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しったか偽善者さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 75
性別 男性
自己紹介 かなりゆっくりですが、気まぐれにぼちぼちレビューしていきます。文章がヘタクソで背伸びして書いてますが大目に見てください。ストレス発散のため感情の捌け口として、ささやかな自己満足でレビューしておりますが、結果的に皆様を楽しませ、映画鑑賞のお役に立てれば幸いです。安っぽい正義感をふりかざしたような偽善的自己陶酔レビューが多いです。
「すべての作品を尊敬する謙虚な姿勢を失うことなく」、楽しみながら、かなり感情的なレビューをしております。クソ映画の弾劾は覚悟と労力を要し、めんどくさいので、あまりする気がありません(すべきなんでしょうけど)。基本的にお薦め作品の賞賛です。

大島渚「悦楽」、オリヴェイラ「神曲」、若松孝二「処女ゲバゲバ」など自分が新規登録要望した作品をレビューしてません。申し訳ありません。内容あるレビューをしたいと思ってたら腰が引けて時間がたってしまいました。とりあえず形だけでもこれからレビューしていきます。

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1.  真夜中の弥次さん喜多さん
随分前削除して再投稿/「オールドボーイ」の監督が雑誌で、日本のマンガ界には世界で一番の才能が集まっているとお世辞でしょうが言ってました。その言葉が正しいとすればマンガの原作がやたら多い昨今の映画やドラマは傑作連発してもおかしくないと思うんですけど・・・傑作なんてありますか?。この映画はかなりマシな部類で評価しますが良いとは思えません。私は本作の映像は部分的なイメージについては、原作の世界を表現するべく頑張って、さらにマンガの原作には出せない映像表現ならではの魅力がある気はするんです。技術的なことは知りゃしませんが森の中のバーや三途の川とかキレイだと単純に思いましたから。しかし、作品の姿勢といった点で私には気に入らないところがあります。まず、なんか劇団仲間とその知り合いたちの馴れ合いみたいな雰囲気が漂っている気がします。(そこがむしろ良いのかもしれませんが)。それから、なんだか手抜きに見えるような引っ掛かるところが多すぎる。二人がつながった手は作り物にしか見えない。喜多さんに生えたキノコは食い物には見えない(見えるかな?)。腕に顔がはえてるようには見えず、CGはCGにしか見えない(私はハリウッドは絶対バカにはできないと思う。)。これってどうなんでしょう?。つながった手は筋肉の動きが判るほど「リヤル」で、キノコは植物には見えるべきじゃないでしょうか?。CGはあまりにCGと判りすぎちゃダメじゃないでしょうか?。ワザとあんなふうにするのもありでしょうが、この映画の内容からしてそういうところで興ざめしたりひっかかったりするのはおかしいと思うんです(むしろ絶対に感心させるほどでないとダメ)。スターウォーズのキャラがコスプレに見えたりしたらそこで終わりであるように。ど~せワザとやっててそれも表現の一つなんでしょうね(そうなのかな?)。そこを軽いノリでやり過ごすのが今の「センスある」映画なんですかね。でも、手抜きや妥協に見えませんかね?。どこか私ら観客を舐めてませんか?。もし予算も技術もないからできないのならこの原作でこういう映画作んなくて結構じゃないでしょうか。他にも不満な点あるんですけど、たぶん私ごときには監督の溢れるセンスは理解できないのでしょう。個々の役者は頑張ってたんじゃないでしょうか。
[DVD(邦画)] 5点(2011-04-05 09:08:24)
2.  神曲
「つまらん。意味不明。0点」というレビューが後に続くと思われる作品であり、たしかに監督の自己満足映画と言えるとは思います。ただ、「罪と罰」「カラマーゾフの兄弟」を読み(めちゃくちゃ面白い。この映画はあの面白さに便乗しているようなもの)、他作品でも一貫している監督の問題意識(母国ポルトガルの属するヨーロッパ文明の歴史や思想を振り返り、ヨーロッパ、それと関わる近代文明のこれからのあり方を模索するというような)を知っていれば全然つまらんということはおそらくないでしょう。アホのくせに知ったかの私なんぞは本当は全然理解しちゃいないのかもしれないですけど、たまたま予備知識があったので自分なりに理解して自己満足で楽しめました。ドストエフスキー読者の色眼鏡なしに観ても面白いかどうかは私には判りませんが、たぶんつまんないのでしょう。ある程度の予備知識がないと面白くない映画を敬遠する向きもあるかと思いますが、どんな映画も程度の差こそあれ予備知識は必要だし、こういう映画も全然ありだと私は思いますね。本作はゴダール作品なんかとは違って話の意味を追うことは割と容易(?)と思います。その反面、インパクトはなく淡々とした感じです。ニーチェ?の描き方など悪意があってヘンですし(と思うが、あれでいいのかな?)、思想を深化させたり、新しい視座を開くといったような作品というよりもイメージのお遊びみたいなもんじゃないか?という印象が強いです。    
[DVD(字幕)] 9点(2011-01-19 21:31:14)
3.  ゆれる
映画館で公開すぐに観たんですけど今さらレビュー。/兄弟はそれぞれ自分が憧れる望みの人生や輝かしい大切な何かを互いに相手の人生の中に見出している。しかし、兄は弟が自分の領域に踏み込んでくるに及び弟の眩しさに耐えきれなくなる。弟は兄の眩しさが偽りであったと認識して失望する。望みの人生を手に入れることができないことが 人間の一番の悩みかもしれないが、本作は至上の価値を置くその望みの人生が目に見える形で否定される話である。この映画はそれぞれの人間の一番大切な価値を揺るがそうという試みだと思う。/しかし、なぜか私自身の心はあまりゆれなかった。多少あざといくらいによくできた小賢しい作りの脚本で観客の心を動かすという方向性は前作同様だが、個人的に(まったく個人的に)前作のような満足感がなかった。特に裁判後に違和感があった。ラストのナレーションが妙に野暮ったく感じられた。観客の心に一撃 を食らわす芸術性といったものを無理に追求しているように見える。はたして成功しているだろうか?・・・・。 私個人はほとんど映像美に魅せられることがなかったし(私のセンスが悪いのかもしれないけど)、鑑賞後の余韻もたいしたことなかった。自分は長くつきあえる同世代人としてこの監督にあまりに期待しすぎていたのかもしれない(ディアドクターもいまいち)・・・・でも、やっぱり期待してます。/タイトルは「乱れる」「流れる」なんかを意識してるのかな?(あんなのに太刀打ちできるわきゃない・・・)。ナルセ通からは身の程知らずとけなされるんだろうし、この監督にはそっちの方向(芸術性の高い映画)は似合わないと思う。自分としてはもっと娯楽性高めに、女伊丹十三もしくは女周防正行みたいになってほしい気がするんですけど・・・・。 
[映画館(邦画)] 6点(2011-01-19 21:00:37)
4.  レイクサイド マーダーケース
原作未読。最初からこの監督の映画をミステリーとして楽しもうなどとは思ってないので、十分ドキドキして面白かったです。きっと私がミステリーなど判ってない未熟者だからでしょう。これでも少年時代はクィーンやクリスティなどを読みまくってた人間なんですけど伏線の張り方がどうだとかなんて全然判んないし・・・。でも、変なラストも含めて変にフラッシュバックみたいな映像入れたりしないでもうちょっと落ち着いた感じのふつ~の演出にした方がミステリーとしては雰囲気出たんじゃないかな~って思います。しかし、そんなふうに撮る気なんておそらく監督には全然ないのでしょう・・・というか、そもそも私にとってはこの映画はミステリーの要素なんてどうでもいいです。私は中学受験もしてないし、ましてやあんな極端な「お受験」なんかした経験はありません。でも、中学のとき塾は通ったし、高校までは受験というものが頭の中のかなりの部分を支配していたので、なんだか登場人物の心理がとてもよく判る気がします。私だけじゃなく、個人差はあれどもほとんど共通認識的に(受験をしたことがあれば)日本人の子供はトヨエツ言うところの「哀しみ」を背負ってる気がするんですが気のせいでしょうか?。現在の日本においては結構切実な映画じゃないでしょうか?。本作はそれを高みから見てるイヤな映画かもしれませんけど、やっぱり全然他人事じゃないんですよ。なんかイタイ映画ですよ。貧しさで生きるのが必死の国の人々なんかからすれば暢気な話でしょうけどね。上野千鶴子の「学校化社会」かどうか判りませんが、日本社会には人間関係のあり方や人生観や倫理のレベルまでどこか「お受験」の世界に影響を受けて一元化しているところがあり(学歴コンプレックスとかそういうレベルの話じゃない)、本作はそういう社会を非常に上手く表現してるのではないでしょうか?。そんなふうに感じる自分こそ受験に囚われ病んでいるのかもしれないけど・・・。この映画を鼻で笑う塾の先生実際いるんだろうな・・・なんか怖い。単純な「お受験」批判や能天気な競争社会の否定(さすがにヘン。競争自体が悪いわけじゃないのは当然)はただの負け犬の遠吠えですけどね。
[DVD(邦画)] 7点(2010-12-11 22:54:38)
5.  シークレット・サンシャイン 《ネタバレ》 
自ら神に赦されたとする犯人の言葉は傲慢な神への冒涜。その言葉を聞いた主人公の神への逆恨みもお門違い。主人公は自分が最初に犯人を赦して優越感をもって犯人を見下すことにより癒しを得ようとしており、それは神の立場に立とうとする行為。こう考えればキリスト教自体が悪いわけでは全くないでしょう。この映画は宗教批判だとは言い切れません。最終的にはむしろ密かに宗教の中に希望を見出している作品かもしれません。しかし、単に不幸に陥った者の絶望と狂気や世の不条理を描いただけとも言えず、やはり一見罰当たり(?)でキワどい作品でしょうから、キリスト教徒が多い韓国でこれ作った監督の勇気は相当なものだと思います。それにしても、かなり精神的にキツい映画です。本作の「信仰」とか「赦し」とかいったものの本質に真剣に直接迫ろうとする迫力、その切実さは村上春樹「1Q84」など比べ物になりません。近頃では新興宗教なんかの勧誘をしつこくしてくる隣人を想像して他人事とは思えない人も多いんじゃないでしょうか?。狂気と紙一重の妄信の恐ろしさを身に染みて知っている人はこの映画をかなり切実に感じるのではないでしょうか?。静謐でゆったりした画面にただごとではない緊張感が漲っています。チョン・ドヨンの演技の迫力は尋常じゃありません。ストーカー的なソン・ガンホですら、これが普通だよといった感じで笑いになっており、彼の可笑しさや俗っぽい平凡さがちょっとした救いになっています。ラスト、ほんの少しだけ地面に降り注ぐ密かな陽光。私はどうしてもその光の存在自体を、そしてそこに表現された救いと希望を感じ取ろうとしてしまいます。「ベルイマンと比較すなボケッ!」と怒る映画通も多いでしょうけど、この映画はたぶん敬意をもってベルイマンを意識しています。そしてアジア映画である本作は信仰の表現にベルイマンにはない非西洋特有のリアリティがあり、日本人にもそこが切実に感じられると思うのです。結構お気に入りの場面は広場の集会で主人公が音楽を取り替えるところ。あのわけのわからん一見陳腐で可笑しなカオスには不思議な昂揚感があります。「オアシス」からさらにスケールアップしたこの監督、そこらへんの日本の監督とはちょっとレベル違うのでは?。日本の映画人は危機感持ってもいいんじゃないですか?。 
[DVD(字幕)] 10点(2010-07-05 01:17:18)(良:1票)
6.  告白(2010)
 原作未読。/CMかミュージックビデオのように手の込んだサービス精神溢れる映像。それをずっとテンションを保ってたたみかけるようにテンポよくリズミカルに見せ続ける。この監督の魅力的なスタイルです。私は好きです。その映像は派手で悪趣味ですが(こんなの映画じゃないと言う人も多いだろうが)、バズ・ラーマンやダニー・ボイルに勝るようなカッコ良さがあると私は思います。おそらく日本独特のサブカルの土壌の上に成り立っており、見せ物的に見事だと思います。/そうした映像の手法は、前3作では存分に威力を発揮し、私は映像の勢いに流されるままに楽しませてもらいました。しかし、本作ではそうはいきません。本作は復讐劇、サスペンスとしてはたしかにそれなりに面白いでしょう。人間の闇の部分なども結果として垣間見えているかもしれません。だが、物足りません。本作には倫理の根幹を揺り動かされるような衝撃がありませんでした。現実味のないばかばかしいストーリーでも構いません。ただ、こんな人間の悪意を描くような話だと私はどうしても心に対する強烈な一撃を求めてしまうのです。「罪と罰」なんかを下敷きにもってくるからには、いわば自分の存在自体に不安を覚えるような恐ろしさや気持ち悪さを感じさせて欲しいと思ってしまうのです。人物ごとのモノローグで展開という形式や過激なストーリーから「紀子の食卓」を勝手に連想してしまったのですが(全く別物だけど)、衝撃や強度、叙情性といった点で本作はあれには全然及ばないと思います。中学が舞台の残酷な話という点から「リリィ・シュシュのすべて」も連想してしまいましたが、あれを観た時のように心が痛くはありませんでした。/パンフを読むと、監督はこれまでの自分の作品には「余白」がないと反省して本作を作ったというようなことが書いてましたが、その点改善があるとは思えません(別に改善しなきゃならないとも思わないが)。映画全体をコントロールしてしまおうとするかのような姿勢(別にそれが悪いとは思わないが)が本作ではやや傲慢で単純に感じられてしまいました。勝手な印象ですが、特に逆再生の部分なんかは余計な作り込み(前作まではそういうのが良い方に働いていたが)で陳腐に感じられたし、不要だとすら思います。/ところで、「ヴィヨンの妻」に続いて松さん良かったですね。どこか浮世離れしたかわいらしさが好きです。
[映画館(邦画)] 6点(2010-06-16 01:25:01)
7.  おくりびと
ハズレくじを引きにくいことから海外の映画祭で賞を獲ったような映画は率先して観る自分なので、本作もアカデミー受賞を知って映画館に観に行きました。本作は真面目に作られた好感の持てる内容ではあると思いますが、別に賞の権威を見下して自分を高みに置いて悦に入るとかでは全くなく(少なからず私はそういう心情が働きがちなゲスな男ですが)、どうにも高評価できません。思うに、ご都合主義が悪いかどうかは映画によって相対的なもので、例えば楽しいミュージカル映画のご都合主義を誰も批判したりはしません(好き嫌いあるにしろ)。死という深刻な題材を扱った本作でさえも演出次第では相当ご都合主義が許容されると思います。汚いところをあえて描かなくても別にかまわないとも思います。しかし、多くの方から散々批判されてるヒロスエの唐突な「けがらわしい!」が後の翻意の展開を無理に作り出していることに見られるように、本作(特に後半)のご都合主義と泣かせに走る作為の不自然さは、ちょっと度を越しているのではないでしょうか?(最後はやりすぎ)。あそこまで違和感があると悪い意味で「あざとい」「わざとらしい」「お涙頂戴」とはっきり言っちゃっていいのではないでしょうか?。私は前半、主人公が納棺の儀式を行う所作と、それを遺族の人々が見守る様子を見てるだけで、大切な人の死の悲しみが伝わってきて泣きましたけど、それは単に題材の選択とモックンの努力の結晶である演技が良かっただけです。信仰に支えられたキリスト教国家と言っても過言でない(言いすぎ?)ようなアメリカの人々からすれば、日本人の宗教的寛容さや死生観は驚きであり、見たことないくらい不自然で大仰な演出(日本では珍しくないんですけど・・・)が妙に新鮮だった。これが受賞の理由ではないでしょうか?(そんなわけないか・・・)。あるテレビ番組で、某テレビ局の社員が自分の局がこの映画に貢献してることを自慢げにしゃべってましたけど、はたして大マスコミ様がこの映画に良い方の影響を与えてるんですかね?(映画の中身と全然関係ないけどヤな感じがしたので作品の評価が下がっちゃうんだな、困ったことに・・・)。私はこの映画の栄誉はイヤ~な方向に日本映画界を導きかねないとすら思います。まあ、そんなこと自分にはどうでもいいんですけど・・・・。
[映画館(邦画)] 5点(2009-05-07 23:38:08)
8.  グラン・トリノ 《ネタバレ》 
この映画には真に尊敬できる人生の先輩が命がけで何かを後輩に伝え残そうとする姿が描かれている。本作のウォルトとタオの関係は、もはや生ける伝説であるスターが、ひよっ子のような新人俳優に本気で何かを伝えているスクリーンの外の姿と重なって見える。それだけでも感動的だ。差別用語連発の偏屈な主人公だが、この映画を観て、彼が「理屈抜きに」尊敬すべき素晴らしい人間だということに異論を唱える人はいないはずだ。ハリー・キャラハン刑事が「理屈抜きに」強烈に強く正しくカッコイイのと同じように。人権大好きでサヨ的心情の持ち主である軟弱な自分にとっては、イーストウッドは偽善に対して鋭い何かを突きつけてくる巨大すぎる憧れの強者だ。ラストの主人公の行動は、微塵も暴力反対的なものなどではない。理屈じゃないのだ。あれほど崇高な自己犠牲であると同時にあれほど完璧な復讐でもある行為なんてあり得るだろうか?。イーストウッドは評論家などにやたら好かれているように思えるし、彼をけなす文章など自分は読んだことないが、それも仕方ない。理屈じゃ太刀打ちできないんだから(と理屈をこねている自分・・・)。自分は「ミスティック・リバー」がこれまで最高かな?(まだ観てない彼の作品多いんですけど・・・)と勝手に思っていたが本作の方が上だと思う。圧倒的に感情を揺さぶられボロ泣きだったのだから。/・・・・などと、興奮したままの勢いで、みなさんの高得点にも便乗して恥ずかしい賞賛をしてしまいましたが・・・最近映画館で泣いてばっかり。気に入った映画はパンフ買うんですけど最近買ってばっかり。どうしたんだろう?・・・・。残念だったのは休日で結構客多かったのにほとんど年輩の方(みんな泣いてた)ばかりだったこと。中高生こそこの映画を観るべきです。自分がタオくらいの年齢のときにこれを観てたら、たぶん今より少しは良い方に人生変わってたと思います。
[映画館(字幕)] 10点(2009-05-02 01:01:43)(良:2票)
9.  スラムドッグ$ミリオネア 《ネタバレ》 
・・・意外に点数低いなぁ。私は世間の絶賛とアカデミー8部門受賞という本作の権威を笠に着て、大激賞のイヤらしいレビューをしますけど・・・みなさん泣きませんでしたか?。私はボロ泣きでしたよ。単純だからでしょうか?。/途中主人公が示唆するように、あの4択のクイズ番組って出題範囲などなく問題内容に出題者の恣意が許されてるので、解るわけない問題出すことなど簡単なわけで(極端なこと言えばみのもんたのプライベートな事柄出せばいい)、欺瞞に満ちたものです。最終的には出題者も左右できない「運」に結果が左右されるいいかげんなものです。安全な高みからうろたえる無知で貧乏な金目当ての解答者を小バカにする醜悪なものです。でも、それってこの世界そのものみたいじゃないですか!。だからこそ、少なからず冷酷な現実に拒絶され続ける我々はインドの視聴者たちと同様、身勝手に主人公を応援し、豊かなくせに彼に自らを重ね、世界を変えたいと願うのです。ムンバイのビル群を見下ろしながら今「世界の中心」にいるという兄のセリフは自己肥大の傲慢さから出たのかもしれませんが、あのシーンには妙な説得力とスケール感がありました。この映画には世界の核心、世界の全てが描かれているという錯覚(そんなわけないけど)を抱きました。本作は最高のエンタメであると同時に突き抜けた崇高さがあると私は勝手に思ってます。/前半のスラムの場面に顕著な全編に渡る疾走感と溢れる生命力は絶妙の音楽とポップな映像に支えられています。もはや風格漂う王道の派手さ、悪趣味さ、カッコ良さじゃないでしょうか?。オペラでも恥ずかしいような純愛は、当初より示される「運命」的な(作られた)全体の構成からすれば当然のこと!。所詮戯れの作り事であることを忘れさせる壮絶な展開をファンタスティックに染め上げるラスト。その快感の余韻は極上!。鑑賞後、なんかこう生きる気力みたいなもんが湧いて元気が出ました。映画ってそれが最高で、それだけでもいいんじゃないですか?。自己満足でもいいです。なんか今後0点もつけられそうな映画ですけどね・・・。 
[映画館(字幕)] 10点(2009-04-24 20:53:47)(良:5票)
10.  レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦― 《ネタバレ》 
正直、この映画より「演義」に沿ってたNHK人形劇での赤壁の戦いの方が複雑で深くて演技も細かくて(人形なのに・・・)全然面白かったと思うんです。けれども、本作の紅蓮の炎に包まれる大船団の映像は、This is 赤壁といった感じで、子供の頃から頭の中で描いてきた光景を見事にビジュアル化してくれたように思えて感激です(1800年前あんなゴージャスな戦闘やってたとはとても思えないんですけど・・・)。/本作は無理矢理反戦の主張が入り、女性が活躍し、現代に引きつけた「ハリウッド的スーパーアクションラブロマンス」もどきの三国志といったところでしょうか?。したがって「義」や「侠」の世界にラブ&ピースが混じり、ややヘンテコな泣かせ方とオチになってるような気がします。でも、なぜか自分は結構ジ~ンとしちゃったり満足したんですよ。これ、映画的には脚本も演出も技術も通の人からけなされまくるダサい作品だろうし、三国志マニアからは叩かれるに違いないと思うんですけど、お祭りイベント的な性質もあると思うし、私はただ楽しみたいです。正史では赤壁の戦いは簡単な記述しかなく、伝承などを基に千数百年に渡り人々が想像の翼を広げ続け、その一つの到達点として明代の「三国志演義」の権謀術数渦巻く大決戦が存在します。つまり、三国志とは勝手にイメージを膨らませてみんなが集い楽しむ広場のようなものだと思います。思いっきり楽しめる場所を提供してくれただけで本作には感謝したいです。私はただ小学生の頃から好きなだけで、ゲームはしてないし全然マニアじゃないですけど(値の張る正史の邦訳を買うくらいのことはしてますけど)、やっぱ三国志っていいですね。なんでこんなにいつまでたっても面白いんだろ?。三国志の超豪華な映像化というだけで本作好きです。きっとこれを自己満足と言うのでしょうけど・・・。ところで、中村獅童が元海賊(倭寇を連想?)で特攻する役割なのは、やっぱり日本人俳優だからでしょうか?・・・。    
[映画館(邦画)] 8点(2009-04-11 21:55:04)
11.  花とアリス〈劇場版〉
なにやら「こっぱずかしい」感覚や「痛い」感覚があり、それが現実逃避の自己陶酔としても心地よいです。自分は全然ロリコンではないと思ってるんですけど・・・・この蒼井優はカワイイ。本作は、荒唐無稽なストーリーでいい年した大人がはまるのは恥ずかしいような世界を魅力的に構築し、不条理な現実の中から純粋で誠実で輝かしいものをつかみ出そうとする「こっぱずかしい」試みです。この監督じゃなければこんな試みはできないし、サマにならないでしょう。たぶんこの映画(監督)嫌いな人は軟弱で甘えた精神性みたいなのが感じられてイヤなんでしょう。でも、偽善だとしても優しいですよ。人を見る目が温かいですよ。すごく。俗世の我々にこんな優しい世界を見せるのは逆にかなり残酷とも思います。
[DVD(邦画)] 8点(2009-04-07 01:33:06)
12.  それでもボクはやってない
日本の刑事司法制度には代用監獄(最近では代用刑事施設って言うそうですが)というのがあり、自白の強要などが行われ易く、取調べの可視化が必要だと外国からも注文つけられています。それから判検交流といって、裁判所と検察には人事交流があり、そのことに多くの批判があります。また、裁判官の数が少なすぎて裁判官一人が抱える負担が大きすぎるということが問題とされています(映画の中で判事が居眠りしてましたが、私も実際に傍聴で何度もあんな光景見たことあります。)。そして、起訴された場合無罪になるのは奇跡的であり、ほとんど検察が被疑者を裁いているに等しいという現状があります。かように日本は司法制度全般に他の先進国と比べ特異な歪みがあります。そうした状況が何十年も変わらず続いているわけです。・・・・以上のようなことを大学で法学を勉強すると教わります。たぶん世の中の学生は皆こうしたことを知り、腹を立てると思うのです。しかし、俺がこんなことに腹立てても仕方ないし、俺なんかには何もできるわけないし・・・と思ってそこで終わりです。みんなおかしいと思ってるのになぜか何も変わりません。本作はその挫折して行き場のない青臭い憤りをそのまま映画にしたような作品です。その憤りをみんなに共有してもらおうとした作品です。そうすることにより本気でクソ真面目に諦めの先に突き抜けようとした努力と熱意の表れです。昔のサヨの学生運動の気取った勘違いの「正義」ではなく、漱石の唱える素朴な「道理」の実現を目指しているような愚直な映画です。映像や技術にいちゃもんつけるのは野暮に思えるような真っ直ぐな映画です(それがイヤな人も多いんでしょうけど・・・)。これには偽善者の私は心から拍手とエールを送らざるを得ません。この直球はど真ん中ストライクです。まあ、私の場合は自己満足の正義感に酔っているのかもしれませんけど・・・・。
[映画館(邦画)] 9点(2009-04-07 00:45:08)(良:1票)
13.  西鶴一代女
よく主人公の演技は絶賛されますし、たしかに凄いのですが、若い頃のお春は明らかに声が老けていて無理があると正直思いませんか?。田中絹代の容姿が好きでもないし、前半では「萌え」?というものを感じません(後半妙にカワイイ)。白黒で引きのショットが多いから成立した映画ではないか?とすら思います。しかし、本作を最後まで観ればそんなことはやっぱり些細なこととしか思えません。まあ、とにかく美しいです。/ この作品の世界では女性は人間扱いされません。受動的に生きることを強制され、まさに子供を生む機械として、あるいは男性の性欲処理の道具として利用されます。自由な恋愛は罪であり、女性が異性を求めることは「好色」とされます。そして男はというと・・・ひたすら醜い。なにやらフェミニズム批評っぽくなってきましたが、本作が表現するのはフェミニズムとは何か違う気がします。(むしろフェミニズム的には批判されたりして?)。本作は叙情的な女性の悲劇ではなく、背後にあるのは憐憫の視線とも単純な社会に対する怒りとも少し違います。人間らしく生きるとは?。幸せな人生とは?。そう問いかけながら、監督は真摯で冷徹な現代からの視点で主人公の人生を描きます。ミゾグチは、かくもこの世は生きにくいのか・・・と観客を打ちのめし、それでも生きていく主人公の存在そのものを希望として我々に示しているのではないでしょうか?。あの映像美は、それでも(だからこそ)この世界は美しい、という肯定に見えます。 
[ビデオ(邦画)] 9点(2009-03-09 01:37:34)
14.  うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー
今ほどはオタクが市民権を得ていない少年時代、心の中で両親に謝りながら隠れてビデオで何度も見返した本作ですが、(私は「うる星」に限らずマンガはやたら読みますが、アニメは映画になっているもの以外ほとんど観ませんけど)これほど評論家に持ち上げられるようになるとは・・・・世も末です。当時は監督の名前なんて気にもしてませんでした。これを観て、ちょっと小難しげな内容に背伸びしたガキンチョの僕は喜びました。この映画はカッコイイのです。雰囲気がいいのです(いろいろ元ネタあるのかもしれませんけどわたしゃ知りません。フェリーニへのオマージュは判るけど。)。 しのぶが風鈴の中で彷徨う幻想的なシーン。ハリアーに乗った緑色の髪をたなびかせたラムがこちらに振り向いたときカットが切り替わる瞬間・・・・。カッチョええ~。同時に衒学的で気どり方がダサいとも思えるんですけどね・・・・。/私はこの映画を「真に」楽しむためには「うる星やつら」の世界に耽溺していることが必要だと思います。永遠の文化祭前日という設定は原作の作品世界をメタレベルで多少揶揄して表現した側面があり、「うる星」の世界に戯れた経験なくして本作が心の琴線に触れることができるか疑問です。そもそも原作のファンを観客として念頭に置いた映画なので、ラムちゃんも知らないような人がこの映画を十分に楽しめるとは私には思えません。「うる星」世界に戯れる心地良い陶酔を十分に堪能しつつ、自らの現実逃避的感性の危うさ、 気持ち悪さを自覚させられる。この微妙なマゾヒスティックなうしろめたい快感こそがこの映画の魅力の核心でしょう。まあ、この映画がそうやって楽しめるからといって全然自慢にはなりませんけど・・・・。
[ビデオ(邦画)] 9点(2009-03-09 01:18:48)
15.  紅いコーリャン
私がこの映画を観終わって館内が明るくなったときのこと。一人の5~60代?の中国人男性の観客がスクリーン前に立ち、作品中の歌を叫ぶように大声を張り上げて歌い始めました。驚いたと同時に映画の世界をちょっとだけ生々しく感じて少し感動しました。/この映画に反日洗脳映画的な側面があるのは間違いないでしょう。制作当時、中国ではおそらく日本をこんなふうにしか描くことができなかったのでしょう(今でもあまり変わらないかもしれませんが)。本作の背景には、体制維持のため反日を利用しているような、思想信条・表現の自由の保障に問題がある非民主的な政治体制というものがあります。しかし、そうした相手側の歪んだ状況、さらにはこの映画のような非道な行いが実際にあったか否かということなどはともかく、少なくとも過去我が国が中国を侵略したという事実があり、およそ少なからず過去の日本は国際的にこんなふうに見られている(本作がベルリンで金熊賞を獲ったことから推して知るべしでは?。)ということは本作を観て認識すべきなのでは?と思います。/政治性はともかく本作は見事に芸術的に感じられました。ちょっとした衝撃さえありました。目に焼きつくような鮮烈な色彩で躍動感あふれるストーリーを展開させたこんな映画を作れる人々の国とは仲良くしたいと思ったもんです。
[映画館(字幕)] 7点(2009-03-09 00:55:24)
16.  スカイ・クロラ The Sky Crawlers 《ネタバレ》 
ヴェネチアで記者から何故実写で撮らないのかという批判めいた質問があったようだが、それは全てのアニメ作家に投げかけるべき質問であり、私は押井アニメこそ比較的アニメであることに価値があるアニメだと思う。本作の映画全体で描かれる青空や雲は登場人物の心情などという単純な言葉では表せない静かで陰鬱な精神世界をストーリーと一体になって表現している。私の美的センスを批判されても知ったこっちゃないが、あれは本当に美しいと思う。/監督は根本的には人間ドラマを描くのが苦手なのかもしれない。しかし、人間的になれない人間を描き、せいいっぱいの人間性の表出をすくい取ろうとしているような姿勢には誠実さがある。本作ではあがくように空を這うキルドレたちの姿を冷酷に描きながら優しい視線で見つめている。殺したい、殺されたいと相手に自らの生死を委ねる程の愛は観念的だが、いつも同じ道を通るだけの生に耐えられない者ならそんな愛を望むかもしれない。そういう思考実験的シチュエーションの中、幼くて危うい2人によるラブシーンは痛いくらいの狂おしさがあった。いつも通る同じ道も景色は同じじゃないという主人公だが、彼は愛する人のため新しい道を切り開こうとする。立ちはだかる障害は社会全体で仕組まれたシステムにより倒せないことになっている敵だ。その不条理に無自覚に挑んでいく主人公は残念ながら愚かとしかいえないのが切なくてたまらない。/平和を実感するためのショーとしての戦争という設定自体個人的に変だと思うし、他に不満もあるし、別に押井監督が好きなわけでもないが、本作には好感が持てる。ポニョよりこちらが上だと思う。ただ、空(3D)と地上の描き分けに対する視覚的な違和感はやはりどうしてもぬぐえず、そこはどうにかならないものか?と思った。
[映画館(邦画)] 8点(2008-09-04 21:51:48)
17.  シンドラーのリスト
人類史上指折りの悪行を描くのにお涙頂戴のシーンを入れてエンタメとして描くとは何事か?という批判は無視できないと思う。不必要にハラハラさせて安っぽくて不謹慎というのもあながち間違いではないかもしれない。賞狙いの意図や技巧的な部分のあざとさを感じ取れないこともない。でも、私は学生の頃、本作を観て映画館で泣いた。シンドラーが列車に水をかける行為にすらジーンとした。そのことで今でも私は恥ずかしいとは思っていない。単純なバカと思われても結構だ。本作は監督の出自からして、己の信念とアイデンティティをかけて作った映画であるに違いない。感情的に作った映画だろう。そこに不誠実な所は感じられない。スピルバーグのカメラは登場人物目線で、まるでその場で見ているかのような、いわば現実以上の臨場感、リアリティを映し出す。本当に撮りたいものをエンタメ畑で鍛え上げられた腕で撮った彼によらなければこんな心のこもった映像作品は作れないだろう。思うに、本作を貶める一方で客観的であるかのようにみえる冷静で多角的なドキュメンタリーを過大評価すべきではない。「なぜ人を殺してはいけないのか?」という問いに論理的に答えるのは不可能だが、この映画は個人の尊厳を踏みにじる行為が悪であるのは間違いないと理屈抜きに観客に確信させる。虐殺や人種差別の悪逆非道を憎む当然の感情を呼び起こし、その正当性を確認する。本作が偽善ならば偽善のどこが悪いのだろう?。この映画の力の前で偽善と言うのは空しいと思う。 その衝撃と強度によって芸術は倫理を支える力があると私は信じる。
[映画館(字幕)] 10点(2008-08-27 19:21:21)(良:2票)
18.  千年女優 《ネタバレ》 
最後のセリフが不評なようですが、私はあのセリフなかったらこの映画無視してます。あれは言葉一つだけですますからこそインパクトあります。別にちゃぶ台ひっくり返したからインパクトがあるわけではなく、彼女の人生からすれば自然な言葉ですが、それを口にしちゃ台無しのような言葉をあえて口にするからこその違和感が妙に心にひっかかって心地良い。清々しくすらあります(落語のさげとは違うかな?)。映像作品であるにもかかわらず、あえて無理矢理にたった一つのセリフに決定的な凝縮された意味をもたせるということこそが本作の目指したところじゃないでしょうか?。死ぬまで人生を演じ続けた女優だからこその告白。演技がドラマチックな女優、人生そのものがドラマチックな女優・・・そんなの甘い。時空を超えて観客の胸に生き続ける女優の怒涛の人生・・・を演じる女優。まさに「千年女優」です。しかし、本作は彼女の人生そのものがステレオタイプでドラマとして面白くないのが残念です。鍵の君の存在自体が彼女の妄想に過ぎないと解釈するのが正しいのかもしれませんが、仮にそうだとしても主人公が男を追いかける動機があまりに弱すぎて彼女の人生は映画として見せられて全然面白いものじゃないです。それに彼女が出てる映画がいかにも面白くなさそう。古き良き?日本映画を思い起こさせてくれません。観客を泣かせて感動させてこそ最後の一言が利くのではないでしょうか?。なんだかこの映画のドラマとしてのつまらなさ、主人公の人生の空虚さこそが最後のオチにつながっている伏線なのでは?とすら私は思ってしまいます。それなら納得かも・・・。まあ、とりあえず本作は絵の美しさとアニメに似合うめまぐるしい場面展開を楽しむことはできます。面白くないのに絵など全体の映像クオリティみたいなものだけでも一応満足はできる作品です。他には・・・・やっぱり音楽がいいですね。
[DVD(邦画)] 6点(2008-06-17 02:03:59)
19.  時をかける少女(2006)
映画館で公開すぐに観たんですけど今さらレビュー。そしてアニメ初レビュー。この映画の「タイムリープ」は、それを行う者がある過去の一時点の自分と入れ替わるというもので、タイムマシンで移動した場合とちがって自らを他者?として見かけることがありません。そして意識はタイムリープ前と継続性があります。それまで居た世界は意識以外はリセットされ、新しい世界が進行するわけです(やり直しがきくこの世界で倫理は存在しないのでは?。たいしたことしない真琴はバカというより超人。)。とはいえ、脳内現象というわけではないので世界は物質的に存在し、その偶然性は支配できません。この世は思うようには行きません。まあ、こういう設定かな?・・・・と思って観ていたのですが、鑑賞後思いました。そんなSF設定なんてどうでもいい。これはいいかげんで青臭い、まさに青春映画だと。悠久の時を刻む世界の中でちっぽけな個人が行う人生の選択、個人の意思や想い。そのかけがえのなさ、大いなる可能性を本作は描いています。月並みでこっぱずかしい表現ですが、一度きりの人生における青春の一瞬の輝きの眩しさが身に染みて感じられました。それで私はOKです。
[映画館(邦画)] 8点(2008-06-17 01:53:34)(良:2票)
20.  大人は判ってくれない
私はマニアではありませんが、好きだ~という思い込みだけでトリュフォーファンを勝手に自称しております(一応全作品観ている数少ない監督の1人)。彼の作品に愛着を持ち、自分の中で大切にしているような多くの方々からお前なんぞにトリュフォーを語ってもらいたくねえよ・・と言われそうな気がして怖いですが(自意識過剰の被害妄想)、やっぱり好きなので勇気を出してこれから気まぐれにぼちぼちレビューしていきたいと思います。さて、私が最初に観たトリュフォー作品が本作ですが、学生時代の初見では正直退屈でした。ただ、ラストシーンはとても美しく感じられ印象的でした。正しいファンはドワネル君に自らを重ね、少年の心が痛いくらい判るのでしょうが、私は日本で恵まれて育ちましたし、家族の愛らしきものにも不自由してない良い子ちゃんだったのであまり判りません。判る気はするけどきっと判ってないでしょうし、判ると言うのは恥ずかしい。いまだに大人じゃないガキなんだけど・・。あの境遇を他人事と思えない人にとっては本作は凄まじいくらいに痛切なのでは?と想像することしかできません。私は、邪道かもしれませんが、「ドワネルもの」の一部として、そしてトリュフォーの人生の一部として本作を評価したいと思います。たしかに映画は純粋にそれぞれ一つの作品として評価すべきかもしれませんが、いったん彼の作品を通して鑑賞し、彼の人生についての知識を解説本などで多少なりともかじれば、彼という人間と作品を切り離して考えることは不可能になります。いわば魂の全力投球とでもいうような彼の人生が乗り移った映画たちは、所詮他人事ですが人間臭さやリアリティが半端じゃありません。「ドワネルもの」を全て見た後に本作のあの海岸シーンを想像すれば胸が締めつけられるような感慨を覚えること必至です。本作は作品単体としては好みじゃありません。トリュフォー他作品の偏執的な狂おしいほどの異形の愛、醜く恥ずかしい自己愛(そして脚フェチ)などといったモチーフには自分を思いっきり重ねられるんですが・・・このレビューで私の恥ずかしい思い入れだけは伝わったでしょうか?。
[映画館(字幕)] 7点(2008-06-12 02:16:54)(良:1票)
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