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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2251
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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1321.  おくりびと 《ネタバレ》 
たくし上げられたロングスリーブ。露になった腹部には、成熟した女の脂がごく薄く乗っている。ジーンズのフロントジッパーからは上品な色香漂う下着がのぞく。淡い水色に紫色の花刺繍だ。乳房を揉み拉かれ悦楽の笑みを湛える。乱れる髪。弾む息遣い。透き通るような白い肌が朱色に染まっていく。人妻は悩ましげに囁いた「こんなところで恥ずかしいよぉ…」こんな広末涼子。10点以外の点数が付けられようか(いや付けられるはずがない)反語
[DVD(邦画)] 6点(2009-05-21 18:54:38)(笑:2票)
1322.  サラマンダー 《ネタバレ》 
設定や物語の合理性を問うと、正直厳しいです。でも、そこを曖昧にして気楽に観ればそんなに悪くないかと。サラマンダーの造型は悪くないし、困窮した人々の描写もきちんと出来ている。怪物討伐のスカイダイビングなんて破天荒具合もマル。それにサラマンダーを悪の枢軸国やテロリズムに置き換えてみるとなかなか面白いです。(以下余談)サラマンダーの繁殖について。ロンドン地下から出てきた最初の1匹から瞬く間に増えたという設定。ということは、1匹目は雄と雌、両方の役割を担っていたのではないかと推測されます。性変換するタイプの生物(魚に多い)の可能性がある。せっかく雄を殺した訳ですが、サラマンダーが再び繁殖するのは時間の問題では…。
[地上波(吹替)] 6点(2009-05-18 18:57:28)
1323.  スーパーノヴァ(2000) 《ネタバレ》 
描かれる生命の神秘。ミニマムレベルの人の性交から、果ては宇宙の再生まで。そのふり幅の大きさに心奪われます。現代より遥かに進化したテクノロジーを持つ人類。しかし価値観は現在のそれと大差ない様子。セックスの悦びに溺れたかと思えば、女を寝取られ嫉妬に狂う。子を産みたい女の本能が相手の男を品定めする。愛って何?遺伝子の欲求?文明が進んでも、人という生き物の本質は変わらない。いや、プログラマーとコンピュータの恋愛は、半歩くらい次のステージに進んでいるのかも。新人類カールVS旧人類の戦い。不死身のターミネーターへ、ロボットを使ってのファックユーポーズ。気分爽快です。ただ、カールに同様のポーズをさせておく伏線を張っておけばカタルシス倍増だったかと。次元ジャンプのイマジネーションも素晴らしく、これぞSF映画という感じ。爆発から起こる新しい宇宙の誕生と、射精から生まれる新たな命の対比。次元ジャンプ≒セックスか。堪能しました。最期にオチの付け方について。DVD特典「もう一つのエンディング」では明確に人類の滅亡を予告しています(約250年後)。それに対して本編の方は、人類が生き残る可能性を示唆しています。滅亡するかも知れないが、人は次の次元に進むかも知れないという。約50年後に来る審判の日。正直自分があと50年生きるのは無理っぽいけど…なんとか頑張ってその日を迎えたいと思えます。断然オリジナルのエンディングの方を支持します。
[DVD(字幕)] 8点(2009-05-15 18:58:05)
1324.  バイオハザードIII
Tウィルスにより死滅した文明。荒涼とした砂漠をひた走るタンクローリー。まるで『マッドマックス2』の世界観です。かの名作と比べてみると、本作に足りないものが見えてきました。それは“食と水”。飢えと乾きを伝えてこそサバイバルの緊迫感が伝わってくる。その処理が本作は甘いと感じます。困窮した様子が窺えません。例えば缶詰の配給場面。「君はキャットフード」と冗談をいう件は、ドッグフードを犬とジャイロが奪い合う『マッドマックス2』の有名シーンを思い起こさせます。どうせなら作品世界の空気感を見習って欲しかったところ。主役の能力を飛躍的に向上させたことも危機感を感じ難くしている要因のひとつです。ただ、本シリーズが目指す路線を考慮するなら、これくらいライトな仕上りで問題ないのかもしれません。ミラ・ジョヴォヴィッチも精悍な顔つきが出来るようになりました。これでアクションシーンが多ければ尚良かった。結末は随分風呂敷を広げた感じがしますが、続編は大丈夫なんでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-05-12 19:11:37)
1325.  哀憑歌 ~CHI-MANAKO~ 《ネタバレ》 
愛らしい動物の代表「ウサギ」を、オカルトホラーの題材に選んだ着想は悪くないと思います。真っ白な体毛は『呪怨』の伽椰子を、赤い瞳は『SIREN』の島民を、始終ヒクヒクとしている鼻は『奥様は魔女』を連想させます(こりゃホラーじゃなかった)。ウサギのディテールは、よく見りゃコワイのです。また、芸能界ウサギ顔ランキングがあるなら、上位に食い込むであろう田畑智子をキャスティングしたセンスも間違っていません。ただ、どうせなら市川実和子や中嶋朋子といった一流のウサギ顔も登場させて欲しかったところです。上手く作れば結構なホラーになった可能性はあります。でも残念ながら、ウサギはやっぱりウサギでした。草食小動物の可愛らしさは消せていませんでした。肝心の田畑もウサギ人間に成り切れていません。『A.I.』のオスメント君の“まばたき無し”を見習って、鶴太郎の小森のおばちゃまよろしく始終モゴモゴしないと。オチも弱く、怖くも悲しくも驚きも無い、味気のない仕上がりの作品でありました。ちなみに印象的に使われる小道具「化粧品」は、ウサギを使った動物実験が問題になっているとのこと。プロパガンダ映画の要素もあるようですが、その効果は如何ほどか。
[DVD(邦画)] 3点(2009-05-09 19:51:05)
1326.  グミ・チョコレート・パイン 《ネタバレ》 
「ニューシネマパラダイスみたいでしょ」手紙の真相が明らかになった際に、大森が観客に語り掛ける件は、照れ隠しであると同時に、“実際はそんな美談じゃないんだよ”という警告でもあると感じました。想い出は美化されるもの。時を重ねるほど、今が厳しいほど、そうなる気がする。例えば山口美甘子が病気ではなかったら。主人公が今に満足していたらどうか。甘酸っぱくてほろ苦い青春の1ページは、誰の胸にも眠っているもの。ただそれだけです。そう、それだけ。そう思い込まないと現実に負けてしまいそうになる。あのとき告白していれば…なんて絶対に考えちゃダメです。そう自分に言い聞かせて涙を拭きましょうよ(泣笑)。それにしても黒川芽以は素晴らしい。何がって、そりゃあのスタイルが。もうパーフェクト。自分は細い女性が好みですけど、あの絶妙のふっくら感にメロメロ。眩しい笑顔と心地よい声、親しみ易い性格。そりゃ主人公じゃなくても惚れる。黒川芽以は最高でした。その他の配役もよく合っている。そして皆上手い。石田と大森の見た目の違和感も、話し方を合わせる事でカバーしていました。主人公と自分は、ほぼ同年代。自身の高校時代を鏡に映したような痛痒い映画で、リアリティ満点でしたが1箇所だけ気になった点が。それは○ナニーシーン。音楽を取り入れるのはいい。聴覚も有効活用するなんて見所がある。好きな女をおかずにしない心意気も買いたい。でも無防備ぶりには呆れます。母親に見つかるなんて、戦場で撃たれたと同じ。周りに細心の注意を払うのは初歩の初歩。それが同居オ○ニーの醍醐味でもあります。敵の存在を察知するための仕掛け、最悪見つかった時の言い訳の準備、終わった後の罪悪感を薄めるためのアイテム等、オナ○ー道は奥が深い。ただ抜くだけだと思ったら大間違い。そう簡単には有段者になれません。ってどんな締めだ。
[DVD(邦画)] 8点(2009-05-06 19:26:20)(笑:1票) (良:1票)
1327.  ミスト 《ネタバレ》 
霧の中には人を襲う何か。身の危険を感じた住民たちはスーパーマーケットに立て篭もる。巨大生物系のパニック映画や名作ホラー『ゾンビ』を彷彿とさせる展開です。子を守る父親が主人公という設定は、『宇宙戦争』(2005)と同じ。自分も人の親。恐怖で身を硬くして画面に見入りました。外の化け物は確かに恐ろしい。けれど内の人間も同じくらい怖かった。たった一人の女に扇動されたヒステリー集団。彼らに恐怖を感じるのは現実味があるからです。学校や職場を思い出してみると分かる。集団には派閥があり、リーダーが存在した。目的は一緒のはずなのに手法で対立する。群れに身を置くことはストレスを伴う事。疎外されやしないか、虐められないかと神経を使う。その緊張感を知っているから、宗教女の暴走を絵空事とは思えなかった。主人公には強く共感できました。極限下においても、自分と息子と仲間の事をバランスよく考え行動できた。なかなか出来る事ではありません。彼の選択は間違っていなかった。ただ1点の最悪のミスを除いては。銃を手にした事。太刀打ち出来ない怪物を目にしたタイミング。そして息子との約束「僕を怪物に殺させないで」。全ての状況が、彼に最後の決断を迫っているように思えます。死ぬしかないから死ぬ。自殺する人間の心境が分かりました。せめてもの慰めのため。でも霧は晴れました。決して晴れることはないと信じて疑わなかった霧が。霧がかかっていたのは自身の心であった事に気付かされます。今まで観た映画の中で一番恐ろしかった。もう観たいとは思いません。心が痛すぎる。辛過ぎる。でも絶望した時には、この映画のことを思い出そうと思います。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2009-05-03 17:59:14)(良:4票)
1328.  ダブル・デセプション 共犯者 《ネタバレ》 
誘拐団が間違って社長令嬢の替え玉を誘拐してしまう導入部。その替え玉を助け出すために、ボディーガードや本物の令嬢が奮闘する流れは受け入れられる。でも、誘拐団と替え玉が繋がっていたという「意外な真相」には無理があります。ニセモノと知っていてわざわざ誘拐する道理がありません。これがボディーガードと令嬢のロマンスを成就させる為の伏線ならばいいのですが、その処理は中途半端。令嬢は最期何の為に戦ったのか分かり難いです。愛情?同情?良心の呵責?脚本、菊川の演技力、英語の台詞等等、残念ながら質が高いとは言えません。人が死に過ぎるのも気にかかります。
[DVD(字幕)] 3点(2009-04-30 18:53:36)
1329.  少林少女 《ネタバレ》 
本広監督の前作『UDON』同様、実質2部構成となっている作品。前半はラクロス主体のスポーツ感動系。後半は格闘アクション映画でした。まず前半の感想から。テーマは“チームワークの大切さ”。ワンマンプレーで試合を壊し、チームメイトの信頼を失った柴咲。彼女が周囲に再度受け入れられていく過程が物語の肝です。ところがその処理がサッパリ。尺にして僅か10分ほどで、なんとなく収まってしまいます。淡々と前半戦終了。後半は格闘シーンが満載でした。『キル・ビル』とか『死亡遊戯』のパロディみたいなノリ。柴咲のアクションは満足出来るものではありませんが、我慢はできます。カワイイ娘は得です。でもその他の役者はいけません。全く動けない。江口と仲村はミスキャストでした。岡村が一番上手いってのは問題です。極めつけはラストバトル。この破綻ぶりは超ド級。ちょっとお目にかかれない程。結局バカ負けして笑ってしまったので、こういうオチもアリだとは思いますが、劇場で観ていたら多分呆れたと思います。どうせなら『少林サッカー』みたいに仲村と柴咲がカップルに納まれば良かったのに。なお劇場ポスター(先行版)の図柄がエンドロールバックってのは、流石に詐欺なんじゃないかと。
[地上波(邦画)] 3点(2009-04-27 18:50:52)
1330.  片腕マシンガール 《ネタバレ》 
ストーリーだけを評価するなら0点でも甘いくらい。胸糞悪い。悪趣味極まりないないです。ところが映画として観てみるとコレがなかなかイケる。『キル・ビル』や『プラネット・テラー』を煮しめて煮しめて、バカを塗りこんだ感じ。どんなジャンルでもそうですが、振り切れている映画は魅力的です。クサ過ぎる芝居も、グロ過ぎる描写も、チープ過ぎる設定も、トータルバランスが取れているので心地よい。アクションも見応えがありました。何気に感心したのは弟くんの友達が、イジめっ子と戦う場面。ダサダサの弱虫キャラが本格志向のローキックを放つのです。これが超ウソ臭い。見るからにインドアのオタク系ですから。でも母親に格闘技の素養があるなら、その息子だってあれくらい蹴れてオカシクない。気の利いた設定です。もちろん残りの99%はバカ設定ですけど。難点は他人に薦められないこと。自分が鑑賞した事も出来れば隠しておきたいくらい。ちなみに監督主演の「本作の正しい鑑賞法」はギャグというより作品批判(モラル批判)に対する保険だと思います。マジで怒らないでネっていう。気持ちは分かりますが粋じゃない。無くていいかも。
[DVD(邦画)] 7点(2009-04-24 20:59:49)(笑:1票) (良:1票)
1331.  ひぐらしのなく頃に 《ネタバレ》 
難解な作品でも無理矢理解釈するのが好きなのですが、今回はサッパリ解らない。頭を抱えました。針おはぎで出来た主人公の頬のキズがいつの間にか消えていること、竜宮レナの瞬間移動、濃すぎる霧等、圭一の妄想路線から物語を読み解こうと考えたのですが、真相まで辿り着けません。不明な部分が多すぎる。これならいっそ、全部主人公の夢と捉えた方がスッキリする。美少女率が異様に高いこと、超モテモテなこと、キスだろって場面でことごとく寸止め。全ての“在りえない”シチュエーションに納得が行く。でもまさかこんなオチではないでしょうし、素直に解答編となる次作『誓』まで待つことにします。ちなみに話題の「嘘だ!」シーンは個人的には気に入りました。演出として面白い。ただ、これでレナが鬼の血筋でも何でも無かったらインチキな気がしますけど。序盤の甘酸っぱい描写のムズムズ具合が後半のホラーと妙にマッチ。結構自分は好きです、こういうの。でも本作単独で評価するならこれくらいです。 (2010年7月15日追記)やっと本作の解答編『誓』のDVDを鑑賞しました。でもレンタル旧作になるのを待っていたら、本作の記憶が薄れてしまったので、もう一度本作を借り直して2作連続鑑賞することに。こんなことなら、『誓』が新作のうちに借りときゃよかった。
[DVD(邦画)] 5点(2009-04-21 20:53:48)
1332.  ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ 《ネタバレ》 
チェーンソー男との戦いは、絵理と陽介の心の中の出来事。共に大切な人を亡くしたばかりの憔悴した心が作り出した幻。しかし顔に傷は残っていた。チェーンソーに割られた水筒も消えてなかった。先生のバイクは黒焦げです。妄想オチでお茶を濁していません。このファンタジー処理がとても気に入りました。チェーンソー男は実在したということです。少なくとも2人にとっては。関めぐみが市原に冒頭で言う「誰も信じてくれない事は実際には無かったことと同じ」の裏返しとも言えます。「信じてくれる人がいればそれは真実になる」。2人は確かに戦った。それが現実の世界か空想の世界かを問う事に意味はありません。重要なのは戦った事実。生き残った結果。だから今、だらだらと幸せを味わえる。それで十分です。家族も親友も、ある日突然居なくなる。地球もいつか消えてなくなる。そして自分も。命あるものが死ぬのは必然です。誰も逃げられない。だから“どうする?”“どうしたい?”誰でも必ず自問自答する。その答えが本作には在ったと思います。愛しい人が傍にいる幸せ、自転車を2人乗りする楽しさ。それが生きる意味って答えじゃダメですか。本作は至極真っ当な恋物語でした。そういう意味で、本作のヒロインは主人公が一目惚れするくらいとびきりの美人じゃなきゃいけなかった。関めぐみちゃんには花丸を差し上げたい。もちろん市原くんも感情移入し易いキャラクターを創り上げてくれました。彼の相棒もイイ感じです。青春SF?ラブストーリーの佳作でした。追伸。防御力1.62倍の鎖帷子、あれ、欲しい。
[DVD(邦画)] 8点(2009-04-18 21:49:36)(良:1票)
1333.  ミンボーの女 《ネタバレ》 
伊丹十三監督の「女」シリーズは基本的にどの作品も同じプロット。宮本信子演じるスゴ腕のプロが問題を解決していく爽快感がウリ。ワンパターンと言えなくも無いですが、どれも娯楽映画として高い水準にあるのが素晴らしいです。本作もそんな作品のひとつ。今回の「女」は民事介入暴力専門の女弁護士。ただ主役は彼女ではありません。彼女はあくまでキッカケであり手段。暴力団に相対する主人公は、一介のホテルマンです。彼らは最初何も持っていない。女弁護士のサポートを受け、徐々に戦う術を身につけていくのが見所。大切なのは相手を知ること。怖い時に目を瞑るともっと怖くなる。震えた時ほど眼を見開かなければならない事を本作は教えてくれます。ただ、現実にはこう簡単には行かないだろうという事も想像できます。深いようで浅い、浅いようで深いのが暴力団。怯えずされど侮らず。出来ることなら、彼らと関わり合いなく人生を過ごしたいものです。
[DVD(邦画)] 7点(2009-04-15 20:54:29)(良:1票)
1334.  リアル鬼ごっこ(2008) 《ネタバレ》 
めずらしく原作既読。原作小説は「リアルな鬼ごっこ」という奇抜な設定のみが見所のようなライトノベルなので、多分忠実に映画化してもそんなに面白くなかったと思います。平行世界の設定を追加した判断は間違いではなかったと思います。個人的には映画のほうが原作よりも面白かった。ただし、元が元ですから、多少スパイスを効かせたところで全体の印象が変わるものではありませんが。ツッコミどころの多い作品ですが、個人的に一番気になったところは、翼の母の節操のなさ。柄本とも、吹越とも一目ぼれって事ですか…。
[DVD(邦画)] 4点(2009-04-12 21:44:12)(笑:1票)
1335.  大誘拐 RAINBOW KIDS 《ネタバレ》 
まず脚本が素晴らしいです。“絶対悪”の誘拐事件をこんなにも清々しく調理し、エンターテイメントに仕上げるとは驚きです。事件に振り回された警察関係者や心労をかけた家族はお気の毒ですが、基本的に誰も傷ついてもいないのが楽しめる所以でしょう。当たり前の事ですが、意外とこのへんの処理が適当なコメディが多いもの。素晴らしいです。欲を言えばラスト。刀自と緒方拳が事件を語る場面では、最後までシラを切り通して欲しかったと思います。それが対戦した相手に対する礼儀かと。なお当然ながら、北林谷栄の貫禄の演技無くして本作は成立しませんでした。あの器の大きさ。童子が全てを委ねてしまうのも納得でした。そしてなんとチャーミングなことでしょう。希木麒麟の存在感も見逃せません。2大女優に感服いたしました。風間トオルのうそ臭い関西弁は本来マイナスポイントですが、刀自の魅力を際立たせる効果を上げているのでまあいいのかなあ。
[DVD(邦画)] 8点(2009-04-09 20:32:07)
1336.  バースデイ・ガール 《ネタバレ》 
ニコール・キッドマンという女優、いや女性のタイプとして、個人的に苦手です。演技がどうこうではなく、顔が。あの目つきが怖い。いわゆる「性悪女」タイプに見えます。でも超がつく美人なのも間違いない。彼女に迫られて、断れる男はこの世に居ないと断言できます。自分も含めて(何のこっちゃ)。ですから主人公がナディアに惹かれていく過程には説得力がありました。彼女の危機に主人公が取った行動は、完全に常軌を逸しています。テンパリ過ぎにも程がある。でも人を愛すると人は狂うもの。彼女の正体を知り罵倒し嘲るのも、真剣だった事の裏返し。本気で人を好きになった気持ちは簡単には切り替えられないもの。バカな主人公に感情移入してしまいまいました。ラブストーリーとして納得できます。ただし先に述べたように、ナディアは小悪魔。最初からこの出会いに裏があるのはミエミエ。ですからサスペンスとして驚きが無いのが難点でしょうか。会話場面は少なめですが、「キリン」の件など小粋なネタにはニヤリ。
[DVD(字幕)] 7点(2009-04-06 20:02:33)
1337.  不撓不屈 《ネタバレ》 
滝田栄演じる飯塚会計士。一昔も二昔も前の社会通念では、“あるべき”成人男性像はこういう感じだったと思います。「弱きを助け強きを挫く」品行方正な立派な人物。自分も不惑を迎える頃には、当然こんな大人になるもんだとばかり思っていました。「なりたい」とかいう希望ではなくて、大人は漏れなくあのレベルに達するものだと考えていました。でも現実は違う。自分でも驚くくらい子供のままです。無駄に年を食ったらダメですね。それでも多少は人生経験を積んだので、飯塚会計士のような生き方が必ずしも正しいとは思わなくなりました。自分を、家族を、生活を守る為の「知恵」や「妥協」も必要かなと。本作で本当に強い大人は飯塚夫人だったと思います。正しい事と成すべき事が一致するとは限らない。もっとも、飯塚氏が尊敬に値する方であることには違いありませんが。それにしても本作は、滝田栄に尽きます。彼ほど「生真面目」が似合う俳優は居ない。本作のようなシリアス路線は勿論、キャラを逆手に取ってコメディとかでも活躍できそう。眉間の皺の深さだけで人間性が伝わってくるイイ顔です。料理バンザイの司会じゃ、もったいない。もっと映画やドラマで滝田が観たいと思いました。実話ベースのためドラマチックさに欠けるのはやや不満。でも江森徹のナレーションも流石の貫禄でしたし、自分はこういう古臭い感じのドラマは嫌いじゃありません。
[DVD(邦画)] 6点(2009-04-03 21:21:47)
1338.  レイヤー・ケーキ 《ネタバレ》 
今一番カッコイイ俳優。男が憧れる男は誰か。ワイルド系で言えばジェイソン・スティサム。インテリジェンス部門で言えば、本作のダニエル・グレイグあたりか。どちらもフェロモン出まくり。イッツセクシー。いい男が演じると、物語に色が出ます。文字通り色男。本作はダニエル色に染まった映画でした。主人公の設定は、頭の切れるスマートな男。でも結構ヌけている。ヤル気まんまんで女を抱こうとしたところを拉致されたり、相棒にボコられたり。そもそも本当に抜け目無い男なら、ボスに疎まれたりしない。能ある鷹は爪を隠す事を知っています。見た目よりずっと情けない。でもそこが彼の魅力。ダメ具合にそそれらる。結末もお見事です。色男の末路はこう在るべし。ただサスペンスにしては、ドキドキ感は薄めでした。あまりにもダニエルがカッコ良すぎて、切羽詰った感が伝わってこなかったから。ところで主人公の名前の謎ついて。ラストのアナウンスまで自分は気づきませんでしたが、注意深く観ていた人は彼の名を知ることが出来たのでしょうか。もしそうなら、1点加算したい。
[DVD(字幕)] 6点(2009-03-31 20:58:11)
1339.  全然大丈夫 《ネタバレ》 
人物造形が的確。各人がどのように考え、どう振舞うか理解し易く、物語の流れに合点がいきました。人がきちんと描かれている映画は好きです。では内容について感想を。主要キャラは、恋愛成就組と失恋組に分けられます。前者と後者の違い。それは“実力”の有無だと思いました。魅力と言い換えても構いません。蟹江には枯れ男の哀愁と弾き語りのスキルがあった。ココリコ田中は自然体の生活様式が素敵。木村もその美貌と独特のセンスが光ります。弱みの在る人間ばかり。でも、それを補う実力が他者を惹き付けた。一方、失恋組はどうでしょう。岡田の優しさは長所です。でも自己保身の術でもある。故に対人関係の踏み込みが浅い。荒川は大きな子供。幼稚な自我が勝っている。人として薄いです。でもだからと言って岡田や荒川がダメだとは思わない。自分も完全に後者タイプの人間ですし。小倉一郎の説教、「若者はギラギラしてなきゃダメ」は正論っぽいけど真っ平御免。だけど彼らを「全然大丈夫」と言い切ってしまう事にも躊躇いがある。「全然大丈夫」って言葉、額面どおり受け取って本当に大丈夫?例えば「毎日1杯のコーヒーを我慢するだけで人生が潤うんですよ。ローンなんて全然大丈夫」とか。ストレスで押し潰されそうなサラリーマンが口にする「全然大丈夫」とか。大丈夫と言われれば言われるほど、実は危うかったりする。ラストエピソードの地、奈良。観光客である岡田と荒川、そして其処に根を下ろしている田中夫妻の対比。観光として奈良を楽しむことと、生活して奈良を味わうことは違う。生き方も同じ。2人がこのままビジターの幸せを望むなら、今のままで多分大丈夫。でもそうでないなら、少し危機感を持ったほうがいいかもしれない。自分が変わらなきゃ、人生は変わらない。2人はこれからどんな生き方を選ぶのでしょうか。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-03-28 21:29:20)
1340.  プライマー 《ネタバレ》 
タイムトラベル映画は数々あれど、本作ほど頭を使う作品は滅多に無いと思います。難解過ぎるのはエンターテイメントとしてどうかという気はしますが、本作の場合は許せます。理解するためのポイントは丁寧に(フェアに)説明していますし、それでいて観客を惑わす仕掛けも抜かりない。質の高いサスペンスの趣です。とにかく2回は観ないと始まらない。自分は全容を把握していませんが、もう一度観たいと思わせる魅力のある作品でした。(以下ネタバレを含みます。現時点での考えをまとめます。) 2人が創り出した箱は何でしょう。タイムマシン?いや「人生やり直し機」と言った方が的を射ている。セーブポイントまで戻って、人生をやり直す。株の値動きを見てきたから大金が手に入るという寸法です。夢のような話。でも都合の良い事ばかりじゃありません。箱に入る度、肉体は深刻なダメージを負います。1分が22時間に相当するなら、6時間なら約1年。寿命を削って時間を買っているようなもの。体がオカシクなって当然。字が満足に書けないのは純粋に加齢のため。ダブル(分身)の問題もある。同次元を共有している新しい自分と古い自分。“今の人生は上書きされるための人生か?”その疑念を抱いた瞬間から、遣り切れなくなる。人生の価値が失われる。エイブに至ってはリセットするために分身を手にかけます。もう何が何だか分からない。“幸せになるため”のやり直しで、今まで積重ねてきた全てを失ってしまう2人。残ったのはボロボロの体と日陰の生き方。悲しすぎます。でも時間の重みを、不可逆だからこそ価値のある時の流れを、心底思い知りました。余談)実は本作鑑賞後は、人生をリセットできる感覚がなかなか取れず困りました。大雑把に生活してしまうような。やり直せると思うと生き方が雑になる。イヤイヤほんとに怖い映画です。
[DVD(字幕)] 8点(2009-03-25 18:47:15)(良:3票)
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