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俳優陣の熱演、細やかな演出、情景と融和した音楽の挿入、あくまでも自然なセット。まさしく典型的な「日本映画」であり、今春話題となった中島監督「告白」とは、ある意味対極の作品。
「善き者、悪しき者」の最期の選別の判断は、すべて観客に委ねるという、いかにも芥川賞文学的終末があてつけがましくなく、自然に表現されている。 前作「フラガール」を含め在日3世の李監督が、地に足の着いた伝統的日本映画を作り、日本人・中島哲也が解き放たれたアーティスティクな作品を作り続けるというこの皮肉。そして双方ともが、紛れもない「いまのニッポン」を描ける表現者ではないかと。 【つむじ風】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-11-12 02:07:27)
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