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tottokoさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2003
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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41.  ディナーラッシュ 《ネタバレ》 
舞台であるイタリアンレストランと、そこにいる人たちがとても魅力的な群像劇。 お店は監督の有する本物だそうで、だからこそのリアリティなのですね。フレンチのように気取らず賑やかで、でも心が落ち着く種類のざわめきで満たされている。粋なバーテンが場を回すミニ・バーの心躍る空気。地下厨房からキビキビと上がってくる一皿一皿がしっかり美味しそうなイタリアン。舞台装置が素敵に整っているうえ、そこに配置された個性的な人間たちの日々のドラマも興味を引きます。 ギャングとの駆け引きが文字通り命がけのオーナー。女にだらしないけれど腕の立つ料理人の跡取りシェフ。ギャンブル依存で首が回らなくなってるサブシェフと、男女のあれこれ。 皆しょってる人生が濃いなあ。アーティストを目指すウェイトレスや、厨房内でちょっぴり格上げになった若手料理人とか脇役の者たちも存在感があって単なるモブではないです。一人ひとりに目配りの効いている脚本だからこそと思う。出時間の少ない料理評論家のおばさん二人のインパクトの強さをごらんあれ。もう忘れ難い。 なんてことない一日を切り取った形であっても観られる作品になったでしょうけど、どっこい終幕に向けて驚きの伏線回収も見せてくれます。ちょっとしたカタルシスも得られて、とても面白かったです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2023-12-29 14:21:21)
42.  ボーダータウン 報道されない殺人者
もう、なんというか「現実は映画より酷なり」とでも言いたくなるような鑑賞後の徒労感。 フアレスに限らず、治安の激悪な舞台の話はいつもその残酷さ、人間性の無さには言葉を失う思いがする。 実話の持つ負のエネルギーが創作を圧倒している為に映画作品としての評価がしづらいのだけど、そうだなジェニロペの演技がやや一本調子なのが気になるのと、裁判に向けて話を集中させるべき脚本力が今一つ弱くて平板な印象を与えてしまうのがマイナス点でしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-12-25 23:07:35)
43.  アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド 《ネタバレ》 
人間とアンドロイドに恋愛関係は成り立つか。40年前にも、この問いは少女漫画のテーマとしてありましたね。かなりの力量のある作家による美しくも切ない物語、ずっと心に残っていたのはそれが万民ハッピーエンドのものではなかったからで。 そして21世紀になりドイツ製の物語はどういう展開を見せたかというと、コンピュータとの恋愛関係について是とも非ともはっきりとは結論付けずにまとめてましたねえ。ここらへん、やっぱり言い切るのは難しいのだなあと思いましたね。 主人公は決然とNOを選択するけれど、そうは言ってもやっぱりね・・なラストシーン。見事にあいまいで先送りで、でも人の心ってそもそもそういうものだから。 自分用に作られたプログラムの甘美な危険性。でも強い孤独に悲鳴を上げている心には救済にもなり得るわけで。この塩梅を上手く調節できる時は人類に訪れるのでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-12-23 23:18:47)
44.  ホーンティング 《ネタバレ》 
なんにも怖くないホラー。もっとも怖くないホラー作品はごまんとあるので本作がことさらにレベルが低いというわけではないのですが。 個人的に不満なのは作品のテイストの軸が一貫されていないこと。大仰な屋敷のしつらえといい、不愛想な使用人といいゴシックホラーなのかと思いましたが、建物自体が動いて攻撃してくるポルターガイスト現象はゴシックにおいては反則です。そもそもリーアム・ニーソンをゴシック作品に起用してはいかん。 ではヒロインの妄想系か?スタンフォード大学の実験をモチーフにしているし。彼女の脳内で起こっているやつか、と納得しそうになったところメンバーの男が現実に殺されちゃいますしね。死ぬんかい。 結局リリー・テイラーが一人でこじらせて周囲とドタバタしてるのを見せられてるだけ、というつまんなさ。どうやってもあの屋敷からは逃げられそうだしさ。 ラスト、夜明けに門で佇む生き残ったリーアムとキャサリンのぶぜんとした表情は「この作品が自分のキャリアに刻印されちゃうわけ?」と思っているように見えてちょっと笑った。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2023-12-18 23:19:58)
45.  はじまりのうた 《ネタバレ》 
これは、素敵。挿入される楽曲が素敵ですもんアルバムが1ドルだなんて即買いしますねわたしも。 キーラ・ナイトレイも素敵。声に艶があって歌も上手い。べたつかないさっぱり気配り女子を好演です。 脚本もいいなあ。状況が好転していく時のわくわくがよく伝わります。必要以上に落ち込まないし、成功を欲張り過ぎない引きどころの品の良さ。良いなあステキだなあ。 グレタとダンが音楽を二人で分かち合いながら夜の街を歩く場面、「音楽は魔法」の雄弁なこと。音楽へのリスペクトがベースに常にあるので、マーク・ラファロのむさ苦しさも完全に払拭されました。 物語の序盤のうちは、グレタとダン二人でスターダムへと駆け上がるのかなと頭の悪い想像をしてたのだけど、そんな凡庸さを蹴飛ばす爽やかさ。グレタは音楽作りの喜びを一段高いレベルで手にしたし、ダンは家庭の修復に成功。身の丈の幸せに着地させた脚本が心地よい一本です。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2023-12-16 23:26:41)(良:1票)
46.  白い巨塔
TVドラマの唐沢財前版は観てましたので、「本家」のこちらはどの程度ドロドロしてんのか、と大いに興味を抱いての鑑賞です。 映画版はやはりドラマより展開が早い、というか忙しいな。台詞説明も多いし。でも大学病院という高みで展開する権力争いのえげつなさはいかんなく描写され尽くしてて、わかっていても充分げんなりしました・・。 時代が古い分、洗練されることなきむき出しの欲望と言いますか、財前の義父は特に大迫力でしたねえ。 やっぱり古さが感覚に合わない部分もありまして、女優陣の演技やキャラ付け、台詞回しはもう絶滅した仕様のものですね。そして何気にホステスもお嬢様も強烈に毒舌。なんでなの笑。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2023-12-11 22:52:13)
47.  ブラックボックス 音声分析捜査 《ネタバレ》 
よく練られていて上質な火曜サスペンス劇場といった趣き。 観る側が主人公マチューの目線に共感できるように脚本が上手く誘導してくれます。彼が被る「組織の中における個人の理不尽」は大方の社会人が身に沁みて感じているでしょうし、またこの人ちょっとクセが強めで世渡り上手くないんですよね。嫁さんと違って。 なのでわたしとしてもおのずと‶マチュー頑張れ目線”となり、彼と一緒になって疑問を抱いたり、人間関係をこじらせて絶望したりで、「うわーこれどうしよう」の2時間は大変サスペンスフルでありました。 観終わってつくづく思ったことはクルマは一昔前のマニュアル車が安全なんじゃないのかなやっぱり。ということでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-12-09 23:35:26)
48.  栄光のランナー/1936ベルリン 《ネタバレ》 
原題はRACE、米国の根深い人種差別問題と陸上競技のダブルミーニングという意味では上手いんだけど、映画としてはいろんな問題をぶっ込み過ぎで総花的に感じました。 ジェシー・オーエンスの陸上選手としての偉業を描くなら個性的なコーチとの関係・葛藤で一本話ができそうなもんですけど(本作も前半はそんな感じ)、話はどんどん裾広がりに。 自国のユダヤ人選手を排除してまでナチ政権下での五輪に参加することへの是非や、レニ・リーフェンシュタールとゲッペルスの不協和音まで挿入し、ナチ政権に批判的なドイツ人選手ロングまで登場するとは何をかいわんや。 色んなテーマが自己主張して渋滞を起こしてて整理ができてない映画だなという印象でした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-12-07 23:29:21)
49.  ゴジラ-1.0 《ネタバレ》 
「シン・ゴジラ」で怪獣モノから一気に垢抜けた感のあるゴジラ映画。シン・ゴジラも本作も、その時生きている人間社会のリアルを丁寧に描くことに成功していますよね。 三世代前の日本社会の情操を描くならやはり山崎監督でありましょう。映像技術の高さもあって、(まあちょっと小綺麗な気もしますが)焼け野原になった帝都の真に迫ること。例えば澄子おばさん。生来気の良い人である彼女であっても、家族を失う戦禍にあっては他者に当たらずにいられない。そして家が焼失しても、人はその土地で再建をするのだなあと感じ入りました。実際東京はそうして立ち上がってきたのでしょう。 敗戦直後なので戦力は米国に接収されてしまって残ってない。帝国軍は死んだ。米国もソ連を気にして動きたがらない。ならば民間人の俺らでなんとかしなければ、という戦後という社会状況をふまえてのシナリオには非常に説得力がありました。巨大水圧作戦で戦うとはあったま良いなあと素直に感嘆しました。 人間ドラマは正直時代錯誤なまでのベタなウェット感であふれているのだけど、むしろそこが戦後にハマってて悪くなかった。ワタシは伏線になど(たいてい)気付かないので終幕は泣けました。 そして画もゴジラも素晴らしい。邦画でこのレベルのVFXを観られるとは。ジュラシックパークと同年に角川REXを経験した身としては、この快挙にも泣きました。ゴジラを徹底して悪役にしたのも良かった。豪快かつ爽快なまでの破壊っぷり。尾の一撃で巻き起こる塵旋風の描写も、海戦での波のうねりも固唾を飲む迫力でした。 役者陣も良かったなあ。シン・ゴジラでドラマを壊したようなタレントがいなくて胸をなでおろしましたよ。もうね、中でも安藤サクラが凄い。客受けの悪い損なキャラを引き受けた神木もえらい。ベテラン吉岡や佐々木らも手堅くて安心して観られるこの幸福。 戦後の人情噺にゴジラをミックスさせるとは、時代は古くとも切り口が新しい。 不朽の名曲に乗せて新たに生み出された21世紀のゴジラ映画。65年オリジナル版に比肩する傑作が誕生したことは実に喜ばしい。
[映画館(邦画)] 9点(2023-12-02 15:17:13)(良:2票)
50.  MEG ザ・モンスター 《ネタバレ》 
中国資本臭が強くて辟易の一本。続編を先に観たのだけど、そういう観点からも内容も‶2”の方が良かったな。 ステイサムと中国人女優のロマンスは誰も欲してないし、元妻の存在もあまりドラマとして機能してないし。この手の作品はパニック時の演出・画ヅラが命ですからドラマ部分はやっつけ気味になりがちではあるけどね。 主人公?のメガロドンは良かったけど海の中だと比較対象が無くて、その大きさがピンと来ないという難点がありまして。だから海上にバーンと飛び出して船をなぎ倒す画などは素晴らしく映えます。 深海生物のはずのサメも巨大イカも思い切って海上にひょこひょこ登場させる続編の方が、よりエンタメに振り切ってて楽しいです。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-11-30 22:55:11)
51.  ピアニストを撃て 《ネタバレ》 
モノクロで雰囲気のあるフレンチ・ノワールのつもりで鑑賞してたら、どうもちょっとづつ路線を外されるのでかなりの戸惑いが生じました。 犯罪は起きているし人は死んでいるし逃避行もしてるケド、何故か全体的に呑気でぼんやりしてるのでシリアスになり切れてない感じです。むしろトリュフォーはあえてそうしてるのかも。 主人公の独白は自虐のような独りつっこみで笑えるし、甥っ子を誘拐した二人組も子供好きかよ、と言いたくなるほどのユルさを見せるので展開の割に緊張というものがありません。 ピアニストの主人公を巡る状況はかなり悲劇的なはずなのですが、そう思わせない監督のシュールな筆致。どういう鑑賞姿勢で臨めばベストなのか分からないまま観終えたのですが、こんな不思議な映画体験も嫌いではないです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-11-25 22:34:10)
52.  アイス・ロード 《ネタバレ》 
またリーアム・ニーソンの危機乗り切りモノかあ、と観る前はあまり乗り気じゃなかったのですが。でもこれがなかなか見せました。 人物らの顔がまず良いです。ニーソンはもちろん主役級の存在感だし、フィッシュバーンのベテラン労働者顔が本作にきっちりハマりますし。ぱっと見「現場で役に立たない奴」そのものの会計士、強気の女子ドライバーらの布陣も良し。 そしてなんたってケンワースの18輪トラックがかっこいい!大型重機好きの心を掴んで離さない素敵さ。でかいトラックがケツから氷湖に呑まれてゆく画や、横倒しになった一台をウィンチで起こす作業のその大きさ、無骨さ。ちょっと息を呑むほどのスペクタクルぶり。間違いなくケンワースはこの映画の主要キャストの一角を担っています。 画の力に加えてストーリー展開も意外だったり緩急ついてたりと、娯楽作の王道を行きます。「恐怖の報酬」をブラッシュアップした後継作と名乗っても良いんじゃなかろうか。 映像技術が進んで安直なパニックアクションものがごまんとある中、緊迫演出とドラマの構築においてこれだけの高クオリティな仕上がり。拍手を送りたいと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-11-22 18:14:48)(良:1票)
53.  ミラクル・ニール! 《ネタバレ》 
まあ、そうね人間てのは全能の力を得たところで私利私欲のためにしか頭が働かないもんですよ。 神のごとき力を手に入れても、その深大さに畏れおののくこともなく身近なトラブルに追われて手一杯。そんな小市民的なあくせくぶりが世界一ハマるサイモン・ペッグが小さい笑いを連発させています。ゆるーいコミカルぶりは安定してて腹も立たないけれど、も少し話に大きな起伏がほしいところ。 指示を出す時は「正確に細かく」言葉を使わないと思ってたんと違う方向へ解釈されちゃう、てのが笑いどころになっていて。バスの屋根やエンジンルームに放り込まれたり、といったことが英語では起きるのね。となると我が日本語はさらに目的語の省略等はよくある「空気を読む言語」なのでこの能力てホント使い勝手悪いだろうなあとか考えてしまいました。
[試写会(字幕なし「原語」)] 5点(2023-11-18 22:51:11)
54.  ネクスト・ドリーム/ふたりで叶える夢 《ネタバレ》 
業界での成功を夢見る女の子の王道サクセス・ストーリー(サクセスまでは至らずだけど)といったところですが、この手の話に不可欠な根性や辛抱、窮乏との折り合いといったざっくり言うと「胸アツ」な描写がほぼ無いのですね。 ダコタ・ジョンソンがなまじ可愛い顔だからか演技力の問題なのか脚本のせいなのか、観ている間ずーっと「音楽業界ってこんなにお気楽でつとまるもんなのか」という思いが拭えなかった。 有名歌手の付き人をやるのだってそりゃあ大変でストレスフルだと思うよ?片手間に無名歌手のプロデューサーを気取ってレコーディングに取り組む余裕があるとは驚きだ。仕事なめんな。 終盤の「実は母子」という展開もびっくりするというよりは、こしらえすぎに感じて失笑しましたよ。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2023-11-16 22:01:00)
55.  ドミノ(2023) 《ネタバレ》 
これ面白かったですよ。邦題がぱっと見意味分かんないのも、話を予想できなくて良かった。 序盤~中盤までの流れからは全然思ってたんと違う所へ着地。この驚きが快感なタイプ(わたしです)は必見。 プロットの全体像(国家VS個人の超能力バトル)は昔っからよくあるものだけど、見せ方がぐっと洗練されて巧い。画像加工の技術はもちろん、逃走劇を引っ張って引っ張って、ついに主人公が気づいた場面はその鮮やかさに「えええ」と声が出そうになりました。 配役も良かった。ベン・アフレックは安定感あるし、敵方W・フォクナーは風貌からして手強いし、娘ちゃんハラ・フィンリーもラスボス感漂ってて頼もしい。 尺が短いので頭も疲れない。ノーランが畳みに畳んだ何層もの折りパイだとしたら、こちらは手軽な練りパイといった感じ。どっちも好きです。
[映画館(字幕)] 8点(2023-11-10 21:17:12)
56.  DUNE デューン/砂の惑星(2021) 《ネタバレ》 
ホドロフスキー案は途中で中止され、リンチ作は大コケしたDUNE。その壮大なSFの世界観を映像として立ち上げるに、当代随一の映像センス監督ヴィルヌーヴは適役でした。 もともと湿度高めの画を撮る人なので、砂の惑星が舞台でもなんだかしっとりした印象を受けます。落ち着きすぎて「陰気なスターウォーズ」の感もあります。冒険活劇のわくわくは抑えめでも、陰謀・謀略が宇宙規模で展開する政治ドラマは見ごたえあります。 ちゃんと超能力(フォース?)を扱う場面もあって、SFなんだと思い出させてくれますし。 それにティモシー・シャラメが美しい。彼の端正な斜めシルエットはギリシャ彫刻のようで、作品の神話味までアップしました。 もともと2部に分けての制作・公開が決まっていたという本作。賢明な判断だと思うな。20時間もの映画作品(ホドロフ案)に付き合える客はそういないですもん。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-11-09 23:21:13)
57.  ホドロフスキーのDUNE 《ネタバレ》 
いやあ、良いですねえ。究極の映画人、ホドロフスキーの狂気。芸術に携わる者はすべからくこうありたいものですな。こだわりすぎて結局映画化は実現しなかったけど、その前譚だけでこうやってスクリーンに日の目を見たではないですか。 あの大辞典レベルのコンテ本、凄いですね。あのボリュームだけで映画会社の偉い人たちはむしろ引いたんだろうな。こりゃやばいって。絵もすごく上手いし、あの本を読んでみたいよ。 妥協を許さず派の芸術家は経済を度外視しがちなのは毎度のことだけど、ホドロフスキーったら考えなさすぎ。ダリだのO・ウェルズだのミック・ジャガーだの、いや別に彼らでなくても良いと思うよね。もっと安価な若手をオーディションで探しましょうよ。 幻の作品を語る監督は身振り手振りも多く饒舌で、喜びに輝くその顔からは作品愛をひしひしと感じます。 「結局、カネに潰された。芸術が。」とやおらポケットから数枚の紙幣を取り出し、「こんなモノに中身は何もない」とぶるぶる震えながら札を握りしめる監督の怒りの形相に、ああこの人は真に信頼のおける芸術家であるのだなと確信しました。
[試写会(字幕なし「原語」)] 6点(2023-11-07 00:30:59)
58.  アナザーラウンド 《ネタバレ》 
人間40歳ともなると抱えるものも多くなるもので。アルコールとの付き合いが密にもなるわけで。「楽しむお酒」とか「逃避するお酒」はあるけれど、本作にて登場するは「生活の質を上げるための酒」。そうなると罪悪感は少ないし、0.05%理論に飛びつくアラフォー教員の4人。 しかしもちろん0.05%で留まるワケはなく、案の定自らルールを変えて酒量は増えてゆくシマツ。そうなるだろうと思ったよ・・。 いい年してアルコールに呑まれるおじさんたちを、だけど優しく見守る筆致なのが救いです。 教員の使命である生徒指導に突破口を見出してアルコールの支配から身を律することができた者と、敗けてしまった者。4人全員が校長からの処分を受けるという事態を回避し、最終的に生徒から信頼を得るラストはとても好ましかったです。 それにしてもデンマークって16歳から飲酒OKなんですね。すいぶんアルコールに関して国の制限て違うもんだなあ。びっくりしちゃった。
[試写会(字幕なし「原語」)] 7点(2023-11-02 22:08:38)
59.  アメリカン・アサシン 《ネタバレ》 
導入部のインパクトは大きくて掴みはOK。画もそこそこ重厚感があるのでイケるのか?と思ったけどだんだん馬脚を露して結局はB級作の位置に落ち着いてしまった。 CIAと中東のテロリストと盗まれた核、という構成がありきたりだし、展開の仕方がもっさりしてるというか台詞で説明しがちだし。CIAの女上司が良くないですね。造形がそこはかとなく安っぽくてTVドラマレベル。彼女を見たとたん、ああこれはダメな作品だなという予感がしました。 ラストの核爆弾の扱いに至っては、やっぱアメリカ人てこの程度の脅威認識なんだなと寒い思いがします。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2023-10-26 22:25:47)
60.  コーダ あいのうた 《ネタバレ》 
オリジナルの「エール!」を観た後なので、どうしても比較になってしまうのだけど。いろんな点で米国版の方がデリカシーがあるというか、細やかさが感じられて観易く感じました。 まず仏版ではやや辟易した露骨な性関連の描写がぐっと控えめで、日本人のわたしにはこの位で丁度良かったな。 ろうの人たちにとっての通常である沈黙の世界についても、描写に織り込まれるさりげなさが米国版の方が秀でていて分かりやすい。ルビーと家族が手話でコミュニケートする時の無音、健常者の日常よりも大きい生活音、食卓でイヤホンは禁止だけどスマホの出会い系画面を皆で見るのはアリ、という独特なルールなど、ロッシ家を理解する助けになる描き方が上手いです。 米国版では「耳の聞こえない家族」のことを周囲の皆が知っている、という境遇のルビー。心無い同級生らの意地悪には胸が痛みました。この辺りのリアルさも作品の深みです。 校内発表会より後の展開はオリジナルとほとんど一緒なので驚きや感動は一割減してしまった。仕方ないことだけど。 漁船員組合のその後が気になるな。ロッシ家は乗船してくれる通訳者を見つけられたのかな。
[地上波(字幕)] 7点(2023-10-23 23:37:17)
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