チェンジリング(2008) の R&A さんのクチコミ・感想

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チェンジリング(2008) の R&A さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 チェンジリング(2008)
製作国
上映時間142分
劇場公開日 2009-02-20
ジャンルドラマ,犯罪もの,ミステリー,実話もの
レビュー情報
《ネタバレ》 イーストウッドは「神への憤り」を常に映画にぶつけてきた。『ミスティック・リバー』はその集大成と言っていい。『ミリオンダラー・ベイビー』ではイーストウッドのもうひとつの印である「打ちののめされるイーストウッド」が究極的に描かれもした。その次の戦争映画では神の代わりに存在したヒーローまでも消し去った。『ミスティック・リバー』以降は一作一作が集大成と言ってもいい。そのうえでまだこんなものを出してくるか!人間を打ちのめす究極の暴力が「硫黄島二部作」で描かれたはずなのに、まだあった。究極が。子供を奪われる母。命を奪われるよりもきつい。そして権力という名の暴力。主人公は何もできない。権力に立ち向かうこともない。ひたすら電話で問い合わせるのみ。結果的に主人公を窮地から救うのは「神」の象徴である神父である。しかしここにきてイーストウッドが心変わりしたわけじゃないことは一目瞭然。神父は彼女を救ったのではなく彼女を利用したに過ぎない。彼女を救ったのは彼女の信念。ラストで事件にある展開があり、彼女はそこで「これで希望が持てる」と言う。この言葉に恐れ入った。今まで「希望」なしでひたすら息子を待ち続けていたのか!イーストウッドの映画の中で最も強い人間が描かれたのかもしれない。『ミリオンダラー・ベイビー』でボロボロに打ちのめされ消えていったイーストウッドがここでまた新たな答えをもって帰ってきた。本当の強さというのは戦って勝つことじゃない。信じることをやめないこと。愛することをやめないこと。そしてその本当の強さを人間は持っているのだと。もうイーストウッドは敵無しだ。早く次が見たい!!!
R&Aさん [映画館(字幕)] 8点(2009-03-13 18:20:52)(良:3票)
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投稿日付邦題コメント平均点
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