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アングロファイルさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1000
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 レビュー数が1000に達したということで、活動を停止します。(今のところ)仕事がひじょうに忙しいので、映画を楽しむゆとりがありません。落ち着いたら再開するかもしれませんが、とりあえず未定です。

皆さま、ありがとうございました。縁があったらまたお会いしましょう。

※変更要望は出すかもしれません。

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121.  上を向いて歩こう 《ネタバレ》 
世界的な大ヒット曲を元に、よくこんな映画が作れたな、というのが正直なところ。もっともひどいのが浜田光夫が演じている良二で、単純で身勝手なアホとしか思えず、主役格なのにまったく魅力が感じられません。九ちゃんのトラックを盗んで大破させたのもひどいが、九ちゃんが届けたドラムを見たとたん、それまでのことはすべて忘れたかのように大喜びでドラムを叩きまくるというのは、人間性を疑ってしまう。これで友達がいるというのは不思議なものだ。あとの主人公のうち、九ちゃんパートはいちばん見られます。高橋英樹の健ちゃんは、ノミ屋が大学をめざすという設定は面白いのですが、ちょっと騒々しすぎるか。終盤喧嘩のアクションに持っていこうとするのは強引で、とってつけたようなかんじ。 ところで吉永小百合のフィルモグラフィーを見ると、この年は『キューポラのある街』や『若い人』にも出演していて、女子高生役が定番だった頃です。が、本作で演じている紀子は学校に行っている様子もないし、働いているようにも見えない。はっきり言うと、生活というものをまったく感じさせない。そんな彼女の言葉で最後にすべてが解決されてしまうというのは、作中で他の人物を超越した、ある種“神”のような役割を与えられているように思われます。それなら生活感がないのもうなずけますし、最後の演出も合点がいきます。しかし、生活感あふれる九ちゃんや健に対して“天の声”でご託を並べても、まったく説得力がありません。この点で大失敗でしょう。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2014-05-22 17:47:00)
122.  銀座の恋の物語 《ネタバレ》 
一応恋愛ものですが、夢をめざす青春ものの要素もあり、そのコンビネーションはよかったと思います。トランペットを吹く青年も、ありがちですが効果的でした。ただ、後半ジェリー藤尾の行動がややご都合主義的になったのは残念。あくまで青春ものはおまけの要素ということでしょうか。さらにそのおまけとしてついてくる(?)江利チエミの使い方は少々もったいないかも。だいたいこの映画、脇役に味のある人をそろえていますが、正直そんなたいそうな映画かいな、とも思います。ラブロマンスとしては、後半の記憶喪失が少々強引ですが、記憶が戻るきっかけが気が利いていてよかったです。これまで見た蔵原監督の作品では一番見られましたが、どれもいまいちまとまりがないのは、この監督の好みなんでしょうか。 それはともかく、いちばんの見どころは、メガネをかけてハツラツとした和泉雅子だったりして。あと、浅丘ルリ子の髪型がサザエさんにしか見えないんですが、これはやっぱり江利チエミが出ているからでしょうねぇ。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2014-05-20 19:28:44)(良:1票)
123.  夜霧よ今夜も有難う 《ネタバレ》 
見ればわかりますが、『カサブランカ』が元ネタ。前半はそれなりに換骨奪胎してうまくいきそうなのですが、やはり日活はアクションものでなければいけないらしく、ヤクザか何かを使っての暴力描写、果ては撃ち合いとハデなこと。おかげで、肝心の(?)三角関係の方は今ひとつ盛り上がらず。作劇の方も、無辜の女の子が殺されたりしてなかなかハードボイルドですが、後味が悪いです。どうもアクションを取り入れて、かえって安っぽくなってしまった感じ。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-05-07 21:36:50)
124.  エル・シド 《ネタバレ》 
カトリックのスペイン人とムーア人との争いかと思ったら、キリスト教徒同士で延々と争っていて、なんだかなぁという感じ。しかも人物の思考経路が単純すぎて、行動が短絡的に思われます。恋人が父の仇とか、けっこう複雑に悩む状況だと思うのですが、そういうところは見られません。そのあたりが、私にはむしろ「アメリカ的」と映りました。この単純さのため、話はわかりやすいですが深みが感じられず、重厚な歴史大作風ですが、いくぶん薄っぺらい作になってしまいました。戦闘場面はなかなか見せましたが。 出演者では、ソフィア・ローレンはさすがにスターの存在感がありましたが、それよりもジュヌヴィエーヴ・パージュの王女様が印象的でした。ミクロス・ローザの音楽はさすがに『ベン・ハー』を連想させすぎて、悪くはないですがちょっとどうかと思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-04-30 10:57:48)
125.  オリバー! 《ネタバレ》 
高校時代の友人に芸大に進学した者がおりまして、学園祭で本作を上演するということで、見に行ったことがあります。そういうこともあって個人的に愛着がある作なのですが、久しぶりに見ると前半がちょっとだるい(笑)。原作は読んでいませんが、他の映画やドラマは見ているので話は知っているのですが、それにしてもオリバーがブラウンロウ氏のところに行くまでが長く感じました。あとミュージカルの宿命かもしれませんが、フェイギンの根城での場面が妙に陽気で明るくなってしまったのも、ちょっと違うという気がします。 やはり本作の見どころは、休憩からあと。特に見どころは後半が始まってすぐの、物売りたちの歌。非常にすばらしかったのですが、話の本筋と関係ないのは痛しかゆしでしょうか。それからはおなじみの展開で、ある意味安心して楽しみました。ただ、オリバーの出自についてはもう少し詳しく説明してほしかったところ。それ以外にも、原作が有名なせいか、やや飛ばした展開という気がしました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-04-28 22:15:54)
126.  新吾十番勝負 完結篇 《ネタバレ》 
今回は、大きく3つの部分に分けられます。最初は絵師・尾形乾山をめぐる一連の騒動。正直、たかが襖絵であそこまでやるか、と思ってしまいます。このある種のバカバカしさが、当時の時代劇の面白さかもしれませんが……。そのあとの多加とのエピソードは、まずまず興味深い。 中盤は、ある藩で打ち首になりそうな男を助けたものの、藩の追っ手のため男とその娘が斬られてしまうという話。当初は若者らしくストレートな正義感に初々しさを感じていたものの、慣れてくるとむしろトラブルメーカーかと思えてきます。まさにそういったエピソードなのですが、そこから新吾に修行の道を進ませるのはいい展開です。新吾の人間的な成長は描かれていたと思います。ただ、修行をして剣が上達したということですが、具体的に描かれていないので、見ているこちらには実感がありません。 終盤は第三部に続いて柳生一門とのいさかい。吉宗の前で剣の各流派代表者が御前試合を行うことになります。これは吉宗と新吾を対面させる目的があるのですが、柳生流の代表として武田一真が出場することになります。最後は新吾との対決で、もちろん新吾が勝つわけですが、なにしろどこがどう強くなったのかわからないので、あまりカタルシスはありません。勝負もあっさりついてしまいますが、乱戦のチャンバラではなく一対一の対決では、けっこうこういうパターンが多いように思います。 シリーズは第二部を除いて松田定次が監督ですが、ワンパターンなところも目につきます。新吾の夢に武田一真が登場するときは、必ず大仰な音楽が大音響で鳴り響きますし、斬り合いの時に2人の顔を交互に映していく(しかも次第に近づく)というのも同じです。そんなこんなで、それほど高くも評価できませんでした。一応面白かったですが。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-04-24 21:30:12)
127.  新吾十番勝負 第三部 《ネタバレ》 
第二部の最後で梅井多門先生が武田一真に破れ、大きな存在がなくなってしまったので心配していたのですが、やはり抜けた穴は大きい。今回は柳生一門につけ回されるのが話の骨子で、新吾にとってはいい迷惑なわけですが、こういう「流派のメンツ」という話はよく出てくるので、つまらないわけではありません。それよりも、最後にまみえるのかと思っていた武田一真とあっさり戦って負けたのが驚き。手傷を負っていたとはいえ、えらく簡単にやられたものです。チャンバラ映画としては大川橋蔵が大車輪の活躍をしていますが、お話としてはいまいち印象が薄いです。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2014-04-23 20:50:18)
128.  冒険者たち(1967)
冒険者たち、っていうタイトルが泣かせる。一般的な「冒険」要素は少ないのですが、人生そのものに対する冒険のようなものがあって、もはや冒険ができないような年齢になった自分にとっては、かなり感じるところがありました。まあリノ・ヴァンチュラも、このとき50歳に近かったわけですが……。あとはやはり、ジョアンナ・シムカスのかわいらしさ、音楽の美しさにノックアウトされてしまいました。評判がいいので以前から見たかったのですが、もしかしたらいいタイミングで見ることができたかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2014-03-23 10:34:11)
129.  コント55号と水前寺清子のワン・ツー・パンチ 三百六十五歩のマーチ 《ネタバレ》 
ドリフの映画が残念な内容だったので、これもあまり期待せずに見たのですが、なかなかよかった。とりあえず、欽ちゃんと二郎さんがそれぞれを彷彿とさせるような役柄ではまっています。2人のコントもなかなか楽しい。メインのお話はアパート立ち退き問題ですが、それに恋愛話や2人が店を買う話もからめつつ、非常にテンポよく進行して飽きさせません。タレント映画の常として脇役にはいい俳優をそろえているのですが、敵役の花沢徳衛と谷幹一が楽しそうに演じていました。最後は憎めない悪役になりますし。チータは一応マドンナのポジションですが、むしろ夏子役川口恵子のかわいらしさが印象的でした。演出はスチルを使ってうまく仕上げていたと思います。 ちなみに、ゲスト的ポジションで塚田茂と前田武彦が出ています。コント55号はテレビで人気者になりましたし、テレビつながりでしょう。そのマエタケ演ずる客に「僕はテレビが嫌いなんだよ」と言わせているのは、なかなかワサビが利いています。このあたり、普及してきたテレビに対する活動屋の矜持のようなものが伺えて、面白かったです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-03-08 20:56:52)
130.  大いなる旅路 《ネタバレ》 
国鉄職員の一代記もの。主人公は男性ですが、NHKの朝のドラマのような展開。で、毎度言いますが、これならテレビドラマでじっくり見た方が……とは思いますが、映画としてはまとまっています。特に戦死の知らせから即戦後になり、「聞け万国の労働者~♪」となる展開は面白い。また、血気盛んな若い時代から孫ができるまでを演じる三国連太郎も、それぞれの年代をうまく演じていたと思います。国鉄の全面協力の下、往時の蒸気機関車がこれでもかと出てくるので、鉄道ファンは必見でしょう。しかし私はその方面には興味がないので、少し物足りなかったです。
[地上波(邦画)] 6点(2014-02-10 21:26:36)
131.  若草物語(1964) 《ネタバレ》 
65年のお正月映画で、豪華四大女優共演作。ただしストーリーの方はありがちな三角(四角?)関係がメインで、特にこれというポイントはなし。一応次女の由紀中心に話が進んだようで、最後に大番狂わせ。圭一とくっつくというのはないわ~。あれは結局、しずかに次郎を追っかけさせるための展開でしょう。最後には吉永小百合に花を持たせた形ですが(主題歌も歌っているし)、人気俳優を複数使うと配分に気を使ってダメになるという典型のような気がしました。山内賢もあまり活躍の場がなくてかわいそう。ただし四女のチエコは突っ込み役がうまく生きていて、よかったと思います。
[地上波(邦画)] 6点(2014-02-06 21:39:55)
132.  うず潮(1964) 《ネタバレ》 
林芙美子には『うず潮』という小説がありますが、これはその映画化ではありません。この年(昭和39年)に放送していたNHKの連続テレビ小説『うず潮』の映画化のようです。クレジットに表記されていますし、田中澄江は朝ドラの脚本を書いています。おそらくテレビドラマの台本をアレンジして、映画に仕立てたのでしょう。この頃すでにテレビの影響力が強かったことを示す例として、興味深いところがあります。 お話の方は、尾道を舞台にしたフミ子の青春編。両親が行商人であることによる偏見、金にルーズな父親など、家庭関係では苦労する姿が描かれています。その一方で、女学校を舞台にした学園ドラマの要素もありますし、恋愛はやや弱めの扱いですが、浜田光夫と山内賢による恋のさや当てはちゃんと用意されています。ひとつひとつのエピソードは短いのですが、内容が盛りだくさんなので満足感はあり、飽きることもなく見られました。ただ、大正時代の物語だということをあまり感じなかったのは、よかったのか悪かったのか。 吉永小百合はさすがに現代物のようにチャキチャキしたところはありませんが、やさしさとガンコさを兼ね備えたフミ子を好演していました。まあこの人が演じると、かなり優等生的になってしまいますが。脇もそれぞれよかったですが、特に沢村貞子の先生がおかしかった。 青春ドラマとしてはなかなか引きつけられるところがあり、ドラマの人気が高くて映画化されたこともうなずけます。続編が作られるほどではなかったようですが。
[地上波(邦画)] 7点(2014-02-05 22:29:30)
133.  青春のお通り 《ネタバレ》 
原作についてはよく知らないのですが、おそらく本作以前の話として「短大編」があるのでしょう。3人組の関係とか、圭太とすでに知り合いであることとか、話がつながりません。そういったところはまったく説明されていないのですが、それでも特に支障は感じませんでした。 ここで吉永小百合が演じているのは、愛称が「チャッカリ・スカヤ」というので想像できるとおり、生きのいい当世風。お手伝いに行く家庭にあれこれ注文をつけたあげく、結局そういう家を見つけてしまうという、なかなか侮れない面ももっています。両親を養老院、もとい、老人ホームに預けるなど、ちょっとドライな面もありますが、古風なところもあって危ういバランスを保っているところが、青春ドラマらしいです。だいたい途中までは明朗快活ユーモア青春ものなのですが、終盤にいたってチャッカリさんの前に大人の現実が突きつけられ、彼女が動揺するあたりが見もの。物語の雰囲気が唐突に変わってしまうため、ここの処理は工夫してほしかったところですが、展開としては正統派でまあよかったと思います。 3人娘では 松原智恵子が当て馬役しかあてがわれておらず、登場時間も短くて扱いが悪い。対して浜川智子は準主役で、このあたりのバランスもうまくとれていないのが残念でした。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-02-04 21:12:30)
134.  バファロー大隊 《ネタバレ》 
法廷での軍事裁判が舞台となっていますが、重要なのはそこで扱われている事件そのものではなく、最初はついでのように思えたアパッチ族襲撃をめぐるあれこれ。この事態への対処を通して、“高潔さ”とは何かを扱っているように思われます。その高潔な人物というのが黒人であるということが、さらなるポイントでしょう。こうした設定がうまいし、襲撃事件と裁判との有機的な結びつきもすばらしい。単にアパッチ族の件だけでなく、裁判で扱われている事件を加えることによって、テーマがいちだんと際だつようにできています。このテーマを考えれば、原題が"Sergeant Rutledge"となっているのもうなずけます。最後の解決があっけないですが、あれこそ裁判が最重要ではないということを象徴していると思います。巧まざるユーモアにあふれているのも魅力でした。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2014-01-24 22:50:05)
135.  ミヨちゃんのためなら全員集合!! 《ネタバレ》 
他の方のレビューにもあるように、ミヨちゃんのためというよりミヨちゃんが頑張る映画。それを仲本・高木・荒井の3人がサポートして活躍しています。長さんとカトちゃんははっきり言ってやりすぎ。殺意を抱くとか、面白くも何ともない。公害問題ともうまく溶け合っていないし。ミヨちゃんたちが一生懸命なときにも、切腹で騒いでいるだけだもんなぁ。あいかわらず脇役がよくて、2人は食われてるし、やっぱりダメ映画でした。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-01-12 10:44:13)
136.  やればやれるぜ全員集合!! 《ネタバレ》 
ドリフ映画なのですが、脇役が無駄に豪華。ドリフの5人を逮捕するのはクレージーキャッツの3人と殿山泰司だし、ヒロインが松尾嘉代でその同僚が木の実ナナ、敵役はいかにも嫌味な藤村有弘で万全。おまけに田中邦衛と水谷良重がほんのチョイ役というもったいなさ。これらの方々が映画俳優としては「新人」のドリフを助けているわけですが、肝心のドリフが精彩を欠いています。というか、シナリオが面白くない。はっきり言ってつまらないです。脇の皆さまにこの点数。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2014-01-10 22:05:05)
137.  なにはなくとも全員集合!!
人情喜劇としては、まあ普通。普通すぎてインパクトに欠けます。ところどころでかまされるギャグは、面白かったですが。ドリフでは注さんに存在感がなくて残念でした。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2014-01-08 20:04:22)
138.  東京オリンピック 《ネタバレ》 
初めにお断りしておきますが、私はスポーツにはまったく関心がありません。ただオリンピックの記録映画だということだけで、見てみました。 色々な競技を次々と映していくので、そういう点では平板で退屈になるときもありました。しかしそこを映像的な工夫で補助していて、全体としては飽きずに見ることができました。特に印象的だったのは、女子ハードルと自転車競技。前者の、全走者を正面から捉えたショット、後者の自転車を流した撮り方、共通しているのはカメラを固定しているということでしょうか。スポーツの場合どうしても競技者の動きに合わせてカメラも移動するのが常でしょうが、そこを逆手にとったあたりがよかったと思います。競技者以外の裏方を映しているのも、大会全体を見せるということで成功していました。個人的には、こちらをもっと紹介してもらいたかったほどです。また、マラソンの給水場では、先頭走者以外のさまざまな様子が見て取れて興味深かった。こうしたところも、この映画の長所でしょう。このように、なかなか面白い見どころのある作でした。 1964年といえばまだ東西陣営で争っていた時代ということで、それを緩和するイベントとしてオリンピックが成り立っていたと思います。それはスポーツの政治利用という面もありますが、近年のようにオリンピックの場であからさまにナショナリズムを掲げることはなく、むしろそれを隠すことによって緊張をほぐすという、ある種の上品さが伺えました。そういう時代の記録としても、この映画は価値があると思います。 昨今のオリンピックはもっぱら商業利用が目的のようですが、おかしなナショナリズムに利用されるならば、むしろそちらの方が健全ではないかと思ってしまいます。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-01-03 17:29:25)(良:1票)
139.  女王陛下の007 《ネタバレ》 
ボンド役が変更ということで、最初はMらレギュラーだけが登場。その後ボンドが車を走らせるシーンになるわけですが、顔はほとんど映さない。それからのアクションを経て、トレイシーを助けて名乗るところで、初めてレーゼンビーが登場。こうした悪い意味での「もったいぶり」があふれていて、どうも好きになれません。アクション場面は細かいカットをつないでていて、スピード感を出すためでしょうが、めまぐるしくて好みではありません。そればかりが続いて飽きてきますし。ということで、演出は失敗の部類でしょう。 ストーリー的にはまあ面白いのですが、極論を言えば、これは007でなくてもいいんじゃないかと思えてきます。いや、亜流の作品が出てきたので、むしろこれで差別化を図ったのかもしれませんが、やはり普通すぎるのではないかと。行くところまで行ってしまった『二度死ぬ』への反動とはいえ、ちょっと方向性が違うなぁと思います。ヒロインに助けられるボンドというのも、どうでしょう。そういうとことであまり高く評価はできません。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-01-01 20:25:31)
140.  眠狂四郎 女地獄 《ネタバレ》 
シリーズものって、あとにいくほどつまらなくなるというのが普通だと思うのですが、私が見た限りでは、このシリーズはあとの作品が面白い。本作も、お家騒動に巻き込まれて対立勢力に挟まれるというのは以前にもありましたが、「兄が父を殺そうとしている」という話とからめて、新鮮さを出しています。ライバルの田村高廣・伊藤雄之助ともに、持ち味を出しています。特に伊藤雄之助のとぼけた味わいはいいアクセントでした。狂四郎がこの2人を斬らないというのも異色の展開ですが、そこに持っていく筋道をキチンとたてているので、不満は感じません。 タイトルは、女の刺客が次々と襲ってくるからですね……。しかしよく考えると、高田美和の小夜姫も怖い。自分に都合の悪い2人を対立させ、最終的には狂四郎たち浪人に倒させているわけですから。そして自分の藩の侍が大勢斬り殺されたというのに、ほほえんで狂四郎に礼を言う。いや~、よく考えたら「悪い奴ほどよく眠る」ってヤツですか? そう考えると小夜姫が大悪人に思えてしまうというあたりも、傑作と考えるゆえんです。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-12-16 22:13:53)
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