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ユーカラさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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81.  マンチェスター・バイ・ザ・シー 《ネタバレ》 
終盤で語り合うケイシー・アフレックとミシェル・ウィリアムズのツーショット。和解のムードだが、 二人の背景にあるのは、両者を縦に隔てる壁と空のラインであり、安易なハッピー/バッドエンド作劇を良しとはしない。  ボールをやり取りしながら坂道を歩く義理の父子の、引きのショット。あるいは釣り糸を垂れる二つの寡黙な背中のほどよい距離感が絶妙だ。 胸に沁みるラストになっている。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-05-15 23:59:35)
82.  ノー・エスケープ 自由への国境 《ネタバレ》 
夜明けの地平線のショットに始まり、地平線のショットに終わる。 荒野と奇岩のランドスケープが主役であり、人物を小さく配置した望遠ショットの適切な挿入によって 傾斜と高度、遠近がよく描写され、サスペンスが終始維持されている。 ラストの岩場でのアクションをはじめ、その特殊な地形に基づく形で俳優の動きがつけられているという現場主義の感覚が特徴だ。 撮影現場で  キャラクターの背景描写も最小限にとどめ、 追う・追われるのシンプルな状況を設定し、そこからロケーションの特性を活かしたアクションを構築しているのが強みだ。  簡潔明瞭なプロットこそ面白い、その好例である。
[映画館(字幕)] 8点(2017-05-12 15:26:15)
83.  カフェ・ソサエティ 《ネタバレ》 
撮影がヴィットリオ・ストラーロ。 停電した部屋の中で、蝋燭の灯りに照らされるクリステン・スチュアートとジェシー・アイゼンバーグのツーショットなど真骨頂である。  伯父を選ぶ彼女の表情と台詞から一転、マンハッタンブリッジの夕景へとディゾルブされる場面転換の鮮やかさ。 それが橋のショットであるのは、単なるランドマークの提示以上の意味があるだろう。  同じく、それぞれの場所でふともの思いにふける元恋人たちを緩やかに溶け合わせるラストのオーヴァーラップの情感も素晴らしい。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-05-08 12:23:53)
84.  ReLIFE リライフ 《ネタバレ》 
作劇上、親が邪魔なのは解るが、近ごろのこのジャンルはどれもこれも排除が徹底されていて、それでいいのかとも言いたくなる。 学園祭に夏祭りと、イベントの貧困さもどれもこれも一緒。もっと世代ギャップを活かしたユーモアが欲しい。 説教くさいメッセージ連呼ばかりが目立ち、鬱陶しい。  夏祭りに降り出す雨。卒業旅行の夕日。それを6人が横並びで見つめる後姿のショット。 雨の中を一列になって走る、バスを追って一列で走るなど、情緒豊かなシーンが多々あるのがいい。
[映画館(邦画)] 5点(2017-05-06 17:42:04)
85.  無限の住人 《ネタバレ》 
冒頭モノクロシーンのメリハリの利いたコントラストから快調。 補助照明に極力頼らず月明かりや蝋燭などの光源に限定しながらリアリズムを追及しつつ、 キャラクターの相貌や瞳の輝きをしっかり画面に浮かび上がらせる夜のカメラがとてもいい。  殺陣の荒々しい画面も寄り引き織り交ぜてパワーがある。  一方で「兄ちゃん」「兄様」のやり取りをする川原のシーンでは、木村・杉咲の近づき・突き放しの距離感をフレームを よく活かして撮っている。  クライマックスの立ち回りが冒頭と被ってしまうのが勿体無い。例えば『七人の侍』の土砂降りの雨といったもう一押しを望むのは酷だろうか。
[映画館(邦画)] 6点(2017-05-04 12:17:52)
86.  美女と野獣(2017) 《ネタバレ》 
ダンスや巻きつくドレス以上に、回転大好きなカメラが被写体周囲をよく回る。 擬人化された小道具たちもテクノロジーのアップグレードを見せ付けてよく動き回るが、 アニメ版の柔軟で大胆な動きの楽しさに比べると逆にこぢんまり感が強い。美術も箱庭的だ。 ダンスシーンのカメラワークもアニメ版のダイナミックさと比べると端正な印象が勝つ。  クライマックスは露出アンダーに加えて、塔を舞台にした三者のアクション的絡みが弱い。 もっとドラマティックに出来ただろうに。
[映画館(字幕なし「原語」)] 5点(2017-05-03 14:26:09)
87.  バーニング・オーシャン 《ネタバレ》 
指令室で口論している主人公らのシーンで、ガラス窓の外側から彼らを捉えたショットに切り替わり、音声がオフになる。 ふと挿入される作業員らからの視点に何やら不穏な感覚を煽られる。  劇中の登場人物は事故が起こる事を知っていないが、観客側は知っている。 事故発生まではこの焦らしのサスペンスで引き込まれ、 シャワー中のカート・ラッセルを襲う爆発の衝撃の強烈さに震撼する。  位置関係の提示も、ほとんど黒い影と化した人物の把握もままならず、揺れに揺れるカメラもきついが、 噴出する泥水流に吹き飛ばされたり、火炎の中を逃げ惑うキャストなど、危険で過酷なショットからは撮影の苦労が偲ばれる。  海中に飛び込んだものの、様々な落下物が水中にも降り注いでくる。『プライベート・ライアン』の再来のような恐怖感を体感した。
[映画館(字幕なし「原語」)] 5点(2017-05-02 13:48:14)
88.  グレートウォール(2016) 《ネタバレ》 
3D映画で思わず顔を避けそうになってしまったのはゼメキス『ザ・ウォーク』の綱渡りシーンでバランス棒が画面に向かって落下してくる俯瞰ショットだが、 形態と速度感が似通ったこちらの弓矢もなかなかの飛び出し感覚である。  序盤はさして立体効果のあるショットもなく、短いショットの羅列で見づらいのだが壁の登場から高度と奥行きの画面が活きてくる。  濃霧を使って、いつどこから飛んでくるのかを予測させないところに音響の効果も目一杯駆使してスリリングな3D効果を挙げている。  カラフルな色使いも良。クライマックスの塔内部の空間を照らすステンドグラスが色鮮やかでいい。
[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2017-05-02 12:48:48)
89.  3月のライオン 後編 《ネタバレ》 
前篇に続き、川岸の情景とそこを歩行する主人公の姿の点描が幾度もはさまれて対局シーンと対置されるが、 人との繋がりのドラマがよりメインとなるこちらは、橋のショットもより意味を持ってくる。  神木が終盤に向けて凛々しく頼もしい表情に変わっていくのがいい。
[映画館(邦画)] 6点(2017-05-02 12:15:28)
90.  SING/シング 《ネタバレ》 
上手い歌唱はあくまで巧い歌唱。どうも映画として感動させてはくれない。 その「優れた歌唱力」というものを表現するのに劇中の(第三者たる)聴き手の感嘆とか盛況とかのリアクションで説明するのは常套手段だが、 これが過ぎると逆効果になる。ましてや、これはアニメーション。劇中の観客もすべて描き手が創り出したキャラクターであるから、 クライマックスで彼らがもて囃せば囃すほど、自画自賛のサクラに見えてしまうという転倒が起こる。 趣向の違う歌が順繰りに発表されるたびに、公平なテンションで熱狂し続ける観客も大変そうだ。  そして、島田裕巳的「通過儀礼」の観点からしても弱い。 特にゴリラの息子などは音楽と強盗を両立させようとしたが失敗したというだけで、和解ではあっても親離れの描写にはなっていない。  本来なら、それらのパーソナルな思いを込めたステージが展開されれば、観衆や歌の巧拙など関係なく感動させられるはずなのだが、 劇場の再建というドラマも両立させねばならないのだから難しいところだ。  後半でシアターを全壊させてしまう大胆さ。その後の失意のシーンに洗車のギャグで笑いを採り入れるセンスなどがいい。
[映画館(吹替)] 5点(2017-04-22 22:51:14)
91.  ゴースト・イン・ザ・シェル 《ネタバレ》 
ガラス面や水面への反射、ダイブのアクションなどメタファーのイメージが充実している、といってもそれは押井版の功績だから こちらには加点出来ない。広角レンズの画角の歪みが特長的な押井流のレイアウトシステムがそもそも実写的感覚を強く志向していたわけで、 背景などは3DCGに近いとはいえリアリズムを意識しながら撮るとなると必然的に押井版のコピーに近い構図とイメージとなってしまうという事だろう。  象徴的イメージである高層階からのダイブや、乱立するホログラム、水飛沫、割れて飛び散るガラス破片などの3D効果も、やはり元の押井版のスタッフが 優れて立体的なレイアウトを達成していたということである。  射殺されるジュリエット・ビノシュを映し出す、割れるガラス。雨の中で刺客に止めの銃弾を撃ち込む北野武のハードボイルドスタイル。 押井版では夕刻だった潜水シーンの、ナイトシーンへの変更。 そうした本作独特の細部は『ブレードランナー』風味とも相まって、フィルム・ノワールの趣をより強く印象づける。  『アヴァロン』のヒロインも草薙素子のイメージに近いと言われたが、それよりも断然華があるスカーレット・ヨハンソンのヒロインの凛々しさもいい。
[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2017-04-13 23:02:35)
92.  LION/ライオン 〜25年目のただいま〜 《ネタバレ》 
見知らぬ駅のホームに降り、混雑する大人たちの隙間に紛れ、その間を縫って進む主人公の少年。 少年の身長に合わせたカメラと喧噪が、異世界に戸惑う彼の心細く不安な心情を表している。  カルカッタ駅から路上生活者が屯する街路へ、そして橋、河へ。 ロケーションを活かした街の猥雑な雰囲気は、主人公の暮らしていた村の素朴な風情ともよく対比され、 冒頭とラストの自然光にあふれた故郷のノスタルジックな情景を引き立てる。  故郷を再訪した主人公を、地元の男性が黙って案内する。通りの向うから現れる女性たち。  再会した実母と妹の奥ゆかしい表情が涙を誘う。そして抱き合う彼らを周囲の人々が笑顔で祝福するシーンもただただ美しい。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-04-12 20:49:47)
93.  夜は短し歩けよ乙女 《ネタバレ》 
暴風に押し流されそうになりながらも歩くヒロインの動画や、詭弁踊りのパースを活かした動画など、図柄がシンプルな分 アニメーションならではの奔放でユニークな動きで見せるカットもそこここにあり、 古本市での怒涛の長広舌などダイアログのリズムで引き込ませる箇所もあるが、 一方ではミュージカル仕立てのシーンは平板な実写的構図で失速したりもする。  上野昴志氏が書くように、京都の香りが不在だし、喉を鳴らしてゴクンのワンパターンなアニメーションだけで 酒の美味さを伝えようなどとは虫が良すぎる。
[映画館(邦画)] 5点(2017-04-09 23:58:29)
94.  ムーンライト 《ネタバレ》 
巻頭で波音が響いてきたかと思う間もなく、カーステレオからの音楽がそれに被さる。それはいいとして、 ラスト近くの二人のツーショットでも波音が静かに二人を包んで響いているところに、劇伴を重ねてしまう。 ダイナーでジュークボックスの曲を台詞の代弁として使っているのも直截すぎてかなり野暮ったい。  そこは作品のスタイルからして、二人が共有するメロディの慎ましい追憶であるべきではなかろうか。  随所にブルーを配置した色彩の設計は終始一貫していて統一感がある。 再会した二人の夜、湯を沸かすためのガスコンロが点火され、青い炎がふっと燃え上がる。そのような細部にも色彩が活かされている。  廃屋の窓を開けてくれたマハーシャラ・アリ。レゲエ男への復讐の意を決して自らドアを開け放ちつつ突き進む主人公。 そして彼を受け入れるガラス張りのダイナー、そのドアの呼び鈴のアクセントと、ドアのモチーフも充実である。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-04-07 01:20:05)
95.  ドント・ブリーズ 《ネタバレ》 
夜の一軒家を主な舞台とすることで、屋内の構造も全面的に披露される訳ではない。 いずれのショットも黒い闇の領域が大きくとられ、それが複数にカラーリングされた限定的な照明効果と共に追うものと追われる者の関係を 立体的に浮かび上がらせる。 闇の中にスポット的に当てられるライティングは次第に傷を負い消耗していく若者らの表情の痛々しさをより強調し、 しかるべき伏線となる小道具に対し要所要所で効率的に視線を誘導する。  天窓に入った亀裂が小さく音をたてていく、硬質な物質感と音のサスペンス。 引きのショットで二つのシルエットが組んづ解れつ格闘する様も、人間を素手で連打する打擲音の地味な生々しさと共に真に迫る。  二転三転と考えられた後半のサスペンス釣瓶打ちもいい。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2017-04-04 14:34:16)
96.  暗黒女子 《ネタバレ》 
五人が順々に小説を朗読していく形式ということで、画面は単にあらすじを絵解きしてゆくだけという印象を強くする。 虚仮脅し的どんでん返しを主眼とした作為臭の強い物語ゆえに、どのキャラクターも空虚なパズルのピースにしか感じられない。 仮に女優をそれぞれ入れ替えたとしても、さして不都合はないかも知れない。
[映画館(邦画)] 3点(2017-04-02 21:51:20)
97.  ジャッキー ファーストレディ 最後の使命 《ネタバレ》 
ナタリー・ポートマンの特に横顔を中心としたクロースアップが強調されるが、一本調子の印象。表情芝居に頼り過ぎか。  エイジング処理によるホワイトハウス案内番組の再現シーン、取材インタビュー、狙撃事件後の顛末などが交錯していく構成だが、 彼女の人物像が明瞭に浮かび上がるところまではいっていない。  ナイーヴな側面と、気丈な側面と、そして煙草をふかしながらの強かな表情と。一筋縄ではいかない彼女の多面性が表現されているからでもある。  彼女はこの後、ギリシャの富豪と再婚し、浪費の限りを尽くしたそうな。
[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2017-03-31 23:57:21)
98.  サクラダリセット 前篇 《ネタバレ》 
そもそも原作自体が恐らくは映画向きではないのだろう。申し訳程度に砂浜や滝や防波堤が登場するが、それ以外のロケーションも美術も貧相だ。 特殊能力は注視したり、肩に手を置いたりの省エネモードで絵的に面白みが無い。背景を暈した顔面アップ多用による状況解説で手一杯なのだろう。 この調子で前後編にしようというのだから、相当なローコストオペレーションである。  どこやらの施設前の門前で四人がやりとりするのだが、引きで撮れない事情があるのだろう。彼らがどういう位置関係で対峙しているのかも判然としない。  白いカーテンや、エイジングしたフィルム感覚のショットなどは相変わらずだが、『半分の月が~』の後がどうもパッとしない深川栄洋である。  たとえ突飛な設定であっても、そこから普遍的なエモーションを掬い上げることは出来るはずだが、その拠り所すら見いだせない。
[映画館(邦画)] 3点(2017-03-29 22:00:25)
99.  パッセンジャー(2016) 《ネタバレ》 
主要なキャラクターは若干4名。そういう意味では経済的なのかも知れないが、その分船内の美術のスケールと豪華さによって 見る楽しさが持続する。それでもドラマをほぼ二人だけで見事に牽引するのだからどちらも大したものである。 中盤までは、ジェニファー・ローレンスを除く二名と観客が秘密を知っている、その事がサスペンスを生み、 後半は二人の愛憎の劇とスペクタクルで魅せていく。 命綱を使った救出劇は『オデッセイ』には及ばなかったか。
[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2017-03-26 21:59:54)
100.  PとJK 《ネタバレ》 
上り坂気味の歩道を駆け上がってくるヒロインをカメラが追っていくと、小高い斜面を背景にした路面電車の乗降口があり、ドンピシャのタイミングで 電車がやってくる。 ラストで『Marry You』が流れるなかミニパトが走り去っていくクレーンショットも同様で、 路面電車の発車に合わせたタイミングから逆算して俳優らがディレクティングされているのは間違いない。 特にそのラストは学園廊下から校門前までの長回しミュージカルシーンを通じての逆算と車止めだから相当入念な準備とリハーサルがされたはずであり、 現在の映画はこうした部分に対してもっと評価を得るべきだろう。  バットやナイフを振り回す危険なアクションシーンも含めてだが、極力引きのショットで撮られていることで、街の景観、特に坂道などもよく活きている。 下校する土屋太鳳と高杉真宙が握手する下校道の、並木がざわざわとなるロングショットの風情。 学園祭の体育館にカメラが入ると一気にクレーンアップしてブラスバンド部の見事な演奏と立体的なパフォーマンスの壮観を映し出す外連。 (学園祭の風景は『ストロボエッジ』ともかぶる。) 函館の夜空に舞い上がるスカイランタンの灯りの美しさ。  そして窓ガラスの用法が実に的確だ。それが原作由来なのかどうかは知らないが、その用法は正しく映画的である。 特に二人が微妙にすれ違うシーンに効果的に現れる。窓外からのショットで、画面中央は縦の窓枠で分割されている。 その右手に土屋。左手側に亀梨和也がフレームインしてくる。土屋側には割れた窓ガラスを土屋が補修した跡。 二人が仲直りするとともにカメラが緩やかに右手に移動して二人を一つの窓枠内に収めていくという趣向だ。 あるいは、校庭外に止められた亀梨の白い車の前席部。わがかまりを抱えて気まずい二人はドアウィンドウの仕切りの前後に分断されている、という具合。 そして土屋一家のダイニングの広い見晴らし窓は、彼らの度量の広さと開放的な人柄を象徴するだろう。 ラストの礼拝堂は俯瞰ショットの時点でその黄金色のステンドグラスが後により印象的に使われるだろうことが簡単に予想できるが、 果たしてその美しいグラデーションは大団円のツーショットの背景として見事に決まる。 それはもうダグラス・サークばりと云ってもよい。  二人の家族、友人らまでを過不足なく含めてドラマを作っているところも、この手の作品の中では好感が持てる所以だ。
[映画館(邦画)] 7点(2017-03-26 21:09:40)
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