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ひのとさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 814
性別 女性

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121.  バタフライ・キス
「愛されたい、必要とされたい」というあまりにもラフで根源的な欲望。それをここまで身も蓋もなく赤裸々にダイレクトに表出させた作品は他にないような気がする。その表現は何のオブラートにも包まれず、保護膜を持たない。ユーニスという女が真っ裸でこの世界に向き合い、血塗れになりながら彷徨っているその姿。それはもう、唖然とするという領域を完全に超えてしまっている。哀しく辛く滑稽で、ただひたすらに切なくて痛々しく、それでいてどこか神々しい、そんな物語。
9点(2003-11-29 16:50:14)
122.  ポーラX
その昔原作を読み、いつか映画化したいな、と思っていた青山真治監督がこの映画を観た時、「やられた、完璧な出来だ」と思ったらしい。映画としての完成度はかなり高いと思う。監督の自己陶酔というかナルシシズムがびっくりする位見えてしまうのを大目に見れば良く出来た作品。キャストではカテリーナ・ゴルベワが良かった。何か背負っているものがある、という雰囲気を出せる女優だと思う。彼女は買いです。映画を総評すると“傑作になりかけてなり切れなかったという類の映画”という印象。まあ、私は好きですけど。
9点(2003-11-29 15:51:52)
123.  サテリコン
厳密にはここで描かれるのは「悪徳」ではない。なぜならこの世界にはまだ一切の人道を説く教義が敷衍されていない為、悪徳が悪徳という概念たり得る根拠が存在しないから。そこに悪はなく罪はなく恥はない。そこにあるのは純粋な快楽主義に他ならない。だからこれらを狂態と捉えるのは、この後数千年かけて連綿と練られて来た、「倫理」という名の私たちの勝手な観念なのだが、それはともかく、悪いものは美しい。悪は魅力的であるとはよく言ったと思う。臓腑の隅々まで悪徳で飽和した美というものは、善良で健全な美よりも遥かに強烈で魅惑的である。凡庸な私にとっては結局のところ、「退廃的な世界」とは所詮記号としてのものでしかないけれど、いざそれを見せられると、それはまるで豪華な悪夢のようで。そういえば高校の世界史の資料集で見た。1日中寝そべって食べ続け、満腹になると鳥の羽でのどをついて吐き出しては次の料理を食べたというローマ貴族たちの絵。ここにはその世界の一大絵巻があった。ローマとはかくも凄艶な退廃の都であったのか。狂騒の宴の埋葬地であったのか。その饗宴の残響がフェリーニには聞こえたのだろうか。そしてこれは彼による狂乱の宴への賛歌であり、葬礼だったのか。そして同時に混迷と混沌の未来を映したのか。これは寓話なのだろうか。警鐘なのだろうか。分からない。フェリーニなんて高尚なもんは私には分からないですよ。でも多重層的な仕掛けを掛けられたような気がする。“Before Christ After Fellini”にシビれた。
[DVD(字幕)] 8点(2006-01-19 23:00:52)(良:2票)
124.  永遠と一日
永遠とは全てを包括し総括した絶対的な概念であるはずなのに、同時に絶望的に曖昧で不確定で、具体に寄らない卑怯で狡猾な逃げの表現でもある。永遠とは不確定と不毛と矛盾の総体だと思う。永遠というプログラムには脆弱性があって、それを埋めてくれるアップデートはないのです。老人の最後の一日。永遠の通過点の1つに過ぎない一日。だけれど時に、極度に限定された一日の質量は永遠のそれに匹敵するのだ、とこの映画は提示する。それは厳しく優しい矛盾、永遠が持つ脆弱性でした。老人の最後の一日、だけれどそこには紛れもない永遠がありました。優しく穏やかな「永遠」という澄んだ混沌がありました。
8点(2004-11-21 12:03:28)
125.  酔っぱらった馬の時間
相対性理論が溢れるシュールな世界。人生というものと本当の意味で戦っている人たちが、今私たちと同じ時間の中にいる。でもそこには相対性理論がある。同じなのに、違う。彼らは私たちとは全く違った時間の中に生きている。酔っぱらった馬の時間の中に生きている。2つの異質な時間の、80分の人為的な邂逅。そして、私たちの時間の為の便宜的なエンドロール。だけれどエンドロールの向こう側で、酔っぱらった馬の時間は、私たちの時間との束の間の邂逅にも気付かず、今も続く。
8点(2004-10-12 05:21:05)(良:1票)
126.  英国式庭園殺人事件
つまらないよ。ほんとつまらない。意味も相変わらず全然分からない。だからお勧めはしない。グリーナウェイ作品は正直、毎回頭に来る位訳が分からない。でも同時に、その訳の分からなさに上手く懐柔されている自分もいる。ただひたすら感じるのは、圧倒的な様式美と、腐りかけた臓物を無理矢理食わされるような不快感。そしてそれを行う相手はあくまで無感情。何でもないシーンの羅列、有り触れた日課、それでもそこに流れる空気全てに腐敗の臭いがする。何がどうというシーンもないのに、全体的に凄く気持ち悪い。多分、上流社会の腐敗を凄く的確に描いてるのではないかと思う。罪悪感のない悪意や、煌びやかな腐敗。綺麗なのに、胸が焼ける位に醜い。何だろうな~、恐ろしく退屈なくせに心中を穏やかにさせない罪作りな作品だった。私はこういう観客不在で進行する作品を観ると、器用に無視することも出来ずに、真面目に勝手な解釈を始めちゃう痛くて不器用な人間なので、こういう映画ほど、何かを考えてしまう。多分ずいぶんあさってなことを。グリーナウェイ作品は毎回対応に困る。何というか、ほんと、イヤな監督。
8点(2004-09-06 20:50:26)
127.  赤い薔薇ソースの伝説
情熱だとか官能だとかはきっと、抑圧されることから生まれる。慣習でも社会的通念でも価値観でも強迫観念でも何でもいい、大なり小なりそこにある何らかの制約に抵触する禁忌を観念的に破る行為そのものが情熱で、その状態変化の一形態もしくは性的な形での発露が官能なのかも知れない。終始暗色の赤が練り込まれた画面。生々しく狡猾、それでいてラフで無垢な情熱の色。良い映画だったと、私は思う。
8点(2004-08-22 16:18:09)
128.  三十四丁目の奇蹟(1947)
生まれつき人より強い猜疑心を持ち合わせ、それを矜持にすらしているこの私が、有り得ないことに小学5年生までサンタクロースの存在を信じていた。心から信じていた。今でも実はどこかで信じてます。サンタさんはいるんです。ええ、絶対にいます。多分この作品のように、たまに精神病院に収容されつつどこかにいます。また裁判中かも知れません。
8点(2004-08-22 16:15:39)(良:2票)
129.  なまいきシャルロット
可愛過ぎるよ、シャルロット。でも手足の長さは可愛くない。全然可愛くない。いやもう、長過ぎるだろ、その手足!知ってはいたけれど、びっくりです。ともあれとても可愛い映画です。好きだなあ、この雰囲気。そしてなまいきじゃないよ、シャルロット。女の子はみんなそんなもんさ。そんなもんなのさ。
8点(2004-08-14 14:04:24)(笑:1票) (良:1票)
130.  シングルス(1992)
凄く可愛い恋愛群像劇。グランジ文化とかそういうのは一切分からないけれど、感覚的に良い映画だと思える。一昔前の映画なので微妙にダサいかもしれないけれど、映画を包む心意気がお洒落くさい。良い映画に必要なのは小道具。例えばリモコン、例えばくしゃみ。
8点(2004-08-14 14:00:34)
131.  Soundtrack
映像美とテーマ性の両方を追求し、結局“二兎を追う者一兎も得ず”な自己満足映画となっている作品は、残念ながら少なからずある(例えば「華奢~ん(仮名)」とか)。けれどこの作品の売りは映像美と音楽。それのみ!…それでいいのかよ!という感じです。「とにかくひたすら世界観に耽溺しなよ」という、ある意味傲慢な唯一無二の意図の下に構築されています。端的に言えば、長い長~い音楽プロモ。はっきり言って、映画ではないです(笑)。問題作です(笑)。そういう意味で、これから叩かれる予感はびしばしします。でも私的にはかなり好きな世界観なので、映像と音楽に8点出せます。大好きです、ああいう世界観。
8点(2004-08-14 13:56:14)
132.  レクイエム・フォー・ドリーム
お洒落臭い破滅。深みなんてなく、どこかヴァーチャルな雰囲気。センスのある若い監督が調子に乗って映像的に遊んでいる、というような感じが好きです(誉め言葉)。ルーティーン的に無感情に繰り出される映像の数々は、虚無を孕んだ現代的な特殊な悲惨さを醸し出している。目まぐるしく変わる回転の速い映像には、何がしかの思考を挟む余地もなく、絶望感が澱として沈むことなく表層でひたすら空転するようなイメージを与えてくれる。深みを持たない絶望は実のところ、深みのある絶望よりも救いがないものだったりするのだ。ともあれ、「私、シングルマザーだから仕事を選べないのよ」なんて言いながら、本当に役を選ばず、こんな汚れ役を体当たりで演じたジェニファー・コネリーは凄ぇっす。
8点(2004-08-06 17:29:56)
133.  ドールズ(1986)
こんなクソしょぼいB級ホラーに8点あげちゃう自分の感性が大好き。昔から人形がちょいとおかしな位好きだった。旅行で津和野に行った時、アンティークドールの美術館があって、何かもう、そこに住みたいとすら思ったもん。いつまで経ってもガラスにべったり張り付いて離れようとしない私に、友人たち、確実にげんなりしてた。ごめんよ、みんな。とにかくそれ位に人形好きの私。だからあの家に迷い込んでも絶対殺されない自信がある(笑)。てゆうか、迷い込みたい。それにしても主人公の女の子の継母役の人、タランティーノとユマ・サーマンを足して2で割ったような顔をしてませんでしたか。
8点(2004-07-31 22:30:37)
134.  オリバー!
タモリに洗脳され、“ミュージカルを誇りを持って拒否する”という根拠のない矜持を持ち続けて来たけれど、あの有名な極悪監督による、“映画史上最も悲惨なミュージカル映画”を観て、「何だよ、素晴らしいじゃねえかよ、ミュージカル!」と簡単にその矜持を捨て去った。アレ以降、ミュージカル映画は偏見なく観ている。この作品は“最後の華麗なミュージカル”と言われるだけあって、驚く位に直球でオーソドックスで「これこそがミュージカル!」的な自信と尊大さに溢れている。そこが好みの別れるところだと思うけれど、私はその不遜なまでの王道っぷりが素直に好き。枝葉ではなく、幹で勝負している感じ。繊細さはないけれど、華麗で力がある。良い意味でも悪い意味でも、今となってはなかなか観ることの出来ない、ミュージカル映画らしいミュージカル映画。
8点(2004-07-25 20:39:49)(良:1票)
135.  トーク・トゥ・ハー
意識不明の女を犯すこと、その是非を論点とせず、ただただその全てを否定も肯定もしない中立的なその目線が素晴らしいと思った。全編を包む、生々しく熱を帯びながらもどこか醒めた静謐な空気。何ともスペイン的で熱く情熱的な、しかし同時にアルモドバル的な、卑俗と高尚が同じ輪の中にあるという混沌。「村上春樹がスペイン人だったらこういう作品を書いただろう」と言った人がいた。的確だと思う。目線が異質なまでに客観的なのだ。性犯罪に関して、私はかなり厳しい目線を持つ人間だけれど、そんな私でも不思議とこの作品には欠片ほどの嫌悪感も拒否感も抱かなかった。印象的な、崇高で美しい物語だった。
8点(2004-06-20 20:55:58)(良:1票)
136.  ドライ・クリーニング
ペドロ・アルモドバル監督作といいこの作品といい、スペイン産の映画には変態的で性倒錯的なテーマがしっくり来て違和感を感じさせないのはなぜだろう。これもまた、熱病に冒されたようでありながらも、非常に醒めた作品。映画の中に流れる血が冷たい。別に面白いというような話ではないけれど、妙に印象的な作品なので、8点は下さないでおこう。夫婦を惑わす青年を演じたメラールという俳優。この名前を思い出そうとすると、なぜか「メラニン」と「エタノール」と「ラミネート」と「ルミノール」と「エマール」に邪魔される。
8点(2004-06-20 20:54:17)(良:1票)
137.  スノーマン<TVM>
あまりにも有名なテーマ曲「Walking in the Air」。ボーイソプラノで歌い上げられるあのあまりにも美しい旋律。子供の頃耳にして以来、ずっと忘れられない名曲。この映画の意図するものを汲み取れるのは、ある程度年を重ねて幼年時代から遠のいてしまった人間だけではないかと思う。この映画、2度観ることをお勧めしたい。子供の時に1度、その時は気楽に、そして大人になってからもう1度、その時はタイムカプセルを開くように。
8点(2004-06-20 20:41:44)(良:2票)
138.  少林サッカー
全編を貫く明らかな破綻を、「いや、破綻じゃないよ、これエンターテイメント」と言い張る、製作側のそのアグレッシブな態度があまりにも素敵過ぎます(誉め言葉)。こういう独自のテンションを貫く作品は大好きです。昭和レトロっぽい雰囲気もまた、いいですやん。
8点(2004-04-14 21:59:53)
139.  ロゼッタ 《ネタバレ》 
これは単なる少女の職探しの物語ではなくて、もっと残酷で痛切な戦いが根底にあるような気がする。ロゼッタは理不尽で冷たい社会と向き合うと同時に、自分自身が根本的に持つ暴威とも向き合っている。男により「女」にされ、堕ちるように大人になり、いつかは自堕落な生活を送る自分の母親のようになるかも知れない、その焦燥感と必死に戦っている。外からの暴力と、内からの暴力。社会に負けること、自堕落な大人になること、汚らしい「女」になること、その全てを彼女は拒否しようと、勝ち目のない戦いに脆弱な力で臨む。突然の解雇通知、駄目な母親、自分を「女」としてみる男性の出現…。世間はそんな試練を次々にもたらし、強制的に彼女を組み入れようとする。それを拒否するように、ロゼッタはひたすら動く。その抵抗は必死だけれど、儚く、痛々しく、力を持たない。そしてブツ切れのように映画は終わる。最後の瞬間に彼女が見せた顔、張り詰めていたものが切れたような顔、たった1度だけ彼女が見せる弱さ、世の中に「負けた」とどこかで認めてしまった瞬間のあの表情が忘れられない。
8点(2004-04-10 21:17:36)(良:2票)
140.  天城越え(1983) 《ネタバレ》 
田中裕子という女優はこんなにも美しかったのか、と心底驚いた。20代の女の私でさえ心奪われる。ましてや思春期の少年なら尚更だろう。甘酸っぱくも切ない、ダウナー系「マレーナ」。でも、色香を放つ大人の女性に心奪われる思春期の少年を描いた作品ということでは、私は断然こっちの方が好きです。少年の内に渦巻く複雑な感情、その欲望と愛憎、憎悪の表出。切な過ぎる、ことの真相。そしてあの天城峠の姿は、記憶の中でも記録の中でも悠遠の彼方に消え失せ、少年の心抉られる痛切な葛藤も、事件の真相も、その全ては過去のものとして、永久に守られるように、滅失してしまった。かつての幽遠の峠は、今は暴走族の出す爆音に包まれている。
8点(2004-04-06 20:37:55)(良:2票)
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