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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3868
性別 男性
年齢 53歳

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1241.  超高層プロフェッショナル
高層ビル建設工事の、残り9階分の鉄骨組み立て作業を、残された3週間の間に完成させることができるか。美人社長(?)のもと、集まった荒くれ男たちが、さまざまな妨害を乗り越え、不可能ともいうべきプロジェクトに挑む。うわ~、地味な内容。 なーんか、トラック野郎とかを思い出させますね。トラック野郎とアルマゲドンを足して2で割ったような。いやホントに足して2で割ってもこんな映画には到底なりませんけれども。 しかし面白い。いや私だけ言ってるんじゃなく、一緒に観てた小学生の息子も大喜び。地味な内容だなんてとんでもない、実際の高所での撮影はあるし、重機やトレーラーは続々登場するし、そういうものを、こうやって実際に見せてこそのオモシロサ。ラストの痛快さも、まあバカバカしいんですが、こうやってちゃんと見せてくれりゃ、こちらだって興奮するんです。 暴風が吹き荒れる場面の、アホみたいに物が飛んでくる描写。飛びすぎです。でも面白い。 ウチの息子は、「続編が見たい」って言ってるぞ。どうしてくれる。(←まだ骨組みしかできてないのが気になるらしい)
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-04-09 21:09:46)
1242.  ランブルフィッシュ
コッポラという人は、たぶん映画に対してもの凄い情熱を持っていて、ワンシーンワンシーン思い入れたっぷりに撮って、でも映画全体を見るとイマイチ何が描きたかったのかよくわかんなくって、ある意味、その壊れっぷりが魅力だったりするのかな、と思うのですが。本作でも凝りまくる。モノクロ映像にパートカラー、表情のアップ、ローアングル。画面にはタバコをはじめとして闇雲に煙が漂い、必要があれば(無いけど)雲まで動かして見せる。背景にはさまざまな音楽が流れるばかりではなく、水滴の音などの効果音までもがまるでBGMのように取り込まれている。はたまた、バイクと人間が衝突して吹っ飛ぶシーンとか、マット・ディロンが額から流血して見せるシーンとか、コケオドシ的なトリックも画面を賑わせる。 とか言う凝りようが、本作の場合、雰囲気をよく出しており、しかも多少神経質ながらもコッポラ流の誇大妄想に染まることなくテンポよく進められて、「壊れる前に90分ほどで切り上げて踏みとどまった映画」とでも言いますか。 それにしても、80年代で(いったん)燃え尽きた男、ミッキー・ローク。いいんですけどね~。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-04-09 20:45:23)(良:1票)
1243.  ビバリーヒルズ・コップ3
3作目に至って、監督がジョン・ランディス、ってのがもうすでに投げやりな感じがしてしまうのですが、そして実際、評判も芳しくないようなのですが、すみません、ワタシは好きなんですコレ。バカバカしくって可笑しくって。 もはや3作目ですから、「デトロイト⇔ビバリーヒルズ」というカルチャーギャップネタを今更やる訳にいかず、結局、アクセルとローズウッド君をとりあえず登場させてはいるものの、あまりビバリーヒルズコップシリーズである必然性もなくなってます。そもそも、今までのシリーズだと、アクセル刑事が口八丁手八丁、いつもテキトーな事ばかり言って強引に何でもやり遂げてしまう、ってのが定番のパターンだったのに、本作では、ワンダーワールドに入り込もうとしてついた嘘がいきなり見抜かれ、入場料を払わされる羽目に。この辺りは、「本作は、過去のシリーズ通りの路線ではありません」という宣言のようなもの。宣言しちゃたもんの勝ち、あとはもう、遊園地ならではの、バカバカしいギャグとアッと驚くアクションを連発し、楽しいったらありゃしない。バカばっかりやってるようで、種をまいておいたいくつもの伏線をチャッカリと刈り取って見せるのも、気持ちいい。 カメオ出演も大層、豪華ですが、そのうち一人(役名:がっかりした男)は、誰もがよ~く顔を知っている、まさかまさかのアノ人。いったい、何考えてるんですかね、あはは。 という訳で、1,2作目も好きですけれども、変化球のこの第3作が、一番好きだったりするのでした。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2017-04-09 20:05:26)(良:1票)
1244.  海底二万哩
ミニチュア撮影も水中撮影も見事な、1954年カラー作品。有名な原作を元にしつつも、いささか長すぎて間延びした感もある原作に比べると、エピソードをうまく配置して実にテンポよく物語が進みます。タイミングよく登場するアシカちゃんも印象的。 ただ、この映画のネモ船長、原作ほどの「強さ」は感じられないですね。どちらかというと少しイジけた感じもあって、それが原作と異なるラストにも繋がっていきます。映画では、ネッド・ランドが事実上の主役と言っていい存在になってますが、これが、楳図かずお服に身をつつんだカーク・ダグラス。マッチョな肉体を見せびらかしつつ、若々しいネッドを演じているのですが、実際にはそこまで若くないし、そもそも顔がカークダグラス顔だもんでちょっとコワいし、正直、違和感が無いでも無い。でも、肉体派スターとしての本分は十分発揮されていて、違和感を補って余りある魅力を感じさせます。 あと、原作では大ダコに襲われますが、映画では、これはバイラス星人でしょうか。このあたりもたっぷりと戦いを見せてくれて、大きな見どころになってます(そういや、原作ではむしろ、ネッドの方がネモに助けられるんでしたっけか)。 あと何と言っても、ノーチラス号の造形が、いいですなあ。蒸気機関車の持つ機能美というか、「鉄」の魅力というか。あのゴツゴツした感じ。変に近代的にしようとしていないのがかえってユニークであり、見てて嬉しくもなってきます。 それにしても人食い人種の、何という多さ。カーク・ダグラスひとり食っても、腹の足しにならんでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-04-08 09:35:30)
1245.  ビバリーヒルズ・コップ2
むかし民放の洋画劇場でこのシリーズを観てた頃は、シリーズ各作品の監督がすべて異なってるなんてことは気づかず気にせず、どちらかというとマンネリズムを楽しんでたような面もあったフシもあった訳ですが、何にせよ、この第2作は、トニー・スコット監督。そう思って観りゃ、確かに、強盗シーンなどのアクション、なかなかのキレの良さ、ですが、そう思って観なけりゃ、一作目とおんなじようなコトやってるなあ、と。そういう「変わらなさ」ってのも一種のサービス精神だったりもする訳ですが。 エディ・マーフィも、役が板についてきたというか、一作目よりも奔放かつ楽しそうに、アクセル役を演じている感じがします。 スタイリッシュなアクションがある一方で、カーチェイスを鈍重なミキサー車に演じさせてみせる、可笑しさ。 ジャッジ・ラインホールドがちょっとオイシイ役で、ちょっと腹が立つ(笑)。彼は単なる「いいヒト」として脇役に閉じ込められてこそ、持ち味が光る気がするんですが、どうでしょうか。 あと、ブリジット・ニールセン繋がりで、繰り返されるスタローンネタ。ああ気まずいことこの上なし、知ーらないっと。ってのも、今となってはもう古い話ですなあ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-04-02 23:14:56)(良:1票)
1246.  赤ひげ
どちらかというと私は以前からこの作品、やや苦手・・・。 3時間、やっぱり長いのです。そりゃあ気合いの入った、入りまくった作品ですけれども、ちょっと入り過ぎかと。ワンカットで撮影されたであろうシーンの、役者さんの異常なテンションの高さ。ついていくのがちょいと大変ですが、それで我々を引っ張るには、この(原作がそうだからとは言え)「連作短編集」のような構成は、不釣り合いでやや弱いような気が。同じく黒澤作品の『夢』ではワンカット10分を超えてしまいましたが(演技をいったん止めてフィルム交換したらしい。ってこれでワンカットの意味あるんだろうか?)、一方でハイビジョン使ったりと、作品自体に実験色があって、構成も完全にオムニバス形式で割り切ってましたよね。この『赤ひげ』の方は、もっと普遍的なヒューマニズムに裏打ちされた(されるべきであろう)作品にしては、ちょっと形式じみててギクシャクしてしまってる感じがします。山崎努のエピソードなど、延々と回想が語られるだけでなく、一部「回想の回想」まで入ってきて、この末期の緊張感の中、そんな演出までしなくても、と。 で、3時間、長い。長いのですが、一方でこれは意味のある長さでもあるのでしょう。反発していた若大将がいとも簡単に赤ひげになびいても嘘くさいし、なびかせんがために赤ひげが無駄にしゃべったり「いい人ぶり」を見せまくってもつまらない。エピソードを連ねるうちに徐々に心変わりしていく、それを自然に描くためには、この長さも一役を買ってるだろうし、そこを違和感なく見せたからこそ、終盤が近づくにつれての盛り上がりにもつながってます。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2017-04-02 22:31:29)
1247.  アポロ13
ロケット打ち上げシーンの特撮の見事さ、無重力シーンの驚き。さらにはエピソードなり脇役なりも的確に配置されていて、実際の事件を取り上げつつも解説調にならないようにうまく組み立てられていると思います。 でも。 こういう題材は実際のところ、解説調のドキュメンタリーの方が、さらに緊迫感があって盛り上がっちゃったりも、するんですね。 そういう意味で、この映画、節度をもってうまく組み立てられてはいても、肝心の、地球から離れた宇宙空間における孤独感、「もう地球には生きて戻れないのか」という絶望感というものを、果たしてどこまで表現できたか。 映画をコケオドシにはするまい、ということなのかも知れませんが、そのためにかえって、事件そのものの描き方がいささか表面的になっていて。本来ならこんなオソロシイ体験というものはそうそう無いはずなのに、その「恐怖感」を十分に伝えきれていないようにも思えます。もう少し我々を怖がらせてくれてもよいのでは。
[DVD(吹替)] 7点(2017-03-28 23:45:46)
1248.  テルマエ・ロマエⅡ
一作目の突き抜けたオモシロさってのは、ダメで元々、あらゆるコトをやってやろう、と言わんばかりの姿勢にあって、ほとんど野心的とも言えるような作品だったと思うんですけれども、やっぱり期待の集まる2作目となると、ある程度、無難なところに落ち着いてしまうのかな、と。 バカバカしい可笑しさに関しては、これはもう前作に負けず劣らずで、この点ではしっかり期待に応えてくれてて、大いに楽しませてくれますけれども。 というより、この、風呂ネタならまだまだあるぞとばかり、ギャグにかける意気込み。そして映画のためギャグのため、ひたすら「オモチャ」になってみせる阿部寛。それを見られるだけでも十分に、幸せな気分にさせてくれるではないですか。
[DVD(邦画)] 7点(2017-03-28 22:05:04)(良:1票)
1249.  リオ・ブラボー
この映画よりも先に『要塞警察』を見てたもんで、そのオリジナルだと思いつつ、本作を初めて見た時は、あまりの違いに驚いたもんです。籠城モノだと思ってたら全然そんな事なくって、むしろラストのシチュエーションに至っては、「籠城している相手」に襲撃を掛けているのは、何と主人公の側ではないか!? よくこんな大らかな作品を、あんな殺伐とした作品に作り変えたもんです。 さてその後、「このリオ・ブラボーは、真昼の決闘へのアンチテーゼであるらしい」なんて話を聞いてから、また本作を見ると、また違った感慨があって。本作の中でジョン・ウェインは、ライフル片手に意味もなく(あるんだろうけど)やたら歩き回ってて、そういやあのゲイリー・クーパーも意味もなく(あるんだろうけど)歩き回ってたよなあ、と。ってなことには大した意味はないんだろうけど(ないんでしょうね)。 ディーン・マーチンが酒場をのぞき込む冒頭から、あれよあれよという展開の後、彼の胸には早速、保安官助手のバッジが輝いてる、という上々の滑り出し。アル中で自信を無くしている彼の姿が、本作では比較的大きなウェイトを占めていますが(何度か登場する、タバコを巻くシーン。銃を持たせれば凄腕の彼だが、手が震えてタバコすら巻けない)、他の登場人物たちもそれぞれがユニークで、印象的です。ウォルター・ブレナンが、実に鬱陶しくって、でも憎めない、ある意味、本作では最大の「飛び道具」とでもいう存在となってます。 それなりに危機的な状況なのに、ギターをかき鳴らし皆で歌ってる、このおおらかさ。なんとなく『ジョーズ』におけるオルカ号上の夜の場面なんかにもつながるものを感じます。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2017-03-26 08:40:43)
1250.  わが命つきるとも
信念を貫いた挙句にとうとう処刑されちゃう人よりも、あとでこっそり「それでも地球は回ってるのだ」とつぶやく人の方が、何となく親近感が湧くのですが、それはともかく。 本作、重厚と言えば重厚、配置される登場人物たちになんとも動きが乏しくって・・・何だかまるで絵画でも見ているかのような。ただそこには、ある時は風が吹き荒れていたり、ある時は窓の外に雪が降り続けていたり、という移ろいがあって。 いついかなる時でも信念の人。うむ。信念が揺らいでこそドラマも生じようというもんですが、最後まで信念を貫いてしまい、その信念は処刑すらも様式化させる。いささかストイックに過ぎる、信念の映画でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-03-22 20:03:09)
1251.  スプリングフィールド銃
南北戦争下、ゲイリー・クーパー演じる少佐が敵前逃亡の罪で軍法会議にかけられてる。ってなところからオハナシは始まって、次々に思わぬ展開があなたを待ってます。クドクドと展開を説明したりしないので、いやはや展開の早いこと、強引なこと、だけどその展開は、伏線に裏打ちされておりいちいちゴモットモなので、違和感なくスピーディな展開に乗せていってくれます。で、もうこれがクライマックスでしょ、という場面が、映画の3分の2くらいのところで早くもやってくる。そう、まだまだ物語は予断を許さないのです。強引なのです。 ミステリ要素あり、アクションあり、それをあまり説明せずに暴走気味に進めていく、このノンストップの面白さ。たまりません。終盤の戦いなんて、あまりに唐突の火責めに、唖然としてしまいます。この単刀直入ともいうべき、潔さです。 これだけ面白い作品なんだから、リメイクしようって話が出ても良さそうなものですが、今、こんな映画作ったら、あちこちで勿体をつけまくって尺が伸びまくった挙句、平凡な作品に落ち着いてしまうんだろうなあ。と思えば、やはりこの時代のB級西部劇、貴重です。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2017-03-19 21:56:00)
1252.  インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説
第1作が、戦争を背景にしていたり、オカルトの要素をクライマックスに向けてジワジワ盛り上げたりと、ハードな一面を持っていたのに比べると、この第2作はすっかりドタバタになってしまっていて。なるほど単なる二番煎じにならぬよう、趣向を変えてきたんでしょうけど、どうもノリが軽すぎて、前作ほど夢中にはなれません。今回もオカルトテイストを盛り込んでいて、オドロオドロしい部分はあるけれど、コワさにまでは繋がらないし。とにかくドタバタした印象、まさにひと頃、「お子様ランチ映画」などと揶揄された映画の典型。 と、まあ、第1作のレイダースがあんまり面白かったもんで、この第2作を初めて観た時には、結構ガッカリした記憶があるのですが。それでも何でも、ラストで子どもたちがワラワラと走り出てくる場面。いいですよね。これがあるから、気持ちよく観終われるし、また観たいな、と思っちゃう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-03-15 22:55:51)
1253.  ペーパー・ムーン
このロードムービーで、ともに旅をするのがオッサンと少女。とくると、なんだかイカガワシイ感じもするのだけど、なにせ演じているのが実の父娘だもんだから、とやかく言う筋合いのもんでもない訳で。でもまあ、何となく不思議な空間。その後とかく問題の多かったお二人だから、さらに妙な感じもしてくるけれど、それはさすがにこの映画とは関係ない話。なのかな。 テイタム・オニールが最年少オスカー受賞、という点でも注目される本作ですが、さてそんなに彼女の演技が際立ってスバラシイのかというとよくわからなくって、ただ、この映画のこの雰囲気に、見事にマッチしてる、ってコトは言えるでしょう。映画に恵まれた、ってのは、あると思います。彼女のしかめっ面は、横でライアン氏がセッカチでコミカルな演技をしていることで、何やら貫録を感じさせるし、本作でしばしば用いられるパンフォーカスの画面、その奥行きを背景に、これまた彼女の顔が妙な迫力を持ってたりする。一体、何でしょうね、この存在感は。 このお二人さん、かなり困ったヒトたちなんですけれども、憎めない。ってのはウソで、ちょっと憎たらしいんだけど、何だか危うくて、だから目を離せない。不器用でいて、実は何だかチャッカリもしていて、とにかく自然体でいい味出してます。自然体なのに、この貫録・・・。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-03-15 22:31:31)
1254.  ビバリーヒルズ・コップ
テンポのいいお気楽アクション映画の代表格みたいなこの作品も、こうやって久しぶりに観ると、それなりにまったりした部分があって、それなりに緩急がつけられている。我々の側の好みの変化ってのもあるのかも知れないけれど、やっぱり今の世の中がセッカチ過ぎるんじゃないのかな、と。 何にせよ、お気楽軽妙な本作、エディ・マーフィありきの作品で、「48時間」「大逆転」が、いわばカキ混ぜ役の二番手だったのに対し、ここではついに主演(だけどやっぱりカキ混ぜ役でもある)。ですけれども、そもそも80年代当時、この「エディ・マーフィ人気」ってのが、何だか押しつけがましくって、正直よくわからんかったのです。当時そう思ってた人って、結構多かったんじゃないかと思ってるんですけど、どうでしょうか。何が「星の王子ニューヨークへ行く」やねん、と。 本作でも、別にアクション映画やるような体のキレがあるではなし(スタントマンが演じている部分は別として)、何かと言えば高笑いをし、何かといえば腕を組んで見せるばかり。なーんかテキトーだなあ、と思うんですけど、しかし実際のところ、そのテキトーさが本作のすべてにマッチしていて、憎めないところでもあります。アクセル刑事の実に能天気で場当たり的な言動の数々。しかもそれで本当に何でも乗り切ってしまう、楽天的なノリ。んなアホなと思うが故の痛快さでもあります。 昨今、実社会でもこういうイイ加減な奴が増えてきたんでは、なーんて思い始めると、笑いも「苦笑」に変わってしまうのですが。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-03-12 11:56:49)(良:1票)
1255.  男の出発 《ネタバレ》 
Associate Producerとしてクレジットに名を連ねているのが、ジェリー・ブラッカイマー。かつてはディック・リチャーズ監督とともに、こういうシブい作品に関わってた訳ですな。 カウボーイに憧れる少年が、牛追いの仲間入りをして旅に出る、というオハナシですが、この牛追いのオッサン連中が見事なまでにアクが強く、キタナくって、「この少年もやがてはこういうオッサンに成長するのか」とか「このオッサンたちもかつてはこんな初々しい少年だったのか」とか、そういうことはまったく想像できない(笑)。もう、別の生き物です。 という西部劇で、72年の作品ということもあり、流血の描写や激しい銃撃戦の描写などには、かつての古き良き日のウェスタン映画とは違った印象を受けるものの、それでも懐かしい詩情のようなものは確かに感じられて、西部劇とニューシネマが魅力的に融合した作品となっています。 オッサンたちの中で、いつも半人前だった少年、その彼が見せた決断が、終盤のひとつの流れを作るのだけど、結局彼自身は何もなしえないという虚しさ。このあたりは、もはや失われてしまった古き良き西部劇に対する郷愁でもあり諦念でもあるのかな、と。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-03-12 10:08:26)
1256.  荒野の棺桶
これは要するに「潜入捜査官モノ」の一本、ってコトになるんでしょうかね。しかしそう思って観ると何だか物足りない。強盗団の一味となった主人公が、いかにも容易く安直に、アチラとコチラ、両陣営を行き来して、そのフットワークの軽さはいったい何なんだよ、と言いたくなってきます。人目を忍んで強盗団のアジトを抜け出すサスペンスも何もなく、手っ取り早いことこの上ない。 しかし単なる潜入捜査ではなく、冒頭の歌でも示される通り(正直、冒頭からこんなネタバレソングを流さなくてもいいんじゃないの、と思うけど)、主人公の復讐譚であるところが、マカロニウェスタンのマカロニらしさ。例によって冒頭から銃撃戦を繰り広げてみせ、ラストではついに仇敵の正体が判明して一騎打ちの対決へ。ってのはいいけど、この最後に残ったヤツってのが、何だか雑魚キャラっぽい雰囲気で、あまりこんな対決で引っ張られてもなあ、と。 そもそも、主人公自体がパッとしない顔つきで、強盗団の中に入ってしまうとなんだかフツーに馴染んでいるなあ、ってのが、いかにも冴えないんですけれど、こういうバッチい連中がムダに銃撃戦を繰り広げるのがマカロニの醍醐味、ですから、そのあたりの「らしさ」を楽しめばよろしいかと。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-03-05 09:12:12)
1257.  サウンド・オブ・ミュージック
ミュージカル映画という、伝統的ながら変テコリンなジャンル。その中ではたぶん、かなり取っつきやすい作品と言っていいんでしょう。耳になじみのある曲が続々と登場して、それだけでも親しみやすいし、ラストには脱出劇のサスペンスもある。私もたぶん、最初に触れたミュージカル映画って、コレだったと思います。 で、いきなり何ですが、ジュリー・アンドリュースの髪型、なんか変ですよね(笑)。ギターを抱えた姿など、ひと頃の漫才師みたい(かしまし娘とかちゃっきり娘とか)。しかし実際、彼女の元気いっぱいな様子とも相俟って、とても若く見えます。トラップ家に向かう場面の、ほとんどヤケクソみたいな歌いっぷりと、到着して大邸宅を前に立ち尽くす姿とのギャップが、可愛くも可笑しくって。 その純朴そうな彼女を見ていると、つい、こんなトラップ親父になんかダマされるな~と言いたくなってくる。クリストファー・プラマー、端正な顔立ちに威厳をみなぎらせ、何かとキビシイことばかり言いながら、実際には歌えば上手いしダンスもするし。何だか妙にモテるしなあ。こういうのは絶対、女性の敵だ!と言いたくなる、要するに「男性の敵」なんですけれども。そもそも、ですね、まずこっそり恋人と会う長女が雨にズブ濡れになり、次に、ボートから転落して7人の子供たちとマリアが濡れ鼠になる。と来りゃ、クリストファー・プラマーだって、彼らの仲間に入るには、一度はズブ濡れになって見せる、という「通過儀礼」を経験するべきだと言ってやりたいところ、しかるにこの色男は、「私はすでに“水も滴る”イイ男ですから」と言わんばかりに、水も被らず澄まし顔。まあ、彼までビショビショになったのでは、完全にコメディになっちゃいますけどね。 楽しい歌にダンスを、これでもかと繰り広げつつ、最後に映画に暗雲が漂ってくる、そこがまた良くって。同じ歌が、状況によって、異なる印象で聞こえてくる、ってのが面白いところ、かつ盛り上がるところ。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2017-03-05 08:34:18)(笑:1票) (良:1票)
1258.  黒部の太陽 《ネタバレ》 
一度は辞退を申し出た三船敏郎が、関電社長からいかにも通り一遍の慰留の言葉をかけられただけで早速翻意したり、石原裕次郎が、周囲からのまるで催促するかのようなセリフに乗せられて、破砕帯についての弁舌をふるったり、と、やたら手続き的な脚本が正直、気になるのですが。 それに、命がけでこの難工事に取り組んだ人々の艱難辛苦を描こうとしたであろう作品にもかかわらず、石原裕次郎を中心にしたヒーローものになっちゃってるのにも、違和感はやっぱり感じます。父との対立の場面や、工事が進まないことから現場で突き上げをくらう場面において、周りの状況を音声等で描き、あえて石原裕次郎の表情だけを捉える描写、こういうのも確かにやり方のひとつかも知れないけれど、もうひとつしっくりこない。スターの顔面だけが見せ場じゃないでしょ、時には例えば「背中で語る」ってのも必要でしょうに。終盤、ついに関電トンネルが貫通する瞬間も、大勢の作業員たちを差し置いて、石原裕次郎がおいしくかっさらっていく。そんなんでいいのか~。何も、石原裕次郎がツルハシやらドリルを手に「自分も先頭切って作業してます」みたいなコトしなくてもよくってさ。「私は現場では無力です、だけど・・・」という苦悩の描き方だって、あるはず。こういったあたり、ヒーロー映画の限界でしょうか。 しかし。 そうは言っても、作品の多くを占めるトンネル工事シーンの数々、よくぞ撮ったなあ、と感じさせる出来栄えで、なんやかんかケチつけつつも、やっぱりスゴイんです。それに、トンネル完成の際の三船敏郎の挨拶の場面もいいんですけど、それより何より、大勢のエキストラを導入した無数のヘルメット姿が感動的。「数」が感動に結びつくよい例ではないかと。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2017-03-04 10:07:02)
1259.  さらば あぶない刑事
仲村トオルは相変わらず若いですね~。ちょっと無理すりゃビー・バップ・ハイスクールだってまだまだできそうじゃないですか。 木の実ナナも変わらないですね~。昔っから老けてる人はこういう時に得をします(?)。 で、やっぱり元気なところを見せるのが、主演の二人。「すっかり歳くって動けなくなったから、その分、CG満載のスペクタクルでカバーします」なんていう生ぬるいことは、本作とは無縁です。柴田恭兵、まるでついこの間まで「あぶない刑事」をレギュラーでやってたかのように、変わらない動き、変わらない走りを見せてくれます(とまで言うとちょっと贔屓目かも知れないけど、でも実際、よくここまでやるもんだ)。 柴田恭兵が変わらずチャラケて魅せるなら、舘ひろしはシブくキメて魅せる。う~ん、さすがにこちらはだいぶシブシブになってますけれども。しかしバイクの手放し運転ならお任せあれ。 というこの二人の前に立ちふさがる、「動けるオヤジ」、それが吉川晃司。もちろんハイキックを見せずに終わらせる訳にはいきません。 という、「オヤジの持ち芸披露会」みたいなところのある作品ですが、そこがいいじゃないですか。若いヤツには負けないぜ、いやちょっと負けてる気もするけれどそこは気にせず、渦巻くオヤジ魂は、いよいよラストの、素晴らしくもちょっと無理やりな一騎打ちへ。 まだもう一作くらい、できるんじゃないですかね。
[地上波(邦画)] 7点(2017-02-28 23:37:11)(良:1票)
1260.  外人部隊フォスター少佐の栄光
今やすっかり売れっ子プロデューサーのジェリー・ブラッカイマー。その彼の初期のキャリアにおいて、このディック・リチャーズという監督さんとの仕事が続いていたのが目を引きます。本作もその一本、ってか、その最後。結構、シブい仕事やってたんですね。 ジーン・ハックマン演じるフォスター少佐の率いる外人部隊。今回の任務は、発掘隊に同行し、彼らを護ること。外人部隊ってのはやはり、「消耗品」のイメージですね。フォスターが今の地位にあるのも、たまたま生き残ってしまったから、という側面がある。そして今回また新たに集められたのも、生え抜きの軍人ではない、「寄せ集め」の兵士たち。発掘隊の警護という任務は、現地の部族から襲撃される恐れもあれば、砂漠の過酷な行軍もあり、確かにそれは命がけの大変なものではあるけれど、でもやはり、「戦場に向かわない軍隊」ってのは、どこか矛盾をはらんだような、奇妙な存在でもあるんですね。もともと、外人部隊という、「祖国のために戦う」という形式的な名目すらも持たない彼ら。今回の任務は、フランスの立場から見れば考古学の発展のためかも知れないけれど、現地の部族から見れば、単なる侵略と略奪に他ならない。という矛盾に満ちた任務のために、過酷な訓練と行軍を続ける彼らのその傍らには、発掘隊という民間人が、日常を引きずりながら存在してる、というその光景は、何だかシュールでもあります。まるでその彼ら一行が、ひとつの閉じた世界、小宇宙でもあるような。そういう矛盾と緊張感をはらみながら、壮絶なクライマックスへ。 正直、せっかくなんだからもうあと一人か二人、外人部隊の中に特徴的なキャラクターを入れて、物語を膨らませてもよかったのかな、とも思うし、奇をてらった演出は今となってはむしろ時代を感じさせたりもするけれど、それでも描かれるこの独特の世界が、強い印象を残す作品であることは、間違いないでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-02-26 08:52:25)
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