1. オリエント急行殺人事件(1974)
アルバート・フィーニーはポワロ役がぴったりくる。 只、内容は薄く、ポワロが一人でまくし立てて、急ぎ足で事件を解決してしまう。 せっかくの豪華キャストだから、もう少し登場人物の内面を掘り下げて描いてほしいところ。 オリエント急行の旅といえば、豪華で優雅なイメージがあったが、この映画を観る限り狭苦しく窮屈な感じがした。 オープニングのテーマ曲が良いね。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2025-04-12 19:01:09) |
2. 最高の人生の見つけ方(2007)
《ネタバレ》 この映画を観ようと思ったきっかけは、やはりJ・ニコルソンとM・フリーマンの共演である。 もちろん、二人の掛け合いはそれなりに面白いのだが、内容が陳腐なのが、なんとも残念である。 最古の人生が金に任せてぜいたくし放題なのかよ!と突っ込みをいれたくなる。 最高の友をみつけることが最高の人生だったという結論は分かるんだけどね・・。 ラスト近く、ニコルソンの娘との再会シーンも簡単にまとめ過ぎのような気がするのだが。 R・ライナーが監督だと後で知ったんだけど、全盛期と比べるとだいぶ物足りなさを感じてしまった。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2025-04-11 22:48:32) |
3. 野良犬(1949)
《ネタバレ》 本作では志村演じる渋くて味のあるベテラン刑事のキャラが際立っている。 一方、一途で無鉄砲な新米刑事役の三船は珍しく損な役回りであると言える。 今でこそ刑事のバディものは珍しくないが、この映画が走りと思われる。 筋立ては取り立てて面白いわけではないのだが、印象的なシーンは多い。 猛暑の中タオルで汗を拭くシーン(何度もでてくる)、淡路恵子の均整のとれた肉体、子供の合唱が聞こえるのどかな雰囲気の中での死闘など。 又、野球の試合に絡ませて犯人を追い詰めていく手法は緊迫感があった。 当時のプロ野球の貴重なフィルムで川上、青田などスター選手の鮮明な画像が観れるのもありがたい。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2025-04-08 19:27:58) |
4. 悪い奴ほどよく眠る
《ネタバレ》 エンタメとして良く出来ている 前半は西が汚職当事者をじわじわ追い詰めていく緊迫感、後半は西の正体がばれ立場が逆転ハラハラする緊張感 黒澤が描く時代劇のようなスカッとする勧善懲悪ではなく、主人公は目的を達成するためにダークサイドにも手を染めていく ラストの終わり方は、現代社会の闇に対するメッセージが感じられる [CS・衛星(邦画)] 8点(2025-03-30 18:45:39) |
5. キングダム(2019)
特撮は頑張っている方だが、アクションがワンパターンで飽きる 山﨑演じる信がやたらうるさい 長澤まさみはスタイルが良いからこの役は映える 漫画原作を実写にすると、やや軽くなる悪いパターン [地上波(邦画)] 5点(2025-03-29 13:52:46) |
6. めし
《ネタバレ》 この映画における原節子は小津映画にみられる感情を押し殺した役柄とは真逆である。 不満や思ったことを口に出し相手にぶつける感情的な人物だ。この映画の見どころはそんな原節子の演技にあるかも知れない。 夫の姪が家に転がり込んで、夫にイチャイチャ甘えるとき、イライラは頂点に達する。 鈍感な夫、無神経な姪に対する腹立たしい思い。そしてついに家出し実家に戻る。 最後は夫が折れて迎えに行くことで収まり、少し光明が見えたように思わせ夫婦とはこんなものだとまとめにかかる。 映画のテーマは男尊女卑の当時女の幸せとは何かを問題提起しているように思えるが、結局何の解決もされず終わってしまうのが残念に思う。 蛇足ですが、原節子さん!手紙のポイ捨てはいけませんよ(笑) [CS・衛星(邦画)] 6点(2025-03-26 18:48:45) |
7. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3
《ネタバレ》 この手の映画はどっかで整合性が取れていない事が多いのですが、このシリーズだけは本当に良く出来ている。 しかも、あちこち伏線が張られていて、ちゃんと回収してくれている。 ドクの恋愛談に少し重きを置きすぎた点が少しマイナスかな。 ドクが1885年の世界で幸せに過ごすことになれば、デロリアンを完成させた1985年のドクはどうなるのだろう? [地上波(吹替)] 8点(2025-02-24 18:21:24) |
8. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2
現在2025年だが、この映画では2015年が未来として描かれている。 1985ごろに想像した未来と実際の未来を比べてみても面白い。 今年、トランプが二期目の大統領に選出されたが、ビフが彼をモデルに描かれていると思うだけでもニヤケテくる。 いや~、何年たっても色褪せないな。 [地上波(吹替)] 9点(2025-02-24 18:11:48) |
9. バック・トゥ・ザ・フューチャー
何回見返しても飽きない傑作やな。 ロバート・ゼメキスはこの3作で生涯の才能を使い尽くした感さえするわ。 [地上波(吹替)] 10点(2025-02-24 18:01:34) |
10. 麻雀放浪記
《ネタバレ》 冒頭、黒澤明の「羅生門」を想わせるような激しい雨のシーンから始まる。ザーという雨の音が効果的で印象に残る。 舞台は戦後間もない東京、くっきりとした白黒画面が荒廃した街並みや風景をリアルに描き出す。 主役の真田広之が伝説のばくち打ち達と関わっていき成長していく姿が描かれるが、その登場人物たちが、皆クセ者ぞろい。 中でも高品格演じる老練の勝負師がめちゃ渋くカッコイイ、対する鹿賀丈史演じるドサ健のギラギラした野望むき出しの演技も素晴らしい。 この二人の対決を軸にクライマックスを迎える。 若き日の大竹しのぶが今と違って純情で一途な娘を演じているが、最後に見事な返し技をみせてくれる。 ラスト、世間的には人でなしのばくち打ちの見送り方としては、あれが相応しかったのかも知れない。 [インターネット(邦画)] 7点(2025-02-24 17:49:59) |
11. ファーストキス 1ST KISS(2025)
《ネタバレ》 坂元裕二のファンなので期待していたが、残念な結果に終わった。 彼の過去作品で感じられた「心に響くもの」が全く伝わってこなかった。 何回も都合よくタイムスリップを繰り返し、かき氷店に並ぶシーンの繰り返しにうんざりしてきた。 しかし、松たか子が15年前の姿に違和感はほとんどなかった。まさかAIで撮影したわけではないと思われるが。 [映画館(邦画)] 4点(2025-02-16 18:14:50) |
12. ライオン・キング(2019)
《ネタバレ》 この世界のライオン達は、何食って生きてるのかね~ ハイエナを一方的に悪役に仕立てるのもどうだかね~ もう少しミュージカル色が強いのかと思っていたらそうでもなかった CGはさすがに綺麗に出来ていた [地上波(吹替)] 5点(2025-01-07 22:05:01) |
13. フォーエヴァー・ヤング/時を越えた告白
《ネタバレ》 そもそも設定に無理がある。 ダニエルは恋人が事故にあい、昏睡状態に耐え切れず?「1年間冷凍してくれ」って意味がわからんし 目覚める可能性が0ではないのに逃げてどうする! 又、親友の科学者が鶏で成功したぐらいでそんな危険な依頼を受けるかね? まぁ、こんな具合で話が始まるわけですが、冷凍から目覚めてからの進展が遅く、核心に迫る終盤まで盛り上がりに欠ける。 終盤も予想がつく展開で意外性がなかった。 イライジャウッドが子役で出ていたことにエンドクレジットで気が付いた。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2024-12-22 22:59:35) |
14. 空気人形
《ネタバレ》 是枝監督にしては異色で、寓話的なファンタジー映画である。 空気人形がこころをもって、喜びや切なさ、悲しみを知るのだが 相対的に、この映画に出てくる人たちは皆、寂しさを抱え心は人形のように空虚である。 ぺ・ドゥナは出演時20代後半と思うが、瑞々しい裸体を惜しげもなく披露してくれる。 そして彼女ありきで作られたと思われるほど、ハマっている。 内容的には6点だけど、原作ありきとは言え、ダッチワイフを主人公に果敢に制作した是枝監督の勇気と、ぺ・ドゥナの好演に+1点です。 [インターネット(邦画)] 7点(2024-12-14 22:40:00) |
15. 南極物語(1983)
《ネタバレ》 NHKBSのデジタルリマスター版が放送ということで久しぶりに鑑賞した。 実話をベースにしているが、残された犬たちの物語はあくまで創作であるわけで、何とも微妙ではある。 フィクションとして、犬好きな方にはお勧めかな。(私も含めて) 高倉健、渡瀬恒彦の描き方もどこか画一的で深みが無いし、夏目雅子の使い方ももったいない。 但し、南極シーンの撮影が大変だったことは想像に難くない。 又、当時「炎のランナー」で有名になったヴァンゲリスの音楽は良い。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2024-11-16 10:46:51) |
16. 八犬伝
馬琴と北斎のやり取りは、それなりに見ごたえがあった。 只、物語の再現は、戦闘シーンのみフィーチャーされて、本来の「八犬伝」の面白さが伝わらない。 まあ2時間40分の尺で、物語パートはその半分だから無理なのはわかるが。 全体的に画面が暗いのも気になる。役者の表情が良くわからない。 原作は未読だが、面白そうな題材だと思って期待した割には今一つの出来で残念だった。 [映画館(邦画)] 6点(2024-11-11 23:14:41) |
17. 放浪記(1962)
《ネタバレ》 まあ、芙美子はなんていけ好かない女かなと思う。 面食いで男を見る目がない、好きになる男はろくでなしばっかり。 貧乏で苦労の連続とはいいつつ、半分自分に原因があるだけである。 加東大介の定岡さんが気の毒でならなかった。 只、負けん気が強く、寂しがりやの一女性の半生記としては飽きの来ない面白い内容だった。 若い頃の草笛光子はいい女やな。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2024-11-02 22:57:45) |
18. ぼんち
《ネタバレ》 まあ凄いキャストですね!特に女優陣、よくこれだけ集めたものだ。 内容だが、ばあちゃんのインパクトが凄い。家の繁栄と仕来りのみを重んじる冷酷無比、人権無視ぶりは怖すぎる。 跡継ぎはあえて男の子じゃなくてもよく、女の子なら婿養子を迎え、意のままに操れるという考え方にも驚かされる。 又、気の強い役が多い山田五十鈴が珍しく母親のいいなりで自分の意思がない情けない役を演じている。 ボン役の市川雷蔵ですが、肩の力が抜けたおっとりした役を好演。女遊びが好きだが、面倒見が良く、仕事もちゃんとこなす姿が、なんとなく憎めない。 戦争ですべてがパーになった時のばあちゃんの落胆ぶりは哀れである。そんな中、妾達のたくましく生きていく姿が印象的。 宮川一夫のカメラワーク、上から見下ろすショットは印象的で、市川崑映画では後に「犬神家の一族」でも使われていた。 [インターネット(邦画)] 7点(2024-11-02 18:01:16) |
19. 侍タイムスリッパー
《ネタバレ》 まず、無名だがいい役者を使っていると思った。 主役の山口馬木也は顔つき、たたずまいが侍としか思えない程ハマっている。師匠役は剛毅で殺陣に対する情熱が魅力的で、和尚役は何とも言えない味わいやユーモアがあって癒される。 ストーリーは冒頭のタイムスリップ以外は別段驚くような展開は無く、少し退屈ともいえるが、全体を通して衰退していく時代劇に対する深い愛情は感じられる。 前半は、主人公が現代になじんでいく様子を戸惑いながらもユーモラスに描かれる。彼に関わる人たちが根掘り葉掘り詮索せず、自然なまま受け入れる姿が良い。 後半はタイムスリップした敵役を通し、武士の生きざま、時代劇に対するリスペクトが描かれる。 またこの映画ではインパクトのある音や音楽が随所に使われており、場面を盛り上げる効果を上げている。 ラストにちょっと笑えるおちがあるのも良かった。 [映画館(邦画)] 6点(2024-10-07 23:23:11)(良:1票) |
20. そして誰もいなくなった(1945)
《ネタバレ》 尺が短い割には良くまとまっていたと思う。 無理な展開もあったものの、それなりにスリルとサスペンスがあった。 何分、古い映画なので暗闇のシーンなど、かなり見づらかった。 ラストがハッピーエンドになっていたが、原作はどうだったか? [DVD(字幕)] 6点(2024-10-05 17:25:20) |