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プロフィール
口コミ数 320
性別 男性
自己紹介 直接的に「内容」に向かうのではなく、「スクリーンへの現れ方」を語る言葉(技法論的な言葉)をなんとかめざしたい。

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121.  ハンナ・アーレント ネタバレ 
かたやハンナ・アーレントという人が凄いのは判っている。強烈な変化球だ(「悪の凡庸さ」などとたいへん穿った知見だ)。こなた「女性映画」ムーヴメントの中心にいまも居るのであろうトロッタは、しかし、世界を変革しようとするような積極的な「主体」が、皮肉にも映画向きではないことに夙に気がついている筈である。見るジャンル(映画)にあって主体というものはことごとく客体性へと転がされざるを得ないし、転がされてこそ生きる。だからトロッタもまた自覚的に変化球で勝負すべきだろうし、そうならたとえばヘビースモーカーであるアーレントという描き方は、もっともっと生かされなくてはならない。決して、立派な演説が映画なのではない。
[映画館(字幕)] 6点(2015-01-03 15:05:46)
122.  マン・オブ・スティール ネタバレ 
ビル崩壊の図であからさまに、9・11の悪夢がなぞられる。断絶し敵対的であるとされる異文化との間に媒介(なんとスーパーマン)が設定される。が、この媒介がCGレヴェルの超感覚の速度・破壊力で、結局は一方的な異文化排除になってしまう。
[DVD(字幕)] 4点(2014-12-29 19:22:44)
123.  ノルウェイの森 ネタバレ 
この原作者の浅はかさ(学園紛争を「借景」のように使うのはその一例にすぎない)にはそもそも根本的な違和感があるのだが、映画は別物だという期待があった。しかしこの映画は残念ながらただの美しい風景の写真になっている。もっと室内で内容ある話をしろと言いたい(なんと単純な要請だろう!)。
[DVD(邦画)] 3点(2014-12-07 23:48:22)
124.  くちづけ(1957) ネタバレ 
鬱屈を振り払う意志(即決の決断力)が生む猛烈なスピード。なるほど増村が志すように非主体的な日本映画の対極に見える。だが映画である以上、意志や主体が絶えず視覚の対象へと(つまり客体レヴェルへと)引き落とされて(やみくもの即決というのは熟考という人間的能力からの疎外態でしかないだろ!)、皮肉にもそういう疎外態が魅力なのである、増村の場合も。
[DVD(邦画)] 7点(2014-11-26 09:17:48)
125.  フィクサー(2007) ネタバレ 
重厚だが、急転直下の結末にやや戸惑う。「フィクサー」(もみ消し屋)は原題ではないことが重要であって、原題は主人公の固有名(フルネーム)だ。つまりアイデンティティは、フィクサーという濁った、底なしに相対的な役柄にではなく、あくまで主人公自身にあり、「ピュアで絶対的な」ものによる、逆転の結末というわけ。
[DVD(字幕)] 7点(2014-11-03 17:02:34)
126.  ザ・プレイヤー ネタバレ 
重役プロデューサーが主人公で、ハリウッド流プロデューサー方式の集客主義をリアルに見せる。映画の映画。が、まさにこのリアルゆえの「退屈さ」を酷評する人は、自身がこの映画に対してネガティブなプロデューサーを演じてしまうわけだ。映画の映画の映画・・・
[DVD(字幕)] 8点(2014-10-25 06:34:44)
127.  息子のまなざし ネタバレ 
これはサスペンス映画なのであるということが最重要なポイントだ。息子を殺した犯人とおぼしき少年と決定的に向き合うまでの宙ぶらりん(suspense)。主人公が少年の背後に立つたび観客の緊張を呼ぶ(報復するのかと)というサスペンスなのだ。ひたすら主人公(内心を明かさない)に密着して動き回るだけの殊更に退屈な、ほぼ何の変哲も無い映像を提示し続ける。黙々たる「作業映画」であるが、ブレッソン『抵抗』のような目的に向けた「作業」とは別物なのがいい。ただし映画である以上「何の変哲も無い映像を提示し続ける」のは大胆すぎる感もある。
[DVD(字幕)] 7点(2014-07-16 21:23:08)
128.  キャプテン・フィリップス ネタバレ 
手持ちカメラで単純に写しまくった感じの撮影。望遠気味レンズで背景をとばすとか、ピント移動とか、そういうのが無いので、画像的に飽きてくる。内容的には、海賊をはなから殺すつもりのアメリカの姿勢を告発しているのかなとも思ったりする(でなければ、ひどいなこれは)。そういえば、ソマリア人側にも多少寄り添う表現がなされるが、もうちょっとソマリアの現実と向き合う姿勢がなければ、映画になんかできないだろと思う。
[DVD(字幕)] 4点(2014-06-22 19:17:13)(良:1票)
129.  ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~ ネタバレ 
ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」、という日本語標題が、売らんかなの気持ちがわかるがもっとなんとかならんかな、原題は、単に「ゲーテ」である。主役の野放図な感じがいい。「二十歳のときに若くない者が四十歳で若いはずがあろうか」(エッカーマンとの対話)というふうに作られている。
[DVD(字幕)] 6点(2014-04-28 08:29:27)
130.  裏切り者(2000)
『トゥーラバーズ』に続いて観たジュームズ・グレイ映画で、嘘っぽくない充実感が素晴らしい。ホアキン・フェニックスの暴力的な肉体を触知できる感じだ。あの格闘シーンは実に生々しい。
[DVD(字幕)] 8点(2014-04-12 17:19:24)
131.  苦役列車 ネタバレ 
n 個の事例からの選りすぐりの二三のものがプロットであり、それを基にして全体的なストーリーを観客が頭の中で構成するならば、友人から相手にされなくなるためにはこの映画に描かれた二三の絶望的な事例ですべてである(選りすぐりではない)と思える。主演がんばっている。
[DVD(邦画)] 7点(2014-03-27 15:16:19)
132.  偽りなき者 ネタバレ 
こういう強制的な映画はだめである。ドキュメンリー映画でももっと詩的自由はある。とはいえ、あの憎らしい子供の演技があまりにも素晴らしい。求愛表現がはねつけられたと感じたあの子供は、なんと「プライド」護持の嘘へと動いた。
[ビデオ(字幕)] 6点(2014-03-15 23:14:15)
133.  ロッキー ネタバレ 
これはなんとも甘口なストーリーだ。形式面でも『ランボー』には視線のテーマ(追われるランボーが画面から消えて、有利な戦いをする面白さ)があるが、『ロッキー』にはそれもない。
[DVD(字幕)] 4点(2014-03-14 20:24:48)
134.  タイタニック(1997) ネタバレ 
長蛇の列の観客をあの今は無き大きな映画館(『京都スカラ座』)が悠々と呑み込むことができたこと自体がすでに、映画の一部だった。私たちは喜々として映画館に「乗船」したのだった。空間的な大きさを時間的に捉えるやり方がいい(つまりカメラの前をこの大きな船に通り過ぎさせる)。
[映画館(字幕)] 6点(2014-03-14 10:06:22)
135.  ランボー ネタバレ 
追われるランボーの姿が見えなくなって有利な戦いになるのは、常套の表現方法であるとはいえ、まさに観客席にランボーが身を隠すかのような安心感がある。反戦のことなど内容的なことを度外視しても、たのしめる。
[DVD(字幕)] 7点(2014-03-14 00:40:18)
136.  土竜の唄 潜入捜査官 REIJI ネタバレ 
軽快な笑いがグロさと絶叫の連続を縫って疾走するというところだろうか。ただ、グロさと絶叫の連続が苦手な者は、疲れた苦笑い。 
[映画館(邦画)] 4点(2014-03-12 22:26:07)
137.  ションベン・ライダー ネタバレ 
有名な丸太のシーン(「作った感じ」が惜しい)よりももっとさりげなく素晴らしいのは、例えば次のシュールなシーン:川の中で相談する三人が、やがて川の柵を身軽に越えて陸に上がり、落ちていたボールでキャッチボールをしながら相談を続けるなかで、そのボールが川に投げ込まれるとき三人ともまた柵を越えて川へ戻る。信じられないくらいにキツい撮影現場を、乗り切った俳優たちに拍手。 ストーリーの辻褄あわせであしらわれる通常の映画観客が、奥の奥の間に通される感じといおうか、ほんものの何かを作り上げようとする黙々たる動態に加わるのである。
[DVD(邦画)] 9点(2014-03-09 10:47:37)(良:1票)
138.  ブレア・ウィッチ・プロジェクト ネタバレ 
映画は見せてなんぼの世界(「怪現象」を見せないならせめてそれと向き合ったはずの人間たちの味のある芝居を見せなければならない)なので、こういうあるぞあるぞと誘いながら何もない映画は犯罪だ。映画館で観たのでチケット代を返してもらいたいくらいだ。テクニックとしては、三脚を据えて撮るシーンには客観的視点(この映画の主観的視点の檻から出ようとするも、出られない)へのほのめかしがあってそれがわずかな救いで、1点。
[映画館(字幕)] 1点(2014-03-06 12:43:46)
139.  汚れなき情事 ネタバレ 
綺麗な映画だが、妙にイライラさせるいじめが邪魔である(いじめを行うための強い視線と追いかけが目障りだが、そんなレヴェルで終わってほしくはなかった)。教師も含めた少女たちの鏡像関係(想像界)の閉域を象徴界へと突破すべく「父を待つ」という台詞(いじめの標的となる少女の)は印象的だ。が、内容的に高まることはなかった。「父」は来るべきだった。
[DVD(字幕)] 5点(2014-03-03 22:29:35)
140.  女優と詩人 ネタバレ 
ユーモラスな佳品。妻(千葉早智子)が二階で芸道に励み、主夫たる売れない文士が、階段を上って妻の用を聞いてやる。「男が階段を上がるとき」に、成瀬自身の婚姻もあった。主人公の友人藤原釜足がタバコ屋の二階に下宿していて、下宿代を溜めているゆえ、二階の窓から脱出して来る。「借金で首が回らないと言いたいところだが、僕の場合は階段を下りられない」。隠喩(「借金で首が回らない」)から換喩(「階段を下りられない」)へのずらしにまたしても「階段」が使われる。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2014-03-03 10:18:04)
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10185.62%

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