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1.  ガールズ
英語のタイトルでもフランス映画、アメリカの「フォクシー・レディ」のように、80年代始めの4人のリセエンヌたちの青春。 「ニキータ」の10年前のアンヌ・パリローが若々しい。
[地上波(吹替)] 6点(2013-12-31 06:48:33)
2.  汚れた血 ネタバレ 
なつかしいね、両腕をひろげたビノシュ。 カラフルな2作目はアンナの恋人が年上の男なのもあって彼らの若さがきわだつ。 赤や青、あざやかな色のイマージュは、90年代のキェシロフスキ「トリコロール」3部作のアイディアも生んだのではないかと思えるほどで、あの3人のうち2人はこのビノシュとデルピーでもあるし。 「モダン・ラブ」で塀ぞいに疾走するラヴァンは依然ボウイ信奉者カラックス、この躍動感は最後のビノシュと対か。 SFチックな設定はかすみがちだけれど、感覚と純愛がメインらしいので気にならない映画は、飛行場であれほど思ってくれたアレックスの命がつきるとアンナの中で何かがこわれ、鳥のように、風のように滑走路をひた走る、青春を切りとったようなラストシーンが鮮烈。
[DVD(字幕)] 8点(2013-10-10 07:00:02)
3.  ボーイ・ミーツ・ガール
アレックス3部作のうち最後に見たのが、モノクロの第1作。 ヌーヴェル・ヴァーグへの傾倒も色濃くうかがえ、白い光・黒い影の中では30年前のパリは50年前のとそれほど違わぬたたずまい。 ドニ・ラヴァンは「汚れた血」と似た外見だけれど、相手役のミレーユがビノシュとは異なるタイプなので勝手がちがって、エヴリシング・バット・ザ・ガールの2人のようなけだるさ。 長髪の彼女が髪を切ると別人になるように、ハサミも鈍角になると別の顔を見せる。 鑑賞する順番にもよるだろうけれど、ボウイの初期の曲にも彩られる映画は先鋭的ではあっても、カラックスの3部作の中ではまだ存在感が薄いかもしれない。
[DVD(字幕)] 6点(2013-10-09 07:00:00)
4.  インディ・ジョーンズ/最後の聖戦 ネタバレ 
「レイダース」の2年後の1938年。 1作目の雰囲気に戻そうとしており、サラーやマーカス(デンホルム・エリオット)もカムバック。 新味をだそうと「モスキート・コースト」でハリソンの息子だったリバー・フェニックスが少年時代に扮し、見栄えがします。 長年の確執のあるパパ・ヘンリーのショーン・コネリーとは、12才しか違わぬコミカルな意地っぱり父子。 ヒロイン・エルザは役柄も女優さん(アリソン・ドゥーディ)も得意じゃなくて。 ナチスも再登場し、嬉々としてナチスたたきするスピル先生は「趣味でしょ~」としか。 蛇、虫の次はネズミの山でしたが、気持ちワルイというよりカワイソーになっちゃって。(エンタメムービーのために大量に動物を投入する人間は勝手なモンです) 飛行船やら戦車やら盛りだくさんで楽しいけれど、何となく古く感じてしまった3作目。 インディとパパの父子愛も少々ホコリっぽかったよう。 でも鎖帷子を着た十字軍の生き残りのオジイサンは700年待ってた感じが出てました。 19年後にまさかの続編が作られるまでは、ルーカス&スピルバーグの華々しいシリーズは、コレで幕を下ろしたと思ったのでした。
[映画館(字幕)] 7点(2013-04-03 07:00:01)
5.  インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説
「インディ・ジョーンズ」っていうと、コレが浮かぶ人が多いんじゃないかな? 他の3作とは雰囲気の異なる「魔宮」は、学究的でもなく、地理的な移動も少ない(上海→インドのみ)けど一番好きです。 コレがなかったらどれも似たような感じになって、こんな人気シリーズじゃなかったのでは? 歌手ウィリー・スコット(ケイト・キャプショー)がコール・ポーターの「エニシング・ゴーズ」を上海語で歌う、ミュージカル風のオープニングからして華やか♪ インディの助手?ショート・ラウンド(キー・ホイ・クァン)がちっこいのに小生意気でこれまたカワイイったらなく、ハリソン・フォードは「カサブランカ」風の白いタキシードに始まり後半ワイルドに上半身をさらす、このトリオの魅力が充実。(インディがウィリーといいムードになっても、「レイダース」の前の年(1935年)の設定なのでOKというのがなかなかズルイ) 2作目の勢いとゆーか八方破れなエネルギーにも満ちていて、理屈より感覚の自分好み。 クライマックスはミニチュアも使用したトロッコ、つづいてのつり橋とノッて作ったように見えながら、スピルバーグはあまり好きじゃなさそうですが。 芸術的なマット・ペインティング(背景画)が活躍する作品でもあり、子供っぽいかもしれないけど冒険心にあふれ、レイダース・マーチも一番お似合い♪
[映画館(字幕)] 9点(2013-04-02 07:00:02)(良:1票)
6.  レイダース/失われたアーク《聖櫃》
昔のパルプマガジンの連続活劇の雰囲気をだしつつ、スピルバーグの思惑は「ジェームズ・ボンド映画を作りたい」。 全翼飛行機などハイライトの作り方は007によく似ていますし、サラー役のジョン・リス=デイヴィスはこの後「007/リビング・デイライツ」にも出演。 ハリソン・フォードにとってはハン・ソロにつづくヒーロー、80年代前半は彼の黄金期。 インディがハットをかぶっていることで、スタントも目立ちにくいのですよね。 なよなよと女っぽくない酒豪のマリオン(カレン・アレン)は、ヒロイン単独で見れば一番魅力的かも、プレゼントされて身につけるドレスが2着とも白なのがシンプルな美しさ。 冒頭のガイド、若きアルフレッド・モリーナは、20数年後のドック・オクを予言するかのように「多触手」のモノしょってたりする。 考古学の謎解きも入れキチッとした作りで、そのぶん地味ではあるかもしれませんが、整合感はシリーズ随一と思われ。 ソフトでは他の3作品と統一感をもたせるべく、タイトルに「INDIANA JONES AND…」が付けられています。
[映画館(字幕)] 8点(2013-04-01 07:00:05)
7.  月の輝く夜に ネタバレ 
シェールの代表作。 芝居がかったセリフが多いのが舞台劇のようで、その面白さはウディ・アレンとはまたちがうイタリアン・テイスト。 確執のある兄弟とそれぞれに関わりを持つロレッタの変身後も濃厚に美しいけれど、飾っていない変身前の方が顔立ちのよさが見えやすい感じ。(地がいいということですが) マザコンのジョニー(ダニー・アイエロ、瀕死の母を看取りにいくシシリアン)と愛のない婚約をしながらロニー(ニコラス・ケイジ、まだ髪フサフサのパン職人)といい仲になってしまう彼女、さいご危機一髪なところをスコーンと小気味よく決まってくれるのが、逆転ホームランの爽快さ。 ローズ(オリンピア・デュカキス)がダンナの浮気にバシッと言えるのも、自分が魅力的な誘惑を退けたからこその力強さで、大団円にわけわからずに××してるおジイさんがオカシイ。 イタリアン・ファミリーの一騒動には、ニューヨークを照らす満月の魔力も関係していそうです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-03-08 07:00:07)(良:1票)
8.  ブルーサンダー
硬派のヘリ映画☆ ロイ・シャイダー主演で信頼感はバツグン、彼が操るブルーサンダーは「アパッチ」と違って映画用のへリなので、機能の中でも「ウィスパー(囁き)モード」という架空の消音機能があるのがユニーク、優雅に飛んでみせます。 ストーリーも後発の「アパッチ」よりちゃんとしており、マルコム・マクダウェルが「時計じかけのオレンジ」に比べたらしごく正統的な悪役、金髪に染めたヘアをツンツンにして黒い革を着た大佐は当時のスティングっぽい。 現在は「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」のようにヘリ自体がCGで処理されることも多いですが、そういうもののない当時の技術は、ここぞという見せ場で下から上昇して姿を現すブルーサンダーを、望遠の圧縮効果で実際より大きく威圧的に見せる演出がエフェクティブで、次のシーンと比較するとその光学効果がわかります。
[映画館(字幕)] 7点(2013-03-03 07:00:03)
9.  眺めのいい部屋 ネタバレ 
E・M・フォースター×アイヴォリー第1作。 イタリア・フィレンツェを旅するヘレナ・ボナム=カーターはちんまりと可愛いお嬢様ルーシー。 美しい風景・音楽にのせて彼女とジョージとセシルとの三角関係を描き、三部作の中では一番見やすそう。 ここでの「壁越え」は新興ブルジョワのジョージ(ジュリアン・サンズ)との結びつき、言葉少なでも情熱的な彼とフィーリングがあってしまうルーシーだけれど、引き立て役セシルもダニエル・デイ=ルイスが演じているせいか滑稽でも嫌味は少なく、むしろ気の毒な婚約者と映る。 ジョージがメインでもセシルがつまらない人物と思えないのは、彼の存在感もありそう。(今年のアカデミー賞発表後、シネマ好きたちと話しても「やったねデイ=ルイス」の声高し) マギー・スミスは神経質な従妹がはまり、ジュディ・デンチの作家エレノアの本の情報を伝えるメディアとしての使い方がユニーク。 ルーシーの弟フレディのルパート・グレイブスは、次の「モーリス」では重要なスカダーを演じ、現在は「SHERLOCK/シャーロック」のレストレード警部、美少年→美中年の変貌だけど特徴ある前歯は同じで、なつかしい感じ。 初見はキスシーンの美しさが印象的、完全版は無邪気なエロスが拡大。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-03-01 06:59:57)
10.  インナースペース
「ミクロの決死圏」よりこちらを先に見たので、あれより愛着があります。 タックの乗った探査艇がキュートで、それがジャックからリディアの体に移動する手段として○○が使われたり、タックがリディアの体の中で×××に遭遇したりするのが「決死圏」にはないオリジナルな要素。 リディアがタックの浮気に悩んでいて、彼には言えなかったって設定がよかったと思います。 表向きの主役はデニス・クエイドでも、監督ジョー・ダンテが力を入れてるのはマーティン・ショートの方らしく、楽しい映画の中の一抹の哀しさも忘れられないもの。 メグ・ライアンもまだラブコメに行く前で、フレッシュな彩りでした。
[映画館(字幕)] 7点(2013-02-07 07:02:33)
11.  マック
超マイナーな「E.T.」モドキ映画、見た人は少なそうだけど見なくていいかも~★ 足の不自由な少年と火星人マックの友情かい!(自転車じゃなく車椅子で逃げる2人) チープな作りに加え、アラン・シルベストリの音楽がBTTFソックリなのがニセモノっぽさ倍増。 これよりは「E.T.」の方がいいと思うけど、日本盤ソフトすら出てないのはちとカワイソ。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2013-02-04 07:00:01)
12.  竹取物語(1987)
紫式部をして「物語のいで来はじめの祖」といわしめた竹取物語の映画化は実は二度目。 東宝の前身の映画会社が作ったその映画の撮影現場をのぞいた若き市川崑は、「いつか自分も監督になったら、こんな夢のある映画を」と思ったとかで、監督の夢の実現でもあるのですね。 なのでこの真っ当な作りも納得がいこうというもの。 盲目の少女・明野(小高恵美)がいたり、大伴の大納言(中井貴一)に惹かれたりといったアレンジはあっても、地上の人間が美しいかぐや姫こと加耶(沢口靖子)の存在に翻弄される筋はとても古典的。 蓮の花の形をした「未知との遭遇」風巨大宇宙船からはクリオネのような天女たちが舞い降り、ピーター・セテラの"STAY WITH ME"が流れる和洋折衷が摩訶不思議な、日本最古のSF。
[映画館(邦画)] 6点(2013-02-02 07:00:02)
13.  コーラスライン
同じニューヨークが舞台の「フェーム」とかぶる部分もあるミュージカル、他より年長で昔ザックの恋人だったキャシーがいるのが違いますが。 こちらはキャラクターが自分の悩みを語るのがセラピーのようで、その悩みというのも月並みではなくとも人並みに感じ、それが続くとミュージカルとしては少し内容的に地味で重たかったように思います。 音楽を担当したマーヴィン・ハムリッシュ(007も一作だけ担当)は昨年亡くなりましたが、“AT THE BALLET”“NOTHING”“WHAT I DID FOR LOVE”など曲は良かったですし、何といっても最後の“ONE”! ゴールドの衣装に身を包み、自らの苦悩を昇華し輝く彼らを引き立てており、舞台版ではバックに鏡を置いて人数を多く見せる工夫がなされていました。
[映画館(字幕)] 7点(2013-01-09 07:00:06)
14.  ブレードランナー
アジアンな喧騒に包まれながら、その内包するものはヨーロピアンな感覚の近未来LA。 映画の完成を見ずして逝ったP・K・ディックの原作をベースに、リドリー・スコットの世界が広がる。 リック・デッカード(ハリソン・フォード)が人間と感じられる劇場公開版は、ビデオの完全版とともに最もなじみのあるもので、最初に見たものから逃れえぬ観客もいる。 人間とレプリカントの闘争でなければ、ロイ・バティ(ルトガー・ハウアー)の最期の輝きも生きてこず、レイチェル(ショーン・ヤング)との関わりも同類相憐れむようなものとなってしまうのではあるまいか。 説明過剰を好まず、デッカードをもレプリカントに転生させたい思いのあるスコットは、ボイス・オーバー(ナレーション)が気に入らずなくそうとしてきたが、あれがあっては到底そうは思えないというのもあるのだろう。(「別れた妻」がいるレプリなどいるだろうか?) 物憂げなモノローグは多少古風であっても、デッカードの内面や情報を伝えてくれるものだが。 キューブリックから譲られた美しい空撮を使ったエンディングも、閉塞感に支配される作品において唯一開放を感じさせるシーンであり、デッカードの台詞も味わいをもつ。 スコットがそれら嫌いな部分をそぎ落として磨きあげたファイナル・カットは素晴らしい出来だが、その二つを無意識のうちに脳内補完する自分もおり、物足りなさや喪失感を感ずることおびただしい。 監督の好みがかならずしも観客のそれと一致しない一例で、不本意な任地に赴いた父親の子供にとってはそこが故郷になるようなものか。 魅惑的なヴァンゲリスの音楽も、長らくサントラが出なかったせいでカヴァー盤の方に愛着があるという煩雑さ。 ジョン・アルヴィンによるオリジナル・ポスターは素朴だが味があり、このシアトリカル・カット同様今も愛されている。
[映画館(字幕)] 10点(2012-09-10 07:00:02)(良:1票)
15.  ブロードキャスト・ニュース
前の方にある、トム(ウィリアム・ハート)が初めてアンカーをつとめるニュース番組の躍動感がすごく、ジェーン(ホリー・ハンター)の有能さもわかるし、ジョーン・キューザックがビデオテープを手に引き出しの下を滑りぬける場面は一秒を争うテレビ局のあわただしさを表現した名シーンで、ニュース映画としてのハイライトはここ。 あとはじっくりとタイプのちがう3人の男女のドラマを描く。 子供時代のプロローグと7年後のエピローグで構成も凝っています。 ホリー・ハンターはこれと「ピアノ・レッスン」が代表作でしょうけど、この映画では彼女の小柄さをハッキリと見せて(トムと一緒にいると「ミイ」みたい)、いわゆるセクシーなヒロインではなく、タクシーの運転手にも道順を細かく指示してしまうような女性。 ルックスがよく世渡り上手なトムと能力がありながら千載一隅のチャンスも生かせないアーロン(アルバート・ブルックス)がいて、一人の人間としてはアーロンと気があいながら、女としてはトムにひかれてしまうジェーンにはリアリティがあります。 ほろ苦いながらも、エピローグによって青春のひとコマになっているのがいい。 「あななたち、そうしてるとあの頃にかえったみたい」っていう感覚はどこの国でも同じ。
[DVD(字幕)] 7点(2012-09-06 07:00:04)
16.  バック・トゥ・ザ・フューチャー
BTTFは1作目がいい、いや続編、3本で一つの作品といろいろ意見があるけれど、1作目のミラクルな完成度は別格。 製作・脚本のボブ・ゲイルが実家の地下室で父親の高校卒業アルバムを見つけ、「若い頃の両親に会うってのはどうだろう」とユニークな「近過去」タイムスリップ・ムービーのアイデアが生まれたのも運命的。 ねりにねった脚本とさまざまなジャンルの無理のないブレンドが傑作を生み、あちこちに仕掛けられたタイム・ボムがあとから次々と炸裂するような面白さで、観客に笑いとスリル、そしてハッピーな気分を提供してきた映画。 最初のマーティ役エリック・ストルツが途中で降ろされたのは気の毒とはいえ、小柄なマイケル・J・フォックスにかわって正解、表情豊かでオーバーアクションなドク(クリストファー・ロイド)との絶妙なコンビが見られるから。 彼らが表の主役ならジョージは裏のそれ、ハイライトの一つも彼がない勇気をふりしぼるシーンで、ポジティヴなイジメ映画の要素も。(息子にお膳立てされながら、自分の力でロレインの心を射止めるのもいい) アラン・シルベストリの時間の壁を突き抜けるような爽快感のある音楽は、ジョン・ウィリアムズでも書けないような名スコアかもしれず、「パワー・オブ・ラブ」「ジョニー・B・グッド」も流れる映画は盛りあげる音楽の力も大きい。 最初にこの映画を見たのは、物語が始まる1985年10月25日とタイムリーでもあったアドベンチャーは、それから現在に至るまで、最高に楽しい映画として誰の心の中でも光っているのだと思う。
[試写会(字幕)] 10点(2012-08-10 07:00:02)
17.  評決 ネタバレ 
フランク(ポール・ニューマン)が行きつけのバーに行くと、シャーロット・ランプリングのような美女が当たり前のようにいて、さすが映画!と思ったら……映画でしたよ。 ミッキーがバッグの中から「ブツ」を見つけるのも自然な流れで、その後フランクに告げる場面がロングショットなのもいいネ。 正義の色の青い目のニューマンはくたびれていても品のいい二枚目だから、最初の方で卑しいことしてるのが似合わない気もして、顔がいいと損なこともある。 でもイーストウッドの「ザ・シークレット・サービス」にも通じるような、汚名を着せられた男の意地と信念への情熱がほとばしる、ルメットの法廷劇。 評決ではジャスティスで強引に持っていった感のある若干の甘さが、最後の渋さでカバーされてるんじゃないかな。 ローラは彼が出ないだろうとはわかっている。 フランクも彼女がそう思っているのは承知していて、「出ないからな」って伝えているような、大人の「会話」。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-07-09 07:00:08)(良:3票)
18.  グッドモーニング,ベトナム ネタバレ 
戦場ぬきのベトナム戦争映画。 アメリカのコテコテな感動作はしらけてしまうことが多いんだけれど、提示するだけで感動させようとはせず、押しつけがましさはない。 ロビン・ウィリアムズのハイテンションな演技が生かされ、スタンダップ・コメディアンから出発した彼の資質が遺憾なく発揮されたDJはハマリ役。 全てのネタが理解できなくても、彼がサイゴンで戦闘に疲弊した兵士たちを励ます特別な存在だってわかれば。 よかったのは、意気消沈したクロンナウアーが往来で自分のリスナーたちに遭遇し、即席トークライブを敢行して自分を取り戻す場面。 あの時初めてマイクのむこうにいる彼らの体温を感じ、自分が不毛な存在でないことを肌で実感できたのだと思う。 好んで戦地に来ているのではない彼らのつながりは、戦争が生んだものの中でも有意義なものに思える。 DJの目をとおして当時のサイゴンを見せ、彼が口説こうとする美少女からその兄との関係にシフトし、ある事実が明るみにでて静かにこの地を去るクロンナウアーの心は、ガーリックが受け継ぐ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-05-07 07:00:02)(良:2票)
19.  トロン
82年はアナログSFXの有終の美を飾る「ブレードランナー」と、CGによるVFXの先駆けとなる「トロン」が共に誕生した年。 「トロン」はBRほどの直接の影響力はなかったけれど、あまりに個性的だったからでもあると思う。 5人の主要キャラクターが擬人化プログラムとなるのはファンタジックで、初期のCG(とアニメ)で描かれた世界は今見てもレトロな魅力に溢れる。 ユニークなデザイン、ソーラー船の優美な美しさ。 ウェンディ・カルロスの音楽もこの世界にマッチしていてクール。 フリン(クルー)、アラン(トロン)、ローラ(ヨーリ)の三角関係はグリッドの中でも続き、その結果は「レガシー」で明らかに。
[映画館(字幕)] 8点(2012-04-01 07:00:16)
20.  エイリアン2 ネタバレ 
「超A級ホラーを超B級バイオレンス・アクションに!」 ジェームズ・キャメロンの「ターミネーター」の次の監督作だが、脚本を書いた「ランボー2」の影響が感じられる戦争物になり、ラスト30分の怒涛の展開はサービス精神旺盛で、「1」では女ヒーローと呼ばれたシガーニー・ウィーバーも女ランボー的。 会社が実体を現したことで得体のしれない恐怖は半減したが、57年の漂流で人生を失ったリプリーが因縁の星アチェロンで力強く変貌する様を見せ、「1」とは違う魅力を出した。 宇宙海兵隊(マリーン)の多彩なキャラクターや、リプリーと孤児ニュート、人造人間ビショップ、ヒックスらとの関係、女戦士バスケスとゴーマン中尉の逸話など充実しており、バークのような会社側の人間も配置されて隙のない構成。 それは認めつつも軍隊式にスマート・ガンなどの重火器を大量に投入しての派手な銃撃は節操なく思え、ギーガーは直接関わらずヘッドカバーのない頭部が剥き出しになったエイリアンが昆虫のように群がるのも神秘性が減じた。 スタン・ウィンストンがデザインしたエイリアン・クイーンとリプリーが装着するパワー・ローダーとのマザー対決(ミニチュアも使用、「ランボー2」のヘリ戦を思わせる)などハイライトが多く、32才のキャメロンとゲイル・アン・ハードが心血を注いで作ったSFアクションの傑作。 常に「1」と比較され優劣が争われるが(ここの平均点も拮抗、IMDbでも同点)、タイプが違うので、どちらを上位に挙げるかは本人の嗜好が反映された結果に過ぎないと思う。 シリーズの半分を外国人が監督する中で、よくもわるくも一番アメリカンな「エイリアンズ」。
[映画館(字幕)] 8点(2012-03-09 07:00:00)(良:1票)
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