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1.  ライアンの娘
映画全体がまるで絵画のような作品。アイルランドの美しくも厳しい自然を背景に、そこで暮らす人々の織り成すドラマが丹念に描き込まれた一枚の壮大な絵画。激動する社会情勢に、個人の情念を絡ませていく骨太な展開は、まさにデヴィッド・リーン・スタイル。そんな映画のストーリーとキャラクターを突き動かしていくテーマは、一人の若妻の「性愛」への夢想。もっとベタな言葉で言ってしまえば「欲求不満」。たったそれだけのことが、いや、それだからこそ、時代の大きなうねりと彼女の情念がシンクロして、多くの人を巻き込んだ事件へと発展していき、悲劇と和解を生み出すことになる。このテーマと物語の展開構造は、実は14年後に撮られることになるリーンの遺作「インドへの道」でも繰り返されることになる。現代日本を舞台にすれば、さしずめ「東電OL事件」とか「主婦と男子高校生のメル友」みたいな話になってしまうようなテーマだが、それを芸術的な一幅の絵画にしてしまうところが、デヴィッド・リーンの真骨頂と言えるだろう。
8点(2004-03-23 01:38:44)(良:1票)
2.  ブリキの太鼓 ネタバレ 
この物語の中では2つの時間が流れている。1つは、祖父母の異常な馴れ初めから始まる、正気を失った一族の時間。もう1つは、異常な指導者に率いられ、正気を失っていった国と民族の時間。この狂気に満ちた2つの時間を統合するのが、大人になることを拒否したモラトリアムの権化オスカル。3才だった彼にとって、大人になることは正気を失うことを意味していた。彼の視線は2つの時間を照射し、性と愛で狂い、差別と憎悪で狂う大人たちの痴態を余すところ無く映し出す。そんな世界を否定するオスカルは、二人の父親が命を落とす原因を作ってしまい、ヤンはドイツ兵に銃殺され、アルフレートはソ連兵に撃ち殺される。間接的にせよ「父殺し」を行ったことが、オスカルのモラトリアムに終わりを告げたのだろうか、彼は再び成長し始める・・・。デフォルメされたキャラクターたちが繰り広げる、毒々しく、寓意に満ちていながらも、極めてリアルに感じられる不思議な世界。家族と社会という二つの異なる次元の物語を、異形の子供の視線によって重ね合わせ、見事に描き切った快作であり怪作。
9点(2004-03-12 01:44:29)
3.  スティング
とっても粋でお洒落でカッコイイ娯楽映画。CGがなくても、歴史上の大事件を扱わなくても、脚本と俳優の力でこれほど楽しめる2時間がになりうる。ニューシネマの洗礼を受け、ロッキーもスターウォーズもまだ現れていない時代に作られた、ハリウッドの良心のような作品。細部まで作りこまれているから、オチを知っていてもあらゆるところで楽しめる。ただし、職人芸ではあるが作家性は希薄。基本的にそういう監督なのだと思うが、だからこそ、"たまたま"時代とシンクロした「明日に向って撃て!」が希少なものに思えてくるのも事実。
7点(2004-03-07 01:00:12)
4.  聖杯伝説
アーサー王の聖杯伝説を映画化した作品。と言っても「ロード・オブ・ザ・リング」とは大違いで、まるっきり書割りの舞台で繰り広げられる演劇で、映画のダイナミズムは皆無。おまけに俳優はセリフだけでなく、ト書きというか地の文を自分で喋るというぶっ飛びぶり。こりゃなんじゃ?と見ているうちに引き込まれて、なぜか目が離せなくなる。かなり面白い作品です。ロメールが実験的な映像作家であることを思い知らされる一本。 【おまけ】パーシヴァル役の主演俳優は Manchester United のガリー・ネヴィルにそっくり。
6点(2004-02-17 01:12:40)
5.  マラソン マン
確かに、手が切られるシーンや歯医者の拷問シーンなどで伝わる「痛さ」は秀逸だし、ダスティン・ホフマンとローレンス・オリビエの演技は素晴らしいの一言に尽きる。しかし、ストーリー展開には疑問。端折りすぎなのか、ひねりが足りないのか、都合が良過ぎるのか、食い足りない感が否めない。「安全か?」の意味があれだけ、というのも肩透かし気味。テーマと演出が作り出すサスペンスの雰囲気が極上なだけに、少しもったいない気がした。
5点(2004-02-01 17:22:43)
6.  時計じかけのオレンジ
溢れ出る音楽、溢れ出る色彩、溢れ出る造語新語の数々、そして溢れ出る暴力。目をそむけながらも、目を離せなくなる。「これが人間だろ?」と語り掛けられ、「違う!」とは否定しきれない。映像と音楽のマジックが、見るものに鋭く突き刺さるキューブリックの独壇場。道徳心や宗教心、そこまで大げさでなくても、いわゆる公共心というものは、人間の社会をスムーズに機能させる潤滑油。だからアレックスが受けた治療は、潤滑油が足りなくて軋みをあげる部品に"油を差す"ということ。そしてそれは、実は我々が幼い頃から受けてきた「教育」をデフォルメしたものでもある。一体、我々とアレックスの間にどんな違いがあるというのか? 盗んではならない、殴ってはならない、レイプしてはならない・・・その感情はどこから来たのか? 生れ落ちてから日々、油を差されてきたからではないのか? アレックスだけではない、我々こそが「時計じかけのオレンジ」なのだ。観客としての高みにいることを許さない、極上かつ破格の映画。
9点(2004-01-27 18:03:53)
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