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1.  同窓生 《ネタバレ》 
北朝鮮のスパイだった父親が任務に失敗したせいで収容所送りになった兄妹。 兄は妹のために暗殺者となって韓国へ潜入する。 高校生と偽装して、まさかこんな若い子が暗殺者とは思わないだろうという作戦。  淡々と任務を遂行するミョンフン。 でも、隣の席のイジメラレっこの女子と段々交流するようになり、束の間の高校生らしい時間を得る。 最後はその子を助けるために死ぬ。 この辺は突っ込みどころありすぎる展開で、せっかく好意的に味方になってくれる刑事がいるのに、 単身敵陣へ乗り込んでいくので、いくら凄腕暗殺者でも死ぬでしょうというところ。  余り目新しくも無く内容も大したことない作品でした。
[インターネット(吹替)] 5点(2021-07-02 01:29:08)
2.  天気の子 《ネタバレ》 
「僕たちは大丈夫」とかってセリフで終わって目が点になりました。 3年も雨が降り続いて町が水没してて、ずっと陽が射さない世界が大丈夫? 陽菜が祈って局所的に晴れればOK?  天気と繋がって人柱になってから、陽菜を取り戻したい、もう一度会いたいという気持ちは若さゆえの自己中だとしても、 そこはもう少し「世界を変えてしまう」葛藤や代償や苦労や冒険があってしかるべきでは。 何も無くてアッサリ空から奪還。 世界は知らない、自分たちさえよければと最後まで自己中。  帆高が家出した背景が描かれなくても、義務教育の年齢の陽菜が小学生の弟と二人暮らしでも、 最後何かあるかと目をつぶってたけど、浅いお話で終了しました。 絵が綺麗ならいいとかじゃなく、ちゃんと物語も作ってほしいです。
[地上波(邦画)] 5点(2021-07-02 01:24:58)
3.  銀魂2 掟は破るためにこそある 《ネタバレ》 
前作は、この俳優がこのキャラを、とキャラありきで結構見れたのですが、今作はギャグが滑り過ぎてて寒かったです。 ほら、こうすれば面白いでしょ、と押し付けられてる感じ。  伊東パートが終始シリアス展開なのに、唐突に謎のギャグシーンが挟み込まれるので、物語の軸がぶれてボンヤリした印象に。 銀時と万斉の戦いシーンをラストに持ってきてるけど、長いし、そもそもあそこで闘う必然性が感じられなくて取って付けた感じ。  ただ、柳楽優弥・三浦春馬両名の演技が素晴らしかったので、録画は消さずに保存しようと思います。
[地上波(邦画)] 4点(2021-07-02 01:21:29)
4.  メランコリック 《ネタバレ》 
アマプラで評価が高いので見てみたら、本当に面白かったです。 お金かけなくても有名な俳優じゃなくても、邦画もやればできるじゃないですか。 主人公を演じた皆川さん、絶妙です。 東大出のプライドはあるけどコミュ障気味なヘタレた感じが上手いです。 自分がかなりヤバイ状況に置かれてるという危機感がないので死亡フラグ立ちまくりなのに、 結構大丈夫だし、最後はまさかの大活躍。  投げやりで適当に生きてた和彦が「人生には、一生これが続けばいいのにと思う瞬間がある。 そのためだけに生きてきたと思える瞬間が。それだけで十分」と思える経験が出来たのは喜ばしい。 その後どうなるかは、また別ですが。 和彦のご両親も良い人たちだし、殺し屋なのに礼儀正しくていい奴の松本も良いキャラでした。 こんなに人が死んで血みどろなのに、鑑賞後の後味が悪くないのも珍しいです。
[インターネット(邦画)] 9点(2021-07-02 01:15:50)(良:2票)
5.  悪のクロニクル 《ネタバレ》 
袖の下貰ったりもするけど人望も厚く出世街道まっしぐらの課長が、保身から転落していく様子がリアルに描かれる導入部分。 傷は浅いうちに対処すべきなんだけど、守るものがたくさんある人はそう簡単にはいかない。  でも、意外な展開で誰かが自分を追いつめていることを知り独自に捜査を始める。 このあたりからどんどん面白くなっていって、真犯人らしき人物と過去の事件にたどり着きます。 でも、またそこからも予想外の展開があり、ラストの数十分は目が離せません。 最初は罪がばれない様に罪を重ねていたけど、次第に本来の正義感が戻ってくるのを課長役の人は自然に演じていました。  決着シーンは、もうそれしかないと思わせられる終わり方でした。 真犯人は、殺人鬼だけど、ただただ哀れで悲しい。 元俳優は、大切な人が死ぬつもりなのを知っていたので先に逝ってしまったのですね。 こちらも悲しいです。  ラスト、1年後ではなく1年前で終わります。 この何気ない二人の会話が、結末を知ってからだと大きな意味を持って尚更切なくなりました。 巧い終わり方です。 とても見ごたえがある作品でした。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-07-02 01:03:20)
6.  ピーターラビット 《ネタバレ》 
ウサギのモフモフが可愛いとか言われてるけど、全然可愛くないです。 性格が悪いから顔が凶悪。 老若マクレガーさんは全然悪くない。 自分が丹精込めて育てた作物や家を荒らされたら、そりゃ駆除しますよ。  隣のウサギ溺愛ビアは何ですか? テレビ見て畑を荒らしてる猪や鹿が撃たれるのを見て「可哀そう」とか言ってる人や、公園の鳩にエサやってる人を皮肉ってる人物設定? 自分ちの庭で人参でも育ててウサギたちにあげればいいじゃない。 トーマスが何故ビアに惹かれるのか、さっぱりわかりません。  本当の悪党を動物たちがやっつけるんなら、もう少し楽しめたのかもしれません。 潔くウサギ版「ホームアローン」でいいじゃないですか。
[地上波(吹替)] 4点(2021-07-02 00:49:59)(良:2票)
7.  ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー 《ネタバレ》 
ハン・ソロの若き日の物語。SWのスピンオフ。 フォースもジェダイも出てこないし、主役は全然ハリソン・フォードの若い頃には見えないけど(まるで似てない)こういう単純な冒険活劇はいいですね。 そもそもSWだって当初はそんな感じでした。  チューバッカとの出会い方は、ちょっと意外。 殺し合いから協力して脱出、その後早々と絆できたりして、もう少し二人の関係が熟していく過程が見たかったです。  後のランド将軍との出会い、ミレミアムファルコンを手に入れる経緯、最後シスが出てきたり、革命軍誕生の気配とか、SW見てる人にはなるほどねぇという始まりの物語が満載で面白かったです。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2021-07-02 00:46:16)
8.  アラジン(2019) 《ネタバレ》 
CG凄くて、街並みや宮殿やジーニーや絨毯その他、良く出来てます。 ただストーリーはアニメで知ってるし、ハッピーエンドに決まってるので、いくらアラジンがピンチになってもハラハラ感薄め。 単純に映像を楽しむ映画でしょう。 中村倫也の吹替はセリフは良かったですが、歌はプロの人で聴きたかったです。
[地上波(吹替)] 6点(2021-07-02 00:32:54)
9.  マッドマックス 怒りのデス・ロード 《ネタバレ》 
シリーズの中で唯一、公開当時映画館で見ました。 そして今回久しぶりに見て、やっぱり面白かったです。 トム・ハーデイのマックスも悪くないし、今作の主役はフュリオサの方だと思うので、ちょうどいい絡み具合だと思います。  巻き込まれて結局手を貸して、多くの人に未来への道を与えた後去っていく、というマックスの物語がパワーアップしてます。 未来を担っていく女たち。 子どもだったり植物の種だったり、すべて女たちに託され、そこへ至る道を切り開く手伝いをするマックス。 カッコイイです。 そして、今作では、女たちもただ守られる側ではなく、戦う強い女たちなので痛快です。 シャーリーズ・セロンは、坊主頭で顔を汚してても綺麗。 でも美貌に甘んじないで、徹底して役作りをするところが凄いと思います。  印象深いのは、ニュークスです。 短い一生だけど、イモータン・ジョーの為に戦って死ぬことが幸せと信じ切ってる。 でも束の間だけど愛を知り、本当に守るべき者の為に死ぬ。 クレイジーのようで陽気だし頭も良く健気なニュークスをニコラス・ホルトが魅力的に演じてました。
[地上波(吹替)] 7点(2021-02-14 02:43:35)
10.  フライトナイト/恐怖の夜 《ネタバレ》 
全然怖くない吸血鬼もの。 もしかしたら隣人が吸血鬼?友達の言ってたことは本当だったの? この辺の心理的恐怖をまるきり端折って、怒涛のバトルシーン突入。 400年も生きてきた吸血鬼なのに、結構弱いし力技ばかり。 ただの高校生とバンパイヤショーの人が勝利。 そして噛まれて吸血鬼になってた人間たちも元どおり。 アントン・ウエルチン君はオタク卒業で可愛い彼女とハッピーエンド。 ホラーってなってたけど、違いますよね?
[地上波(吹替)] 4点(2021-02-14 02:20:17)
11.  チャッピー 《ネタバレ》 
意思を持ち学習し感情も理解するAI。 そういうのがいかに人間に脅威になるかというのは、散々映画でも小説でも描かれているので、本作の見どころは、段々人間らしくなっていくチャッピーの様子でしょうか。 生まれたてのチャッピーが、言葉や仕草を覚えていく過程は可愛いんですが、いろいろ雑で気になりました。 本当に無の状態なら、最初から「怯える」とか隠れるとかしないです。  雑なのは全体的にで、武器も持ってるロボットポリスの管理が杜撰過ぎることや、カード一つでプログラムが操作できる、というかセキュリティがまるでザル。 バッテリー切れたらお終いって、ロボポリスって使い捨て? そういう細かいことは置いとくと言うなら100歩譲るけど、ビックリなのはヘルメットでデータ化した意識を転送するってこと。 そんな技術、世の中変わっちゃうくらいの発明じゃないですか?  人間の記憶や意識・感情・意思、そういうのがデータ化できるのか、できたとして転送されたロボットは、果たしてオリジナルと同一人物と言えるのか。 ロボットの体で「生きていく」のは人間と言えるのか。 そんな重大なことは完全スルーで、創造主とママの意識を転送してめでたしめでたしみたいなラストに、何だか脱力。  カッコ悪いクズ役を引き受けたヒュー・ジャックマンにプラス1点です。
[地上波(吹替)] 5点(2021-02-14 02:13:52)
12.  2ガンズ 《ネタバレ》 
こういうちょい悪で茶目っ気のあるデンゼル・ワシントンも良いです。 お互いを信用してないバディ物というのも面白かった。 でも、その信用してない関係が、最後は兄弟とも言える間柄になるのも良かったです。 最後の、麻薬捜査局、海軍情報部、CIA、マフィア勢揃いの銃撃戦は迫力あったけど、ボビーとマイケルだけ無傷というのは出来すぎのような。  二人の掛け合いも面白かったです。やられたらやり返すで、ボビーがマイケルを本当に撃ったのは笑いました。 かすり傷なのは同じですが、その後肩を貸してるところがバディになる前とは違いますね。  何も考えず気楽に見れる作品でした。
[地上波(吹替)] 7点(2021-02-14 02:07:04)
13.  借りぐらしのアリエッティ 《ネタバレ》 
小人の少女アリエッティと心臓の手術を控えて療養中の少年翔との出会いと別れ。 ただそれだけの物語だけど、二人がピュアだから心が洗われるような気持ちで見ていました。 神木君の声は優し気で誠実そうで、一見ひ弱だけど賢くて行動力もある翔にピッタリでした。 志田未来ちゃんの声も、意志が強くて真っ直ぐなアリエッティにハマってました。  借りぐらしの生活の描写が面白かったです。何でも自作出来そうだけど、砂糖やティッシュやビスケットは借りてくる。 まぁ、お手伝いのハルさんが言ったように、借りると言うか盗んではいるんですが、人間にとってはほんの微量なもので盗まれたうちに入らないので、それくらいいいかなという程度。 それにしても、本当に「借り」や外出は小人にとって命がけの大冒険。 人間だけでなく、小動物や鳥など外敵もいっぱい。 「君たちは絶滅危惧種だ」という翔に対して「私たちは滅んだりしない」と毅然と声を張るアリエッティ。  アリエッティは、危険ではない人間もいると知ったし、翔もアリエッティと出会ったことで生きる希望を持つ。 小人と人間だけど、心が通い合うことは出来る。 これは、例えば人種や性別や何か他の違いがあったとしても、絆は結べるということでもあるのでしょうか。 個人的には、二人が恋人同士になってもおかしくないと思うけど、この作品はそういうことも無く、人間に見られた一家は引越を余儀なくされるのみ。  ハルさんの行動も、何故そうしたのか、一家を捕まえたらどうしたかったのか分からないので、登場人物の中でただ一人の悪役としか思えないまま。 あの素晴らしドールハウスも、使ったのがキッチンだけじゃもったいない。 引越前に、あのドールハウスで皆でお別れパーティーとか、そういうの見たかったなと思いました。  淡々とし過ぎてて物足りないのは確かですが、奇麗な画とアリエッティが可愛いのと、神木君と志田ちゃんの声が良かったので見て良かったです。
[地上波(邦画)] 7点(2020-09-20 21:59:28)(良:2票)
14.  来る 《ネタバレ》 
酷かったです。原作未読だと理解不能なことばかり。 結局「あれ」って何ですか。 田原の過去の女の子との関係があるのか無いのか。 何故「あれ」が襲ってくるのか。  わからないまま進むので、これは多分、自分の恐れとか穢れとかに付け入る悪霊か何かで、憑りつかれたら死ぬんだな等と想像しながら見ました。 そうでないと、前半散々、上っ面だけの中身スカスカの嫌な男と、母親のトラウマ抱えてる根暗女のカップルエピソード見せられて、主役交代した後半との辻褄が合わないし。 など、見てる側に余計な考察を強います。 説明しすぎも興ざめですが、この作品は放置のままです。  更に後半途中から真打登場で、最強らしき霊能力者松たか子登場。 田原の家でお祓いするとか。 だから、「あれ」と田原の関係って何ですかっての。  それで、「あれ」を帰す=娘を返すはずが、何故か岡田&小松のバカップルが邪魔をして、全国から集まった霊能力者の方々が全滅。 その娘は、そのままでいいのか唖然としてると、オムライスの歌。 何なんですか一体。 全体的に取っ散らかってます。  出演者は、それぞれキャラクターになりきり演技にも不満はありません。 でも、久々に時間を無駄にしたと思った作品でした。
[インターネット(邦画)] 3点(2020-08-22 20:22:15)
15.  マンハント(2017) 《ネタバレ》 
ジョンウー監督だからアクションを期待したけど、なんだかなぁ・・ 良いシーンもあるけど、スローモーションがいまいちで、逆にダサく感じてしまいました。 それに輪をかけてストーリーが平凡で面白くないです。 逃げる、追いかける、襲撃、の場面が畳みかけるように続き、あれだけ大勢に乱射されても、味方に弾が当たったのは福山に1発だけ。 スリリングなはずが、逆に緊張感保つのが難しいくらいでした。  謎過ぎる人物設定で、一番謎なのは、弁護士なのに暗殺者を上回る戦闘力。 福山雅治も、撃たれて入院してたのに驚異の戦いぶり。 アテレコも全然口と合ってないところが多々ありました。 他にもあり過ぎるので省略。 ハ・ジウォンが美しかったので1点おまけです。
[CS・衛星(吹替)] 4点(2020-08-22 20:14:01)
16.  死霊館 《ネタバレ》 
凄く怖いという宣伝文句だったので、覚悟して見てみました。 ところが、余り怖くなかったので拍子抜け。 家族がじわじわと地縛霊の恐怖に怯えるというよりも、結局悪魔祓いのお話になっていたからだと思います。 お母さん役の人は熱演してました。女優魂を感じました。
[地上波(吹替)] 5点(2020-08-14 17:58:21)
17.  KUBO/クボ 二本の弦の秘密 《ネタバレ》 
ストップモーションアニメもここまできたのかと感心しました。 同時に、余りにも精巧過ぎると3DCGとの違いが無くなりそうなので、もう少し雑な方が好みだと思いました。  とはいえ映像はとても綺麗で、特に三味線の音色に合わせて、折り紙が形になって動き回るところはワクワクしました。 ところどころおかしな点はありますが、日本へのリスペクトもかなり感じました。  ただ、意図的でないなら、いい加減つり目やめてくれないかと思います。 周りにもいないし、普通に外で見る人々にも、つり目の人探す方が難しいくらいです。 それと、クボという名前。ボクの反対らしいけど、久保の印象が強すぎて、連呼されるので違和感しかありません。 内容も、深く掘り下げられそうな物語を浅くなぞっているので物足りない感じでした。
[地上波(字幕)] 6点(2020-08-14 17:53:10)
18.  ファイ 悪魔に育てられた少年 《ネタバレ》 
殺人も強盗も何でもする犯罪グループの5人の男を父親として育てられたファイ。 それぞれの得意分野の犯罪スキルを教えられて育った17歳。 ある日を境に、ファイは自分の過酷な運命と直面し、父親たちと戦うことになる。 まずこの設定に惹かれました。  ファイの運命は余りに残酷です。 自分が誘拐された子供だったことを知り、よりによって初めての殺人が実の父親だったなんて。 ソクテがそれを知りながら命じたことや、両親が立ち退かなかった理由が自分を待っていたから、なんて知ったら、そりゃもう大打撃だし復讐もしたくなります。 ファイにとっては、知ってるのに黙ってた他の父親たちも同罪です。  ただ、そうだとしても、15年間それなりに愛情かけて育ててくれた父親たちへの葛藤も描いて欲しかったです。 騙された!酷すぎる!殺す!って展開早いです。  冒頭で、ソクテをアボジ(お父さん)、他の4人はアッパ(バパ)と呼んでることから、ファイにとってソクテは逆らうことのできない絶対的な存在だとわかります。 この緊張した表情、無邪気な子供らしい部分と真実を知ってからの顔つき、アクションすべて、ファイ役のジング君の演技力が光ります。当時15歳。天才です。  ソクテが見ていた怪物とファイが見ていた怪物は、不安と恐怖というのは共通でも、その中身は別物だと思います。  ソクテが見てたのは、自分の中にある汚い部分を知っていて完全に悪に引き込もうとする怪物。 キリスト教の養護院で育っているので、罪を犯せば神様から罰を与えられるという恐怖でもあります。 引いては神への恐れかもしれません。 だから必死で祈ったのに怪物は消えない。神は救ってくれなかった。 もっと汚れて自分が怪物になることで怪物を消したと思っていますが、実際はソクテは怪物に飲み込まれてしまったのです。  ヒョンテクへの執拗な残酷な仕打ちも、彼が神の化身のような人だからです。 どんなに酷いことをしても彼は信仰により自分を赦しました。 ソクテは、いっそ罵倒されたほうが救われたような気がします。  ファイが見る怪物を自分と同じ類のものだと勘違いしているので、ファイは自分の側の人間だ、怪物になることがファイを救うのだと本気で思っていたのでしょう。 そして、そうなった時完全にファイは自分の物となると。 恐ろしいほどの執着です。 ヨンジュへの態度からも、ソクテは支配と暴力でしか愛情表現ができないのだと思います。 キム・ユンスクが圧巻の存在感です。 感情の読み取れない表情や冷酷そのものに見える目つきで、誰も逆らえないカリスマ性に説得力がありました。  ファイが見る怪物は、幼い頃は漠然とした不安や恐怖の象徴だったかもしれません。 長じては、悪や罪など、自分の中の善や良心を消し去ろうとする恐ろしい物。 それが具体化してソクテとなったとき、ファイは怪物と戦う決意を持ち怪物を消し去りました。 だから原題の「ファイ・怪物を飲み込んだ子」の通りなのですが、私は邦題を見てこの作品を見る気になったので、タイトルは変えて良かったと思います。  エンドロールのファイの絵は、父親たちとの穏やかな思い出や明るい願望に満ちていて切ないです。 ギテの絵を見たときは涙が出ました。 ファイを溺愛していたギテ。最後まで本当のパパみたいだったのに。  ファイは、この先どんな風に生きていくのか。 できれば、ジンソンが用意してくれたパスポートを使って大学へ行き、画家になってほしいと思いますが、そんな普通の暮らしが可能かどうか・・・。  エディプスコンプレックスと、人間の恐怖に対する神からの命題。 残酷だけど、とても意味深い作品でした。 見て良かったです。
[インターネット(字幕)] 8点(2020-08-08 17:40:24)
19.  ハンナ 《ネタバレ》 
前半は引き込まれました。 雪深い山奥での戦闘訓練の様子や、砂漠にある政府の施設からの脱出。 可憐な少女が凄く強くてカッコいい。  でも、見終わってみれば疑問だらけのストーリー。  何故スイッチを押して居場所を知らせる必要があるのか。 マリッサって、あの施設から一歩も出ない人なの? わざわざ中に入り込む必要性がありません。  父親は何故、一般常識や文明社会についての知識を与えなかったのか? 電気やテレビにそこまで驚くって、こっちがビックリです。 なのに後半では、いつの間にかパソコンを使いこなしてました。  ファミリーとの旅が、何かハンナに影響を及ぼすのか? 年相応の青春ちょっと味わえたけど、他は特に無いようです。 だったら尺を取って描く必要があったのかどうか。  少女の出生の秘密はDNA検査の段階で予想がつきます。 マリッサが二人を抹殺しようとする理由が、本当に証拠隠滅のためでしか無かったので拍子抜け。 他に何かありそうな雰囲気だったのに。  突っ込みどころが多すぎるので、「心臓外しちゃった」で始めと終わりを締めて上手いこと言ったみたいにされても、何も響かないまま。  ただ、ハンナ役の少女がとても綺麗でずっと見ていられたのと、ケイト・ブランシェットの冷酷な演技は良かったです。
[CS・衛星(吹替)] 4点(2020-08-08 17:24:19)
20.  泥棒役者 《ネタバレ》 
前知識無く見たので、元は舞台というのも後で知りました。 確かに舞台なら、もっと面白かったかもしれないと思いました。  ワンシチュエーションの会話劇では、映画にしても「キサラギ」や「12人の優しい日本人」はとても面白かったです。 この作品も、決して面白くなかったわけではなく、鑑賞後もほのぼの暖かい気持ちになれます。  ただ、2時間がとても長く感じてしまいました。 勘違いすれ違いの会話のやり取りは、まぁまぁ楽しめたのですが、間の取り方やテンポがいまいちで。 舞台ならいいけど、映画なら観客の許容力に甘えないで、もう少し見ごたえのある演出にできなかったのかなと思いました。  丸山君の演技は初めて見ましたが、達者な脇役ぞろいの中で受けの演技としては良かったと思います。 でも、タイトルにもあるように「役者」として演技してるほどの演技ではありませんでした。 巻き込まれて相手の勘違いによって、その場しのぎをしているだけ。 もっと、途中からヤケクソで積極的に相手の勘違いに乗っかる感じを出せれば面白かったと思います。  やっぱり一番良かったのは市村正親。 どんな役でも、というか濃い役なら濃いほどキャラづくりが上手いです。 コミカルで可愛い部分と、はじめを叱る時や亡き妻との思い出を語る時のシリアスな部分の使い分けが見事。 はじめと前園の掛け合いが一番安心して見ていられました。  いろいろ残念な感じが残りましたが、見て損したとは思わなかったです。 「まだ終わってないニャー」も気に入りました。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-08-04 20:51:22)(良:1票)
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