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コメント数 594
性別 男性

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1.  キートンの蒸気船 《ネタバレ》 
半端じゃないな~、バスター。やけに面白いと思ったら監督はチャップリンの助監督をやっていた人なんですね。序盤の帽子エピソードや、後半の刑務所騒動はホンの序の口。終盤の「デイ・アフター・トゥモロー」宜しく吹っ飛んでいく町並みは圧巻!ハリケーン・カトリーナもびっくり(不謹慎)何気に息子がどつかれると怒る、優しい父親も好き。ところで【どんぶり侍】様、私が観たバージョンには音楽が付いていましたが…(LDだったからかな?)
[DVD(字幕)] 8点(2006-04-19 21:11:54)(良:2票)
2.  アイス・エイジ2
流石に前作には及ばないな~、というのが正直な印象です。主役三人(匹?)の魅力も前作で使い果たしてしまったのか、だからこそ新キャラクターが盛り込まれた訳ですが、フクロネズミの“エディ”と“クラッシュ”ははっきり言って鬱陶しかったです。エリーは可愛かったカナ。“火の王様”の話なんかも個々のエピソードとしては面白いのですが、全体の流れからするとちょっと行き当たりばったりな気がします(僕のレビューも相当行き当たりばったりですが)。「殺す」だの「クソ」というやたら汚い台詞が出てくるのも、ファミリー映画として問題じゃない?と思いました(これは吹き替えのせいかも)それから脇役のはずのスクラットが、逆に主役のように観客の期待を集めてしまっているのも如何なものかと。本筋のマニーたちの話がサブストーリーのように感じられてしまいました。そもそも監督がクリス・ウェッジじゃなかったんですね。でも、でもでもこのシリーズ(というかブルースカイの作品)は個人的に好きなので好みという観点から一点プラスさせて頂きます。
[試写会(吹替)] 6点(2006-04-19 20:58:29)(良:1票)
3.  フェイシズ(1968)
ジョン・カサベテス監督の映画は「アメリカの影」も観たのですが、今一つ楽しめませんね~。確かにやっていることは凄い、今の時代から見ても新しいことは明らかです。しかし構成の斬新さに内容が伴っていないというか…、正直中盤はかなりダレました。しかしカメラ等、撮影機材が一切存在していないかのように振舞う俳優たちの自由奔放な演技はこの上なく魅力的!また会話と会話の間に生じる気まずいムード、あの瞬間に生まれるピリピリとした緊張感はもう癖になりそうです。そして何よりも自宅を抵当に入れてまで映画を作ることにこだわった監督の熱意、その映画人としての魂に深く感動いたしました(ちょっと異常だけどね、笑)。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-04-14 18:52:52)(良:1票)
4.  巴里祭
ルネ・クレール監督の映画は好きですが、その中でもこの代表作「巴里祭」は最も好きな作品です。愛と優しさに包まれたパリジャン、パリジェンヌのユーモア溢れる情景。観終わった後には周りの世界がパーッと明るくなります。現代のお洒落なフランス映画(例えば「アメリ」とか)のルーツも彼クレールの作品にあるのではないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2006-04-05 16:39:28)(良:1票)
5.  映画ドラえもん のび太の恐竜2006
何だかんだ言って僕も『ドラえもん』を観て育った世代なので、このアニメには非常に愛着があります。昨年長年慣れ親しんできた声優陣を一新し、新たなスタートを切った『ドラえもん』の初回放送を観た時には、声どころか作風まで大きく変わってしまっていてかなり幻滅したのを覚えています。最初は何故こんなことをするんだろう?と思いましたが、今回劇場へ出掛けて行って違う角度から「自分はいつからドラえもんを観なくなったのだろう?」と考えました。もはや魅力を失ってしまった映画の長編シリーズ、繰り返されるテレビのリピート放送。この現状を打破するために『ドラえもん』が新たに生まれ変わったのは当然ではないでしょうか。本作もはっきり言って全然今までの『ドラえもん』らしくありません。らしくないカメラワークにらしくないギャグ、自由自在に変わる絵のラインとおかしな事だらけです。しかし『ドラえもん』に秘められた夢や希望、そして友情といったテーマの本質はこれっぽっちも変わっていません!五人がタケコプターで大空を羽ばたいた時、僕は再び『ドラえもん』の世界へと戻って来たような気がしました…。エンドロール後の“おまけ”によると来年もまた新作が作られるようなので(リメイクかどうか分かりませんが)、極力観たいと思います。それから僕もオマケで貰ったおもちゃ大切にします(笑)
[映画館(邦画)] 8点(2006-04-03 13:39:17)(良:2票)
6.  マシニスト 《ネタバレ》 
世界観が素晴らしい!暗く冷たいトーン、陰鬱な機械工場の描写、不気味な登場人物におどろおどろしい遊園地のアトラクションと、主人公が抱える心の闇を見事に反映した精神病的世界を作り上げています。勿論クリスチャン・ベールの驚異的な役作りは言うまでもないが、更にそれを物語の空気にマッチさせ完璧に使いこなした演出力は偏に監督の才能と言えるでしょう。しかしながらベールの異常なまでの演技に対する執着心には言及せねばなるまい。まず30キロも減量して大丈夫なのか?というか、どうやってそこまで体重を落としたのかということが気になります。監督も撮影中彼が死ぬのではないかとヒヤヒヤしたことでしょう。見た目から言えば2003年にオスカーを受賞した『モンスター』のシャーリーズ・セロンに匹敵する、若しくはそれ以上の凄みがあります。ただこの映画、残念ながらストーリーに何の目新しさも感じられないんですよねぇ。本編に散りばめられた謎を解く鍵を拾い集めながら、頭の中で捏ね繰り回して、最終的に提示された答えに妥協して「まあ、こんなものか…」と納得する。大した驚きも無く、残されたのただ悪夢から目覚めた後のような開放感だけ。悲しくて、虚しい…。でも不思議なのは終始同じことの繰り返しで前進していないように見えて、最後の最後まで飽きさせないことですかね。ついつい見入ってしまうパワーがあります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-03-30 21:36:11)(良:1票)
7.  ふたりにクギづけ 《ネタバレ》 
相変わらずキワどい題材を持ってくるな~、ファレリー兄弟。それでいて観客に嫌悪を感じさせることなく、作品の魅力として見事に機能を果たしているところは流石。並大抵の監督じゃ真似できない芸当でしょう。正直映画を観る前はこのページを見て「評価高っ!」と思いましたが、観終わった後には何の気兼ねも無く皆さんと同じく高得点を付ける気持ちになりました。まず何と言ってもコメディとしての骨組みがしっかりしている。どこで笑わせ、どこで泣かせれば良いのかというポイントを的確に抑えているし、また“結合双生児の主人公”という奇抜なアイディアを二人が働くハンバーガー店での見事な料理捌きや子供時代のスポーツの思い出など、個々のシークエンスで生かして余すことなく発揮している。彼らの恋の行方も嫌味らしさが無いし、アクション映画顔負けのバーでの格闘シーンはスカッとした。本物の障害者の人がこの映画を観たらどう思うのかは分からないけど、僕自身は一つの映画として素直に楽しめました。それにしてもシェールはよくこの役で出演を承諾したなぁ~、ちょっと彼女が好きになったぞ(笑)
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-03-30 21:03:35)
8.  スーパーサイズ・ミー 《ネタバレ》 
観る前は馬鹿にしていました、しかし観終わった後に反省しました。一ヶ月、一日三食マクドナルドだけを食べ続けたらどうなるか?そりゃあ体を壊すに決まってる、結果は目に見えてる。…それでも、そうとは分かっていてもまさかここまで自分で衝撃を受けるとは思ってもみませんでした。例えば劇中で問題として取り上げられた(というかそもそもこの実験のキッカケとなった)、二人のティーンエイジャーの女の子が自分らの肥満をファーストフードのせいにしてマックを訴えたという事件。過去に自分もぼんやりと聞いたことがあって、その時は本編でインタビューを受けていた人たちと同様「そんなの自己責任だろ!」と思ったのですが、今になってみれば「果たして本当にそうなのか?」と疑問を感じるようになりました。当然責任の大部分は太ると分かっていながらもバーガーを食べ続けた二人が悪い、法廷で彼女らの言い分が受け入れられなかったのも尤もなことでしょう。しかしながらそういう事態が起こり得る環境を作り出してしまった企業の方にも少なかれ問題があるのではないか?日本でも毎週のように新聞の中に折り込まれているクーポンのチラシや、幼少時期からの刷り込み等、一部の考察には完璧に賛成は出来ないものの「成る程な」と思った。一見無関係に思えるアメリカに於ける学校給食の実態や、現代の堕落した食生活にまで問題を絡めていく構成は実に見事で、この監督もよくやるな~と思わず感嘆してしまいました。僕もマックが好きでよく食べますが(と言っても一ヶ月に1~2回だけど)、これからは本気で控えようと思いました。この映画を観てからは健康的な食事を心掛けるようになったし、毎日運動も欠かさなくなった(笑)「あーあ、鵜呑みにしちゃって」と笑われるでしょうが、この映画に描かれていることが事実である以上、もはや行動に移さずにはいられないのです。そしてそういうことを自らの身体を使って証明させた(本当に一ヶ月間マックだけを食べ続けたのかどうかは不明だけど)監督のモーガン・スパーロックには敬意を表さずにいられないのです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-03-30 17:56:31)(良:1票)
9.  バーバー吉野 《ネタバレ》 
これは何ともユニークな映画ですな。ちょっと『スタンド・バイ・ミー』的な少年たちの友情ノスタルジックに上手いこと乗せられた感はあるけど、“吉野刈り”に反旗を翻す少年たちとそれを阻む大人との戦いがユーモラスで面白かったです。子供たちの前に立ちはだかる抵抗勢力のおばちゃんも悪役としては魅力十分!世界観も古くから町に伝わる言い伝えやそこに住む住民など、「如何にも本当にこんな町がありそう」というリアリティがあって良かったです。ただいくら思春期の子の物語とは言え、やたらと話をエロ本や下ネタに持っていくのはちょっと下品な印象を受けました。程々にやっておけば良い刺激にもなるのですが…。それからお姉ちゃんのエピソードが期待させただけで結局何にも展開しなかったのも残念、本人は自己解決しているみたいなのでそれはそれで構わないのですが、観客としてはちょっと納得が行かない気がしますね。それでもこの素朴な空間、緩やかなリズム。一風変わったユーモアとなかなか心地良かったです。監督がフィンランドで撮った新作『かもめ食堂』も観てみたいです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-03-25 19:31:29)
10.  きみに読む物語
なかなか悪くない…、というか良かった。。初めは主演の二人が「男はただヘラヘラ笑っているだけ、女は魅力に欠ける」という感じで存在感が乏しいと思ったけど、後半の見事な変身ぶりに感動!ストーリー自体は割とシンプルなのですが、序盤の遊園地の乗り物に主人公がぶら下がるシーンや、道路の十字路に寝転んだり、家を改築したりと印象に残る場面が多いです(これは原作の力によるものが大きいんだろうけど)。そして何と言っても映像の美しさ、家と街画面に映る全ての物が自然と完璧に調和している。絵画を思わせました。何だか点数が低くて可哀想なのでその意味合いも込めてオマケして8点。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-03-20 18:44:16)
11.  白と黒のナイフ 《ネタバレ》 
う~ん、皆さんの評価は高いようですが僕はそれほど面白いと思いませんでした。↓の方が仰っているように最近の洗練されたサイコスリラーを見慣れてしまっているせいか、チト物足りない印象を受けました。大体主人公は過去に自分が関わった事件で罪の意識を引きずっていて、だからこそそれを彷彿とさせるような嫌疑を掛けられた男の無実を証明することによって思いを断ち切れたハズなのに、最後の最後になって「やっぱり犯人でした!」というのはいくら何でも救われ無さすぎじゃ?こうなるとクラズニーの行いが本当に悪いものだったのかどうかも分からなくなってくるし…。それがこの作品のミソなのかもしれませんが、僕個人としてはどうもイマイチしっくりと来ませんでした。ただタイプライターの“t”の文字を打つシーンではやはり鳥肌が立った。グレン・クローズはこんな異常な男に命を狙われたからこそ、後に自分自身が恐ろしいストーカーに変貌しちゃったのかな?と思いました(笑)
[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-03-18 15:22:25)
12.  ブレージングサドル 《ネタバレ》 
「これはメル・ブルックスの映画だぞ!」と言って他の映画のセットに乱入した登場人物たちが、その映画の役者を殴り飛ばす。あぁ…もう好き放題やりまくってるんだな~、と呆然。ある意味ここまで自分の思い通り(だと思うんですけど)に映画を作れるのは羨ましい。今で言えば“Scary Movie”(「最終絶叫計画」シリーズ)なんかと同レベルだと思うんですけど、当時はまだこういう形式の映画も珍しかったんでしょうかね。ちゃっかりオスカーに三部門ノミネートされているところも流石です。所謂お馬鹿映画というジャンルを確立させた(してしまった)メル・ブルックスに敬意を表して7点、事実笑わなかったと言ったら嘘になるし。
[地上波(字幕)] 7点(2006-03-17 18:06:01)
13.  ターンレフト ターンライト 《ネタバレ》 
物語の主役である男女が最後の最後で出会うとか、運命や偶然をテーマにした恋愛物は幾つかあるけど、ここまで両者がニアミスしまくる映画は初めて観ました。原作は絵本なんですか、一体どんな絵本なんでしょう…。観ていてここまで鈍感なカップルが世界にいるのか?と思える程の壮絶なすれ違い、そのすれ違いが切なくも面白いです。脚本のテンポが良いんでしょうね。離れ離れになった二人の関係の繋がりを電話や紙切れ、または赤ちゃんや犬などの存在を使って表したりと映画的でユニーク!最後の見事再会を果たした後も、二人の“その後”を簡潔にワンシーンで描いているところに好感が持てます。日本でもこれくらい勢いのあるラブストーリーを作って欲しいですね。ただ一つ気になったのがこの映画のもう一つの主役である邪魔者カップルの存在、キャラクターは面白いけど結局彼らは成長しなくて良いのか…?と思ってしまいました。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-03-16 18:16:43)(良:1票)
14.  メルビンとハワード 《ネタバレ》 
これは観る前から主人公であるメルビンがハワード・ヒューズの遺産を相続する(実際はし損ねるんだけど)という展開を知っていたのですが、どうせなら知らないまま観たかったです。お陰でいつ話が本題に入るのかと気になってしまい、結局最後にサラッと描かれて「それだけかよ!」と思ってしまいました。しかしタイトルに「ハワード」と入っている時点でたとえストーリーを知らなかったとしてもある程度予測はできただろうし、実話であることを考えれば本国アメリカの観客は結末を知った上で観ていたのかもしれませんね。兎にも角にもこの主人公の前向きな生き方に豪く感動しました。テレビの一攫千金ショーみたいな番組を観ているシーンで、一緒に観ている娘が「外れれば良いのに…」と言っているのに対して彼の「祝福してあげなきゃ、あんなに嬉しそうじゃないか」という言葉に、目から鱗というか…自分もどちらかと言うと娘と同じ意地悪な見方をしていたので「人間とはこうあるべきなのだ!」ということに気付かされました。がさつで不器用だけど他人への思いやりに溢れている。またその奥さんもしょっちゅう喧嘩しているけど女性としての優しさ、温かさに包まれています。美男美女のカップルとまでは行かないけど、これも一つの理想の恋人像だなと思いました。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-03-14 18:28:45)
15.  ヒズ・ガール・フライデー
まるでジェットコースターのような映画です。最初から最後まで、ひたすら登場人物がマシンガンの如く喋りまくる。最初の内こそ「これって映画的にどうなのよ?」と思ったけど、観終わった後には「イヤー、面白カッタ!」と先程の不満もすっかり解消してしまいました。とにかくこの観客の心を掴んで最後まで離さないホークスの監督としての手腕に脱帽、いや感動。やっぱりエンターテイメントの神様!ワイルダーの作品も見直したいな。
[DVD(字幕)] 8点(2006-03-12 18:52:03)
16.  ライフ・イズ・コメディ ! ピーター・セラーズの愛し方 《ネタバレ》 
ピーター・セラーズについては今まで映画の中のキャラクターだけしか知らなかったので、こんなプライベートな一面もあったのかと素直に驚きました。クルーゾー警部やストレンジラブ博士など、様々なキャラクターを演じていく内に次第に自分を見失っていくセラーズ。観客にとってはその変幻自在な特出した才能こそ、彼の個性であり特徴だと思っていたのが、実は本人にとってはただの“空っぽの容器”としか考えていなかったというのが興味深いです。占い師云々の件は本当の話なのかどうか分からないけど、最初に初めて映画のオーディションを受けに行って全く相手にされなかったので、次に変装して再度受けに行くところなんかは如何にもセラーズらしいエピソードで面白いです。邦題は評判悪いけど、ピーター・セラーズの良い部分も悪い部分も含めて以前よりもっと彼のことが好きになりました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-03-09 16:46:54)
17.  女相続人 《ネタバレ》 
いやー、これは素晴らしかったですね。主演のオリヴィア・デ・ハヴィランドとモンゴメリー・クリフト、そしてラルフ・リチャードソンの息の合った見事なアンサンブル。如何にも誠実そうな様子でデ・ハヴィランド演じる莫大な財産の相続人である娘に愛を告白する青年モンゴメリー・クリフト、それを財産狙いだと睨む娘の父親役でラルフ・リチャードソン。普通に考えれば世間知らずな娘とは対照的に、世の中の全てを知りつくしている父親の言っていることが最もなように感じるけど、彼もまた亡き妻の面影を娘に照らし合わせて生きているのでちょっと狭量な見方にも思えます。そんな確執が生まれる中で果たしてその結末は…。後半の思いがけない展開にはビックリ!デ・ハヴィランドのオスカー受賞にも納得。結局クリフトの真意は分からなかったけど、最後の無情な表情を浮かべて階段を上っていくハヴィランドの姿に、もはや昔の彼女には戻ることの出来ない運命の残酷さを感じました。作品自体はさすが映画作りのプロが手掛けているだけあって、カメラワークやアングルなど安定した作りを楽しめます。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2006-03-06 21:29:32)(良:2票)
18.  ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ! 《ネタバレ》 
待ってました!アードマンの天才ニック・パークのWGシリーズ最新作。一足お先に試写会で鑑賞させて頂きました。まずエンターテイメントとしては超一級、アニメなのに…ではなくアニメだからこそというのか脚本が卓抜しています。思いがけないストーリー展開、巧妙に張られた伏線、矢継ぎ早に繰り出されるギャグと全てがパーフェクト。次に美術に関しては毎度ながらストップモーションであることを忘れさせる程のクレイの華麗な動き、グルミットの家事や趣味の編み物に至るまでの精密な動作から、“Were-Rabbit”(ウサギ男)のダイナミックなパフォーマンスと自由自在。そして毎回楽しみな新キャラクターの登場。今回は何と言っても野菜畑を荒らすウサギたちの存在が微笑ましく、影の主役は彼らと言っても過言ではないでしょう。その他ウォレスが恋に落ちるミス・レディ・トッティントン(「危機一髪!」のウェンドレンはどこに行った?)には「コープスブライド」で死体の花嫁も演じたヘレナ・ボナム=カーターが、二人の仲を邪魔する狡猾なハンター・ヴィクター(そのお供の猟犬とグルミットが戦いを繰り広げるクライマックスには爆笑!)をレイフ・ファインズが担当しています。とにかく観終わった後には観る前に心配していた“短編シリーズの長編化による失敗”という杞憂もすっかり吹き飛んでしまい、寧ろ長編になって初めて今まで凝縮されていた『ウォレスとグルミット』の情熱とパワーが一気に爆発したような気がしました。最後にグルミットに一言、もういい加減二本足で歩いちゃえよ(笑)
[試写会(字幕)] 9点(2006-03-04 19:05:27)
19.  ヘヴン 《ネタバレ》 
オープニングから痺れた。一分の狂いも無く着実に進行していく悲劇、スリリングで一気に物語に引き込まれました。憲兵隊に拘束され魂の抜けたような表情で尋問に応じるケイト・ブランシェットの演技、それを優しく守護天使のように見守るジョヴァンニ・リビシ演じる刑務官の青年。悲しい、悲しすぎる!でも温かい。さすがキェシロフスキーが生み出したキャラクターだけあって魅力的です。何故彼が彼女に惹かれたのかという具体的な理由は映画では明確に提示されていないのですが(弟が彼女の生徒だったということ以外)、それが却ってこの一種のファンタジーとも取れる物語に深みを持たせていると思います。(流石に“運命の出会い”と言ったら甘すぎでしょう)後半、二人が頭を丸めてからはもはや何の映画か分からず一時的にストーリーラインを見失いかけたけど、クイラマックスへの盛り上げ方がこれまた素晴らしく、後はただひたすら流れに身を任せてHEAVEN<天国>へと昇天していくだけでした。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-03-04 18:14:17)
20.  歌うつぐみがおりました 《ネタバレ》 
「月曜日に乾杯!」や「素敵な歌と舟はゆく」の監督オタール・イオセリアーニのデビュー当時の作品はどんなものだったんだろう?と思ったので観てみました。ある特定の人物を基盤にして様々な人間ドラマが描かれていくというのは前述した二作品と同じですが、こちらはモノクロであるせいか作品全体の空気からややスリラーめいた印象を受けました。一応ジャンルはコメディとのことですが。何処へ行っても邪魔者扱いされる主人公、幾度となく危険な目に遭う彼の姿を見て遠い記憶の中で昔観た「鬼火」の主人公の面影がチラ付きます。街の風景を荒々しく切り取ったヌーベルバーグ調の撮り方もセンスの良さを感じさせ、最後の展開は衝撃的且つ運命的でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-03-03 18:17:11)
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