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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

●今週のレビュー
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1.  カンゾー先生
麻生久美子のお尻しか印象に残ってない。というかお尻が眩しすぎて他が消えちゃったのか。全編に漂う喜劇調はいかにも今村監督らしい。けして軽やかではなく、むしろ苦いドラマを内包するのもまた今村調といえるのだろう。この作品においては喜劇調がすこぶる快調で苦いドラマがしつこいと感じた。長いとも感じた。実際長い。エピソードが豊富に過ぎる。
[DVD(字幕)] 5点(2011-12-02 13:30:37)
2.  天河伝説殺人事件
二つの異なる場所での4人二組の会話の切り替えしが面白い。全体を暗くして人物あるいはその顔を照らすという舞台劇風演出も面白い。どうしても説明セリフが要るのでどうせなら堂々と説明しちゃえと思ったかどうかは知らんがそのための舞台劇風なのかもしれない。それとも能楽という題材を加味した演出か。にしても現実離れした画面の中でキャラが弱い。というか余計にキャラの弱さを際立たせている。こういったとぼけたキャラには盛り上げてくれるための脇を固めるキャラにも個性的に突出したものが求められるのだが、唯一の突出キャラが他作品からの借り物(一応名前が違うので別人のようですが)一人というのがなんともお粗末。
[DVD(邦画)] 4点(2011-11-28 13:32:16)
3.  御法度
戦争という異常な環境の中で男色が描かれた『戦場のメリークリスマス』のように人殺しをするための集団という異常な環境の中で男色が描かれる。職業俳優を好まない大島渚はここで16歳のまっさらな、しかし松田優作の血をひく青年を主役に抜擢する。まわりを固めるのは二人の映画監督だ。演技をしない面々で作られた新撰組は妖しさを一層引き立てている。衣装も青に白のダンダラ模様といった見慣れたものではなく黒の着物。近藤でも土方でもなく沖田を中心に結束しているのもうまい改変だ。全てはこの集団に最初から潜む妖しさを表している。ロウソクの火のオレンジと月夜のブルーがやはり妖しく画面を覆う。オチだけコントみたいだった。
[DVD(邦画)] 7点(2011-11-22 17:09:31)
4.  自転車吐息
あ、詩の世界だ。と思った。ということは苦手ってことだ。きっとそっち方面の感性に乏しいのでしょう。でも監督のイメージを映像化しているわけだけど、好き嫌いは置いといて、なかなかにビビッとくるものがあるのも確か。かっこいいと思ってやってたことが映像化されることでそのかっこ悪さが露呈する。言葉ではなく映像だとこんなにも青臭いのか、と。これって映画の欠点なのかもしれない。その欠点を利用して青臭い青春の一コマを見せ付けている。イメージの映像化といえば「透明ランナー」の出現なんてもろにイメージの映像化だ。イメージを可視化できるのが映画の利点。または欠点。
[DVD(邦画)] 5点(2011-11-17 14:32:05)(良:1票)
5.  死んでもいい(1992)
オープニングで雨が降り赤い傘が印象的に登場したとき、同じ名美の物語である池田敏春『天使のはらわた 赤い淫画』を想起した。そしてやはり名美の物語、相米慎二『ラブホテル』でかかったもんた&ブラザーズの「赤いアンブレラ」がよぎる。どこかモノクロに近いくすんだ色合いの画面に映える赤。傘を持つ女と男の間に「死んでもいい」と赤いタイトルが浮かぶ。この一瞬がものすごくかっこいい。完璧な構図と配色で見せるほとんど動かない(スローモーション)画はまるで石井隆の漫画のようだ。石井隆はこれまで名美の物語を他人に語らせていたがこの作品で初めて自ら語ることとなる。タイトルバックのセルフオマージュのごとき劇画調とそこにいくまでの鬱陶しいくらいの映画技法の嵐にその並々ならぬ意気込みを見る。しかしこの映画の名美は他の作品の名美とはどこか毛色が違う。なんたって陵辱されない。それでもラスト、名美が何も言わずに涙を流したとき、その顔は「堕ちた」ことを知り「堕ちた」ことを受け入れたように見えた。まさしく堕ちてゆく女・名美の物語であったのだ。しかもその瞬間を切り取り静止させて映画は終わるのだ。残酷な様を美しく切り取る。石井隆の真骨頂。
[DVD(字幕)] 7点(2011-11-11 15:43:43)
6.  打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993)<TVM>
三人の男の子たちが走って学校へ行く姿をカメラが追い、そのままバックに見える海を見下ろすという、そういうことができるロケーションを選んでいるところがまずいい。窓から入る光に照らされる机が並ぶ教室の描写が、かけがえのない一瞬を切り取ったかのようで美しかった。プールサイドに仰向けに寝ながら片足を水に浸けている奥菜恵の手前に揺らめく光のポジションが最適だ。消えたかと思った奥菜恵が突如何かから逃げるように走って戻ってくるシーンのスローモーションや細かなカット割りや揺れるカメラといった急激な技の応酬をここぞというところで出してくるのも巧い。ガキンチョの男たちと妖しさを秘めた女の子という設定に演者が見事に応えている。ガキンチョたちの無駄話の無駄話っぷりはいいのだが、その無駄話が長く感じた。ま、それでも45分の映画なんだけど。
[DVD(邦画)] 7点(2011-11-01 16:40:22)
7.  沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇 《ネタバレ》 
例えば『主婦マリーがしたこと』のギロチンは物語の結末にあるのに確かビデオパッケージには「フランスでギロチンにかけられた最後の女」みたいな文句が書かれておりあらかじめそのことを知らせてしまっている。にも係わらずその唐突感に驚いたものだ。例えば『引き裂かれた女』にしても同様、実話を元にしていることから衝撃的な事実を隠すことなく、それでいて堂々とクライマックスに持って来ておきながらやはり驚かされた。この作品の邦題を見ても「惨劇」とあるのだから惨劇があることが当然予測されるだろうにいざその惨劇が来るとやっぱり驚かされるのだ。まずシャブロルの映画の特徴でもあると思うのだが、事件が起こってからその犯人を捜すサスペンスというのではなく、事件をクライマックスにそこに行くまでの経緯を描いている。驚くべきはそのクライマックスとなる事実を隠そうとしないところ。それでいてやっぱり驚いてしまうってのはどういうことなのだ。シャブロルはけして驚かそうとはしていない。途中で発覚する難読症という決定的な動機の根源を驚きでもって見せようとしないのだから。物語は「経緯」で埋もれている。が、その「経緯」は物語であってけして「説明」ではない。そこにシャブロルのサスペンスの面白さがあるのかもしれない。二度目三度目がさらに面白くなる映画だ。
[DVD(字幕)] 7点(2011-08-30 14:38:44)(良:1票)
8.  ボビー・フィッシャーを探して
子に才能があるのならその才能を伸ばしてやりたいと思うのが親の常。でもそのせいで才能を壊しちゃうことだってある。才能を開花させたとしてもそれがその子にとっての幸せに繋がるとは限らない。これ、ぜひうちのヨメさんに見せたい(子の習い事にのめりこむところがある)。でも映画見ない人なので見てくんない。これと『武士道シックスティーン』は見事に「好きこそものの上手なれ」を見せてくれてるんだけどなあ。まあとにかく、仮に少年に対してひどいことをやってたとしても、みんなこの少年に対しては真剣なのだ。またこの子がそのことを重々承知しているところが健気で泣けてくる。何気に映し出される情景の一つ一つがまた素晴らしい。公園のストリートチェスをする人たちの描写ひとつとってもそのシーンごとにかもし出されるのは幸福感であったり躍動感であったりあるいは疎外感や郷愁感であったりとさまざまな顔を見せる。季節の移ろいをことさらに目立たすこともなく、あくまで背景として、それでもはっきりと脳裏に印象付けているのもいい。何もかもがシーンに、少年の心情に、ぴったりとはまる背景のように感じられた。
[DVD(字幕)] 7点(2011-08-26 13:41:46)(良:2票)
9.  グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
ものすごくストレートでわかりやすい。天才はとことん天才だし、そのギャップとなる劣悪な環境はどこまでも劣悪だし、それでいて性格はひんまがっておらず、男前。ワルだけどちゃんとしてる主人公ってところや若干出来すぎとも言えるストーリー展開はその後素晴らしい才能を開花させるベン・アフレックの色か。ガス・ヴァン・サントの色は見当たらない。翌年の『サイコ』でも自らの演出を封印してまんまヒッチコック演出で撮っちゃったわけだからこれもまたガスにとっては実験を兼ねた作品になるのかもしれない。ケイシー・アフレックのバカキャラとそのリアルな設定が気に入った。なんてことのない作品のようにも見えるがこの作品があるからこそ今度はマット・デイモンとケイシー・アフレックが脚本主演に参加した『ジェリー』があるのだろうし、『ジェリー』があるから『エレファント』『ラストデイズ』といった傑作が生まれたのだと思うと非常に重要な作品と言えるかもしれない。監督ベン・アフレックの誕生もこの映画の成功あってのことだと思うと尚更。
[DVD(字幕)] 6点(2011-08-24 14:45:28)
10.  π(パイ)
数学スリラーとしての掴みはまずまずなのだが大してややこしくもなさそうなストーリーをやたら難しく見せてむりやり箔を付けましたって感じがどうにも・・。ミュージッククリップのようなシャレた映像と哲学チックな内容とのマッチングにはセンスを感じるが印象に残るような画はほとんど無い。数学者のそのようにしか生きられない不器用さであるとか孤独感なんかを描くという一般受けするほうへ逃げなかったのを評価すべきか。
[DVD(字幕)] 4点(2011-08-23 15:02:23)(良:1票)
11.  ウェディング・バンケット 《ネタバレ》 
『推手』『恋人たちの食卓』とあわせて「父親三部作」と言うそうだ。父親役は同じ俳優。父と子の世代ギャップが台湾とアメリカの異国間ギャップとごちゃ混ぜになってるようだけど、この異国間ギャップも含めて世代ギャップなのだろう。アメリカを拠点に活動するアン・リーにとってはアメリカ自体が若者の象徴であり、移りゆく時代の流れの先にあるのがアメリカだったのかもしれない。そしてアメリカの中にゲイがある。ギャップをコメディで見せるという古典的なシナリオの中で「ゲイ」は若者の側の一記号としてある。だから軽やかさを獲得することが出来たのだろう。切なくも感動的な父の偉大な決断は、息子の、あるいは偽の嫁の、はたまた息子のアメリカ人の恋人の優しさがあってはじめて成されるもの。要するにみんないい人。ものすごくいい人。いい人だらけ。ま、コメディですから。
[DVD(字幕)] 6点(2011-08-09 15:37:50)
12.  骨(1997)
今のところココでの平均点が高いとは言えないこの作品が、そしてこの作家が、多くのシネフィルたち、あるいは映画作家たちから絶大なる賞賛を浴びていることをまず書いておきながら、やっぱり私も6点どまり。以前に驚きと戸惑いと共に見た『ヴァンダの部屋』(これも6点なんだけど)と比べれば実にドラマチックで物語だけでもじゅうぶんに面白いはずなんだけども、悔しいかなどうしても退屈なのである。画面に映っていない世界、つまりフレーム外を意識させる音の演出にしても『ヴァンダの部屋』の映されているものよりも映されていないもののほうがメインのような音の演出を先に体験してしまった者からすればなんだか物足りない。にしてもその筋では大絶賛の人。それなりの理由があるはずなのだ。むりに同調するつもりはないけども、退屈さを凌ぐ何かがあるような気もする。その何かを期待してペドロ・コスタをまた見たい。
[映画館(字幕)] 6点(2011-07-26 16:30:34)
13.  トイ・ストーリー
子供はこれを見たらオモチャを大切にするのか。しませんよ。うちの子だけかもしんないけど、全然しませんよ。車のオモチャは100%タイヤをはずしちゃうし人形の首はどっかいっちゃうし紙のお札はハサミで切っちゃうしとりあえず何もかも一度は口に入れちゃうし。で、これ見たってまさか本当にオモチャが自由に動き回るなんて思わんでしょ。もちろん映画も「オモチャを大切に」と言いたいわけじゃない(と思う)。単純にフルCGアニメの素材としてオモチャを選んでいるに過ぎない。本来動かないものが表情も含めて自由に動きまくる。実写だとホラーだ。アニメーションだから擬人化がスムースにされる。そして危機また危機の冒険活劇としてじゅうぶんに楽しい仕上がりになっている。そこまでわかっているにもかかわらずこのシリーズを心の底から絶賛できない自分がいるのはやはりこの作品を教科書的に感じてしまっている部分があるからかもしれない。毒の無さがそのまま物足りなさとなっているのかも。 それともうひとつ。ウッディもバズも顔が嫌い。
[DVD(吹替)] 6点(2011-07-19 15:47:19)
14.  ブローン・アウェイ/復讐の序曲 《ネタバレ》 
爆発の火薬量はさすがのハリウッドなんだけどそのゴージャスな画はとくに映画に貢献しておらず、むしろ爆発しないシーンの思わせぶり演出が見所の作品となっている。母娘が家に帰ってきてドア開けたり冷蔵庫開けたり電気つけたりオーブンつけたりあああやめてくれえええ!ってなった。ドキドキが長いので体に悪い。そのカメラワークを駆使した思わせぶり演出も後半の浜辺シーンあたりになってくると辟易とまではいかないまでも見せ方が子供だましのように思えてくるから映画作りは難しい。影あるヒーローとぶっ飛んだ敵キャラというのも凄くいいんだけど、これも思わせぶり演出と同じでそれぞれがしつこい。このへんの塩梅を求める映画でもないかもしれないけど。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-06-22 15:04:39)(良:1票)
15.  恋はデジャ・ブ 《ネタバレ》 
死んだって次の日はやり直せるってシーンもあったのだから町中の人たちを助ける意味なんてないように思う。だって誰かが怪我したって、それこそ死ぬことになったってその日はまたやってくるんだから。でもたぶん、同じ日を生きるうちに助けられずにいられなくなるんだと思う。人のために何かするってのは元来気持ちのいいことだから。逃げられないならいかに有意義に生きるかしか行く方向ないもんね。そこに行き着くまでの過程の描き方がうまい。これだけ同じ日を何度も何度も繰り返されるといいかげん飽きそうなもんだが全く飽きないってところも凄い。その同じ日がバラエティに富んでるってだけじゃなく、見せ方がうまいんだと思う。全く同じシーンを繰り返すことで生まれる笑いはもちろん確保しながらも省略短縮しながらテンポよく見せることで弛ませない。そして何よりこの人が恋をしているってところがミソ。楽しい映画です。
[DVD(字幕)] 7点(2011-06-17 14:49:40)
16.  フォー・ルームス
タランティーノの声がけで集まった当時の若手監督たちによるオムニバスコメディ。案内役のベルボーイがどのお話にも登場すること以上にジェニファー・ビールスが2話と4話に登場するなどの工夫で1本の長編映画としても楽しめるようになっている。  ■「ルーム321:お客様は魔女」女性監督らしい下ネタ満載なのはいいが、個性豊かな魔女軍団の見せ場なしなのがもったいない。盛り上がらずにオチもなし。ただ下ネタがあるだけ。撮影はロドリゴ・ガルシア。 ■「ルーム404:間違えられた男」目の前に椅子に縛り付けられている美女がいる。そこから始まるのがまずいい。ずっと縛られた状態で話が進むのだがホテルの部屋という限定された空間でのお話にとってもこれ以上ないシチュエーションといえる。けっこう楽しめた。監督は当時のジェニファー・ビールスの旦那。 ■「ルーム309:かわいい無法者」ロドリゲスだ(笑)。ホテルの一室の子守でここまでハチャメチャなものを作っちゃうなんて、さすがだ。子供たちの大活躍はロドリゲスの初期短編『BEDHEAD』を彷彿。全てが過剰なロドリゲス。短編だから、コメディだから、その過剰が活きてくる。 ■「ペントハウス:ハリウッドから来た男」「とり」としては物足りないが「しめ」としてはまずまずか。もうオチにつきる。というかオチのためにダラダラと無駄話が続くお話。タランティーノらしいといえばらしいのかもしれないけど、作品のほとんどが無駄話と説明というのはちとキツイぞ。  ◆<総評>こういうカタチのオムニバスは監督それぞれの個性を楽しめるからけっこう好き。それぞれをホテルの一室での話にした構成もいいと思う。低予算も足かせになりにくいし。その中でその設定を活かしきったのが2話と3話。全4篇で右往左往するベルボーイのお話を4話できっちりと閉めているのもうまい。 
[DVD(字幕)] 6点(2011-05-27 15:55:32)
17.  愛がこわれるとき
遠い昔に愛がこわれてしまったあの娘と見に行ったのがもう20年前(しんみり)。筋は「ありがち」且つ「いかにも」なんだけどちょっとホラー風というのもあって見ている時はそれなりにドキドキハラハラしてたような気がするんだけど、作品全体としては地味な印象。地味だといいながら20年前に見たきりなのに缶詰のラベルがキレイにこちらを向いた棚とか海辺の豪邸とか堅苦しくて息も出来ないような結婚生活の雰囲気とかといった断片ははっきり覚えているので、それなりのインパクトを残しているというだけでも評価されてしかるべしと。後半の展開がまた輪をかけて「ありがち」且つ「いかにも」なのはしょうがないにしても「大味」な演出までもが「ありがち」且つ「いかにも」なのがどうにもこうにも。あと、同じ新妻でもこれより後の『ペリカン文書』のほうがずっとかわいいのは何故。
[映画館(字幕)] 5点(2011-05-18 16:55:59)
18.  シャイン
バー(レストラン?)にやって来たシーン、バーでピアノを弾くシーン、バーに父が訪ねてくるシーン、と印象に残るシーンはすべてバー。つまり現代のシーン。肝心の回想シーンが全く印象に残らない。そのせいでこの主人公が凄いのか凄くないのかよくわからん。物語はこの回想シーンに凝縮されており、その長い長い物語を丁寧にわかりやすく紡いでゆくことに懸命になりすぎて、ここぞ!というシーンを作っていない。雨やピアノの速弾きで「ここぞ!」を作った現代のシーンにも照明が明るすぎるという難点がある。よく回想シーンを明度を落としてくすんだ感じにして「過去」を演出することがあるが、それと同じ理屈で現代のシーンが明るくなったのかもしれない。全体が明るいので薄っぺらい映像になっちゃってる。
[DVD(字幕)] 4点(2011-04-20 16:52:08)
19.  DEAD OR ALIVE 犯罪者
いかにも三池な過激なグロが押し寄せる。どんな映画にも意外と馴染む哀川翔とどんな映画でも同じオーラを発散している竹内力がそんな三池の世界から一歩引いたところで別々の物語を生きる。その二人が遂に相見える。ああVシネっぽい、ありがちな対決シーンだ。と思いつつも両巨頭の決着の仕方を心待ちに見る。・・・。車の下から哀川が出てきた。腕をもぎ取る。え?ここでようやく二人は三池の世界に合流するのか。と思ったらそのあと。え?え? で、そのあと。えーーーーっ!? 合流じゃなくてまたいじゃったよ。別の世界に行っちゃったよ。こういうことにお金かけちゃうのってまじで凄い。
[DVD(字幕)] 6点(2011-03-09 16:20:27)
20.  棒の哀しみ 《ネタバレ》 
神代監督の遺作。ちゃかさないハードボイルドを根底に置きながら一人の男のドラマを描き出す。奥田瑛二サイコーなんですけど。永島暎子も素晴らしい。ヤクザ映画だと今なら断然北野武(黒塗りの車が連なって走るシーンは『アウトレイジ』を彷彿させる!)なんだけど、武にあの永島暎子は撮れないんだろうなあ。そう思うとこれが遺作だなんて惜しいよなあ。奥田の延々と淡々と続く独り言が映画を牽引しているんだけど、それダメじゃんってことにならない。その独り言を徹底することで独特の世界観を作っている。しかも奥田以外は台詞が必要最低限ってところもミソ。一匹狼で組を持つこと自体いやがってるのに組長となり、自ら傷をおうことをいとわない破滅型なのに死は向こうから遠のいてゆき、掃除も洗濯も傷の手当も自分のことは自分でするのに誰もがタバコの火をつける。そうなるしかないことのいわゆる人生の諦めみたいなものが独り言によく表れていると思う。
[映画館(邦画)] 7点(2011-02-15 16:20:48)
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