1521. 全身と小指
《ネタバレ》 デリヘルオーナーの純が記憶障害を起こした原因は妹との近親相姦。 全体に重いトーンで、どことなくインディーズ臭の漂うような映画。 意味のよくわからない自己完結型ストーリーを見せられているようで、こういうのは苦手。 兄妹がどうしてそういう関係になったのかが伝わってこない。 純が姉とラーメンを食べているとき急に泣き出すとか、感情の動きにもついていけない。 脚本が雑で丁寧な伏線もなく、そこに至るまでのスムーズな流れができていないので、唐突な印象になってしまう。 だから、映像では何やら喚いたり泣いたり盛り上がってても、見ているこちらは置いてきぼりをくらったような状態。 登場人物に奇妙な人が多くて、誰一人として共感できず。 主演二人は熱演だったんだけど、脚本と演出がまったく肌に合わなかった。 ラスト、小指を切り取られた純の「思い出したよ!」の絶叫も心には響かず、あまり思い出したくない作品となった。 [DVD(邦画)] 2点(2013-01-04 00:19:10) |
1522. キル・ビル Vol.1(日本版)
リアリティ完全無視でタランティーノが好き放題やっている。 フォアグラ、ピータン、納豆など大好きな食材を思いつくままごった混ぜに調理してみましたって作品。 これだけ突き抜ければ、それもアリかと思わせる。 ただ、緊迫の場面でカタコトの日本語の間の抜けたことったらない。 あまりに劇画チックで「なんだよ、これは?」と何度も失笑しながらも、わけのわからないパワーで最後まで見てしまう。 子供や酔っ払いがめちゃめちゃ楽しそうに遊んでいると、こちらも釣られて微笑んでしまうような感覚。 好き嫌いが分かれそうな作品だが、タランティーノ節を存分に味わいたいならオススメ。 [地上波(吹替)] 4点(2013-01-04 00:15:21) |
1523. 君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956
ハンガリー動乱のことは知らなかった。 オリンピックの水球チームと絡めての視点は面白い。 [映画館(字幕)] 5点(2013-01-03 00:43:11) |
1524. 着信アリ
《ネタバレ》 秋元康原作だが、必要不可欠になってる携帯というアイテムを題材にとりいれているところは時代に敏感なところか。 原作は読む気にならないが、映画は冷静に振り返るといろいろ雑なところが目につく。 代理ミュンヒハウゼン症候群が、母親のマリエではなく姉の美々子だったという筋は面白い。 ただ、きっちりしたストーリーで怖がらせるといいうより、トレンドっぽいアイデアだけで勝負している感じ。 お化け屋敷のようなビックリさせられる怖さはあるが、話になかなか乗っていけなくて余韻が残らない。 悪霊の怨みの深さがどこからくるのかが伝わってこないせいだろうか。 柴咲コウはよかった。 [DVD(邦画)] 4点(2013-01-03 00:37:19) |
1525. 櫻の園(1990)
とても静かな映画で、ストーリーの起伏が少ない。 ガールズトークを延々聞かされるのもきつい。 一昔前の女子校のリアルな雰囲気が繊細に描かれているが、それを見せられて何?って感じもする。 ありがちな事件だけに普遍性があり、特に女子校出身者はノスタルジーに駆り立てられるかも。 ただ、自分には静かすぎて少し退屈だった。 それでも、ラストはなんとなく切なくなってしまうのが不思議。 その年代にしかない瑞々しい何かが、この映画には描かれているのだろう。 生徒たちが自然体で映っていて、中でもつみきみほが抜群の存在感を発揮している。 [地上波(邦画)] 4点(2013-01-03 00:36:01) |
1526. ドラゴンヘッド
いったい何を描きたかったのだろう? すごいものを描いてやろうとして、結局何も描けなかったみたいな…。 仰々しさだけは伝わるが、意味を伴ってこない。 原作の漫画は読んだことがあるが、それなりに読ませたのに。 『漂流教室』を思い出してしまった。 [ビデオ(吹替)] 1点(2013-01-03 00:34:19) |
1527. 七人のおたく cult seven
ウッチャンのコントは好きだけど、この映画は…。 あまり笑えないコメディで、ストーリーも凡庸。 もっと突き抜けてほしかった。 [ビデオ(邦画)] 2点(2013-01-03 00:32:42) |
1528. 交渉人 真下正義
《ネタバレ》 踊るシリーズは好きだけど、スピンオフはダメだ。 やっぱり青島という強力なキャラで引っ張れないと苦しいか。 手に汗握る交渉の駆け引きで盛り上げてもらいたかったが、緊迫感がなかった。 落ち着いた口調のキャラの真下を軸に展開されても、緊迫感を出すのは難しい。 主役には主役にふさわしいキャラがあるはずだが、真下のキャラで主役は厳しい。 笑わせようとしているシーンも、あまり笑えないしプラスには働いていない。 クイズを出しながらゲーム感覚で挑む犯人も、結局捕まらなくて誰かもわからず。 なんともスッキリしない映画で、踊るシリーズの足を引っ張るような出来栄え。 [地上波(邦画)] 2点(2013-01-03 00:31:25) |
1529. 七人の侍
《ネタバレ》 ハリウッド版の『荒野の七人』を子供の頃に観て感動したが、後になってこちらがオリジナルだと知ってビックリ。 野武士に立ち向かう七人の侍が頼もしい。 米の飯を腹いっぱい食わせるという条件で集まるのは、武士道の下地があってこそ。 観る前は、三船敏郎は椿三十郎のような役かと勝手にイメージしていたが、全然違った。 菊千代によって百姓の狡さと哀しみがまざまざと浮き彫りになる。 なかなかわかり合えない侍と百姓が、次第に距離を縮めていく過程がいい。 でも、最後生き残った侍に「勝ったのはあの百姓たちだ」と言わしめる百姓のしたたかな強さ。 そこにはどうにもできない距離が確かに存在する。 難点を挙げるなら、映像が見にくかったり、セリフが聞き取りにくいところや、演出にはさすがに古さを感じる箇所がある。 ただ、ストーリーは起伏があって非常によくできており、不朽の名作の名に恥じない。 こうした名作を次々と世に贈り出した黒澤監督が、世界の監督たちの尊敬を集めたのは納得だ。 [DVD(邦画)] 9点(2013-01-03 00:29:38)(良:1票) |
1530. クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲
《ネタバレ》 20世紀博にのめりこむ大人たちに、置き去りにされる子供達。 昔の懐かしい臭いに未来を捨てようとするが、家族の愛がそれを防ぐ。 平凡な人生でも愛する家族と一緒なら満たされる。 言ってみれば気恥ずかしくなるほどベタな話だが、知らない間にその世界に魅せられていく。 それは、ノスタルジーが誰にでもある普遍的なものだから。 ひろしの回想する人生も、普遍的なものであるため感情移入できる。 お子様用アニメだと舐めていたが、十分大人の鑑賞に堪えうる映画。 むしろ、ノスタルジーに浸れる分、大人向けの内容だ。 [DVD(邦画)] 7点(2012-12-31 11:31:02) |
1531. オールナイトロング
過激な残酷描写が評判とかで、怖いもの見たさで拝見。 確かにグロい描写はあったが、ただそれだけの中身のない映画。 でも、シリーズ化されたということは需要もあるということか。 1本観れば十分。 [ビデオ(邦画)] 1点(2012-12-31 11:28:12) |
1532. O嬢の物語
『エマニエル夫人』を大ヒットさせたジャカン監督が次に送り出した作品。 主演のコリンヌ・クレリーは、シルビア・クリステルよりキレイだったのに前作ほど話題にならず。 二匹目のどじょうはいなかったということか。 芸術的に見せようとしているようだけど、ストーリーはピンと来ない。 もともとフォトグラファーなので、映画監督としてはストーリーで訴えるのに限界があったのかも。 [ビデオ(吹替)] 4点(2012-12-31 11:26:08) |
1533. ソウ
《ネタバレ》 冒頭で理不尽な状況に置かれている二人。 そこから回想も挟みながら、事件の概要が少しずつ見えてくるあたりがサスペンスとして面白い。 被害者をゲームのように追い詰めて殺人を楽しむような異常っぷりが不気味。 ラストは意表をつかれた。 いくらじっとしてても生きているなら気づかれないわけがないとは思うが、アイデア勝ちか。 映画の中ではアダムの正体など説明はほとんどされていないが、多くの意味が隠されていたことに驚く。 実は非常に緻密に作られていたことに感心するが、それを全て汲み取るのは難しく、詳しい解説を読まないとわからないのが難点。 いくら緻密でも観客にちゃんと伝わらなければ意味がない。 それに、グロ系の救いのない陰鬱な映画は、いくら完成度が高くても好きにはなれない。 [DVD(字幕)] 5点(2012-12-31 11:24:41) |
1534. エマニエル夫人
ソフトポルノとして女性にも人気があった映画。 子供の頃にテレビの深夜放送でこっそり観たので、かなり刺激的だった。 今観たら何てこともないんだろうけど、当時の自分を思い出すノスタルジーには浸れそう。 シルビア・クリステルも亡くなって、時の流れを感じてしまう。 [地上波(吹替)] 5点(2012-12-31 00:32:56) |
1535. クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦
《ネタバレ》 しんちゃんが戦国時代にタイムトラップした先で、姫と幼なじみの侍のラブストーリーが並行する。 なんともベタな展開に斜に構えて観ていたが、次第に引き込まれる。 しんちゃん一家が車で敵陣に乱入する場面では、待ってましたとテンションが上がる。 又兵衛が死んで悲恋に終わるラストまで、お約束通りといえばそれまでだが、まんまと乗せられてしまう。 『クレヨンしんちゃん』で、まさか切ない余韻に浸ることになるとは。 [DVD(邦画)] 6点(2012-12-31 00:30:26) |
1536. おっぱいバレー
顧問のおっぱいが見たいために奮闘するおバカな中学生たち。 どうせならもっと突き抜けてほしかったけど、こじんまりまとまった感も。 [DVD(邦画)] 6点(2012-12-31 00:28:41) |
1537. 容疑者 室井慎次
本家の踊る大捜査線は好きだけど、これは…。 最後までたいして盛り上がらず。 [地上波(邦画)] 3点(2012-12-31 00:27:18) |
1538. わらの犬(1971)
平和主義のどこか頼りない主人公が、村人たちの理不尽な暴力に巻き込まれ、最後は暴力で対抗して皆殺しにするさまはやるせない。 妻や自分を守るために、どうすればよかったかを考えさせられる。 ただ、救いのないバイオレンスの嵐に後味が悪い。 暴漢どもをやっつけたカタルシスもない。 [地上波(吹替)] 4点(2012-12-31 00:25:58) |
1539. ラフ ROUGH
原作のあだち充が描いた漫画は青春物の傑作なのに、映画になるとさっぱり。 長澤まさみの容姿以外はいいところがない。 なので、長澤まさみのPVとして見るしかない。 [DVD(邦画)] 2点(2012-12-31 00:24:36) |
1540. バイオハザード(2001)
ミラ・ジョヴォヴィッチが見とれるほどに美しくカッコイイ。 ただ、内容的にはよくあるゾンビものと設定こそ違えど、アンデッドに襲われる構図と全体的な印象に大差はない。 [地上波(吹替)] 5点(2012-12-31 00:22:11) |