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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1884
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1021.  カリフォルニア・ダウン 《ネタバレ》 
アメリカ西海岸を中心にマグニチュード9.5の大地震が発生。各地に甚大な被害が出る中、主人公のレスキュー隊員・レイが家族を救うために大活躍する姿を描いた大災害パニック・ムービー。こういういかにもベタベタなディザスターものって、映像6割・人間ドラマ4割くらいがちょうどいいバランス配分だと思うのですが、本作はそのバランスがかなり悪いような印象を持ってしまいました。まあいかにもお金掛かってそうな迫力満点の映像は充分鑑賞に耐えうるレベルだとは思うのですが、いかんせん人間ドラマがあまりにもお粗末。こういう頭空っぽにして観るべきエンタメ映画でも、最低限押さえておかなければいけないツボっていうのがやっぱりあると思うんです。でも、本作ではこのツボをことごとく外しているから、一向に面白くないんですよね、これが。以下、この映画の駄目な点を思いつくままに挙げてみました。①主人公である父親と娘の仲が最初からかなりうまくいっている。気難しい年頃の娘と頑固な父親が最初はいがみ合っていたけれど、困難を乗り越えるうちに絆を取り戻すというお話にした方が盛り上がると思うのになんでこんなのっぺりとした展開にしちゃったんでしょう?②別居中の妻の現在交際中の男が、あり得ないほどの大金持ちでリアリティ皆無。大都会に高層ビルを幾つも持つ大富豪が、多少美人で巨乳とはいえ、なんで子供つきで旦那つきのオバハンをいこうと思ったのでしょう?普通、もっと若くてきれいなピチピチギャルをいくでしょうに。③けっこう重要な役どころである地震学者が「地震が来るぞ!!」と警告するだけの役割でしかなく、ドラマの中でほとんど意味をなしていない。きっと、こういうディザスタームービーは群像劇にしなきゃいけないという監督の固定観念があって、だから群像劇にしたいがために無理やり作り上げた人物としか思えないんですよね。④主人公をはじめとする全キャラクターに全く魅力がない。特に娘を助けることになる兄弟の弟なんか、ほとんど居る意味がありません。⑤レスキュー隊員である主人公が大災害を目の前にして、家族を最優先して職場放棄するばかりか先々で窃盗行為を繰り返す。この点に関しては改めて言うまでもないでしょう。結論。映像はそこそこ迫力があったけど、肝心のドラマ部分がこれではね~。ぎりぎり暇潰しにはなるかなぁってくらいの凡作でありました。4点。
[DVD(字幕)] 4点(2016-10-09 23:56:40)
1022.  シェフ 三ツ星フードトラック始めました 《ネタバレ》 
街のこじゃれたフランス料理店で長年シェフをしていた主人公が、ツイッターで問題を起こしたことが原因でオーナーと揉め仕事を首になるものの、仕方なしに始めたフードトラックが評判となり見事再起を果たす映画。それ以上でもそれ以下でもありません。いくらシンプルイズベストと言ってもさすがにこれは捻りがなさ過ぎるような気がします。とにかくストーリーが一本調子なうえに容易に先が読めるため、僕は途中でだれてしまいました。小食な自分には作中で取り上げられる料理にも特段魅力を感じず……。全編に使われているラテン・ミュージックもあまりにも陽気過ぎて自分には合いませんでした。特に、僕はこういう「出てくるキャラクターが基本的に善人ばかりで、なんだかんだあったとしても最後は誰も彼も皆ハッピーになって終わる」ような映画は嫌いです。豪華な役者陣競演ということで今回観てみたのだけど、どうやら自分には合わなかったみたい。これは完全に好みの問題なので如何ともしがたい。すんません、4点で(ジョン・ファブロー監督、これを読んで殴り込みに来ないでね笑)。
[DVD(字幕)] 4点(2016-08-29 22:19:36)
1023.  はじまりのうた 《ネタバレ》 
これは新曲だからまだ荒い部分もあるけれど…。都会で独りぼっちだと感じているあなたへ――。妻と離婚し、都会の片隅で酒浸りの毎日を過ごす音楽プロデューサー、ダン。かつてヒットメーカーとして、数々のアーティストを発掘し育て上げた彼もいまや会社のお荷物扱い。元妻からも邪険な扱いを受け、娘との関係もうまくいかず、ますます酒の量も増えていた。そんなある日、追討ちをかけるように会社からクビを宣告されるのだった。自暴自棄となり様々なバーをハシゴし酔い潰れてしまった彼は、とある酒場でたまたま一人の若い女性が歌う曲を聞き、まるで雷に打たれたような衝撃を受ける――。曲を披露した女性の名は、グレタ。彼女も長年連れ添ったアーティストの彼に浮気されフラれたばかりだった。友人の家に居候しながら、元彼との思い出がたくさん詰まった写真や動画を見ては溜息ばかり吐くようなどうしようもない日々。大都会ニューヨークで、そんな人生の袋小路に迷い込んでいた2人は、音楽で自分の人生や業界を変えようと意気投合するのだった。次の日、2人は画期的なアイデアを思いつく。それは全ての曲を路上でゲリラ録音すると言う奇抜なものだった。バンドのメンバーを集め、NYの様々な街並みで歌い始めた彼女たちは、少しずつ世界を変えていく……。冒頭、何の説明もなされないままそんな2人が音楽を通じて出逢うシーンを描き、そこから時系列をバラバラにしてお互いの息詰まった生活を交互に描いていくトコロまでは、抜群の編集センスや音楽的な趣味の良さもあって素直に面白く見ることが出来ました。NYという大都会で孤独を抱えている男女が出逢い、音楽を武器に自らの人生を変えていくなんて、まあベタだけどこれはこれでアリかもね、なんて。だけど……、彼らがそこから路上ライブをするために奔走し始めたあたりから僕のテンションはどんどん下がってゆくのでした。いやいやいや、なんなんですか、この薄っぺらい展開は!!落ちぶれていたはずの登場人物たちがいつの間にか立ち直ってゆき、大した苦労もないままお洒落なニューヨーカーとなって成功していくってなんですのん!!正直、自分はうんざりしちゃいました。たとえ性格が捻じ曲がってると言われようが、たとえひがみ根性が半端ないと言われようが、僕はこういう「本当の悪人は誰も出てこず、みんながみんな音楽を通じてハッピーになって、誰もが気分爽快に観終えることが出来るようなリア充礼讃映画」は嫌いです。以上。これはもう完全に好みの問題なのでいかんともしがたい。
[DVD(字幕)] 4点(2016-07-30 23:46:38)(良:1票)
1024.  ラスト・リベンジ 《ネタバレ》 
バニールはまだ生きている!テロリストの元幹部である奴は数々の殺人や誘拐に関わり、観光バス爆破事件では多くの子供たちまで犠牲にしたんだ。なのに、病気だからと言ってほっとくんですか?野放しにしておくことはCIAや政府の方針に反するはずだ――。かつて対テロ工作員として国際的に活躍していたものの、いまや認知症を患いCIAのお荷物となってしまったエヴァン・レイク。もはや引退を余儀なくされそうになっている彼に、ある情報が舞い込んでくる。22年前、彼が逮捕寸前まで追い詰めたものの直前で取り逃がししてしまった大物テロリスト、バニールが深刻な病を患いケニアに潜伏しているというのだ。すぐさま上司に報告したレイクだったが、彼の訴えは「もうすぐ病気で死ぬ男に関わっている時間はない」と無下に却下されるのだった。どうしても過去と決着をつけたかったレイクは、独自に捜査を開始する。自分を慕ってくる若手スパイと共に、情報を求めてルーマニアへと向かった彼だったが、認知症の進行により徐々に意識が朦朧としてくるのだった……。病を抱えながらも因縁の相手を追って世界を駆け巡る孤独な老スパイを描いたポリティカル・アクション。いまやB級映画の代名詞とも言えるニコラス・ケイジ主演ということで相当ハードルを下げて観始めたのですが、案の定、その下がりに下がった僕のハードルのさらに下を行く完成度の低さでしたね、これ。何が駄目かって、とにかくストーリーの根幹をなす大事な部分にいちいち突っ込みどころ満載な点。たとえば、①何故、主人公はそのバニールというテロリストにそれほどまでに執着するのか?恋人や同僚を殺されたという明確な理由があればこそサスペンスが盛り上がるというのに、昔取り逃がしちゃったからという理由だけではさすがに乗り切れない②主人公を慕う若手工作員がどうして職を賭けてまで彼に同行するのか?先輩として尊敬してるからだけではさすがにちょっと、ねえ…(笑)③主人公が認知症で何度も意識が混濁するという設定が一切活かされていない。本作において、これは致命的な欠点と言っていいでしょう。他にも、ケニアに入国するのに初対面の医師に成りすましたり(付け髭とグラサンだけでOKってそんなアホな…笑)、ようやく念願のバニールと対面できたのに何故か殺しも捕まえもせずにその場を立ち去ったり(後日、彼の部下に襲撃されてやっぱり殺しに行くって、じゃあ最初に殺しとけよー!笑)、そういう細かい部分にも荒さが目立ち、とてもじゃないけど楽しめなかったです。まあ、よくも悪くもニコケイブランドの作品ってことで。
[DVD(字幕)] 4点(2016-07-25 23:00:13)
1025.  6才のボクが、大人になるまで。 《ネタバレ》 
『6才のボクが、大人になるまで。』を、同じ俳優が同じ役柄を演じ続け、12年もの長きにわたって撮り続けて完成させたファミリー・ドラマ。ぶっちゃけ、それ以上でもそれ以下でもありません。うーん、なんだろうなあ。巷では評判がいいみたいですけど、面白いですか、これ。確かに、相当な困難と労力を駆使して完成させた作品であることは僕も認めるところなのですが、肝心のドラマ部分がなんとも退屈。映画の良さって、このような何処にでも居るような平凡な人々の何処にでもあるような平凡な日常を如何に人々の興味を惹き、かつ面白く見せるかが一つのポイントになると思うのです。が、本作は大して面白くもないお話をただ時系列順にだらだらと垂れ流しているだけで、もうつまらないったらありゃしない。例えるなら、あんまりよく知らない家族のどうでもいいようなホームビデオを延々と見せられたようなもので(しかも2時間半!)、僕は途中から眠気と戦いながらの鑑賞となってしまいました。アル中夫のDVや実父の再婚など、「お」と思わせるようなエピソードもたくさん出てくるのですが、それらがその後どうなったのかはほったらかしのまま。いやいや、アル中男の元に残してきたあの義理の兄妹はどうなってん!せめて、あのロクデナシの父親から離れることが出来たかどうかくらいは知らせてくださいって。そういうエピソードの投げっ放しがたくさんあって、僕は最後までずっとモヤモヤしっぱなしでした。これはやはり脚本などはなからなく、年に数回俳優のスケジュールに合わせ行き当たりばったりで撮ったのであろう本作の弱みと言っていい。どうやら僕はこの監督の作風とは合わないみたいです。この作品を創るのに使われただろう労力に、4点。
[DVD(字幕)] 4点(2016-07-04 23:14:48)
1026.  ホーンズ 容疑者と告白の角 《ネタバレ》 
あまりのバカバカしさに、俺の頭からも角が生えそうだーー!!
[DVD(字幕)] 4点(2016-05-22 20:20:58)
1027.  ワイルドカード(2014) 《ネタバレ》 
ラスベガス、酒、ギャンブル、崖っぷちの男と女、依存症、ハゲ…。とくれば、映画好きなら誰しもニコラス・ケイジがアカデミー賞を受賞した哀切な大人のラブストーリー『リービング・ラスベガス』を思い出すのですが(あ、ハゲは余分か笑)、ジェイソン・ステイサムが主演をつとめたこちらはあくまでエンタメ・アクション作品。でも、なんだかとっっっても中途半端な作品でありました。娯楽作品としてすっきり爽快に観終えたかったのに、ステイサム演じるこちらのハゲはなんだかどうでもいいことでうだうだ悩んでみたり、かと思えば急にマフィア相手に大立ち回りを演じてみたり、ブラックジャックで大勝したかと思えば、結局負けて酒飲んで暴れたり、元恋人からのお願いを無下に断ったかと思えば、やっぱり助けてみたり…。「あんた、結局何がしたいねん!!」と終始苛々しっぱなしでした。ほとんど観る価値のない凡作と言うしかありません。4点。
[DVD(字幕)] 4点(2016-05-14 22:33:10)
1028.  リピーテッド 《ネタバレ》 
「私の名はクリスティーン。今夜も私が眠りにつくと今日の記憶は消えてしまう。そう、1日の全てを忘れてしまうの。朝、目覚めると頭の中は若いころの私。そう、この映像をいま観ているだろうあなたのことよ、クリスティーン」――。その日、ベッドの中で目を覚ましたクリスティーンは見知らぬ中年男性の腕に抱かれていた。鏡を見るとすっかり歳を取った自分の顔。男はそんな彼女に「戸惑うのも無理はない。僕は君の夫だ。君は10年前に事故に遭い、眠りに就くとその日の記憶を全て失ってしまう障害を負ってしまったんだ」と告げるのだった。戸惑いつつも、これから会社へと向かうという夫を見送り、過去を知ろうとアルバムを見直していた彼女の携帯に電話が掛かってくる。電話の相手は精神科医、夫に内緒で自分のカウンセリングをしていると言うのだった。その証拠に、クローゼットの靴箱の中に隠してあるカメラの映像を見ろと言う。そこには、昨日眠りに就いて記憶を失う前の自分が、今の自分に向けて残したメッセージが収められていたのだった……。果たして夫を名乗る男は本当に彼女の夫なのか?どうして彼女は眠ると記憶を失う身体となってしまったのか?精神科医を名乗る男は本当に彼女の味方なのか?本作は、記憶が一日しかもたないある女性とその過去をミステリアスに描いたサイコロジカルなサスペンスだ。リドリー・スコットが製作をつとめ、ニコール・キッドマンやコリン・ファースとなかなか豪華な役者陣が共演ということで、期待して今回鑑賞してみた。ところがこれがなんとも残念な出来で、僕は正直がっかりしてしまった。何が駄目かって、まずこの眠ってしまうと記憶がリセットされるという主人公の設定が単なる思い付きの域を出ず、物語に全く活かされていないところだろう。サスペンスを盛り上げるのにこんな素晴らしい設定があるにも関わらず、どうしてここまでのっぺりとした展開になってしまったのか。恐らくそれは、N・キッドマン演じるこの主人公が意外なほどあっさり現実を受け入れ納得してしまうところだろう。切迫感が微塵もなく、一切感情移入できない。サスペンスとして、これは致命的な欠点というほかない。最後に明かされる真相もかなり無理のある――というより殆ど破綻してしまっている点など、もはや目も当てられない。結論を言うと、ほとんど観る価値のない凡作だった。設定自体は面白いものだっただけに残念だ。
[DVD(字幕)] 4点(2016-05-06 22:30:59)
1029.  アナーキー(2014) 《ネタバレ》 
シェイクスピアの古典的舞台劇を現代のアメリカに置き換えて描いたバイオレンス・アクション。イーサン・ホークやエド・ハリスなど、実力派の役者たちが熱演しております。とはいえ、こういうスタイルの映画って昔からけっこう創られてきましたが、ほんの一部を除いて成功した例は少ない。本作も見事なまでに、その試みは失敗しております。まず、登場人物たちがあり得ないような再会や出会いを繰り返す。こういうご都合主義的展開って場面転換の少ない舞台劇だと自然に観ていられるのですが、さすがに映画としてそのまま描かれると「いやいやいや。そんなんあり得へんやん!!」といちいち突っ込んじゃって、とてもじゃないけど作品世界に入っていくことが出来ませんでした。そして、時代掛かった大仰で大袈裟なセリフの数々。まあワザとやっているのは分かるのだけど、観ているこちらとしてはただ違和感だけが先行しちゃって最後まで何だかとっっっても居心地悪かったです。これで、バズ・ラーマン監督が過去に同じスタイルで製作した『ロミオ&ジュリエット』のように、抜群の映像&音楽センスが冴え渡っていれば良かったのだけど、はっきり言って本作はどちらも凡庸極まりない。監督は、過去に同じくイーサン・ホーク主演で『ハムレット』を映画化しているみたいで、僕は未見なんだけど調べてみたらこちらもなかなか評判悪いみたい(笑)。うーん、この監督はどうしてそんなにシェイクスピアに拘るんですかね~。けっこう豪華な役者陣の競演に惹かれてこの度鑑賞してみましたが、残念ながら僕にとってはほとんど観る価値のない凡作としか思えませんでした。
[DVD(字幕)] 4点(2016-04-02 18:31:54)
1030.  パーフェクト・プラン 《ネタバレ》 
俺たち、ずっと真面目に生きてきてそれで何を手に入れた?答えは、何もだ。この金はそんな俺たちに対する贈り物だ。確かに君の言うとおり、この金はもしかしたら汚いものかも知れない。でも、金は悪くない。問題なのは、人がそれをどう使うかだ――。アメリカで夢破れ、妻とともにロンドンへと帰ってきた造園設計士トム。だが、現実は何処までも厳しく、生活は一向に上向かないばかりか、妻とは不妊のせいでギクシャクし、さらには母が遺してくれた唯一の財産である実家も来週までに金を払わなければ差押えられてしまうことに。そんな折、トムは少しでも生活の足しにしようと間借りさせていた地下室でそこの住人が薬の過剰摂取で死んでいるのを発見する。単なる麻薬中毒者の孤独死、警察はすぐに捜査を終了しさっさと帰ってゆく。ところが、残された部屋を掃除している最中、トムは屋根裏から大金が入ったバッグを見つけてしまうのだった。総額22万ポンド。なんとしてでも生活を立て直したかったトムは、思わず窓枠の隙間にそれを隠してしまう。だが、彼は知らなかった。その金は、麻薬組織の取引現場から強奪された危険な金であることを……。生活に困窮した夫婦がある日発見した危ない大金、それを巡って繰り広げられる麻薬組織や犯罪グループ、汚職警官たちの駆け引きを濃厚に描いたクライム・サスペンス。なんだけど、これがこれまで散々作られてきた同ジャンル作品の見事なまでの焼き直しに過ぎませんでした。もう何処かで見たようなストーリーに何処かで見たような設定、何処かで見たようなキャラクターたちに何処かで見たようなアクション・シーンの雨あられ。別に、これで面白ければ娯楽映画として充分アリなんだけど、本作はびっくりするぐらいお話のテンポが悪く、出てくる登場人物も根暗でウジウジしたちっとも魅力を感じさせない人たちばかりで、もう途中から眠気と戦いながらの鑑賞となってしまいました。それに脚本上の粗も多すぎ!特に悪役。多くの汚職警官に金を払って犯罪を繰り返しているマフィアのボスなのに、主人公のところに部下一人を引き連れてわざわざやって来るってどんなけ警戒心ないねん!しかもど素人の主人公に反撃されて呆気なく怪我させられちゃうって、お間抜けにもほどがある。挙句、何故か最後は主人公の実家に麻薬組織やマフィアのボスがのこのこやってくるのだけど、どちらもやはり部下は一人だけ…、んで何度も強調しますけどど素人の主人公夫婦に電動クギ打ち機や電ノコで呆気なくぼこぼこにされるって…、お間抜けにもほどがあるって!!このチープ感たるやもはや目も当てられない。ま、ぎりぎり暇潰しにはなるかなぁってくらいの凡作でありました。
[DVD(字幕)] 4点(2016-02-28 23:31:56)
1031.  思い出のマーニー 《ネタバレ》 
すいません、正直に言わせてください。びっくりするくらいつまらなかったです、これ。何が駄目かって、「登場人物がそろいもそろってほとんど魅力がない」、これに尽きる。特に主人公アンナが自己憐憫にまみれた非常にネガティヴな性格で、観客からしてみればはっきり言ってどうでもいいつまらないこと(継母が自分を育てるために行政からお金を貰ってたなんて極めて普通のことじゃないですか!)でウジウジクヨクヨ悩んでいるものだから、観ていてとても苛々させられます。別にいいんですよ、主人公がそんな性格であっても。でもね、物語として多くの人の心を捉えたいのであればそれなりの演出ってものが必要になると自分は思うのです。本作においてその役割を担うのはやはりマーニーでしょう。主人公に魅力がないのであれば、もっとこのキャラクターの個性でもって観客の心を摑むべきだったのに、彼女もまあステレオタイプのいかにもな不思議系お嬢様キャラで魅力なんて欠片もありません。そうかと思えば、主人公アンナが迷い込むことになる夢幻の世界がいかにもジブリアニメらしいファンタジックなものだったかというと、それもない。もしこれが宮崎駿監督や高畑勲監督の作品なら、アニメという表現を最大限活かして、そんな日常の裏側に潜むもう一つの世界をいかにも彼ららしい夢溢れるファンタジーとして描いただろうに、本作の凡庸ぶりは監督の才能の差なのか。それとも旧世代からの脱却を図ろうとして見事に失敗したパターンか。どちらにしろ、最後まで大して面白くもない陰気なお話が延々と続く退屈極まりない作品でありました。ただ、一点、僕の印象に残ったのは、主人公アンナとマーニーとのなんだか百合っぽい怪しい関係性。もっとこの部分を活かして、思春期少女の今にも壊れてしまいそうな危うげな世界をもっとダークにもっと濃密にそして淫靡に描き出していればもっと見られた作品になったかも知れないが、ジブリならそれも無理か。二大巨匠が一線を退いてしまったいま、曲がり角を迎えつつあるスタジオ・ジブリを象徴するような作品でありました。
[DVD(字幕)] 4点(2016-01-06 23:46:13)
1032.  インヒアレント・ヴァイス 《ネタバレ》 
トマス・ピンチョン――。それは現代アメリカ文学を代表する作家であり、何度もノーベル文学賞の候補となりながらも、その極度の偏執的な性格のせいでプロフィール完全非公開、誰からのインタビューも受けず高名な文学賞授賞式にも一切出席せず、顔写真すら公表していない孤高の覆面作家だ。そして代表作――寡作なので、何十年という作家生活の中でもその全体の作品数は数えるほどしかないのだが――と呼べる幾つかの作品もその経歴以上に難解で前衛的で多くの謎に満ちていることでも知られている。本作はそんな孤高の作家の代表作を、これまた現代ハリウッドでも特異な位置に居るポール・トーマス・アンダーソン監督が、豪華キャストを揃えて映画化したものだ。観終わってすぐの率直な感想を述べるならば、「凡庸」。この一言に尽きるだろう。ピンチョンの作風を言い表すとき、よく〝パラノイア(偏執狂)〟と表現されるほど徹底的な独自性と有無を言わさぬ破壊力に満ちているというのに、ポール・トーマス・アンダーソンともあろう者がこのような凡庸な出来で満足するとはどうしたことだろう。ただただ思わせぶりで大して面白くもない映像が延々と続き、正直、僕は最後まで観るのが苦痛で苦痛で仕方なかった。原作のことを前提に考えるならば、もっとぶっ壊れていてしかるべき!もっとエキセントリックでアナーキーな内容を追求してこそ、これまで映像化は不可能と言われ続けてきたピンチョンの原作を映画化したと初めて言えるのに、これでは到底認められない。たとえばテリー・ギリアムの作品に『ラスベガスをやっつけろ』というのがあったが、あれも映像化は不可能と言われた原作を映画化したこともあって完成度は必ずしも高くはないのだが、それでも他の追随を許さない圧倒的なオリジナリティを構築した監督のその気概に僕は震えたものだ。対して本作のこの凡庸ぶり。かつて『パンチ・ドランク・ラブ』という怪作を撮った彼がピンチョンの『LAヴァイス』を映画化したということで、かなり人を選ぶぶっ飛んだ内容を期待していた僕としてはかなり残念な作品であった。
[DVD(字幕)] 4点(2015-12-28 21:52:21)(良:1票)
1033.  グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札 《ネタバレ》 
王族との結婚を夢見る人々は、その本当の意味を分かっていない――。ハリウッドで名実ともにトップクラスの人気を誇っていた名女優、グレース・ケリー。モナコ公国の王子と恋に落ちた彼女は、多くのファンから惜しまれつつも引退し、伝統と外聞をもっとも重んじる王族の一員となったのだった。本作は、そんな煌びやかな女優の世界から権謀術数渦巻く政治の世界へと身を投じた彼女の苦難に満ちた半生を描いた伝記映画だ。というわけで、グレース・ケリーというもはや伝説と化した人気女優役をこれまた現代ハリウッドでトップクラスの地位にいる二コール・キッドマンが演じたということもあり、なかなか興味深いものを感じてこの度鑑賞してみました。観想は……、いやー、これがもう見事なまでに底の浅ーーい凡作でありました。駄目な伝記映画の典型的な例が見事なまでに揃っていて、もう目も当てられません。駄目な点①史実として起こったことをただ時系列順に並べただけで映画として観客に伝えたいテーマがまったく絞られていない。グレース・ケリーという一人の女性の人生とはいったいなんであったのか。優れた伝記映画は、彼女の人生の本当の意義を観客に分かりやすく伝えるための明確なテーマが強固としてあるのだけど、本作にはそれがいっさいありませんでした。これじゃ事実を再現しただけの映像を単に羅列しただけに過ぎません。駄目な点②主人公の人生の転機となる重大な選択に説得力がいっさいない。本作でいえば、グレースがヒッチコックの新作映画への主演を諦め公妃としてそして母としてモナコに仕えることを決意するシーンがそれにあたるのですが、それがほとんど葛藤もないままにあっさり心変わりするものだから観客としては「え、そんな簡単に決めちゃうん?」と興醒めすること半端ない。駄目な点③物語のクライマックスとなる主人公の最後の演説の言葉がまったく心に響かない。彼女の苦悩がほとんど描かれていないのに、結論が「愛が私を強くしたのです!」って…。思わずずっこけそうになっちゃいました(笑)。という訳で、どこからどう見ても完全に凡作です。お年を召しても相変わらずお美しいニコール・キッドマンの美貌に免じて+1点。
[DVD(字幕)] 4点(2015-10-31 20:47:54)
1034.  EVA エヴァ(2011) 《ネタバレ》 
「目を閉じたら何が見える?」――。そう遠くない近未来。雪深いスペインの地方都市にアレックスという名のロボット工学者がやってくる。その街には最先端のロボット工学を集中的に研究する施設があり、さまざまなロボットと人間がともに暮らしていた。アレックスは、さっそくこの街でとある研究へと取り掛かる。それは人工知能を有し、自らの感情によって動く子供型ロボットを完成させるというものだった。モデルとなるべき子供を求めて街を彷徨っていたアレックスは、そこでエヴァと名乗る個性的な少女と出会う。大人たちの常識になどまったく捉われず、自由奔放に生きるそんな可憐な少女に、次第に心惹かれていくアレックス。自宅の地下にある誰も居ない研究室へとエヴァを招きいれたアレックスは、彼女をモデルにして究極の少女型ロボットを創ろうと試みるのだったが……。エヴァという可憐な少女の姿をしたアンドロイド、彼女を巡ってさまざまな研究者たちの思惑が入り乱れるSFドラマ。とにかくストーリーが一本調子過ぎて、途中でだれてしまうのが本作の最大の欠点ですね。人型ロボットを創ろうとする主人公とモデルとなる少女との交流が物語の中心となるのですが、これが大して面白くもないのに延々と続き、さすがに途中で「とっととロボット完成させろよ!!」と僕はキレそうになりました。主人公がかつて街を去ることになった理由が、兄と一人の女性を巡る三角関係にあるらしいことを匂わせる展開もあるのですが、これも匂わせる程度で曖昧なまま。この設定を活かして、過去と現代を交錯してみせるとかの工夫があればまだ見れたものになっただろうに、最後まで特に心惹かれることもなくひたすら単調な展開でございました。せっかく奔放な美しい少女に翻弄される孤独な中年男性という魅力的な設定を扱っているのに、それを全然活かせていないのが凄く勿体ない。もっとこの淫靡な世界観を全面的に追求していたら、もしかするとSFロリ映画という新たなジャンルを作ったエポックメイキングな作品になりえたかもしれないのにね。残念!物語の鍵となるエヴァちゃんが僕のロリ心をいい感じで突いてくるなかなかの美少女ちゃんだった(泡風呂の中でお母ちゃんに髪を洗われてるシーンなんて、「もうちょっと肩をあげてくれ~」と思わずエキサイトしちゃいました!)のと冒頭のガラス細工のような人口頭脳作成シーンにちょっぴりセンスを感じたので+1点。それ以外は、完全に凡作です。
[DVD(字幕)] 4点(2015-10-19 09:19:26)
1035.  スパイラル ~危険な関係~ 《ネタバレ》 
美しい妻と最愛の息子にも恵まれ、一見幸せそうに暮らす産婦人科医ジェフ。だが内実は、もう随分と前から妻とはセックスレス状態、夜な夜なネットでエロ動画を盗み見ては一人で処理している。自慢の庭も夜中に現れるアライグマに荒らされ、隣で独り暮らしをしている変わり者の女性との関係にも悩まさ、積み重なったストレスはそろそろ限界に。気分転換にと、友人の妻と2人で飲みに行ったところ、彼女も夫とのセックスレスに悩んでいるという。共通の悩みに意気投合し杯を酌み交わしていたら、最初はそんな気もなかったのに、ジェフは勢いで彼女と“一線”を越えてしまうのだった。浮気とはいえ、久し振りのセックスにすっかり浮き足立つジェフ。だが、彼は知らなかった。そのことが、とんでもない負の“スパイラル”に彼を巻き込んでしまうことを――。たちまちのうちにその友人に浮気がばれると彼は大金を払うように脅され、それを偶然知った隣人の女からはストーカーされ、妻とはますます仲が悪くなり、庭を荒らすアライグマはさらにその暴挙をエスカレートさせるのだった。そんな中、ジェフは心の慰めを得ようと、ジムで知り合った腎臓病を患う黒人男性に仕事を紹介したのだったが……。トビー・マグワイアをはじめとする豪華俳優陣競演で贈るのは、そんな人生の袋小路に迷い込んでしまった1人の男の騒動をシニカルに描き出すブラック・コメディでした。まあ、やりたいことは分かるのだけど、さすがにエピソードを盛り込みすぎじゃないですか、これ。主人公ジェフに降り掛かる不幸というのが、①友人の妻との浮気がバレその友人に脅迫される②隣人の気が変な女に惚れられ執拗に言い寄られる③ジムで知り合った男は腎臓移植を受けなければあと数年しか生きられない。というどれもこれも1本の映画に出来そうなほど濃いものばかり。ストーリーが進んでいけばいくほどそのエピソードが一向に纏まっていかないというのが本作の致命傷だと僕は思います。まさに「散漫」というしかありません。それにこの監督のユーモアセンスとは合わなかったのか、僕は最後までほとんど笑えませんでした。唯一笑えたのは、最後に全てを知った妻が発する、「信じられない!こんなことが現実にありえるの?」という言葉。それはこっちのセリフだっつーの(笑)。最後のオチも後味悪いし、主人公がときたま見るアライグマの妄想もよく分かんないし、僕は本作のいい観客とはなれなかったようです。
[DVD(字幕)] 4点(2015-08-16 19:55:11)
1036.  鑑定士と顔のない依頼人 《ネタバレ》 
きっと信じてもらえないわ、オールドマンさん。実は私、人と会うのが怖いの。15歳のころからこの館の外へと出たことはないわ。それだけじゃない。館に誰か人が居る時は、私はこの隠し部屋に閉じこもるの。しっかりと鍵を掛けて…。両親が居る時だってそうだった。だから私、両親ともずっと会わずに過ごしてきた。そう、壁のこちら側にある秘密の部屋で、私は12年もの間ずっと独りで生きてきたの――。優秀な美術鑑定士であるヴァージル・オールドマンは、極度の潔癖症と偏屈な性格のせいで何十年もの間、ずっと独りで過ごしてきた孤独な男。ある日、そんな彼は両親の遺産を処分したいので鑑定してほしいという若い女性の依頼を受けるのだった。古びた館へと足を踏み入れたオールドマンは、クレアと名乗るその依頼人に会おうとするものの、彼女は一向に姿を現さない。彼女のそんな無礼な態度に次第に苛立ちを募らせるオールドマンだったが、館の壁の向こうから突然クレアが声を掛けてくるのだった。絶対に人前に姿を見せないという謎めいた彼女に、これまで一切女性と交際したことのないオールドマンの心は少しずつ掻き乱されてゆく…。孤独な初老男性と壁の向こうに隠れ住むうら若きミステリアスな女性との恋を妖艶に描き出すダーク・ラブ・ストーリー。正直に告白すると、実は何年も前に、この監督の代表作にして名作の誉れ高い『ニュー・シネマ・パラダイス』を観たのですが、僕の感性とはまったく合わないのか、何処が良くて何に感動していいのやらさっぱり分かりませんでした。「これの何処が傑作なの?」という疑問だけが心に残ったまま、以来この監督の作品はずっと避けてきたのですが、本作の世間での評判がすこぶる良かったので、「もしかしたら…」と今回鑑賞してみました。結果は…、やっっっぱり僕の感性とは全く合わなかったです(笑)。どうしてこんなにも魅力的な設定を扱ってるのに、ここまで凡庸なつくりにしてしまったのでしょう。これをもし、P・アルモドバル監督やR・ポランスキー監督が手がけたならきっと淫靡で怪しげな魅力に満ちた良作になっただろうに。だって“顔のない依頼人”とか言いながら(まあ配給会社が勝手に付けた邦題ですけど)、中盤でその肝心のクレアちゃんが早々に顔を見せちゃうばかりか、陰毛まで晒しちゃってますやん。これじゃ物語の核となるべき、彼女の妖艶さや神秘性なんて欠片もありゃしませんですって。それからは、それ程綺麗じゃないそんな彼女と偏屈じいさんとのどうでもいい恋愛論が延々と繰り広げられて、正直僕は退屈で退屈で仕方なかったです。最後のオチも容易に読めてしまう凡庸なもので、別段心に突き刺さるわけでもなく…。まあ、僕のような人間は世間では少数派なのかもしれませんが、この監督の作品はやっぱり自分とは合わないと十数年ぶりに再確認した次第であります、はい。
[DVD(字幕)] 4点(2015-07-14 16:17:53)(良:1票)
1037.  ダイバージェント 《ネタバレ》 
この街に住める私たちは幸運だ。戦争で他の街は破壊されたという。私たちの祖先は、平和を守るため5つの派閥を作った――。「博学」知識や論理を重んじる彼らはあらゆることを知っている。「平和」彼らは農作業を担当、親切で仲良しでいつも楽しそう。「高潔」正義と秩序が信条の彼らは、常に真実を語る。「勇敢」彼らは私たち市民と街を守る警察であり軍人だ。私はずっと彼らに憧れていた。私の派閥は「無欲」、簡素な暮らしと奉仕の精神を大事にする。堅物の私たちは他の派閥から信頼され、政治を任されている。そう、これから大人になろうとしている私たちは、今日人生を決める適性検査を受けることになる。自分の属する派閥が診断されるのだ。だが、私はこの時知らなかった。自分がどこにも属さない、将来体制を揺るがすとして怖れられている“ダイバージェント(異端者)”であることを…。終末戦争後の荒廃した未来社会を舞台に、そんな特異なシステムによって支配された世界で「異端者」と診断された少女の恋と成長と戦いをダイナミックに描いたSF作品。こういう設定勝負のSF映画って、どれだけその設定に説得力なりリアリティなりを持たせられるかが勝負となるものだけど、いやー、見事なまでに破綻しまくりのアホ映画でしたね、これ。敢えていちいち言わないけど、もう設定のおかしなところや突っ込み所を挙げていけば鼻血が出そうなほどいっぱい有りまくりで、僕は最後まで苦笑いの連続で顔面が引き攣りそうでした(笑)。冒頭の訓練シーンの間延び具合とか半端ないっしょ!確実にいらんシーンが30分はあったし。それに物語の重要な核となるであろう「異端者」の体制を揺るがすという謎の能力の正体も、〝洗脳薬が効かない〟だけって…、なんやねん、それーー!!他にも「え、んなあほな~!」やら「どうしてそーなるの!!」やら「お父さんとお母さん、お涙ちょーだいのために出しただけやろ!」やら「最後は、『やっぱり愛が世界を救うんだよね、うむうむ』ってナメとんのかーー、こらーー!!」と血管切れそうでした。今作といい、いまやトンデモお馬鹿映画として映画史にその名を刻むであろう某『ハ〇ガー・ゲ〇ム』といい、こういう観客にへりくだったような猿でも分かるだろ的中2病アホ映画が最近ちょっと多過ぎるような気がします。良識ある映画ファンを自任する僕としては、こんなお馬鹿映画がこれからの映画界の新たなメインストリームにならんことを祈るばかりです。
[DVD(字幕)] 4点(2015-06-09 01:47:13)(良:1票)
1038.  リーガル・マインド 裏切りの法廷 《ネタバレ》 
「そう、彼女の罪は男を見る目がなかったこと。彼女は決して殺人などという大それた罪は犯していません。当初は私も疑ってました。確かに報道の記事を読めば彼女はまさに不良少女ですが、それは警察と検察、それに真犯人が作り出した虚像に過ぎません。彼女が終身刑で投獄されたのは、警察と検察が証拠を隠蔽し重要な証言を捻じ曲げ、不当な裁判を仕組んだからなのです!彼女の悲劇は誰にでも起こりえます。私にも、そして皆さんにも」――。仕事の重圧から酒に溺れ、仕事も大事な家族をも失ってしまった、かつてのエリート弁護士ケイト。愛する娘と再会するため、彼女はなんとか立ち直ることに成功するのだった。さっそく復帰第一号の仕事として、ケイトは第一級殺人罪で終身刑となった少女レイシーの再審請求を引き受ける。当時の関係者から事情を聴き、証拠も一から調べなおしたケイトは、次第に彼女が無実であることを確信していく。酒に溺れるきっかけとなった、過去に無実の男を投獄してしまったというトラウマを克服するため、どんどんと裁判へとのめり込むケイト。だが、最愛の娘とのすれ違う日々が増え、彼女は再び酒に手を出してしまう……。嘘と真実が交錯する、一人の少女の冤罪事件を巡る裁判をケイト・ベッキンセール主演でスリリングに描いた法廷劇。まず最初に言っておきたいのは、これってレイプされそうになった不良少女が起こした殺人が、冤罪であったかもしれないという事案を巡る裁判なんでしょ。なのにどうして、その肝心の事件のいきさつを映像で見せなかったのでしょう?事件の真相なんていくらでもぼやかして、普通に映像として観客に見せることが出来たはずじゃないですか。それを冒頭、登場人物のセリフだけで早口で説明されてもさっぱり頭に入ってきませんって。物語の重要な核となる事件がそんな感じなので、肝心の法廷劇がいまいち盛り上がりに欠けるんですよね~、残念なことに。それに、主人公によって冤罪で投獄された男が忍び寄ってきたり、裁判長がケイトに色目を使い性的関係を迫ってくるだとか、ちょっとエピソードを盛り込みすぎで、僕はストーリーに散漫な印象も受けてしまいました。K・ベッキンセールの弁護士役がなかなかさまになっていただけに残念です。
[DVD(字幕)] 4点(2015-06-07 21:54:51)
1039.  トランセンデンス(2014) 《ネタバレ》 
優秀な科学者として、研究施設で最先端の人工知能(AI)の開発に携わるウィル・キャスター博士。ある日、彼はそんな科学技術の極端なまでの発展に警鐘を鳴らすテロ組織に銃撃されてしまう。幸い軽症で済んだものの、銃弾には放射性物質ポロニウムが染みこませてあったのだった。放射能中毒に陥り、余命僅かとなってしまったキャスター博士は、愛する妻と別れたくないあまり、研究中のAIへと自分の意識を全てアップロードしてしまう。肉体的な死を迎えた彼だったが、その意識はネット上で永遠の命を得ることに成功するのだった。喜ぶ妻や戸惑いを隠せない同僚たち。だが、それまでの人間という狭い枠組みから“トランセンデンス(超越)”した彼は、次第にその力を暴走させてゆく。そう、まるで自らが神だとでもいうように……。ジョニー・デップをはじめとする豪華な役者陣競演で贈る、近未来SFエンタメ作品。つーか、なんなんですか、このびっくりするくらい雑な脚本は。だいたいポロニウムを染みこませた銃弾ってなんやねん!あれって傘の先端とかに仕込んで静かに暗殺するためのもんっしょ。殺傷力の高い拳銃の銃弾に仕込んだって意味ないやん。他にも突っ込みどころや意味不明な箇所がスーパーの安売りセールのように盛り沢山。それにお話のテンポも恐ろしく悪く、観ていて眠気を堪えるのが大変だったのに、途中でいきなり“それから2年後…”とか一気に進んじゃうしで、観客である僕はもう頭ポカーン状態でした。挙句、最後は「やっぱり愛が一番大事」なんて腹立つぐらい薄っぺらいメッセージを残して終わり…。いやー、久し振りに「金返せーー!!」と大声で叫びたいくらいのつまんない映画を観てしまいました。久々にまともな顔したジョニー・デップ兄やんが見れたんで+1点しときます。
[DVD(字幕)] 4点(2015-05-03 11:28:30)
1040.  マレフィセント 《ネタバレ》 
名作の誉れ高いディズニーの古典的アニメ「眠れる森の美女」を、最新のCG技術を駆使して実写映画化、主演には新旧人気女優を起用し、さらには現代的な解釈で元々のお話を大胆にアレンジして……という最近流行りのスタイルのファンタジー大作。川端康成のロリコン小説の傑作「眠れる美女」なら知ってるけど、原作となったアニメや童話はほとんど知らず、それでも昔からそのコケティッシュでキュートな魅力でもって僕のロリ心を良い感じで突いてくる美少女エル・ファニングちゃんが主演ということで今回鑑賞。まあ、アンジェリーナ・ジョリー主演がウリってことで彼女が全面的にフューチャーされているのは分かるのだけど、それでも僕のお目当てのエル・ファニングちゃんが登場するのが映画が始まって40分も過ぎてからって、ちょっと酷くないっすか?あの、子役時代に数々の映画で魅せてきたその可愛い笑顔を見たくて見たくて堪らなかった僕としては超不満爆発なんすけど!!でも、真面目な話、これってそーゆー脚本上の爪の甘さが目立つ作品だと僕には思えました。本作の主人公って、いったい誰なんでしょう?マレフィセントならそのあまりにも特異な立場のせいで全く感情移入出来ないし、オーロラ姫ならあまりにもその扱い方が雑です。だから、これって観客が感情移入できるキャラクターがいない、物語の粗筋だけが延々と垂れ流されているだけのかなり退屈な作品に感じてしまいました。それに、唐突に出てくる王子の存在もかなり薄っぺらいし、「ファンタジーは最後にドラゴン出しときゃ万事OK」みたいなクライマックスのテキトーな展開も何だかな~。うーん、原作もこんな感じなんですかね?僕には、本作の魅力はあんまり分からなかったです。
[DVD(字幕)] 4点(2015-04-29 10:15:01)
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