161. ロスト・チルドレン
「アメリ」の監督が前に撮った映画、位にしか思ってなかったが予想以上に面白い。庭石をひっくり返したら虫が大量に出てきた時に感じる“妙に嬉しい瞬間”の連続。その白眉は「涙の一粒が船を突っ込ませる」強引な引っ張り方。陰気でグロテスクで、観てるとなんだか元気が湧いてくる。ええなあ、こういうの。 8点(2002-06-08 19:41:50)(良:1票) |
162. 息子の部屋
淡々と。ただ、淡々と描くその姿勢がいい。大袈裟でなく、引き過ぎず。静かなシーンが多いので、台詞の一つ一つが深くこちらまで届く。観終わっても悲しい気分を引きずってしまうのが、ちょっと辛いけど。 6点(2002-06-08 19:32:58) |
163. ビューティフル・マインド
ネタバレ よく出来ている。言われるまで観客は絶対幻覚に気づかない。気づいてからの幻覚との戦いも見事である。が、ストーリーの根幹部分がよく言えば無難、悪く言えば平凡な描き方で引き込まれない。脚本自体は秀逸。ただ、作品賞をとるほどのインパクトも感動もなかった。 6点(2002-04-29 21:51:13) |
164. モンスターズ・インク
ちょこまかちょこまか動き回るブーの仕草、言動(と言っても○×△だが)が「あ~子供ってこういう事するよな~」といちいち頷けて面白い。特にあの歌詞がデタラメな歌が「いかにも」な感じがして良い。それに引き換え、モンスター連中の味気なさは頂けない。動きや質感の進歩はともかく、あの怖さが微塵もないデザインでは駄目だ。怖がらせ屋としても職業意識が低すぎて情ない。それに、モンスターが子供を怖がる理由がちゃんと明確にされていないので説得力がない。ストーリーもいい話ではあるが、深みのない薄っぺらなもの。もう一ひねり欲しかった。 5点(2002-04-21 19:26:58) |
165. オテサーネク 妄想の子供
怖い怖い怖い怖い怖い。寒気がするほど怖い。人喰いオテサーネクよりも母親の狂いっぷりが怖い。人が死んだのに化物かばうか?少女の行動が怖い。実の親も含めて占いで餌決めるのはやめてくれ。間の持たせ方が怖い。襲ってくるのが分かっててもそれまでの“間”がキツイ。馬鹿でかいオテサーネクの声が赤ん坊のままなのも怖い。これ絶対トラウマになるぞ。ラストで婆様が力強く地下室へ突き進んでくれなかったら、きっと悪夢に見たに違いないほど怖い。映画館から出たら暖かい陽射しがいっぱいで暖かいのに、悪寒が家に帰るまで無くならなかった。怖い。グロテスクで恐ろしくて、正直で寓話的で、不気味で暗くて、正真正銘の力がある作品。ほとんどCGを使ってない故の迫力、説得力。本当は何点つけたらいいのか分からない。見る価値充分。でも怖い。本当に怖い。 7点(2002-04-14 22:39:22)(良:1票) |
166. ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
脚本が良い。キャストも良い。が、それら全てを合わせたよりも音楽が素晴らしい。ここまで音楽に感動したのは「スティル・クレイジー」以来。特に“愛の起源”あたりは映画音楽の域を越えてロックの真髄に達している。当然、サントラは速攻で買った。 8点(2002-04-07 14:32:44) |
167. ムーラン・ルージュ(2001)
こういうミュージカルもありなのか!と思わされた。1900年なのにビートルズにT-レックスにマドンナ・・・。こういうことを考え出しただけでも尊敬に値する。あんたはエライ。大筋のストーリーはともかく、歌と踊り、それを撮るカメラワークが良かった。お涙頂戴モノになる後半よりもコメディ臭い前半の方がお気に入り。 8点(2002-03-31 20:25:17) |
168. UFO少年アブドラジャン
拝啓 親愛なるスティーブン・スピルバーグ様 あなたのE.T.へ心からの敬意をもって作られた、こんな映画がありました。ユーモラスで、夢と愛に溢れたウズベキスタンからの手紙です。SFと呼ぶにはあまりにも合成がアレですが、そんなことはどうでも良くなってくるふしぎな作品でした。1度ご覧になって下さい。いつの日か、こういう映画が再びハリウッドでも製作されんことを祈って。 敬具 7点(2002-03-24 16:16:27) |
169. 地獄の黙示録 特別完全版
例の“王国”に着くまでの部分は凄い。特にキルゴア中佐のイカレっぷりには言葉も出ない。オリジナルを観てないので比較は出来ないが、追加されたというシーンも良かった。でも、カーツ大佐が何がしたかったのか良く分からん。あんなおっさんには、誰もついて行かんと思うけどなあ。 7点(2002-03-10 15:17:18) |
170. 夏至
最初は幸せそうなヒトビトが、なんかドロドロした状況を呈していくのは観ていて少し辛い。ベトナムの町並みや風景、雨や風があそこまで綺麗に撮られていなかったら、かなり重くなってたのではないか。ストーリーは全体的に悪くはないが、中盤から終わりにかけてちょっと眠かった。 5点(2002-03-02 20:30:22) |
171. トゥームレイダー
犬の糞ほどの値打ちもない。 1点(2002-02-17 20:58:13) |
172. 陰陽師
お化けがウジャウジャと思ってたが、少なかった。残念。でも、雰囲気は良く出ていた。野村萬斎のえもいえぬ怪しさが安倍晴明にピッタリだったからだろう。ミスキャストも多かったが、野村萬斎一人でカバーできてたように思う。それにしても、道尊は何がしたくて暴れとったのか、観終わってもよく分からんな。式神のカラスはどう見てもツクリモノやし。蛇と同じように本物使えばええのに。 5点(2002-02-09 22:27:54) |
173. カンダハール
ドキュメンタリータッチでありながら、ヘリからパラシュートで義足が降って来るというシュールな虚構を取り入れることにより、事実よりもより一層生々しく“アフガニスタンの現実”が伝わってくる。内戦の悲劇を一歩引いた視線で捕らえ、淡々としかし目を逸らすことなく描く。この映画が9・11同時多発テロの前に撮影されたものであり、テロゆえに注目を集めたことも観客は忘れてはいけない。話題にして終わり、という扱いは許されないはず。 6点(2002-02-09 22:10:41) |
174. ジャンヌ・ダルク(1999)
見せ場は戦争シーンかも知れないが、なんか適当に撮ってる感じがしてマイナス。でも、後半のダスティン・ホフマンとのやり取りが面白い。慰めに来たのかいじめに来たのか救いに来たのか、さっぱり分からんところが良い。 5点(2002-02-02 20:18:19) |
175. 耳に残るは君の歌声
何を置いてもまずは音楽。全篇に溢れる歌と楽曲はじつに良い。それに引っ張られて良い印象を持つが、ストーリー自体はさほど面白くない。特にナチ侵攻以降は展開が早すぎて「あれ?あれ?」と思ってるうちにラストへなだれ込んでしまう。もうちょっとゆっくり長尺でやってくれればいいのに。劇中のタトゥーロの台詞ではないが「歌を聴きに行く」映画かも。 7点(2002-01-19 21:37:08) |
176. アトランティス/失われた帝国
ポスター、CMを見た時は「ふしぎの海のナディアのパクリか?」などと思っていたが、フタを開けてみればモロにラピュタやんけ。もののけ姫とアイアンジャイアントも少し加味してるような気もするが。こ、こんなものがウォルト・ディズニー生誕100周年記念作品だと!?せめてミュージカルシーンを入れてみるとか何とかして、あの輝ける“黄金期”を取り戻したいとは思わんのか。スタッフ全員、死んだらあの世でウォルト・ディズニーにあやまれ! 4点(2002-01-05 23:04:54) |
177. アメリ
ワカメちゃんカットのアメリがとにかく愛らしい。黒い瞳をいっぱいに開いたカメラ目線、空想にふける伏目がちな表情、お化け屋敷(スモークがカッコ良くてすごく入ってみたい)で見せる大人っぽい仕草、そして悪戯を仕掛ける時の茶目っ気たっぷりの笑顔。どのシーンでもきらきらと輝いています。悪く撮れば“ダメ人間大集合”になってしまいそうな濃い登場人物たちが暖かい幸福に包まれていくのを観ていると、こっちまでほんわかと幸せになれます。クスクス笑ってるうちに知らず知らず人生が好きになるような素晴らしい作品でした。 9点(2001-12-23 20:43:24) |
178. ふしぎの国のアリス(1951)
気違い帽子屋が幼い頃からの僕の憧れだった。毎日がお祝いで気のあった友人と大騒ぎできれば楽しいに違いない。その他のキャラクターもみんなクールで最高。 8点(2001-12-16 11:29:45) |
179. 怪獣大決戦ヤンガリー
完全に王道(お約束)をいっている怪獣映画。何処をとってもダメな怪獣映画の見本。破綻し切ったストーリー、安っぽいCG合成、しょぼいテーマソング。韓国映画なのにでてくるのはアメリカ人ばっかり。だから、アメリカ人に怪獣触らせちゃ駄目だって!まあ、それでも米版ゴジラの10倍は面白かったがね。ラストの持っていき方は続編作りたいのがバレバレだが、今度作るときは着ぐるみで作れ! 2点(2001-12-16 11:17:07) |
180. 未知との遭遇
宇宙船は美しいし、平和的に進む話も良い。が、あの宇宙人どもは一体何がしたくて飛行部隊をさらったり船を丸ごと砂漠に置いたりしたのだろう?謎が解き明かされると思って観てたのに、説明もなくみんな帰ってきちゃうし。感動的なラストだけに、引っ掛かるものがあった。 7点(2001-12-02 16:59:00) |