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プロフィール
コメント数 1993
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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1.  パラレル 多次元世界 《ネタバレ》 
パラレルワールド設定の作品はすでにたくさんあります。殺人があったり違う人生を生きようとしたり、定義さえ決めてしまえば応用が利くのでわりと秀作が多い印象です。本作もベタな設定ながら健闘しています。‶魔法”を手に入れたことで関係が変わってゆく若者4人のドラマが見応えありました。 4名それぞれの個性と考えの違いを序盤に手際よく説明したうえで、次元移動できる鏡が登場。冒頭の謎殺人からここまで一気に引っ張る脚本力はなかなかです。 向こうの世界は青っぽく、こちらの世界は暖色と色分けしているのも親切設計。 近年の作品に見られる傾向として、極力説明を省きがちなため展開がさくさく進みます。ノエルの変わりっぷりが最も顕著なので彼についてはもう少し時間を割いてくれても良かったな。 そしてラストの‶思わせぶり”、これもありがちな締め方なんだけどわたしはこれがあんまり好きではないので、ここはうーん?といったところ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-03-24 23:21:30)《新規》
2.  スリーピング タイト 白肌の美女の異常な夜 《ネタバレ》 
・・ちょっと、勘弁してくださいよ。鑑賞中はもうずっと生理的嫌悪感との闘い。サスペンスとの触れ込みだから観てみたけど(たしかにすごくサスペンスフルだけど)、それ以上に変質味が強いので苦手な人は要注意です。 まあこう言っちゃナンですが変態キャラによくハマる役者を使ったものですね。 表向きは親切無害な管理人面だけど、一皮むけば・・のその切り替え具合がホント上手い。現実にもいそう。ぶるぶる。 このオッサンさあ、自分だってリア充社会からのつまはじきのくせに、独り身の老婦人にはマウント取りやがんのね。解雇されてもう社会的付き合いが必要無くなった途端に見下した侮蔑発言を浴びせるその卑劣なこと。いきなりの攻撃を食らった高齢おばさんの引きつった表情が辛くて見てられなかった。腹立つなあ変態のくせに。 感想としては不愉快100%だったので0点を付けたい位なのだけど、‶すんでのところでバレそう”といった緊迫演出等はレベルが高いし、「全てお見通し」な厄介キャラ(男から見て)の女の子を配置しているのも話にピリッとスパイスが効いてて巧い。なので差し引きしてこの点数で。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2024-03-14 22:59:38)
3.  パリの調香師 しあわせの香りを探して 《ネタバレ》 
大人の人生が交錯する話を描くなら、やっぱりフランス映画はすごく巧い。人生への考察が深くてそして本作は優しい。品があって上質なのでした。アンヌの着用しているコートのように。 エマニュエル・ドゥヴォスが頑固な芸術家(調香師)を演じているのだけどこれがまた見事に‶取り扱い面倒な人”で。じろっと人を見る目線とか冷たく反論するその口元とか、さすが大御所女優の演技力です。その頑なさが彼女にとっては防御たる鎧と気付いてからは、どんどん親しみを覚えていきました。 運転手ギヨームの人生についても丹念な描きっぷり。娘の共同親権を得るために奮闘する姿は健気そのもの。世の父親にありがちな、ティーンの娘の気持ちを正確に量ることができなくて失敗したりする姿には、笑っちゃうけど泣けました。ユニコーンついてるトレーナーは着ないですって。(なんでこんな良い奴が離婚沙汰になるのかしらという疑問はちょっと湧きますね) 人生の挫折を乗り越えて新たな局面に進むとき、一緒に力と思いやりを分かち合える人が側にいるのってほんとに僥倖なこと。観た後はこちらにも幸せな気分を分けてもらえました。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2024-02-26 22:31:07)
4.  ジュマンジ/ネクスト・レベル 《ネタバレ》 
出演俳優を、全員前作と同じ顔触れで揃えることができたのですね。これって当たり前のようでいて、でも実務レベルでは結構難しくてそして叶うと地味に嬉しいポイントですよね。 懐かしの名優が二人も登場で、うれしいやらしんみりするやら。 キャラのシャッフルは前回より多めで、これは続編の宿命。あいかわらず小器用に多人格を演じるドウェイン・ジョンソンらを観てるのは楽しいです。前作からの客が見たいものをきちんと提供してくれて、まずまずのクオリティに達していると思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-02-21 23:42:00)
5.  ドリームランド 《ネタバレ》 
もし‶ボニー&クライド”のボニーが一人生き残ったら、というお話。時代も設定もまんまだもん。 脚本に惚れ込んだというマーゴット・ロビーは大熱演だけど、なんか雰囲気美人みたいな映画。小手先ばかり弄してきて心にグッと刺さらない。 演出が鼻につくんですよ。時折サイズの違うアート的な画を挟んできたり、町のイベントでじいさんが独演で繰り出すリズム音がBGMへと移ったり。モーテルのシャワー室でのシーンは画を男の横顔とシャワーカーテンで二分割。この固定カメラで会話すること数分。会話の内容も大したことないし、つまりこの画を撮りたかっただけだね。お洒落だと思ったのかな。 ナレーションが青年の義妹だというのもしっくりこない。事件当時はまだ7歳くらいじゃないですか。こんな小さい子が事件について語るほどあらましを把握していたとは考えづらいし、そもそも義兄に対してそんなに思い入れがあったっけ?あっさりした兄妹仲に見えたけどな。 名作にインスパイアされても感動の二番煎じとはいかないもんですね。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2024-02-19 23:31:49)
6.  クーデター 《ネタバレ》 
危機からの脱出ものの分野において出色の臨場感。大変恐ろしい思いをしました。早い展開と緊張を煽るキレキレのカメラワーク。隠れてる隙間から敵の様子を窺う画ヅラっておっかないですねえ。 主人公らをごく普通の一般企業の家庭人にした設定が共感を呼びます。O・ウィルソンは風貌からして一般人(に近い)ですし、一度自分で起業した会社が失敗して勤め人になったというバックグラウンドからしてエールを送りたくなります。 暴徒の狙いが外国人であることを察し、やがて最大標的が己の所属する企業であると知る。しかも顔バレ。これは恐い。逃げるにしても幼い娘二人と妻を抱えての移動、しかも娘ちゃん水着だし。主人公に突然降りかかる理不尽な暴力。彼、気配りの人なんですよ。縁もない途上国で暮らすことになった家族を励ますべくホテルでも陽気に振る舞い、初対面の協力者(ケニー・ロジャース好き)のつまんない冗談にも付き合う。ガンバレお父さん、と泣けます。 まるで悪鬼のようなアジア人暴徒の描写とかピアース・ブロスナンのかっこ良すぎな最期とか、まあ米国製の娯楽映画だなーという感じはあるけれど、政情不安の国に起こり得る混沌ぶりはドキュメンタリーレベルにも感じるリアルさでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-01-17 16:31:27)
7.  フォードvsフェラーリ 《ネタバレ》 
”ル・マン耐久レース”を舞台にした、「お仕事映画」に感じました。組織で仕事することの困難さ・厄介なことエピソードが個人的にはレースより印象的でした。 フォードのような巨大企業だと、上下どちらからの報告もたどり着くまでに何人ものデスクに書類が行き来するわけで。劇中でも「赤いファイル」が組織の硬直っぷりを揶揄するアイテムとして登場しますね。あるあるです。”フォード社のイメージ”を堅持するよう現場に口出しする幹部と闘うキャロル・シェルビー。ああー心労のほどお察しするよ・・。フォード三台で同時ゴールだなんて自己演出があったんですねえ。酷いなあ。ケン・マイルズが優勝を逃すなんて。 心理描写にも時間かけてるしレース場面も臨場感があって良い映画だとは思うけど。でもマット・デイモンとクリスチャン・ベールって逆の配役の方が彼らも演じやすかったのでは、と思っちゃった。ベールは相変わらずの作り込み執念を思わせるマイルズそっくりさんになってはいるけどさ。副社長にうるさく言われてキレ散らかすキャラはベールの方がハマるし、苦虫を噛みしめて速度を落とすマイルズには、忍の一字が似合うデイモンの方がしっくりくるんだけどな。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-01-13 17:29:24)
8.  ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル 《ネタバレ》 
映像技術の力で大いに楽しませてくれる一本。TVゲームの中に入ったらこうなる、という約束事を生身に反映させることのシュールさとか可笑しさを上手に娯楽化できていると思いました。決まり台詞以外喋らない案内人とか、自分の得意分野が明文化されて浮かび上がるとか。CGが進んだおかげで実に滑らかに鑑賞できて楽しいですねえ。 それに役者も巧い。ジャック・ブラックは完ぺきに女子高生だし筋肉無双のロック様が鳥の羽音とかにいちいちビビる、その姿だけで笑いが取れるというもんです。(比べる必要もないけどドウェイン・ジョンソンにあってヴィン・ディーゼルに無いものはこういうコメディセンスだと思うよね) 皆で力を合わせたことで人間力が上がったひと夏の思い出。ジュヴナイルものの定番テーマもきちんと押さえているのにも感心。 ところでわたしはシンディ・クロフォードと同時代を生きてきましたので久々にその名を聞いてちょっと上がりました。ほんと、あの頃は彼女全米一イケてましたからねえ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-01-09 23:41:53)
9.  はじまりのうた 《ネタバレ》 
これは、素敵。挿入される楽曲が素敵ですもんアルバムが1ドルだなんて即買いしますねわたしも。 キーラ・ナイトレイも素敵。声に艶があって歌も上手い。べたつかないさっぱり気配り女子を好演です。 脚本もいいなあ。状況が好転していく時のわくわくがよく伝わります。必要以上に落ち込まないし、成功を欲張り過ぎない引きどころの品の良さ。良いなあステキだなあ。 グレタとダンが音楽を二人で分かち合いながら夜の街を歩く場面、「音楽は魔法」の雄弁なこと。音楽へのリスペクトがベースに常にあるので、マーク・ラファロのむさ苦しさも完全に払拭されました。 物語の序盤のうちは、グレタとダン二人でスターダムへと駆け上がるのかなと頭の悪い想像をしてたのだけど、そんな凡庸さを蹴飛ばす爽やかさ。グレタは音楽作りの喜びを一段高いレベルで手にしたし、ダンは家庭の修復に成功。身の丈の幸せに着地させた脚本が心地よい一本です。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2023-12-16 23:26:41)(良:1票)
10.  栄光のランナー/1936ベルリン 《ネタバレ》 
原題はRACE、米国の根深い人種差別問題と陸上競技のダブルミーニングという意味では上手いんだけど、映画としてはいろんな問題をぶっ込み過ぎで総花的に感じました。 ジェシー・オーエンスの陸上選手としての偉業を描くなら個性的なコーチとの関係・葛藤で一本話ができそうなもんですけど(本作も前半はそんな感じ)、話はどんどん裾広がりに。 自国のユダヤ人選手を排除してまでナチ政権下での五輪に参加することへの是非や、レニ・リーフェンシュタールとゲッペルスの不協和音まで挿入し、ナチ政権に批判的なドイツ人選手ロングまで登場するとは何をかいわんや。 色んなテーマが自己主張して渋滞を起こしてて整理ができてない映画だなという印象でした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-12-07 23:29:21)
11.  MEG ザ・モンスター 《ネタバレ》 
中国資本臭が強くて辟易の一本。続編を先に観たのだけど、そういう観点からも内容も‶2”の方が良かったな。 ステイサムと中国人女優のロマンスは誰も欲してないし、元妻の存在もあまりドラマとして機能してないし。この手の作品はパニック時の演出・画ヅラが命ですからドラマ部分はやっつけ気味になりがちではあるけどね。 主人公?のメガロドンは良かったけど海の中だと比較対象が無くて、その大きさがピンと来ないという難点がありまして。だから海上にバーンと飛び出して船をなぎ倒す画などは素晴らしく映えます。 深海生物のはずのサメも巨大イカも思い切って海上にひょこひょこ登場させる続編の方が、よりエンタメに振り切ってて楽しいです。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-11-30 22:55:11)
12.  ミラクル・ニール! 《ネタバレ》 
まあ、そうね人間てのは全能の力を得たところで私利私欲のためにしか頭が働かないもんですよ。 神のごとき力を手に入れても、その深大さに畏れおののくこともなく身近なトラブルに追われて手一杯。そんな小市民的なあくせくぶりが世界一ハマるサイモン・ペッグが小さい笑いを連発させています。ゆるーいコミカルぶりは安定してて腹も立たないけれど、も少し話に大きな起伏がほしいところ。 指示を出す時は「正確に細かく」言葉を使わないと思ってたんと違う方向へ解釈されちゃう、てのが笑いどころになっていて。バスの屋根やエンジンルームに放り込まれたり、といったことが英語では起きるのね。となると我が日本語はさらに目的語の省略等はよくある「空気を読む言語」なのでこの能力てホント使い勝手悪いだろうなあとか考えてしまいました。
[試写会(字幕なし「原語」)] 5点(2023-11-18 22:51:11)
13.  ホドロフスキーのDUNE 《ネタバレ》 
いやあ、良いですねえ。究極の映画人、ホドロフスキーの狂気。芸術に携わる者はすべからくこうありたいものですな。こだわりすぎて結局映画化は実現しなかったけど、その前譚だけでこうやってスクリーンに日の目を見たではないですか。 あの大辞典レベルのコンテ本、凄いですね。あのボリュームだけで映画会社の偉い人たちはむしろ引いたんだろうな。こりゃやばいって。絵もすごく上手いし、あの本を読んでみたいよ。 妥協を許さず派の芸術家は経済を度外視しがちなのは毎度のことだけど、ホドロフスキーったら考えなさすぎ。ダリだのO・ウェルズだのミック・ジャガーだの、いや別に彼らでなくても良いと思うよね。もっと安価な若手をオーディションで探しましょうよ。 幻の作品を語る監督は身振り手振りも多く饒舌で、喜びに輝くその顔からは作品愛をひしひしと感じます。 「結局、カネに潰された。芸術が。」とやおらポケットから数枚の紙幣を取り出し、「こんなモノに中身は何もない」とぶるぶる震えながら札を握りしめる監督の怒りの形相に、ああこの人は真に信頼のおける芸術家であるのだなと確信しました。
[試写会(字幕なし「原語」)] 6点(2023-11-07 00:30:59)
14.  アメリカン・アサシン 《ネタバレ》 
導入部のインパクトは大きくて掴みはOK。画もそこそこ重厚感があるのでイケるのか?と思ったけどだんだん馬脚を露して結局はB級作の位置に落ち着いてしまった。 CIAと中東のテロリストと盗まれた核、という構成がありきたりだし、展開の仕方がもっさりしてるというか台詞で説明しがちだし。CIAの女上司が良くないですね。造形がそこはかとなく安っぽくてTVドラマレベル。彼女を見たとたん、ああこれはダメな作品だなという予感がしました。 ラストの核爆弾の扱いに至っては、やっぱアメリカ人てこの程度の脅威認識なんだなと寒い思いがします。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2023-10-26 22:25:47)
15.  ライフ・イットセルフ 未来に続く物語 《ネタバレ》 
ちょっとこの映画のメッセージがよくわからない・・。「人生は信用できない語り手」=人生何が起こるかわからない 辛いことがあっても立ち上がって愛を見つけろ、とラスト感動的な音楽でもって締めてましたけど。 「人生くじけるな」というテーマを三世代にわたって繋ごうという試みが上手くいってないと思う。それぞれの世代でドラマが独立してるもん。 オスカー・アイザックとオリヴィア・ワイルドの夫婦は普通に可哀想すぎないですか。娘がバスの目撃少年と結婚したからってオスカーの苦しみがあの世で晴れるんだろうか。幼少で両親に死なれて養父に虐待され、あげく妊娠中に事故死したオリヴィアが浮かばれるんだろうか。冒頭からこんなひどい話をこしらえて救済もせずに放り投げる制作の感性がわからない。 今の自分の命を繋いでくれた先代のことを想うべきと言うのならオリヴィアの娘はもっとじいちゃんを大切に扱うべきだよ。 バンデラスはらしくない聖人ぶりだし、スペインの父親は妻子への責任を放棄してどっか行っちゃうし。手紙だけくれってバンデラスに言付けしてた日には「はああ?」と思いました。 ホント「?」があちこちに湧いて感動もへったくれもなかった。 ああー、あとS・L・ジャクソンをチョイ役で使うのもよしてほしい。あの人は存在感が激強だから、あと引いちゃって妙な余韻だけ残るのよ。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2023-09-26 22:50:45)
16.  エージェント・マロリー 《ネタバレ》 
おお、身体のキレの良い女優さんだなあと思ったら、格闘家の方でしたか。キックや身体の位置の戻りの速さが素人よりコンマ数秒早いですもん。さすが。 映像もソダーバーグぽいクールな仕上がり。やたらとカメラが動く一般的なアクションものより観易く感じました。「浜辺で阿呆面しているユアン・マクレガーの背後からぐんぐん迫ってくるジーナ」の画には心躍っちゃった。 ただねえ、お話はあんまり面白くないです。たいして入り組んでもないし謎解きでもないし。ビッグネームが逆に邪魔する面々がウルサイし。M・ダグラスとA・バンデラスのバイト感が半端ない。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-09-12 17:37:36)
17.  ヒア アフター 《ネタバレ》 
主な人物は三名。津波による災害で生死の境を彷徨った女性と、兄を亡くし里親に預けられた少年と、亡くなった人物と交信できる男。 マット・デイモンが、己の誠実さゆえ他者の人生に介入することの苦悩を抱える西洋版イタコを演じてます。この役はお話の中でキーマンとなるので、絶対に「良い人」でなければなりません。お金を稼ぎたいだけの自称霊能者ならば悩まないからです。少年が出会ったインチキ能力者のように。素朴で真面目なキャラクターはマットに当て書きしたかのようにぴったりハマりました。 傷ついた三者が引き合ったように邂逅する、その引力が霊視というオカルトチックなものですけど、イーストウッドの抑制の効いた筆致はキワモノ感を極力感じさせません。 出会うべき人に出会った安堵と癒しがしみじみと伝わってきて、その優しさが胸を打ちました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-08-20 22:40:45)
18.  ラッシュ/プライドと友情 《ネタバレ》 
F1レーサーなんて‶ふつうの人”では務まらないわけで。命を懸けるほどにマシンを愛し、生死の際に身を置くことに喜びすら覚える人種なのだろうと思っていた。 だからレース界隈って人間ドラマもアクの強いものになるだろうと予想して観てみました。ちょっと意外なことに、盛り過ぎず実話に則して描かれている感じでした。 伝説の二人を演じたダニエル・ブリュールとクリス・ヘムズワースが良いですよね。豪快で軽やかなジェームス・ハントと実直型のニキ・ラウダ。お二方に当てるにベストなキャスティングでした。 破天荒型のハントの方が危なっかしくて見てる分には断然魅力的。しかし皮肉なことに事故に遭ったのはラウダなのでした。火傷痕を残したラウダに無礼極まる質問を放った記者をぶっ飛ばしたハントには拍手を送ります。 命を削る場で切磋してきた者同士、心の底で通じ合うものがあったと窺える終盤のシーンは感動必至。もっとも、エンドに流れる親しそうなショットやwikiを見る限り、けっこう仲良かったらしいですね。良き。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-08-18 23:16:59)
19.  ビューティフル・ボーイ(2018) 《ネタバレ》 
薬物中毒者がそう簡単に治癒しないだろうとわかっていても、何度も挫折するティモシー・シャラメを見ているのはつらい。心が折れてゆく父親や周囲の人間を見るのもまたつらい。なんてこった、と途方に暮れます。薬物の恐ろしさを啓蒙する役割をきっちり果たしている作品ではあります。 薬物はもちろんダメだけど、手を出すに至る心の問題や生きづらさが存在するはずで、そこを知りたいのに作中での掘り下げがちょっと足りない。ガールフレンドも立派な家のまともな育ちに見えますが。あんな普通の子もオーバードーズの危険に晒されているの?アメリカは?
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-07-06 23:29:28)
20.  コリーニ事件 《ネタバレ》 
ドイツ人資産家老人が殺された。犯人は逃げもせずに捕まるけれど、弁護士にも一切動機を話さない。導入部からして一級のサスペンスの様相。さらにその後の展開は予測不能かつ衝撃的でした。レオパルト戦車並に重量級の、まさにドイツにしか作れない映画です。 凡百の脚本ならば被害者のマイヤー氏が元ナチ親衛隊長であったことが判明したくだりで、状況は急転回し(傍聴席や検察側の動揺ぶりでも空気の変化は手に取るように分かる)‶1942年に何があったのか”を見せることでコリーニ氏の情状が酌量されて終幕となっていたことでしょう。 しかしここから話が二転するのには唸りました。 被告も若き弁護士(移民二世のトルコ人なんですね、これがまた)も観ている我々も、求めるのは「正義」のみ。戦後ドイツがずっと取り組んできた清算すべき課題が事件に大いに絡んでくるとは。ドレーアー法・・、知らなかった。衝撃を覚えました。 話の横糸となるライネン弁護士の人間関係も丁寧に織り込んであって、ドラマに厚みを持たせます。恩人を告発することの葛藤、恋人との亀裂、望まぬ師弟対決、とかなり盛りだくさんで穏やかじゃありません。そのうえ人種差別も顔を出します。 そしてフランコ・ネロの演技が素晴らしかった。台詞がほとんど無いにも関わらず、彼の瞳はあまりに多弁で圧倒的でした。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2023-06-14 23:46:39)
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