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《ネタバレ》 見終わった後の後味が悪い映画です。「看守」と「囚人」にランダムに分けられただけの人間が、その与えられた役割通り、支配的・服従的になっていく様は見事です。看守役の常軌を逸した行動に、見ているこっちがハラハラさせられます。教授のいない隙に、看守役は実験の助手たちまでもを支配しようとして完全支配を目論見ます。それぞれが与えられた「役」にのめり込み、ちょっとしたことが原因で歯車が狂い、まるであり地獄のように惨劇の結末へと堕ちていきます。これが実話なんですから、この世で一番恐ろしいものは、やはり人間だなと感じる作品です。この映画は、看守役に感情移入するか、囚人役に感情移入するかで、見方が変わると思います。私は主人公が囚人役なので囚人役の気持ちで見ていました。タレクが「箱」から脱出するシーンは、思わず「でかした!!」と叫んじゃいました。誰が一番悪いのか(教授なのか、タレクなのか、キレた看守なのか)は一概には言えません。でも、全てが悪い方向に行くような運命だったのかもしれません。ちなみに実話では、死亡者はいないそうです(精神を病んでしまった人はいるようです)。
【みさえ】さん 7点(2003-11-10 15:33:22)
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