ブルックリン最終出口 の onomichi さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > フ行
 > ブルックリン最終出口
 > onomichiさんのレビュー
ブルックリン最終出口 の onomichi さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ブルックリン最終出口
製作国,西独
上映時間103分
ジャンルドラマ,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 ジェニファー・ジェイソン・リーが発散する空虚さ、その美しさと悲しさがとても痛かった。それでも最後に僕も一筋の光を見た思いがする。彼女にもスト解除と共に開いた最終出口があったと信じる。「無知の涙」という言葉(というか小説の題名)があるが、彼女は最後に無知である自分を涙し、他人の愛情を感じることによって救いを得ている。この映画の舞台は1950年代であり、同名小説も1960年代前半に書かれたもので、僕らのイメージとして多分に牧歌的な時代だと思っていた当時のアメリカ社会における下層の暗黒部が淡々と描かれている。当時も今もそれでしか生きられない、生きることができない人がいる。そういう人達は知ることによって救われる可能性があるのだろうか。悔恨の涙を流すことができるだろうか。しかし、知っていながらそこへ落ち込んでしまう、最も可能性が閉ざされた、出口の全く見えないそういう現実があるのではないか。最後の光を見ながらそういう暗澹がチラッと頭を掠め、少し背筋がゾッとした。
onomichiさん [DVD(字幕)] 9点(2006-05-28 09:59:59)
onomichi さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-04-30生きる9レビュー8.03点
生きる LIVING8レビュー6.50点
2024-04-29オッペンハイマー9レビュー6.51点
2024-03-05落下の解剖学8レビュー6.75点
2019-03-30寝ても覚めても10レビュー6.53点
2013-12-26ゼロ・グラビティ10レビュー7.63点
2013-01-29アルゴ10レビュー7.14点
2013-01-29鍵泥棒のメソッド10レビュー7.36点
2012-11-03ロック・オブ・エイジズ10レビュー6.60点
2012-08-27桐島、部活やめるってよ10レビュー7.18点
ブルックリン最終出口のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS