1501. アンナ・カレーニナ(2012)
ネタバレ トルストイの小説の内容は知らずに鑑賞致しました。 ははぁ~、こういうお話だったのですね。 自分の身分、そして時代が彼女の奔放で真実の愛を 許さない。その狭間で引き裂かれる、みたいな。 ただ、本作を見てる限りでは主人公アンナは ちょっと独りよがりと言いますか、なんだか どうしようもない女で夫は凄く知的でいい旦那みたいな 感じがするので、いまいち共感が持てないというのも事実。 あれだけの美青年に巡り会って目がハートになっちゃう 気持ちもわかるけど、、、、あぁ女の心は難しい。 映像的に変化をつけるためかそれとも予算の問題なのか、 たまに舞台風の展開になったりするんですけど、 あれは果たして成功していたのでしょうか。 そのへんも正直微妙。どうせやるならもっと多用するか 話と巧く織り交ぜてやるかすべきでしょうね。 昔のロシアの貴族衣装などは見てて楽しいものはありましたが。 [DVD(字幕)] 6点(2013-10-04 14:39:23) |
1502. バーニング・ブライト
ネタバレ 家の中に虎が侵入。逃げながら格闘するという ワンシチュエーションものは、ありそうでなかったですね。 映像的になかなか難しかったのか、 虎に襲われてるシーンは虎のドアップとケリーたちを 交互に見せたりなんかして、制作者の腐心が見て取れる。 頑張りは伝わってきますし、それなりに面白くは見れました。 ただ行動の仕方に少し疑問があって、一度家を出たのならまず どこかに助けを呼ぶべきだろうとか、虎に薬食べさせてたのも 結局なんの意味もなかっただろうとか。 ちなみに、ストーリーとしては虎はメインではなくて、 本当は一つの家族の話なんですよね。 自閉症の弟に対するケリーの心境の変化みたいな、 そういうのが本当のメインです。 [DVD(字幕)] 6点(2013-10-03 11:20:11) |
1503. ドラゴンボールZ 神と神
ネタバレ 一言で言えば、同窓会映画でしたね。勿論、本作は一から作られたオリジナル脚本、そして新キャラの登場、さらにはCGを駆使した綺麗なアニメ画ということで、昔のやつとはまた違うのですが、それでも内容的にはやっぱり昔のアニメを見ていた人のための作品。自分も懐かしさがこみあげてきました。そして、ああこんなベタなギャグ漫画でもあったんだな~ってことを痛感致しました。そのベタな笑いがけっこう面白くて、ぶっちゃけ後半の破壊神との闘いなんかよりも前半のキャラを活かしたユーモアの数々のほうが楽しめましたね。特に、プライドが高いベジータ様がそのプライドをかなぐりすててアホ踊りやってその場を取り繕うとする展開とか最高でした(笑)。ブルマも38歳というなかなかリアルな年齢になられたとのことで、「パンツを惜しげなく見せてた彼女もアラフォーになったのかぁ。どうりで自分も年を取るもんだ」と一人考え深げに見ておりました。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2013-09-30 21:54:05) |
1504. ゴーストライダー2
ネタバレ 良かった点といえば、怒りに反応して現われるゴーストライダーの存在に苦しんでいるときのニコラスの表情ですかね。あ、これ本当はCGなしで一人芝居してるんだろうなとか思うとなんか笑えてきます。そんでそのCGも、まさにB級感を前面に押し出すようなキッチュな表現で、それもまたこのシリーズの持ち味なんだろうなと思います。バイクに乗って敵陣に飛び込むシーンや、ショットガン喰らわされてるところのシーン等も印象的ではありましたが、まぁそれぐらいですかね、良かったのは。ストーリー自体にはあまり面白味もなく、そのオカルト色の強い展開もまたわざと狙っているのかもしれませんが、残念ながらそれが突き抜けて魅力になっているわけでもなく単にしょうもないだけなので、5点ということにしておきます。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2013-09-22 22:19:40) |
1505. パラノーマン ブライス・ホローの謎
ネタバレ けっこう笑えましたね~。やたらと周りが見れてるデブちんの男の子とか、わがままで色目使いのお姉ちゃんとか、ゲイでいい身体のお兄ちゃんとか、いじめっ子でお調子者の男の子とか、あ~こんな奴いるいる~って思わせるキャラばっかりなんですよね。ある意味ではステレオタイプなんだけど、それがまた生き生きとアニメ化されてるもんだからすんなり共感出来るしそのキャラを生かしたユーモアがどれも面白い。怒り狂う少女を説得する終盤の展開も見ものでした。あとは、サントラも個人的にはお気に入りでしたね。 [ブルーレイ(吹替)] 7点(2013-09-21 22:41:40) |
1506. ゼロ・ダーク・サーティ
ネタバレ 普通は社会派の作品を作ろうとする時、監督としてはやっぱり戦争反対だとか人道主義みたいな、なにかしらメッセージを盛り込もうとするものですけど、この監督さんの作品はそういうのがほとんど感じられないんですよね。前作「ハート・ロッカー」もそうでしたけど、誰かをそういう視点の目で映すとかじゃなく、とにかくただ淡々と、クリアな目でとらえていくという感じ。キャスリン・ビグロー監督のそういう視点もまた、個人的には気に入っています。ビンラディンが殺害されたというニュースを聞いたとき、どうして超大国アメリカが彼を殺害するのに10年もかかったんだろうとか、ではどのようにしてアジトを突き止めたんだろうとか、そういう素朴な疑問が当然あったわけですが、本作でだいぶその疑問が解消されたように思います。現実は映画と違いますから、やっぱりCIAの人たちも、人間力で泥臭いことをやりながら地道に捜査を積み重ねていたんですね。主役の女性は12年間もビンラディンのことだけに取り組んでた。仲間が殺されたという現実も、また彼女の思いをより強くさせた。驚いたのは、あのアジトにビンラディンが本当にいるのかは、最後まで確証がなかった点ですね。賭けに出て、彼女はそれに勝った。ラスト30分の緊張感は実に見応えがありました。最後の涙は、いろんな思いの詰まった涙だったろうと思います。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-09-20 23:45:50)(良:1票) |
1507. つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語
ネタバレ 正直、話のテーマ性とかはよくわからなかったんですが、登場人物達のヘンテコさに逐一失笑してしまったので、そういうコメディ的な映画と思って楽しみました。そもそも、艶が危篤になったからって、艶の過去の男達になんでいちいち知らせなあかんねん、ていう、そこからしておかしいんですが、それで当然のごとく、それぞれでいやらしいいざこざが起こって、それがまたはたから見るとヘンテコでおかしい、というね。男女の愛を面白おかしく垣間みると、恋愛観に新しい見方を発見出来るのかな。艶さんは顔が最後まで出てこず、出てきたのはおっぱいだけだったけど、やっぱり美人なんだろうかね。 [DVD(邦画)] 6点(2013-09-19 23:17:39) |
1508. ボクたちの交換日記
ネタバレ 素直に感動出来る作品に仕上がってましたね。ウッチャンの人間愛、漫才愛が伝わってきました。鈴木おさむ氏もウッチャンも、数多くの若手芸人を見てきたからこそ描けるリアルな悲喜こもごも。欲を言えば、17年経っても顔の変化がないのと、甲本の娘さんが田中と話してる時の会話が少し映画的だなと感じた点が不満なのですが、逆に言えば不満はそれぐらいかな。あとはケチつけるところないです。皆さんいい演技してました。 [DVD(邦画)] 7点(2013-09-18 22:37:16)(良:1票) |
1509. ザ・ディープ(2012)
ネタバレ 「海難事故からの奇跡の生還」というあらすじを見て 「お、面白そうだな」と思い借りて観てみました。 見る前は、ある種のサバイバル劇みたいなのを予想して たんですけど、そういう類いのものではなかったですね。 遭難してる時よりも、むしろ救出された後がメイン。 ハリウッド映画だったら、やっぱり主人公が もの凄い精神力と頑張り、生きたいという欲求で 奇跡の生還を成し遂げる、みたいになると思うんだけど、 本作の主人公は海に漂っている時に「これだけ果たせたら 死んでもかまわないよ~」ってカモメに言ってるし、 それも生還した最大の理由は肥満体型によるもので、 一種のアザラシみたいな体の作りになってたって。 でも、これは実話ですからね、それはそれでまた 面白いなと思うんです。勿論、検査でも言ってたように それだけではない、なにか解明できない理由があるとのこと。 確かに、普通の人ならあんなに冷たい海に入ったら 数分から数十分で絶命してしまうでしょう。ところが彼は 6時間も海面にいた。たんなる脂肪だけでは説明がつかない、 なにかもの凄い超人的な作用が働いているのでしょうね。 そんで、救出されてから、彼はもぬけの殻みたいな、 物思いにふけったみたいな感じになっちゃう。 目の前で仲間が次々と死んでいったのに、体の検査が どうとか、そんな気分じゃねえよってのもよくわかるし、 生還したからって英雄だなんて言われても 困るよって気分でもあるんでしょう。 それに元々が孤独な生活してるからか、 とにかく切なさだけが尾を引く。そんな終わり方でしたね。 実話を一本の映画にする上で、作品としてのメッセージとか 観客が好むような脚色を付け加えるとか、そういうのが 多い中、本作はとにかくそのまんま現実を 映像に収めました、みたいな作りになっていて、 一人生き残った虚無感やらやるせなさはそのせいか とてもよく伝わりました。 [DVD(字幕)] 6点(2013-09-16 23:11:07) |
1510. キャビン
ネタバレ これはまた評価の分かれそうな作品ですねぇ。古びた山小屋で起こる惨劇というオーソドックスなシチュエーションに新感覚の切り口で話を広げていくその心意気は買いますが、神様がどうとかいう終盤のあまりのホラの大きさに正直ついていけなかった自分がいます。シガーニー・ウィーヴァーが突如出現する展開には思わず「おっ!」と驚きましたし、どこかで見たことのあるホラーキャラたちがわんさか出てくるシーンなんかも楽しめはしたんですが、結局はそういうホラーファンにむけての内輪のドッキリみたいな感じが否めない。話にも無理があるし。先が読めないっていうのは、まぁ事実なんですけどね。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2013-09-15 23:50:25) |
1511. ひまわりと子犬の7日間
ネタバレ 最近は犬猫の可愛さを全面に売りにする動物映画が多いので、本作もそういう作品なのかなと思って借りてみたのですが、いい意味で裏切られました。それどころか、これまで扱ってこなかった「殺処分」をテーマにしているではありませんか。いやね、私も理不尽に感じてはいたんです。やたらとペットの「かわいい」が振りまかれる一方で、何十万匹もの犬猫が処分されてる世の中って一体何なんだろうと。だから、このテーマを扱ってくれただけでも嬉しいですね。そして実話だっていうのがまたいいですね。職員である主人公には娘さんがいて、その子に仕事の内容を打ち明けて、色々と葛藤しながらも最終的に理解していく展開。あぁ、日本全国の保健所職員さんもこういう経験があるのかな~って、今まで思いをはせていなかった点に気がつくことが出来ました。主人公の神崎さんはとにかく博愛ですね。なぜかお母さん犬がたどってきた苦難を全部汲み取っちゃうっていう超能力的な推理力まで見せてましたけど(笑)、それもあの博愛の精神故のことなんでしょうね。宮崎弁だったのも良かったですね。標準語とかよりも、なぜかより親身に感じられる。おまけで7点つけちゃいます。 [DVD(邦画)] 7点(2013-09-14 00:38:56)(良:2票) |
1512. 映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館
ネタバレ ドラえもんの長編映画を見たのはたぶん10年ぶりぐらいです。声優さんが入れ替わってからは初めてかも。なので、昔懐かしい気持ちと新鮮さとの両方を感じながら鑑賞していました。あ、ドラえもんってこんなベタなギャグアニメだったんだな~、でもそれもなかなか面白いな~なんて。ストーリーそれ自体はたいしたことないですが、のび太とドラえもんが仲良くなるきっかけになった鈴の話が感動的でした。あとはそうだなぁ。しずかちゃんの衣服が掃除機に吸い取られて全裸になるシーンはびっくりしました(笑)。 [DVD(邦画)] 5点(2013-09-10 22:47:08) |
1513. 人生、ブラボー!
ネタバレ かつて精子提供を行っていたせいで533人もの子供が生まれていたことが判明という、この設定が今までにない斬新なものですね。ありそうでなかったな~そうきたか、という感じです。つい先日、自分の子だと思って育てていたのが実は他人の子だったという話の日本映画が外国で賞をとってましたけど、それとは逆のスタイルで「人間の成長」を描いてる。いやほんと、まさに成長なんですよね。それまでだらしない生活をしていた主人公は、いってみれば自分本位で生きている人だった。それが、他人に奉仕することでがらっと変わっていくわけですね。きっかけは「血縁」だけど、それがやがては「博愛」の感覚へと広がっていく点が本作の良いところ。人の真の幸せとは、自分一人で求めていくのではなく、周りの人との関係の中にあるのでしょう。 [DVD(字幕)] 7点(2013-09-03 22:19:30) |
1514. 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [後編] 永遠の物語
ネタバレ 本作で、ほむらちゃんがなぜああいうキャラなのか、なぜまどかちゃんを助けるのか、なぜキュゥべえと敵対するのか、ということが明らかになります。これがなかなか感動的。前半と違い、後半はほむらちゃんとまどかちゃんのキャラが、ある意味逆になるわけですね。そのへんが面白い。宇宙の法則を変えて神になるような壮大すぎる展開にちょっと唖然としてしまいましたが(笑)、まぁでもよく出来たアニメだと思います。 [DVD(邦画)] 6点(2013-08-30 20:40:55) |
1515. クリーパーズ・キラーズ 悪魔のまなざし
ネタバレ 「ジーパーズ・クリーパーズ」の監督ということで、 どれどれと思い観てみました。 作品紹介には、「おそるべきモノ」が町に 存在している、と書いてありますけど、 別にそんな恐ろしいものではありません。 見た目はただの男の子です。 演出的には悪魔っぽくやってますが、 だからといって変身したりするわけでもありません。 特殊効果をやるほどの予算もないと思います。 でも低予算なりに、音楽とかで盛り上げたりと 頑張りが見て取れます。 こういう作品に出てくる警察は決まって アホばかりなのですが、本作も例外ではありません。 話に深みは全くありませんが、よく言えば 何も考えずに観ることが出来ます。 なぜかあのモノを犬が察知出来るという設定だったので、 主人公は猫よりも犬を飼うべきだったのではないでしょうか。 [DVD(字幕)] 5点(2013-08-30 01:46:44) |
1516. さよならドビュッシー
ネタバレ 最初の段階で、「見た目では誰だかわからなかった。 シャツの模様で判断出来た」っていう展開に、 勘のいい人ならその後の展開はすぐにわかると思います。 ミステリーが売りの原作だそうですが、正直言うと ミステリーそれ自体はたいしたことありません。 それよりも、橋本愛ちゃんと清塚信也さんの掛け合い、 二人の演技を眺めているのがとても楽しかった。あと音楽ね。 役柄的に凄く難しい演技だと思うんだけど、それを全身で こなす愛ちゃんは、これからもっと素敵な女優になって いくのではないかと思わせるような実力を見て取れました。 彼女を支えるピアノ教師役に、実際にピアニストの人を あてたこと、これが本作の素晴らしい点だと思います。 例えば、愛ちゃんがピアノ演奏をしているところとか、 よく見ると全然鍵盤を叩いてなかったりとか、いかにも 嘘っぽいカットがあったりするわけです。その点、 教師役の清塚信也さんはまさに見事な演奏を披露している。 これによって、作品の説得力がぐんと増すんですよね。 一見クサい台詞にも重みが出てくる。 終盤の演奏会のところで、カメラがピアノを ぐるんと回りながら遥とルシアに入れ替わる映像は とても巧かったです。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2013-08-30 01:42:30)(良:1票) |
1517. デッドガール
ネタバレ 全然期待してはいなかったのですが、 他のB級ホラーものと比べるとドラマ性が しっかりしていて、最後まで飽きることなく見れました。 ホラーといっても全然怖くなくて、それよりも 男性が持つ支配欲、所有欲、SM的欲求というものが 物語としてうまく形になっていて、 そういう意味で大変共感が持てました。 謎の全裸女性の怪演も見事だし、 主人公リッキーの葛藤している時の表情も巧いし、 相棒JTのヤバいときの表情も巧かった。 ちょっとおまけで7点つけてきます。 [DVD(字幕)] 7点(2013-08-30 00:21:26) |
1518. ダーク・タイド
ネタバレ パッケージを見ると、ハリウッド的な 鮫のパニック映画かと思うのですが、見てみたら 全然そういう映画ではありませんでした。 なので、そういうのを期待すると確実に肩すかしです。 同僚のダイバーが鮫に殺されて1年間仕事から 遠のいていたケイト。そのトラウマは想像に難くないのですが なぜか金持ちの嫌味ったらしいおっさんに乗せられて、 笑顔でノリノリな感じになるわけですね。 そのへんの心境変化がちょっとついていけない。 金持ちのおっさんも、最初は柵から自分で 出たりするほどやんちゃだったのに、なぜか後半では 控えめキャラに変貌してるし。 終盤はいよいよ鮫のパニックショーが開催!と思いきや、 前述したようにパニック映画じゃないんですよね。 そういうシーンが、なんというか忘却の彼方みたいな 音楽と編集でゆったりと見せていくわけです。 作り手の人たちは、そういうパニックものが見せたかった わけではなくて、人間ドラマを見せたかったのだな、 てのがわかってくるわけです。でもその人間ドラマが 実にしょうもない。 金につられて1年ぶりに復帰したら自分たちのせいで 被害者出しちゃいましたっていうまぬけな話で、 同情の余地が全くない。そんで「鮫は神秘的な生き物です」 とかいうナレーションで終わるわけです。 一体何が言いたかったんだろう、この映画は、というのが 正直な感想です。 [DVD(字幕)] 4点(2013-08-30 00:17:50) |
1519. 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編] 始まりの物語
ネタバレ テレビのやつはも見たことがなくオタでもない自分でも、このアニメの存在は知ってました。社会現象にもなったとのことで、どれどれと思い鑑賞。なるほど、ストーリーがしっかりしてますね。見た目はとても可愛らしいアニメなんだけど、内容はとてもダークな世界で、中学生の女の子たちが、やるかやられるか、生きるか死ぬかの闘いを強いられるという。魔女との闘いに敗れたら本当に死んじゃう。可愛らしいアニメキャラの子達なのに。このギャップといいますか、ありそうでなかった独自の世界観が受けたのかな、と思います。魔女たちがいる世界も映像表現が独創的。そんでその魔女ってのが、いわば人の心の負の側面、絶望によって生み出される。まどかちゃんはずっと辛い思いをしていて見てて気の毒なぐらいなんだけど、そりゃやっぱり、負の気持ちに負けないように、強くなきゃいけない、優しさだけじゃなく、強い心も持ってね、ていう、そういう意図なのかなと思いました。キュゥべえは見た目は可愛いけど、闇金か投資詐欺の化身みたいに思えました(笑)。 [DVD(邦画)] 7点(2013-08-29 21:39:53)(良:1票) |
1520. 終の信託
ネタバレ DVDのパッケージだけ見ると、ずいぶんと重そうな話だなと感じなかなか手が出せずにいたのですが、あの周防作品だからと思い借りて観てみることにしました。まず思ったのは、「人が苦しんでる様子」が凄くリアルだという点。こういうところのこだわりはさすがだなと感じました。確かに、この話においては、江木さんの普段の苦しみと、折井さんが自殺未遂したときに江木さんの苦しみを初めて理解出来たという点がとても大切なので、その苦しんでる様子というのは手が抜けないわけですね。んで、凄く伝わってくる。ただ、これといってドラマチックなことがあるわけでもなく、ずっと平坦にストーリーが進むのでだいぶ退屈しながら見ていたのですが、後半、検事との聴取のシーンからぐんと面白くなるわけですね。一気に娯楽になって、しかも観る人を考えさせる深いテーマに観客を巻き込んでいく。さすがは周防監督だなと唸らされました。やはり社会派の作品を撮らせたら、彼の右に出る者はいないんじゃないか。それだけ、問題提起がいつもしっかりしてますよね。確かに、折井さんも家族にきちんと話をしていなかったと思うし、落ち度はあるはずなんですけど、これが「殺人」なのか「尊厳死」なのかっていう点になると、なかなか割り切れない難しい話になる。その難しさを、映画という娯楽で見せて観客に考えさせる、その巧さに脱帽致します。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2013-08-26 22:41:13) |