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1.  クローバーフィールド/HAKAISHA 《ネタバレ》 
この映画はさんざん語られたこともあって大体の概要は知っていたのだが、1時間24分の映画で冒頭18分までがパーティーシーンだとは思わなかった(笑)。全編通じて画面がずっと手持ちカメラで揺れ続けるため実際の時間よりずっと長く感じる。体感3時間。  カメラワーク、というかカメラ持ち(?)の天才JJエイブラムスがどこまで現場に関わったのかは知らないが、そのカメラの絵だけで劇場映画1本作ってしまう発想は凄い。編集には流石にあざとさはあるが上手いのは間違いない。突っ込みどころもないわけではないが「現場のリアリティ」でとことん押し切る。  その「リアリティ」だが、もし現実世界に本当に怪獣が現れたら?という初代ゴジラ的視点は面白いのだが、その怪獣があれか?あのサイズの物体があんなスピードで動くか?その体があんな細っちょろいのか?おまけに声からして人間ぽいぞ。  いまだ解き明かされていない深海の世界、その底に眠っていた巨大生物が急に目覚めて地上に突進してしまう、という設定はもしかしたら本当にあるかもと思わせるのに、まず怪獣の造形で台無し。そしてこいつは人間をじーっと見据えてグワーと喰いに来るし、おまけに子怪獣ばらまいて陰湿に襲いに来るとか、大怪獣のくせにやることがせこい。  評価できる点は役者の演技と汚し表現。登場人物は状況に合わせてホコリまみれで髪や顔がベタベタ、服は破れるし血はにじむ。ほんと最近これやらない映画多すぎだよ。  そしてもう一つ評価できるのはサウンドで、BGMなし!これは思い切ったね。おかげで劇中一切気が休まらない。だから長く感じるというのはあるが、緊張感と雰囲気のリアリティは持続する。  そしてエンドロールではじめて音楽を流すのだが・・・残念ながらその曲がとんでもなくひどい。伊福部昭オマージュかなんだか知らないが、やたら大げさで扇情的。この曲を高く評価している人が多いのに驚くが、純粋に楽曲としてレベルが低いと思う。正直もう少し高い点数付けようと思っていたのが最後のクソ曲で一気に気分が引きずり落とされた。
[インターネット(字幕)] 4点(2023-05-15 22:42:49)
2.  メン・イン・ブラック2
前作がすごく面白かったので期待して観てみましたが・・・これはひどい(笑)。  21世紀にもなっているはずなのに前作よりさらにチープなCGと特撮、テキトーな話運び、明らかに入れる所を間違っているしょうもないギャグ。  前作でチープな絵面がウケたからもっとチープにしよう、しょうもないギャグがウケたからもっとギャグをしょうもなくしよう、話のテキトーさ加減がウケたからもっとテキトーにしよう、パグがウケたからもっとパグ入れよう、てか?君たち、バカなの?  この映画は良い所もあるが、自らそれを台無しにしている。前作のバランスをまったく理解していなかったんだね。バカ映画はセンスがあるか常識はずれの熱量を持って突き抜けるかして初めて成立する。バカが考えるバカ具合をただバカバカしく広げたって駄目なんだよバカ。
[インターネット(字幕)] 4点(2021-11-13 22:09:23)
3.  スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ 《ネタバレ》 
端から端までSW新三部作プリークエルのテイスト。あの派手さ、軽さが見事にアニメで再現されています。良かったのはEP1~3で表現しきれなかったアナキンの人間性とオビ=ワンとの信頼関係が表現されていたこと。あいつは単に黒いカス野郎じゃないことがやっと(アニメで)証明された。オビ=ワンが意外に口ほどにもないのもプリークエルテイスト。  セイバー戦やドロイドのアクションは見事ではあるが、問題は新キャラのアソーカ。あんな普通のギャルに突然この世界に飛び込まれても困る。この後のTVシリーズではたしかに大活躍するが、初登場のここで大きな顔をされる意味合いがよくわからない。  ストーリーは一見まともに見えるが、ハット族の内紛は意味わからんしそれに大銀河共和国が振り回されるのも意味わからん。わからんだらけで色々と観終わってから「?」が湧き出す映画ではあるが、とにかく「プリークエルのアナキン」はこの作品で救済された。ヘイデン・クリステンセンもこれで(存命だしむしろまだ若いが)浮かばれただろう。
[インターネット(字幕)] 7点(2020-07-12 00:27:44)
4.  カンフー・パンダ 《ネタバレ》 
まずオープニングのアーティスティックな紙芝居(?)アニメが素晴らしい。話が始まるとあ、普通の3D-CGアニメなのね、となるが、その世界がデタラメ。その中でも主人公のパンダが一番デタラメ。  個人的に気に入ったのは安直なネーミング。マスター・ファイブの虎が「タイガー」で猿が「モンキー」etc。極め付きに老師がシーフー(師傅=中国語で「先生」)って適当すぎ!。亀のウーグウェイ老師も後で調べてみるとまさに中国語で亀「乌龟(wūguī)」のことらしい。  リアリティラインが自由すぎる世界で展開もやっぱりデタラメなのだが、筋道だけはしっかりとしている。シーフー老師が「パンダ!」と呼んでいたのを名前の「ポ―」と呼ぶ瞬間、最初冷たい(当たり前だ)マスター・ファイブのうち最初にポーの頑張りを認める優しい2人。そしていかにもネコ科の子供らしい、タイ・ランの幼少時代の愛らしさ。あれを溺愛してしまう老師の気持ちがよくわかる。  各動物は極端にデフォルメされているのに質感がリアルで動きもよく研究されている。そしてアクションもドラゴンボールばりにデフォルメされているにもかかわらず、カンフーの動作がきっちり再現されていて確かな重量感を感じる。  一番気に入ったのは親父が主人公に「秘密」を明かすところ。なんでガチョウが父親で息子がパンダなんだ、ずっと感じていた疑問に全然関係ない答えが帰ってくる。そしてそれがまさに全体の鍵となる。  この映画を予備知識なしで観たのでエンドロールでキャストの豪華さに驚いた。話は単純なので、子供に見せるんじゃなかったらぜひ字幕で名優たちの声の演技を堪能しよう。そしてこの映画はADHDの子やその傾向を抱えた人に見てほしいと思う。やらされるとてんで駄目だけど好きなことなら頑張れる、そこに勇気をもらえるかもしれない。
[DVD(字幕)] 9点(2019-08-07 22:47:05)(良:1票)
5.  インクレディブル・ハルク(2008) 《ネタバレ》 
制御不能のスーパーパワーを持ってしまた男の苦悩、理不尽な追撃からの逃走劇、それらがとても丁寧に作られている。その中でエドワード・ノートンとリヴ・タイラーの演技が画面に格調すら与えている。荒唐無稽な設定に「成り立ち」を人間性を含めてきちんと描く現代のスーパーヒーロー映画らしい。  問題はそこから「面白さ」が一向に生まれてこないことだよ。ハルクはずっと苦しんでばかりでカタルシスというものがない。それならそれでひたすらシリアスに物語を(アベンジャーズ用に)完遂するのかと言うと、中盤以降は急に雑になる。「ミスター・ブルー」はとんでもなくバカっぽいし(よくこんな男に命運を任せる気になるな)、最強の敵として立ちはだかるティム・ロスはあまり強そうに見えない。名優の演技だけでなんとかするのは無理だよ。そして逃げ惑うモブがうざい。お前らは「山道で飛び出してきて延々車の進行方向に逃げ続ける野ウサギ(実体験)」か?人間なら前頭葉を使え。  そして素材も改造度もはるかに上の相手を倒すロジックが「必殺技」。これは技名を叫んで繰り出す映画だったのか?それならもうちょっと早くそのノリを見せておかないと唐突過ぎるぞ。おまけにラストのシーンでいつのまにかやたら人がたくさん立ってるが、そこはボロビルの屋上じゃなかたっけか?合成する前の撮影で設定を間違えただろう?  2008年というのは「悩み苦しむスーパーヒーロー」が大流行していた頃で、たしかにシリアスな部分はよくできてはいる。それとハルクの設定や物語との接地に失敗した感がある。
[インターネット(字幕)] 5点(2019-05-27 10:14:35)
6.  ハウルの動く城 《ネタバレ》 
前半1時間に繰り広げられるジブリお得意の生活描写、街の風景、背景の物体感、遠景の移り変わりetc...とてもお見事。そして申し訳ないが、これがとてもしんどい。自分はジブリのジブリ的な描写がかなり苦手なようだ。実写なら撮れば写ってしまう風景も人が描くと創造の「圧」が出る。僕の脳はその圧に翻弄されて混乱を始める。  1時間過ぎたあたりからはストーリーが転がりだして急に方向が定まる。『風の谷のナウシカ』の蠱のような飛行機や、形をどんどん変えていく城の物体感がとても良い。そして年齢が行ったり来たりその間で微妙ーに揺れ動くソフィーの造形、それに忠実に付ける倍賞千恵子の演技が凄い。さすがに10代の声は大人っぽすぎるがそこは仕方ないだろう。  観る前は知り合いに「キムタクがあまりにもキムタク」と言われたが、個人的にはまったくそんな風に感じなかった。この人普通にしゃべると本当に良い声だな。パニック演技もチャーミング。むしろ美輪明宏が変容まで美輪明宏にしか聞こえない方が気になった。あと神木隆之介ってこの頃から上手いんだな。  そして問題のラスト10分。まるで打ち切りが決まった少年ジャンプ漫画のような超展開。あらゆる残積問題をすべてキスで解決するキス魔ソフィー。バーサンになって自分の人間力に気付いたようだが、今度は女の魔力に目覚めたか。本当の魔女はお前だよソフィー。  自分にとっては上映時間の約6割が最高で、後の時間はなんじゃこれ?ということで6点にします。
[DVD(邦画)] 6点(2019-05-15 23:09:12)
7.  グラン・トリノ 《ネタバレ》 
イーストウッドの映画は「観やすい」。人種差別、異民族文化、貧困、世代の断絶、暴力ととにかく重いテーマを真正面から扱いながら、観やすい、というのは凄い。イーストウッドという人はやはり大した映画人だ。  過酷な体験を持ち身の回りのことはきちんとこなし妻を愛し続け、しかし世間的にはその能力を評価されることはないウォルトにはみんな共感するでしょう。人格者の若い神父、何も言わずお礼の食べ物を届け続けるベトナム婦人たち、もちろんタオやスーにも共感するでしょう。でも偏屈なウォルト爺さんにうんざりする息子たちや間を取り持とうとする嫁、我関せずの孫たちにも共感しない?もっと言うとスーにちょっかいかけてウォルトに撃退される黒人ギャングたち、何もできない白人彼氏、コミュニティ内に生き場所を見つけようとしてあがく最低最悪なゲス野郎ベトナム人ギャング共にもちょっと共感しないかな?  自立したアメリカ人であろうとするスーは結局自分のコミュニティ内の暴力に打ちのめされる。そしてコミュニティは守ってくれず外側にある社会システムに訴えようとしない。ウォルトはそのアメリカ社会を信じて身を投じる決断をするわけだが、この決着の付け方に僕は違和感を感じる。要はこれが保守思想家であるイーストウッドが信じる核の部分なんだろう。  イーストウッドは人間とその集合である社会とそれが「信じるもの」を信じていて、かつ現実を見据えている。まことに立派な態度だとは思う。この映画は傑作には違いないが、果たしてこれが普遍的なメッセージとなりうるのかという疑問も感じる。そしてフォード社のグラン・トリノという車が理想の象徴になっていることにこの思想の限界を感じるのだ。
[インターネット(字幕)] 6点(2018-10-10 23:30:09)(良:1票)
8.  ネメシス/S.T.X 《ネタバレ》 
冒頭から映像の見事さに感心する。TNGのTVシリーズは未見だが、とにかくスター・トレック映画のシリーズは映像のリアリティは二の次三の次な所があって、そこをきちんとやっているのは良かった。シンゾン役のトム・ハーディがパトリック・スチュワートと唇こそかなり違うものの鼻と頭の形がほぼ同じ。メイクだと思うが、ちゃんと似せようとする努力は買う。そのシンゾンが死期に近づくにつれて変化するメイクも説得力がある。話の中心はピカードとデータのアイデンティティをめぐっていく。基本的に無神論であるスター・トレック世界観で、人間の可能性を遺伝子や設計で決められないとするのはシリーズ最後の映画にふさわしいヒューマニズムの原点に立ち返ったテーマだ。  というわけで全体的に良質のSF映画と言えると思うだが、不満な点ももちろんある。まず映画オリジナルのレムス人の設定がご都合主義的すぎる。虐げられてた割にはえらい科学力を持っているもんだな。おまけに超能力まであるし、こいつらが下風に立たざるを得なかった理由はなんだ?造形も『ロード・オブ・ザ・リング』のオークよろしくひと目で「こいつワルモン」とわかる外見で、実際そうなんだからちょっと深みがない。あとレムスの副官がロン・パールマン?あのメイクと役柄じゃ誰がやっても同じじゃないか(笑)?稀代の怪優の無駄遣いだ。  個人的にはよくできた作品だと思うので良い目の点数付けるが、この映画がスター・トレック・ファンにそっぽを向かれる理由もなんとなくわかる。主要キャラの死についてはこの作品においては十分納得がいくものだと思う。(過去作の二例については全く納得いかないけどね!)
[インターネット(字幕)] 7点(2018-08-08 20:22:16)
9.  スペース・カウボーイ 《ネタバレ》 
イーストウッド映画らしく話は明快でかつ余計な説明なしに進んでいく。が、これはちょっとゆるすぎる。まず4人の絆が強調されるんだが、若い頃の場面と上手くつながらなくて最初誰が誰かよく分からない。別に分からなくても特に問題はないが、若い場面では2人が印象的なのであとの2人はどこから出てきたという感じになる。  ちょっと致命的だと思うのは音楽。勇壮なスペースオペラ風テーマはすべっているし、何も問題ない場面で不安を煽るようなBGMが流れる。そして危機の場面では緊迫感のある音楽が「かすかに」流れるんだな。これはいくらなんでもおかしいでしょう。ドカシャカ鳴らすかあえて静謐にするかどちらかにしないと。宇宙でもバコバコ衝撃音がする設定ならせめて音楽で盛り上げるのが普通だと思うが。音楽自体もありもの適当につなぎ合わせたようなちぐはくな印象がある。  じいさん達は格好良いので若い娘にモテモテでも別にいいのだが、イーストウッドが「真面目」「賢い」「熱血」の全部持っていってるので肝心の主役がうっとおしい。あとこの映画は「SF」のカテゴリーに入っていることが多いが、これSFじゃないよね。サイエンス絡みのフィクションだがサイエンス・フィクションじゃなくてあくまで宇宙も舞台に入る現代劇。
[インターネット(字幕)] 5点(2018-01-24 08:40:56)
10.  インビクタス/負けざる者たち 《ネタバレ》 
おなじみのモーガン・フリーマンがあの偉大な大統領に見える。マット・デイモンが本物のラグビー選手に見える。アパルトヘイトを常識として育った人々、新しいヒーローに興奮する子供たち、そして熱狂する大観衆、街の人々etc、全部本物に見える。  最初に注意点を一つ。この映画はよくある「負け犬が立ち上がるスポーツ物」に見えるかもしれないが、南アは元々トップクラスの強豪国。アパルトヘイトのせいで国際試合から締め出されて若干低迷していただけで決して弱小チームだったわけではない。あくまで強豪国ならではのプレッシャー。  エンドロールでは現実の選手の画像が流れるが、これまた顔以外ほとんど映画と同じに見える。ラグビーというスポーツの激しさを始め、この映画は現実にしかありえない光景を見事に映画にしてのけている。本当にあった困難、一つの国が崩壊する危機、決して断ち切れない憎悪、南アのその後の苦難と発展を考えればやはりどこかで誰かが「奇跡」を起こしていたのだ。それらが映画として生真面目に再現される。ちょっとこれ、ものすごいぞ。
[インターネット(字幕)] 9点(2018-01-17 08:54:20)
11.  きっと、うまくいく 《ネタバレ》 
初インド映画鑑賞でしたが、ミュージカルパートがこれほど自然にストーリーに入ってくるとは思わなかった。ていうかこの映画に関してはあれがあることでかえってリアリティのラインが安定するような気がする。話自体はけっこうとんでもないからね。  あからさまに泣かせにかかってくるシーンも多いが、話の面白さやキャラクターと共に伝統社会と近代化の間に挟まれたインドの現在を表しているのが興味深かった。そしてアーミル・カーンの爽やかさと最後の青空が無茶なストリーをまとめ上げている。主題歌を最も悲しい場面と最後に使う演出も心憎い。個人的には「本名の男」が気に入った。あいつ根はそこそこ良い奴だな。  あと学生時代と現在パートの経年変化が自然過ぎるんだがメイクだけでやってるんだろうか?まさか本当に10年かけて撮ったとか?と思えるくらいの自然さ。子供時代役の子もめちゃくちゃ似ているし。後でアミール・カーンが1965年生まれで撮影当時44歳と知って驚愕。インド映画いろいろと恐るべし。
[インターネット(字幕)] 8点(2018-01-15 04:59:15)
12.  スパイダーマン3 《ネタバレ》 
ずっと見逃してきたので最近シリーズまとめて観てみましたが、正直自分には合いませんでした。致命的に感じるのがヒロインのMJで、顔立ちがどうというより表情に心の動きがないので不気味に感じる。なあキルスティン、あんたほんとはピーターみたいな男は嫌いだろ?ひるがえって大家の娘がとにかく愛らしくて、てっきりこっちとくっつく為のキャスティングなのかと思ってた。  このシリーズはとにかくリアリティのラインがおかしい。アクションが漫画チックなのはまあいいとして「感情のご都合主義」とでも言うか、ここで仲違いさせたいからこういうシュチュエーションで怒っといてね、というプロットが多すぎる。要はシリーズ3作全部勘違いの話じゃないか?あと大家の親父やレストラン給仕ブルース・キャンベルはいいキャラだが本筋に絡まない役が目立つとまとまりがなくなるんだよ。  とはいえこの3作目の後半からは面白く感じた。おそらく超人タッグマッチで忙しくなってリアリティのラインが統一されたせいだろう。だからわざわざ拍手喝采しにくるモブが超うざい。お前らはヘンリー・カヴィルのスーパーマンに虐殺されとけ。  個人的にはまったく合わない映画だがサンドマンのトーマス・ヘイデン・チャーチと大家の娘マゲイナ・トーヴァがとても魅力的だったので6点献上する。この二人他には大した映画に出ていないようだがなんでだ?
[インターネット(字幕)] 6点(2017-12-17 22:45:55)
13.  ソードフィッシュ 《ネタバレ》 
ものすごい特撮と撮影技術、見事なCG、全編通して画像が美しい。デタラメだが格好良いハッカー描写、ハッカーのくせにオタク度ゼロでやはり格好良いヒュー・ジャックマン、エロくて美しいハル・ベリー、妖しいトラボルタは言わずもがな、他の役者も皆すごくいい味出してる。ストーリーは滅茶苦茶だがこいういう娯楽作品があってもいい。  で、問題のラストシーン、DVDには他のバージョン2つが収録されているがどちらもひどい。そして本編のラストが一番ひどい。どうも監督自身がガブリエルという悪役に心酔してしまったようで、あの狂気や独善を冷めた目で見る視点がない。単純なハッピーエンドにしたくなかったのは分かるとしても、結果映画全体を考えれば善良な犠牲者は死に損、ドン・チードルは転がり損、ハル・ベリーはおっぱい出し損、主人公はと言うと丸得で、大金貰って邪魔な元妻とその夫は殺してもらってめでたしめでたし。おい何もかも最悪だぞ。  実際DVDでの鑑賞は何度も休憩を入れてしまった。いくらシーンが格好良くても無意味だと疲れるんだよ。え?これ99分しかなかったの?メイキング画像のインタビューでハル・ベリーとドン・チードルがその辺の徒労感をちょっと匂わせていたのが救い。
[DVD(字幕)] 3点(2017-10-12 00:56:33)
14.  宇宙戦争(2005) 《ネタバレ》 
さっすがスピルバーグの映画でとても良くできてるんですよ。冒頭からのリアリティあるファミリードラマ、20世紀末風のちょっと古めかした絵作り、日常が一瞬にして崩れ去るシーン展開、続くやはりリアルなパニック描写、この子役うまいなぁ可愛いなあと思ったらダコタ・ファニング。しかし何かが足りない。入っていけない。  中盤の触手マシーンに狙われるホラー展開は上手いが、あんなに長い時間やる意味ないでしょ。反抗的な息子も助けてくれる謎のおっさんもいいキャラだが意味ないでしょ。間接表現ながらゲロゲロスプラッタも意味ある?ないでしょ。要はいろんな要素がとても良くできていて、それが意味ないから観ていて徒労感に襲われる。  要はこの話はSFなのだよ。こんな事が本当に起こるかもしれない。その元凶役の火星人にあの造形はないだろ。あれは人間に嫌がらせするためだけにやってくる架空の悪役だ。人間とは全く思考も思想も感情も異なった異世界の存在、ではなくて人間の被害妄想から生まれた単なるアンチ人類だ。  まったく不朽の名作を原作にしてスピルバーグが撮ってトム・クルーズとダコタ・ファニングが熱演しておまけにジョン・ウィリアムズが音楽付けてどうしてこうなるんだ。スピルバーグは911がどうのこうのと言ってるようだが、現実に引きずられて何を撮っているのか分からなくなったんじゃないのか。よくできた部分が多いだけに余計気が抜けず駄世界に巻き込まれる感がある。正直ロリダコタを見るだけの目的でもあまりおすすめできない。パニック演技が上手すぎて観ていて辛い。
[DVD(字幕)] 3点(2017-08-15 23:49:29)
15.  WATARIDORI 《ネタバレ》 
渡り鳥の飛ぶ姿を鳥視点で撮影した映像が最大の売りで、たしかにこれは素晴らしい。羽ばたき方も鳥によって全く違うのもよく分かる。個人的にはガンやコウノトリが砂漠にいる光景が衝撃だった。水辺の鳥が渡りの途中には全く水と無縁の地にも降り立つ。頭では理解していても視覚的にあり得ない光景だ。  多くの人がこの映画の90分を長く感じているが、正直言って鳥好きでドキュメンタリー好きの僕もかなり冗長に感じた。おそらく製作者側もそう思って子供が鳥を助けるドラマ仕立てや旅の途中で狩られたり脱落するシーンを挿入したのだろうが、成功しているとは言い難い。超上空を飛ぶ変なCGもうさん臭くてこの映画の格調に傷を付けている。そしてペンギンを渡り鳥に数えるなら水中を泳ぐシーンがぜひ欲しかったところ。  原題と誤解させるような日本語ローマ字邦題は時代的にこの映画が出始めの時期か?他にもボーカル入りのセンスの良くないBGMや明らかなヤラセ場面と、せっかくの素晴らしい映像素材を編集で台無しにしている感も強い。もったいないもったいない。
[DVD(字幕)] 6点(2017-05-07 23:32:45)
16.  マイレージ、マイライフ 《ネタバレ》 
淡々としたストーリーながら意外にテンポも良く楽しめた。小柄なアナ・ケンドリックの精一杯背伸びした生硬さがいい。へたくそなカラオケがまた可愛い。ヴェラ・ファーミガは凄い美女というわけでは全然ないが(失礼)、スタイルが良くて華も実もある魅力的な女性を演じて魅せた。リストラされる人達がやけにバリエーション豊かでリアルなんだが全部役者さんなんだろうか?真に迫りすぎだ。不満なのは敏腕首切り宣告人としてのクルーニーの活躍シーンが少ないこと。ていうかちゃんとした活躍シーンは一回だけなのでその後の転落(?)がちょっと急に感じられる。オープニングは力入れて作ったみたいだが正直テンション下がったぞ。いまいち内容に合ってない気がする。いわゆる「大人向け」映画をあまり観ていない自分が言うのも何だが、この作品は若い人にはちょっと理解しにくいかもしれない。あとこの映画に素直に感動したなら未公開シーンや音声解説には目をくれず静かにディスクをしまうことをお勧めする。喋りたがりの監督の得意げな自分語りに辟易させられること間違いなし。どうせ特撮映画でもないんだから大した裏話はない。
[DVD(字幕)] 6点(2011-06-01 22:35:45)
17.  銀河ヒッチハイク・ガイド(2005)
くそーこんなバカ映画で感動してしまうとは(笑)。もっとB級臭い雑な感じかと思っていたら映像は美しいし音楽は素晴らしい(こんな話にシリアスで立派な音楽を付けること自体がネタなのかもしれないが)し、ゾーイ・デシャネルは可愛いし、あとなんと言ってもあの愚かで無様なヴォゴン人の造形!実物のパペットなんですと?「役者にとっても実物がある方が演じやすい」ってそりゃそうでしょうよ。「ガイド」が写す(設定)のアニメーションもセンスがいい。あらすじだけ読んだらただただ滅茶苦茶でバカバカしいだけのこの世界、映画を観てすごく気に入ってしまった。
[DVD(字幕)] 9点(2011-05-29 23:57:37)(良:1票)
18.  スター・トレック(2009) 《ネタバレ》 
いやー楽しかった。よく出来た映像にテンポのよいカット、キレると恐い若スポックや賢くて綺麗なウフーラ、得意技でピンチを救うカトーやチェコフ、最後はオリジナルシリーズの音楽のアレンジ!感涙!さてもう一度観る・・・気は起きない。  ロミュランは軽薄で頭悪いパンク不良集団。氷の惑星で襲ってくる怪物が赤裸のビロビロエイリアン。この監督は怪獣撮らない方がいいな。派手なカメラワークのアクションシーンは映画的お約束が多すぎる。カークは何回崖から落ちそうになれば気が済むんだ。誤って配水管に転送されるシーンに至ってはもうハイハイどうせ助かるんでしょとしか思えない。ありがちなハラハラドキドキ危機一髪はもう御勘弁。  思うにこれは「オールドファンを満足させろ」「新しいファンをスタートレックビジネスに引きずりこめ」という2大命題を課せられた、良くできたマーケティング主導作品なのだろう。加点法で10点、減点法で0点、間を取って5点。
[DVD(字幕)] 5点(2010-06-07 11:19:48)
19.  ハリー・ポッターと謎のプリンス 《ネタバレ》 
原作未読。ストレス満載だった前作からするとこれはかなり気持ちよく鑑賞できた。これまでハリーの敵役、と見せかけて実は単なる道化に過ぎなかったドラコ・マルフォイがいよいよ前面に立ちふさがる。親父があれだったしな。しかしこいつが闇の一味入りを拒めないのも、それでいて悪に徹しきれないのももう分かってる。頑張れマルフォイ!白い鳥をタンスに入れたり出したり死んでて嘆き悲しんだりする場面は意味がわからないがまあいつものことだ。「原作読んでたら分かるんだな」と思って次に進もう。ハリーとハリーよりは第二次性徴が早そうなロンの間にはハーマイオニーのようなちゃんとした言葉はない。優しい気遣いとかもそんなにない。ただ粗っぽい信頼だけがある。男のガキ同士ってこういうもんだよ。よく分かってるな。ジニーの配役は第一作の時点ではまさかこういう展開になると思っていなかったのだろう。地味だが意志が強そうな感じはいい。ハリーは普通に可愛い子には興味なさそうだしな。ハーマイオニーもそんなとこあるな。だからあいつらくっつかないのか。久々に自分の「あの時代」に引き戻されるハリポタを楽しめたので点数高め。
[DVD(字幕)] 7点(2010-05-06 15:02:55)(良:1票)
20.  バットマン ビギンズ 《ネタバレ》 
バットマン誕生秘話は前半部分、これが残念なことにパっとしない。オール東洋ごちゃ混ぜは仕方ないにしても、リアルな現地風景とインチキ臭い室内、そこに切り貼りしたかように現れるリーアム・ニーソンがなんともちぐはぐ。武術の修行だからアクションが見物のはずだが、残念なことにこの映画の格闘アクションは接写ばかりの抽象的な描写に終始。そしてこれらが凄いスピードで進行する。たぶん5時間分くらいの映画を作ってしまってから猛編集したのだろう。おかげでテンポだけはよい。後半は一転してよくまとまっていて見応えがある。飛べたり飛べなかったりするバートン版のようなプロットの破綻もない。ただし、悪役はスケアクロウは魅力的なのだが、リーアム・ニーソンはラスボスとしてはいかにもキャラが薄い。とまあ色々と文句はあるがかなり楽しめた。おそらくアメリカ人やアメコミ少年にとってバートン版はひとつの完成形なのだろうが、そうでない者にとってはこのノーラン版の方が素直に入り込めるのではないだろうか。半端な普通の青年であるブルースが半端ない努力を重ねて本当に半端ないヒーローを演じる、その理由、動機、苦悩、葛藤、創意工夫が登場人物によってすべて「語られる」。一見さん歓迎。理屈っぽい会話は底は浅いかもしれないが雰囲気はある。ただ映画字幕版は言葉をはしょりすぎなので何話してるか分からない所が頻出するぞ。DVDで観るなら吹き替えがおすすめ。
[DVD(字幕)] 7点(2010-04-18 01:57:58)(良:1票)
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