1221. ファーナス/訣別の朝
ネタバレ 主人公の境遇が、とても不憫で共感しちゃうわけですよ。貧しいけども頑張ってまともな日々を送っていた主人公。ダメな弟の尻拭いをしつつも平穏を保ち続けているという、とても見上げた兄ですよ。でもあんな不運な事故を起こして刑務所に入り、なんとかつとめあげて出所したらパートナーが新しい男性の子供を妊娠してるっていう、、、。それを打ち明けられた時に、素晴らしいことだ、きっといい母親になれるよって、泣きながら言うシーンは本当にぐっときちゃいました。ちょっと気を緩めたら、すぐさま現実に押しつぶされて自分が粉々になっちゃいそうな、そんな気持ちですよね。クリスチャン・ベイルの素晴らしい演技も相まって、こりゃ良作だな~と感じていたのですが、それに比べると後半はただの復讐劇になっちゃってて残念。あれだと、また彼はムショ行きになるの?なんだか救いようがないです。とにかく、前半までは素晴らしかったです。 [DVD(字幕)] 6点(2015-02-17 23:21:37) |
1222. ジゴロ・イン・ニューヨーク
ネタバレ 監督・脚本をジョン・タートゥーロさんがやられていたんですね。僕はてっきり、ウディ・アレンの映画だと思ってました。ウイットに富んだ台詞、女性を可愛いく撮るテク、オシャレで暖かい都会感、まさにウディアレン映画そのもの。彼へのリスペクトが強いんだろうなぁって思います。タートゥーロさん自身は、寡黙な役柄なんですよね。それでおしゃべりなアレンとのコンビが巧い。 [DVD(字幕)] 6点(2015-02-16 17:24:17) |
1223. ジャージー・ボーイズ
ネタバレ いや~、イーストウッド監督、またまた傑作を作っちゃいましたね。フォーシーズンズって正直知らなかったのですが、シェリーとかは聴いたことありますよ~。いやほんと、すごい歌声ですものね。天性の才能って、こういう方を言うのでしょう。心に残るシーンはいくつもありますが、例えば初めてボブが自曲を披露し、フランキーが歌い初め他の二人も演奏に入ってるあのシーンね。フォーシーズンズのサウンドの始まり、なんかすごく感動的よね。それから中盤。フランキーはとっても義理堅いね。トミーの借金を全部肩代わりして、必死にドサ回りみたいなことするんだもん。家庭と向き合う時間も削って働いて、やっと返済したと思ったら娘さんが他界しちゃうだなんて、、、。それでボブが持ってきた曲が「君の瞳に恋してる」ですよ。もぅ~、胸が、目頭が熱くなりましたよ。この曲、有名だけど、本作を見てからはまた違った感覚で聞くようになりますね。こんなバックグラウンドがあったとは。素晴らしい作品です。元々は舞台で演じられている俳優さんたちを、そのままその役柄で映画に持っていったんですね。主役のジョン・ロイド・ヤングはじめ皆さんとてもいい演技でした。ギャングのボス役のクリストファー・ウォーケンはさすが大御所です。これ以上ないぐらいのはまり役でしたね。 [ブルーレイ(字幕)] 9点(2015-02-14 22:19:16) |
1224. フルスロットル(2014)
ネタバレ ポール・ウォーカー最期の作品。元気に走り回ってる彼の姿を見ていると、いなくなってしまったというのがなんだか嘘のようですね。映画としてはまさにB級感バリバリでして、アクションシーンの編集とかが垢抜けない感じなんですが、まぁこの内容ならむしろこういうアクションのほうが合ってるのかなと。リノと車の取り合いでいきなり殴り合い始まったり、暗証番号押すおさないのところでまた殴り合い始まったりと、あの無駄さ加減がB級らしくていいです。リノの躍動感が素晴らしかったんで、彼の動きの素晴らしさを作品に取り込みたかったんだろうなと思います。敵だった黒人も全部ひっくるめて市長に押しかけ、最後にはみんな和気藹々になるハッピーエンドっぷりも微笑ましかったです。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-02-12 21:42:13)(良:1票) |
1225. 赤×ピンク
ネタバレ ストーリーはたいしたことないですが、格闘シーンはなかなか本格的です。カット割りや編集など巧みで、安っぽさを忘れさせてくれる。というか、なによりの見所はやはりお色気シーンでしょう。主役の芳賀優里亜は全裸を惜しげもなく披露。相方のお姉ちゃんも同様です。個人的には小池里奈ちゃん派なので、彼女が脱いでくれてたら10点満点だったのですが、映画としてはこれくらいの点数かなと。 [DVD(邦画)] 5点(2015-02-11 21:54:14) |
1226. ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE
ネタバレ ルパンとコナン夢の共演ということで見てみました。タイトルに「VS」となってるけど別にこの二人が戦ってるわけでありません。私が気になったのは、この舞台の世界は完全に「コナンくん」の世界だということ。そこにルパン達がお邪魔しているような感じなんですね。スカイツリーの舞台に、ルパン一味が絡んでくる世界観がなんだか新鮮でした。お風呂のお色気シーンもう少しエロさが欲しかったかな。まぁ子供が見るから仕方ないか。 [地上波(邦画)] 5点(2015-02-11 00:23:01) |
1227. トラック野郎 男一匹桃次郎
ネタバレ 最近、このシリーズがBSでよくやってるので度々見るんですけど、70年代を凄く感じる内容で興味深いです。んで、手を替え品を替え10作くらい作られてるけど、基本的にやってることは変わんないですね(笑)。すっごいベタなナンセンスギャグ。終盤なんか、免停お構いなしでトラックかっとばしてるし、いきなり模型シーンになったりとかあのへんのナンセンスさも素晴らしいですね。無線で他のトラック野郎に助けを呼んだらちゃんと来てくれる、そのへんの友情の素敵さもシリーズの持ち味。 [地上波(邦画)] 6点(2015-02-10 21:34:27) |
1228. レイルウェイ 運命の旅路
ネタバレ なかなか良かったと思いますよ。憎しみの連鎖を断ち切るには、赦す心を持つこと。相手を尊重し、相手の苦しみを理解し合うこと。口で言うのは簡単だけど行動するのはなかなか難しい、この端的な事実。それでも、実話であるこのストーリーは、見る者に希望と勇気を与え、指南してくれます。やっぱり、こういう風に和解できるには、お互いに紳士であるといいますか、尊厳の気持ちを双方が持ち合わせていなきゃダメだな、というふうにも思いました。あと、~人だからとか、~国だからああなんだというふうに見るのではなくて、すべての人は皆同じだという観点が必要ですね。その時の境遇や立場が、その人にあんな行動をさせたんだって。自分が相手の立場にいたら、自分だってそうしてたかもしれない。そういう普遍性を、皆が共有することが和解への近道になると思います。 [DVD(字幕)] 7点(2015-02-10 17:56:31) |
1229. るろうに剣心 伝説の最期編
ネタバレ 相当なボリュームのある原作をまとめあげるのはなかなか苦心したのでしょう。なんとかまとめあげたという感じで、それぞれのキャラの持ち味を披露している時間的余裕もなかなかなかったんだろうと思います。しかし、殺陣シーンは相変わらずのハイクオリティ!3作通して、見事なまでの映像美を見せてくれましたね。コミック原作の映画として、いや、邦画のレベルそのものが、このシリーズによって一段落上がったぐらい、そう思わせるくらいの素晴らしい作品でした。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2015-02-08 23:21:17) |
1230. 猿の惑星:新世紀(ライジング)
ネタバレ いや~ほんとすばらしいですね。このシリーズは、脚本が実によく考えられている。ある種の誤解で人と猿が争うことになっていくその過程に、なんだかウルウルきてしまう自分がおりました。10年経って、エイプたちはコミュニケーション能力も発達し、木で作り上げた要塞みたいなものも作り上げて、まさに文明の夜明けのようなところまで進化しています。前作は、人間にも動物的なところがあるんだ、という内容でしたが、本作はエイプのほうも人間的なところがあるんだ、というような感じでしょうか。後半のロケット砲やら戦車やらのシーンは見応えありましたね~。エイプのCGもさらにリアルになったようで、見事と言うほかありません。私はシーザーの悩ましい表情にすっかり釘付けになってしまいました。ここまできたら、もうCGキャラにもアカデミー主演男優賞あげていいんじゃないかしら?いや、あげるとするならモーションキャプチャーで演技してる役者さんにあげることになるのか?とにかく、素晴らしい出来です。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-02-07 23:21:46)(良:1票) |
1231. ラストベガス
ネタバレ 大御所たちによる、和気藹々としたゆるいコメディ。なんというか、アメリカ人らしい底行けの楽観性といいますか、陽気さが前面に溢れ出ている作品でした。いくつになっても恋心を忘れない、それが若さの秘訣なのでしょうね。 [DVD(字幕)] 6点(2015-02-07 19:47:42) |
1232. 17歳(2013)
ネタバレ 少女はなぜ売春に手を染めたのか、、、原因を幾分かは推測できるが、はっきりとはわからない。でも、そもそも17歳という年齢は、そんな割り切れる行動原理じゃないのかもしれない。もうすぐで大人、でもまだまだ子供。娘のことが理解できないと嘆くお母様ですが、そもそも理解できないのが子供ってものなのかもしれません。にしても、主役の女の子は素晴らしい魅力を放ってましたね。本当に、綺麗だったわ。 [DVD(字幕)] 7点(2015-02-05 19:43:09) |
1233. オール・イズ・ロスト 最後の手紙
ネタバレ いいですね。こういう遭難系の映画は好きなんですよ。本作は、登場人物がレッドフォードだけという、しかもセリフもほとんどないっていう、究極的に孤独な内容。でも中だるみなどせず、最初から最後まで目が離せない。もうね、一難去ってまた一難、この世に救いはないんですかって言いたくなるような、不幸の連続なわけです。それでも、文句ひとつ言わず黙々とやるべき対策をやっていた主人公。でもさすがにプッツンしちゃったんでしょうね。ふ、ふぁ、、ファーーーーク!と力なく叫んだ時は私も胸が締め付けられる思いでした。これを見てると感じるのは、大海原を一人で航海する身にとって、船というのは自分の身体そのものなんだなと。船に穴が開いて、マストが折れて、救命ボートに乗り換えてというふうになるのは、自分の身体が少しずつ死んでいくようなもんだな、つまり死が手招きしながら少しずつ近づいてきてるんだなと。そして死が近づいてくればくるほど、「生」というものがより意識されてくる。生きたい、という思いが、より輝いてくる。普段、現代社会の中でのほほんと生きてる自分にとっては、あまり生を意識してなかったな、生き物の本来の目的というか姿を再認識したような気持ちです。 [DVD(字幕)] 8点(2015-02-03 20:08:24) |
1234. MAMA(2013)
ネタバレ いや~さすがデル・トロ印のホラー映画は一味違いますね。とてもクオリティが高い作品に仕上がってました。あの母親は、ヴィジュアル的には貞子をより過激に荒々しくしたような感じで、髪のユラユラした感じ度かミイラっぽと風貌、そしてなによりあの素早さ等、かなりの恐ろしさと不気味さを全身から漂わせてました。最初の動物化したような二人の娘の動きからぎょっとさせられちゃいますもんね。デル・トロのクリーチャー好きなところが、ホラーにおいても巧いこと発揮されているように感じます。ばっと出して驚かせるシーンも秀逸なのばかりで、けっこう怖かったです。そしてあのラストですよ。ただのバケモンで終わるのが並みの作品。ちゃんと母の悲しい無念の思いみたいなのを表現して終わらせる、さすがだなと思いました。 [DVD(字幕)] 7点(2015-02-02 21:33:41) |
1235. ローン・サバイバー
ネタバレ 面白かったですね~。序盤こそ退屈でしたが、羊飼いの現地人と遭遇するところから途端に面白くなり、終盤までずっと釘付け。とてもリアリティがあったし、なにより「痛い」。崖から転がり落ちるシーンなんて凄いですね。どのように撮影したのかしらと思うぐらいリアルな痛さが伝わってきます。実話というのがまたすごい。いや、ある程度は脚色もされているのでしょうが、主人公を救った現地の男性の存在が本当である時点で、なんかもう細かいことは許せちゃいますね。エンドロールには実際の方たちの写真が出てきて、胸が熱くなりました。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-02-02 13:07:58)(良:1票) |
1236. プレーンズ2/ファイアー&レスキュー
ネタバレ 「カーズ」を飛行機に置き換えただけという感じで、ストーリーは月並みでした。ただまぁ、レースの世界でチャンピオンになったからといって、他の分野では素人同然なわけですから、横柄になっちゃだめよ、みたいな、謙虚さが必要ですよ、どんな時でも学ぶ精神を持とうね、というようなメッセージは良いですね。子供向けとしては。消化作業のCGも見もの。 [ブルーレイ(吹替)] 5点(2015-01-30 23:25:06) |
1237. 万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-
ネタバレ 超越的な推理能力を発揮する鑑定士。こういうのは、金田一とかコナンくんみてるみたいな感じでそれなりに面白いのですが、これだけの能力を持った人が、なぜあんな簡単なテクニックにひっかかってしまうんだろう?という疑問が残る。一方が2つ選んでもう一方がそのうち1つ選んで次はそれを逆でやってって、あんなまどろっこしい選択の仕方してる時点で気づかないとダメよね。そんで、あの方法を繰り返しやってたら能力が麻痺してしまうというのもいまいち説得力に乏しい気もする。終盤の、実はモナリザの絵はこれが本物なのよ、とか、あの子はあのフランス人に騙されていたんだ、とか、そういう二転三転は面白かったです。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2015-01-29 00:06:16) |
1238. アイ・フランケンシュタイン
ネタバレ まずまずといったところでしょうか。フランケンシュタインを主人公に、天使と悪魔、人間の世界を絡めてくるこの世界観は面白い。最初のほうではアダムはただ孤独な男という感じだったけど、一人の女性と出会い最終的にはヒーローに。とてもわかりやすいストーリーだし、娯楽作品としてはそれなりに楽しめる。いつもは脇役が多いアーロン・エッカートだけど、存在感を常に放ついい役者さんだと思ってました。いや~さすがですね。もう少し、ロマンス要素があっても良かったかも。 [DVD(字幕)] 6点(2015-01-28 20:21:06) |
1239. ザ・ヘラクレス
ネタバレ それなりに楽しめはしましたが、いつくか文句も言いたくなる出来栄えであるのも事実でして。 たとえばCGの出来がね、他の史劇大作のクオリティと比較すると、かなり低レベルなんですよね。 まぁ予算がないんだろうなとは思うんですけど、そのへんは少々目をつぶる必要があります。 それから主人公の彼。肉体美は素晴らしいものがありますが、顔がね、 なんかアホみたいな面してるんですよ。あんまり格好良くないのよね。 それがまたなんだかB級っぽさを強めているような気もするしね。 それからアクションシーンなんですけど、どのアクションも 普通に撮った画と、それをスローモーションにするっていうのを 交互に展開してアクションシーンにするっていうやり方だけで、あんまり独創性を感じないのよね。 スローモーションの多用や鎖の振り回しとかは、もしかして3D映像として撮影しているのを 意識してのことなのかな?それがかえって映像的につまんなくしちゃってるのだとしたら残念。 とまぁ酷評ばかりになりましたが、レニーハーリンは好きな監督なので 彼への応援の意味も込めて5つ星をつけたいと思います。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-01-27 21:42:51) |
1240. オープン・グレイヴ-感染-
ネタバレ 記憶喪失になった6人、屋敷の周りは死体だらけ、という大風呂敷で、「この話、ちゃんと転結できるのかなぁ?」と思い観ていたのですが、きちんとつじつま合わせて最後にまとめあげるシナリオに素直に関心いたしました。しかも、中盤まで主人公の男性がこの惨状をもたらした犯人であるようにもっていきながら、終盤で実は医者でみんなを救おうとしていたという展開も良くできたどんでんだなとこれまた関心。そんでラスト、また忘れても思い出すためにと彼女が書いたメモは忘れられ、最初の光景と同じことが始まるという結末も巧い。全体のシナリオ運びが実に秀逸。悪く言えばそれだけで、何度も楽しめる内容ではありませんが、SF要素のあるミステリーが好きな人にはオススメです。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-01-25 23:20:16) |