) (良:1票)
953.  月光ノ仮面 《ネタバレ》 
(以下は私の勝手解釈です。未見の方はご注意ください) 古典落語『粗忽長屋』は、お馴染みの熊さん八さんが繰り広げる不条理劇。自分の死体を抱いた熊公が一言。「抱かれているのは確かに俺だが、抱いている俺はいったい誰だろう?」このサゲに対する本作のアンサーは、“そりゃ未来から来たお前さんだよ”なのだと考えます。タイムトラベラーを自称する男(ドクター中松)の登場が、この可能性を示唆しています。いや、“未来”というよりは“別次元”又は“別世界”の方が正しいかもしれません。板尾は“違う世界から来た浅野自身”と言うワケ。板尾が掘っていた穴は、おそらくタイムトラベルロードでしょう(出口に中松が居たから)。世界と世界を繋ぐトンネル。この世界からの脱出口とも言えます。そして、この穴を板尾と女郎、男女が力を合わせて掘っていた事にも意味がある気がします。では、板尾がこの世界にやってきた目的とは何でしょうか。石原はこう述べていました。「ここ最近ずっと満月で、欠ける事が無いの」と。勿論、そんな道理はありません。考えられるのは、世界の時間が動いていないということ。すなわち“死後の世界”。当然住人は“死人”です。東京大空襲の犠牲者でしょうか。彼らが板尾に撃ち殺されて嬉しそうなのは、自身の死を受け入れた安堵ゆえ。タイトル『月光ノ仮面』は、文字通りかつての国民的ヒーロー『月光仮面』と同意。死を受け入れられない哀れな人々を救うためにやってきた、月光菩薩の化身。それが板尾だったのではないかと。そしてラストシーン。人力車に乗ってこの世界から一人の男が旅立っていきます。それは森乃家うさぎの“生まれ変わり”。穴を通って光差す方へ。口の利けぬ男は、きっと大声で泣きながら新しい世界に飛び出していく…。以上が私なりの解釈です。本来、『粗忽長屋』という不条理話に条理を通す設定ですから、もっと分かり易くても良いと思うのですが、さすがは板尾監督、観客を煙に巻くのが得意なようで。それにしても板尾氏の笑いはハードルが高いです。高すぎてバーが肉眼では見えませんもの。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-01-28 18:29:00)(良:1票)
954.  HELL(2011) 《ネタバレ》 
もし主人公たちが“生き延びる”事だけを望んでいたのなら、あのまま家族の一員となれば良かった訳です。少なくとも、餓えと渇きからは解放されたでしょう。しかし彼女たちは承知しなかった。生き抜く事は何より重要だが、それだけでは無かったということ。自分が望むように生きられなければ意味が無いのだと思います。家畜やペットが、自由の無さを嘆いて自殺することはありません。しかし人間は違います。おそらくそれが、人と動物とを分けるライン。一線を踏み越えた先が地獄。多分一度踏み込んだ者は二度とそこから出られない。怖いお話でした。ただし、エンターテイメントの枠内に収まるように、刺激的な展開や描写は回避しており、内容の割に大人しい印象を受けます。ご指摘のレビュワー様もおられるように、『ザ・ロード』(2009)と同様の設定と展開を有していますので、見比べてみるのも面白いかと思います。個人的には『ザ・ロード』の方が胸に刺さりました。
[DVD(吹替)] 6点(2013-01-25 19:27:39)
955.  ハウス(2008) 《ネタバレ》 
DVD裏パッケージには“絶対死亡確率25%”の刺激的な文字。監禁された4人の男女。夜明けまでに誰かを殺せとの指令。典型的なソリッドスリラーの設定です。“悪霊の巣食う家”との記述もアリ。そうポイントは悪魔ではなく悪霊ということ。悪魔ならば、“悪魔のような人間”も含まれますが、悪霊となると霊的なモノに限定されます。“ブリキ男”なる猟銃を持った仮面男が登場する事から、序盤は異常犯罪者による監禁ものの様相を呈していますが、観終えてみれば極めて真っ当なオカルトホラーでありました。要するにDVDの裏パケで完全ネタバレしている訳です。現実と妄想、2通りの可能性を両天秤にかけて、観客の興味を惹くやり方もあった気がしますけれども…。役者でインパクトがあったのはホテルの女主人。役名ベティ。ブリキ男よりも顔が怖いのはご愛嬌。ちなみにDVD表パッケージ(ぬいぐるみを持った少女)は完全なイメージ画像です。トホホ。
[DVD(字幕)] 5点(2013-01-22 19:27:07)
956.  お姉チャンバラ THE MOVIE
邦画C級アクションにありがちな“おちゃらけ”が無かったのは意外でした。冗談抜きでシリアス路線。この製作姿勢は支持したいのですが、悲しいかな出来の良し悪しとは別の話。90分足らずの尺ながら体感は2時間超。退屈しました。内容的には10分で終わる物語ですから。エフェクト盛り沢山の殺陣は見ごたえがありましたが、誤魔化している感は否めません。良くも?悪くもゲーム原作らしい映画だったと思います。
[DVD(邦画)] 3点(2013-01-19 01:08:16)
957.  幻の湖 《ネタバレ》 
長尺&奇天烈な場面転換にクラッシックを噛ませることで、得も言われぬカルト臭を放っている作品。しかし決して難解ではありません。それもそのはず。重要な事は全て台詞で説明してくれています。シーンキャプションも必要以上。解らないのは、監督のセンスということ。まるで奇書『ドグラマグラ』のチャカポコチャカポコの如く、延々と続くマラソンマッチに息も絶え絶えになっている観客に突きつけられるのは、大気圏から飛び出し琵琶湖の上に笛を置く驚愕のラスト。何のこっちゃ。そりゃア然として当然です。抽象的なタイトルで芸術作品を装うのではなく、ストーレートに『メンヘラトルコ嬢の仇討マラソン~ヤッパ付きやねん~』で明確にブラックコメディであることを宣言した方が得策であったと思います。BGMはザ・プロディジーのテクノ(Breatheなんかこの映画のためにあるような楽曲!でも残念、こちらが後発でした)でお願いしたいところ。それにしても南條玲子は素晴らしかったです。演技力はさておいても、それを補うお顔が100点満点。正面からのアップで際立つ、大きさの違う左右の瞳。アシンメトリーが放つ居心地の悪さが、彼女の狂気を雄弁に物語っていたと思います。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-01-16 18:27:14)(良:1票)
958.  エグザム 《ネタバレ》 
試験の質問を手探りで探していく課程や、受験者の人間性が露呈していく展開はなかなか見応えがありました。社会背景や状況設定をブラインドにしたのも上手いやり方。受験者同様、観客も物語の行方を掴むのに必死で、緊張感を失う事なく最後まで観られました。結末は完全に自分の想定外。とんちか?!と突っ込みたい気も無い訳ではありませんが、不思議と腹は立ちません。あの質問文を読み取れる程の“注意力”と“忍耐力”が合格者には必要だったという事なのでしょう。それに安易に人を蹴落とさない“人間性”も。じゃなきゃ、こんな回りくどい遣り方じゃなく、1万ピースのジグソウパズル作成でも良かった訳ですし。
[DVD(吹替)] 6点(2013-01-13 22:29:01)
959.  極道めし 《ネタバレ》 
とある刑務所のとある雑居房で繰り広げられる『美味いめし話選手権』。今まで食べた中で一番美味かった料理の話を競い合うというもの。相手に生唾を飲み込ませる事が出来れば得点。優勝者は、正月の特製弁当の中から好きなオカズを1品ずつ頂戴できるご褒美。何と言っても、披露される料理のチョイスが絶妙でした。卵かけごはんは、焼きトウモロコシとバター入り。カレーがけオムライスに中にはびっくりカルボナーラ。すき焼きのタレは特製ミソベース。インスタントラーメンも一工夫。観客に既知の味覚を頭で再現させるのではなく、どんな味なのか想像させるところがニクイです。料理の背景にあるドラマ込みですから、感慨もひとしお。中でも新入りチンピラのエピソードが物語後半の核となっています。まるで『幸せの黄色いハンカチ』をなぞるような展開に、期待と不安が入り混じります。めしは人生と共にあるもの。ときに心を和ませ、ときに心をえぐり、全てが血肉にかわっていく。あの再会ラーメンの描写は反則でしょう。泣けました。チンピラくん、いい男になれよ。エンディングもこれしかない『上を向いて歩こう』。(でもここはカバーじゃなくて坂本九のオリジナルで締めて欲しかったです。)めし話の再現ドラマのチープさといい、刑務所の日常の描き方といい、監督の意思と意図がよく伝わってくる演出は素晴らしいと感じました。MVPは麿赤兒で文句なし。木村文乃にはお年玉をあげましょう。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-01-10 18:57:57)(良:1票)
960.  ピザボーイ 史上最凶のご注文 《ネタバレ》 
ロクでもない人間しか出てこないところが清々しい。これぞブラックコメディ。みな見事に中途半端な悪人揃いでした。憎めるような、憎めないような。でもピザボーイコンビも遺産目当てチームも友情だけは本物だったみたいです。それにしても『ビバリーヒルズコップ』の『the heat is on!』は名曲。これだけで好印象2割増し。投げっぱなしジャーマン的な、近年稀にみるヒドい終わり方でしたが、エンドクレジット後のシーケンスのバカさ加減に脱帽しました。これもハッピーエンドか?お見逃しなく。
[DVD(吹替)] 6点(2013-01-07 18:28:14)(良:1票)
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