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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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81.  七人の侍
当時の世界観や、舞台設定のリアルさは必見。侍は己の価値観に殉じることで死に意義を得た。そして、その義を利用し、生き延びるしたたかな百姓たち。その対比がラストシーンで鮮明に描かれている。さらにその「自らは戦わない」という構図が、戦後の日本とアメリカの関係性を象徴しているという皮肉も込められている。  ただ、古い映画のため音声が聞き取りにくいのと、仲間を集めるまでが長すぎるのが欠点。序盤の百姓達が長老の家にぞろぞろ出向くシーンなど、もう少し編集してテンポアップして欲しい部分も多い。
8点(2003-10-26 23:48:36)
82.  シックス・センス 《ネタバレ》 
ミステリー小説で言えば「叙述トリック」的な仕掛けを映像でやったというのは、私の知る限り、この作品が始めてのはず。  あまりに有名になりすぎた事と、冒頭で「どんでん返しがある」という事を強調してしまった点がマイナスに働いているのが残念な限り。そのため色眼鏡で見られがちだが、作品としては全体的に丁寧な作りだし、何より、その実験的な試みがきちんと作品の中で完成されている点をまず評価したい。  ただ、一度見てしまうと何度も楽しめるタイプの作品ではないのも確か。ちょっと厳しいけど、そこを考慮するとやはり8点が限界。  
[ビデオ(字幕)] 8点(2003-10-22 18:31:10)
83.  るーみっくわーるど 炎トリッパー
懐かしいです。今思えば、確かにこれは「犬夜叉」の原点的作品ですね。タイムトリップものとして、すっきりとまとまっている名作です。
8点(2003-10-22 17:44:42)
84.  バンパイアハンターD 《ネタバレ》 
原作小説のアニメ化としてはかなり高いレベル。前作の「トンデモ版」に比べれば、原作のイメージを損なうことの無い、正しい(?)アニメ化と言える。  ラストや各エピソードなどに変更点があるが違和感は無いし、原作を知っている人も楽しめるようにとの配慮とも取れる。  ただ仕方ないとは言え、どうしてもキャラクターのデザインセンスやアクション演出などが「アニメ的」と言うか、安っぽい感じになってしまうのが原作ファンとしては気になるところ。  でもこのクオリティを維持出来るのなら、ぜひ今後もシリーズのアニメ化を続けて欲しい。個人的には一作目のリメイクと、「薔薇姫」辺りを希望。
[DVD(字幕)] 8点(2003-10-15 03:04:39)
85.  メメント
こういうアイデアは思いついても、実際に作品としてまとめ上げるのは至難の業でしょう。確かに初見では分かりにくいものの、まず、それをやり遂げたことを評価。  脚本構成も単に時間軸をバラバラにしただけではなく、その謎解きと「記憶を改竄してでも自分の生きる目的を探し続ける」という哀しくも深い含みを持ったテーマが直結していて、色々と考えさせられる。  惜しむらくはストーリーの全容が分かってしまうと、何度も見れるタイプの映画ではない点。
[ビデオ(字幕)] 8点(2003-09-18 01:15:34)(良:1票)
86.  情婦
時代を考えれば充分に傑作ではあるが、ありとあらゆる不可能犯罪やどんでん返しのパターンが出尽くした感のある現代のミステリー(特に島田荘司以降の新本格系)に毒されてしまった後では、悲しいかな、この位のどんでん返しではあまり驚けなくなってしまった(泣)。もっとも、この映画の魅力は法廷劇そのものよりも、生き生きとした登場人物に集約されている。特に看護婦と弁護士の掛け合いが楽しい。
8点(2003-09-10 01:53:56)
87.  幻魔大戦
小学生当時、映画館に見に行って衝撃を受けた作品だが、リアルタイムで見るのと、今見るのとでは、これほど印象が違って感じられる作品も珍しいかも。まあ、当時の時代の空気感の中で見ないと、単に古臭いだけのアニメに思えちゃうのも無理はない。  当時はあのリアルなキャラや、壮大なストーリーに衝撃を受けたが、今見ると、さすがに絵には古さが感じられるし(まあ二十年も前なんで当たり前だけどw)、基本的に作画レベル自体も高いとはいえない。大友氏のキャラデザも垢抜けないし、それぞれのキャラの活躍や見せ場も少ない。ストーリーも壮大な割にはいまいち盛り上がり切らず、テーマも描き切れずで中途半端。  ただ、これをリアルタイムで見た人は、一度は「絶対零度!」って叫んだ経験が、それこそ絶対にあるはずw。最近のアニメや映画には、あまりこういう感覚を共有できる「何か」を感じないのも確か。なんてコトを思いつつ、当時を懐かしく思い返した。ローズマリーバトラーの主題歌も最高。カセットテープで持ってたな~。  実質的には6点くらいが妥当だけど、当時の「思い出」込みの点数と言うことで8点献上。
[映画館(字幕)] 8点(2003-09-07 21:35:39)
88.  12人の怒れる男/評決の行方(1997)<TVM>
面白い。場面はひと部屋だけなのに、ここまで緊迫感のあるストーリーが作れてしまうことに驚嘆します。被告の罪の立証を通じて、その場に集う12人の人間ドラマを描き出すことがメインテーマなのでしょう。陪審制度や冤罪などを考える上でも意味のある作品。
8点(2003-08-30 08:04:22)
89.  ファウスト(1994)
怖い。あの操り人形の不気味さは凄すぎる。命を持っちゃってます。現実と非現実の境界が曖昧な、まさに白昼夢の世界に眩暈すら覚える。撮影中、色々と事故やトラブルがあったというのを聞いてさらにゾっとした。
8点(2003-08-28 10:27:59)
90.  AKIRA(1988)
原作共々、リアルタイムで見てきた世代としては、その病的なまでに描き込まれた緻密な絵柄と、底の読めないストーリーには非常にインパクトがあった。  勿論、今見ても、その独特な終末的世界観の雰囲気やリアルなキャラ描写、目に見えない超能力の表現の上手さなど、世界に誇れる作品である事に疑問の余地はない。  ただ、根底にある「人類進化の可能性」というテーマが少々大仰過ぎたため、一見さんには何が言いたいのか伝わりにくかった事と、アニメ化する上で二時間枠の中で言いたい事をすべて詰め込むのは無理があったというマイナスが大きい。  あまり難しい事は考えずに、金田と鉄雄の友情物語として見た方が楽しめるかも。
[映画館(字幕)] 8点(2003-08-22 17:09:52)
91.  うる星やつら オンリー・ユー
記念すべき「うる星」の映画第一作目であり、当時小学生だった私が初めてひとりで見に行った記念すべき映画でもある(笑)。前売り券を買った時に貰ったポスターをまだ持っている。今見るとさすがにイマイチなところも多いが、それでもあの「うる星」が映画化されたという感動は大きかった。古き良き時代よ…。
8点(2003-07-01 21:52:04)
92.  隠された記憶 《ネタバレ》 
DVDのインタビューで監督さん本人が解説しているように、基本的に「解釈お任せサスペンス」であり、そういう意味で評価が難しい作品。  ビデオを送ってきた人物が誰かという「謎解き」は本質ではなく、それは見る人にとって誰もが共感しやすい「自分の過去や罪にどう向き合うか」というテーマの表象なのだろう。  そのため、より見ている者が自分自身と対話しやすくするため、意図的に抑えた演出やカメラの長回しなどが多用されている。事実、見ている間、「こんな風景ってどこかで見たな」とか、「こんな状況なら自分ならこう言うのに」などと、登場人物と自分をダブらせながら見てしまった。こういう感覚は久々。  ただ、全編に亘って「ビデオの送り主は誰で、その目的は?」というミステリアスな謎掛けで引っ張っているだけに、その解釈を観客に丸投げしてしまうオチは、はっきり言って手抜き一歩手前と言わざるを得ない部分もある。そういう意味では本格ミステリーなどと比べれば、お手軽な作りと言える。  あえて解釈すれば、主人公の生家を知っている事やニワトリの首の絵などから、明らかに少年時代の出来事を知っている人物であるのは間違い無いはず。とすれば、あんな大昔の、しかも二人しか知らないはずのエピソードを知っていて、かつ、それを恨みに思っている可能性がある人物は、あの養子にしていた少年以外にいない訳で、さらに二人の「室内」でのやり取りまで隠し撮りされている以上、まったくの「第三者」が忍び込んでやっていたという可能性は、現実問題としてまずあり得ないだろう。それに加え、ラストシーンを見るに、父親に聞かされた過去の愚痴などから、彼(自殺した男)の息子が今回の行動を起こしたと解釈するのが一番妥当に思える。  まあ「解釈お任せ」という逃げ道を用意して、始めから伏線の回収を放棄している作品である以上、どうしても傑作とは言い難いが、見ている間は退屈しなかったし、それなりに考えさせられる作品として一度くらいは見ても損は無いと思う。
[DVD(字幕)] 7点(2007-02-26 22:52:29)
93.  頭頭 <ОV> 《ネタバレ》 
ダウンタウンの松本人志が監督・主演を担当。基本はコメディだが、そこはやはり一筋縄では行かない奇妙な世界観と仕掛けを内包した作品。  松本の考え方の基本には、「まず常識を疑う」という発想がある。もちろん、何らかの創作活動に関わる人間にとって、その発想法はまさに基本だが、いわゆる「芸術家」とは違い、「芸人」として笑いという娯楽に携わっている以上、あまり一般的な常識から逸脱してしまっては観客の共感を得られず、笑いが成立しなくなってしまうというジレンマがある。常識的ではダメだし、かと言って芸術作品のように世の理解を得られなくとも良いというわけにもいかない。笑いには常に常識と非常識のバランス取りが要求される。  常識を逸脱する事自体は簡単だが、娯楽作品としてのバランスを取るとなると難しく、常に自分の中に不動であるべき「常識の柱」を意識しておく必要がある。  そしてこの「頭頭」こそが、一般人に常識の柱を意識させるために作られた作品なのではないだろうか。  上映時間の大半を使い、見ている者の意識に「頭頭」という「非常識」を日常のレベルに落とし込み、最終的に非常識を常識にまた反転させることで、「常識と非常識の相対化」を成し遂げているのだ。  つまりラストシーンおいて、見ている者に対して、「え、なんで頭頭が入ってるのに怒るの?」と言わせてしまう「常識の逆転」、言い換えれば強制的に「認知の揺らぎ」を起こさせる事こそが狙いなのだ。これは絵画や写真のように、見る者の解釈に任せるしかないタイプの芸術作品ではまず不可能な手法と言える。  まさに常識と非常識、日常と非日常、笑いと狂気は紙一重ということを認識させられる作品。
[ビデオ(邦画)] 7点(2007-02-12 16:02:22)(良:1票)
94.  ヤング・マスター/師弟出馬 《ネタバレ》 
他の方のコメントにもあるよう、初期シリーズの集大成的作品であり、この後に続く「肉弾ジャッキー映画」の原点とも言える。カンフーアクションだけなら、この地点で既に完成されている。  ひたすら戦ってばかりなので、さすがに中盤辺りからは少し間延びするが、刀や椅子、棒、扇、キセル、スカートなど、色々なものを使って見せるカンフーには手抜きが無く、肉体的に全盛期のジャッキーだからこそ出来たアクションも多く、見ていてうっとりしてしまうほど。ベタなギャグにも嫌味が無く、作品の雰囲気を明るくしている。  ただ残念ながら、やはりストーリー性の低さや、キャラの使い方はイマイチ。基本的にジャッキーしか戦っておらず、ジャッキーの兄貴やユンピョウ(役名あったっけ?)、役人の娘さんなど、魅力的で頼りになりそうな登場人物がいるのに、ぜんぜん活躍しないというのがもったいない。特にラスボスを捕らえるのにジャッキーに協力しないのが納得いかない。ジャッキーのピンチに現れて、ふたりで協力して戦ってもいいし、ボスの側近を倒すのを手助けするでもいいから、ジャッキー以外の人物にも活躍の場を与えて欲しかった(「別にお前を助けるためじゃねーからな」とか、「あいつを倒したら、次はお前との決着だぜ」と言わせるとかさあ…)。この辺の「キャラの使い方の分かって無さ」には、やはり時代を感じる。  また、その肝心のラスボス戦がダラダラと長すぎ。ひたすら「ジャッキーがやられる→復活する→またやられる」の繰り返しだけなので見ていて飽きる。苦戦しながらも何故かジャッキーがハイパー化して勝ってしまうというのも、そうなる必然性に欠けている(今作は定番の「修行」すら無いから余計に無理がある)。ボスの足技はカッコ良いが、あれだけ蹴りまくってるのに倒せないというのも情けない。ジャッキーの苦戦とタフさを見せつける演出が逆にマイナスに働いている(無駄に戦いを長引かせるだけでは意味が無い。ラスボスとしての凄さが薄れるだけ)。ラストだからこそテンポや見せ方を考えて欲しかった。   アクション9点、ストーリー2点で、平均すると6点も無いくらいだけど、全盛期のジャッキーの魅力にプラス1点しときましょう。  
[地上波(字幕)] 7点(2007-01-28 05:57:49)
95.  マインドハンター 《ネタバレ》 
惜しい。  閉ざされた孤島でFBI心理分析官の演習中に本当の殺人事件が起こるという設定は魅力的。ミステリーで言うところのクローズドサークルの典型だけど、やっぱり「誰が犯人なのか?」という疑心暗鬼と緊張感はこういう舞台設定でないと出ない。  ただ問題は最初の液体窒素(?)の段階で、明らかに「これは演習ではなく本当の殺人」という事が、実習生だけでなく、観客である我々にもはっきりしてしまうという点(あれではさすがに、お約束の「死んだフリ」の可能性も完全に否定されてしまう)。「犯人は誰か?」と言う謎以外にも、「どこまでが実習なのか?」という部分での謎も途中までは残しておいて欲しかった。  他にも心理分析官になろうって連中が揃いも揃って無能すぎるところもマイナス。ちょっと怪しいだけですぐ「お前が犯人に決まっている!」と感情的に騒ぎ立てるばかりでイライラさせられた。サラを疑う時もあんな状況では爪の血痕が犯人の証拠にはなり得ない事ぐらい素人でも分かるじゃん!ラストの時計の指紋以外、論理的に謎や手掛かりを突き詰めていく過程が少ないのが残念。もっと心理分析官と殺人鬼の知的な駆け引きが見たかった(ジャンルは違うが、こういうのを見てしまうと、漫画「デスノート」の犯人と探偵の駆け引きのレベルの高さがよく分かる)。  島に着いてからすべての罠を設置したというのもかなり無理があるし、その真犯人もイマイチ意外性や魅力に欠ける。もう一回くらいドンデン返しが欲しかった。  全体的にテンポも良いし、現実的ではないけどインパクトのある殺し方など、恐怖演出に関してもなかなかセンスがあるだけに、シナリオ面での作り込みが甘いところが悔やまれる。
[DVD(吹替)] 7点(2006-12-24 02:42:41)(良:1票)
96.  スパルタンX
「情熱の国スペインを舞台にカンフーアクションで大暴れ!」というだけで新鮮。  はっきり言ってストーリーは陳腐だし、ご都合主義をコメディ要素で強引に誤魔化している部分も多いが、娯楽映画としてのカンフーアクションの切れとテンポの良さは一級品。突っ込みどころも含め、楽しく見ていられる良品。  ジャッキーだけでは物足りなかった部分をユン・ピョウとサモ・ハンとの息の合ったコラボレーションで補い合っているからこそ生まれた面白さ。途中のカーチェイスのシーンも、売り物のソフトクリーム(?)を吹き付けたり、オイルを流してスリップさせたりと、キッチンカーに積んである物を上手く活用するというのが良かった。   ただ、城内でのジャッキーの戦いがやたら長い割りに、ラスボス相手に3:1であっと言う間に勝ってしまうというのは、時間配分のバランスが悪いし、映画のラストとしても物足りなかった(しかも何か相手をバカにしたような戦い方だったしw)。  娯楽作品として佳作ではあるけど、傑作と言うには中途半端な部分も残る惜しい作品。
[地上波(吹替)] 7点(2006-10-29 19:19:13)
97.  切腹
静謐で重厚な空気感と共に、登場人物の意外な過去や関連性を示唆し、見る者の興味を持続させるミステリーのような脚本構成が上手い。  重苦しい中にも様々なテーマが汲み取れる作品だが、武士道に対する疑問を提示することで、「封建制=権力=悪」とする、割りと単純な権力批判が見えるのは残念。「罪を犯すにはそれ相応の理由がある」とする立場からも、「弱者=善」「強者=悪」のような二項対立による批判的な問題提起が伺える。   そのため現代にも通じるであろう、「武士道=プライド」といかに折り合いをつけて厳酷な現実を生きていくべきなのかという問い掛けが、逆に伝わりにくくなっていて、無残で後味の悪い思いだけが残ってしまうのが残念。
[ビデオ(邦画)] 7点(2006-10-17 03:55:04)
98.  ソウ2 《ネタバレ》 
個人的には前作の「オチから発想した」ような脚本構成が好きになれなかったけど、今作は割りと素直に楽しめた。確かにインパクトという点では前作に負けているが、その分、良い意味で肩の力が抜けてこなれた感じ。  謎解き部分はシンプルながら、最初から犯人が捕まっているので、どういうストーリー展開になるか不安だったが、ビデオ映像である事を利用して人を翻弄するという構成が、「ソウ」特有の厭らしさと上手く絡んでいる。  確かに「セブン」や「CUBE」を模倣している部分は多いが、単純なパクりではなく、それなりに「ソウ」の世界観として昇華させている点は評価したい。  ただ、残念ながら相変わらず突っ込みどころも多い。映画である以上、こんな事を言っても仕方ないけど、ちょっと閉じ込められた人間のやる事が頭悪すぎ。焼却炉に入る時くらい、扉が閉まらない様に注意しとけって。すでに銃で撃ち殺された人間を見てるんだから、そこらじゅうにトラップが仕掛けてある事くらい分かるだろ。あれじゃ罠にかかるイノシシレベルだぞw。めちゃくちゃ怪しげなガラスケースに何の躊躇も無く手を入れる女もアホすぎ。  「常識的な注意」や「人間の心理の裏」をかくような、考え尽くされたトラップを仕掛けて、こうした突っ込みを回避して欲しいところ。その辺に手抜き感が目立つ。  また、「内部に裏切り者がいる」という密室劇特有の要素も弱く、閉じ込められている人間にしてみれば、単にトラップに翻弄されるという物理的な恐怖ばかりが先行しているのが難点。贅沢かも知れないが、見ている観客をも疑心暗鬼にして心理的に翻弄するようなミステリー的な謎解きに特化してくれていれば傑作になったはず。所詮はサスペンス止まりの作品。惜しい。 
[DVD(字幕)] 7点(2006-10-16 16:51:35)(良:3票)
99.  サスペクト・ゼロ 《ネタバレ》 
よくある犯罪捜査サスペンスかと思いきや、「遠隔透視能力」という設定を使って、割りと目新しい展開を見せてくれた意欲作。個人的に「セブン」以降に量産された単純な「刑事と連続殺人鬼の鬼ごっこサスペンス」には飽き飽きしているので、同じ素材を使いながらも違う料理に仕上げた、その工夫を評価したい。  遠隔透視能力が非現実的だからつまらないという意見もあるが、あくまでその能力は「犯罪者や被害者の視点に同化してしまう苦悩」を描くためのギミックであり、扱いとしてはそれ以上でも以下でもない。ミステリー的な謎解きがメインではないのでルール違反ではないし、そう言う意味ではリアリティのある設定と言える。  ただ惜しむらくは、主役ふたりの重苦しい苦悩以外、あまり深いテーマが見えない事と、謎解きの過程がイメージの羅列にしかなっていない事。惜しい。  
[DVD(字幕)] 7点(2006-05-27 12:55:10)(良:3票)
100.  フローラ
わずか15秒程度の作品であり、ここに登録されてても良いのかと思うくらいの超短編w。  「肉片の恋」同様、実にシュヴァンクマイエルらしい、シュールレアリスト特有の「死生観」が的確に表現されている。野菜や果物で形作られた「人間」が、為す術も無くあっという間に腐敗していく姿に、時の流れへの諦観と共に、死への渇望が現れている。 まあ、これ以外の解釈はちょっと無理があるし、別に深読みする必要も無いでしょw。
[DVD(字幕)] 7点(2006-01-19 17:51:05)
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