未来を生きる君たちへ の 花守湖 さんのクチコミ・感想

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未来を生きる君たちへ の 花守湖 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 未来を生きる君たちへ
製作国スウェーデン,デンマーク
上映時間119分
劇場公開日 2011-08-13
ジャンルドラマ
レビュー情報
《ネタバレ》 「ボウリョクはイケマンセンね!」と言われて、はいそうですかとは言えません。ガンジーのような非暴力主義であれ、マルコムXのような暴力主義であれ、いずれにせよ2人とも暗殺されています。つまり暴力が原因で、復讐の連鎖が起こるわけではない。例えば、みんなの大好きな「バック・トゥ・ザ・フューチャー」について聞いてください。あのいじめっ子のビフに対して、主人公が「復讐は無意味である」と言い出したらどうなりますか?チキン(弱虫)と言われたら、すぐ暴力をふるう主人公は間違っていますか?そもそも暴力を、暴力で返すような真似が、もし愚かだというならば、世の中の映画の大半は存在しないことになる。シュワちゃんやスタローンだって暴力に対しては暴力で問題を解決してきた。ムスカだって、未来を生きるシータとパズーたちの、バロス一発で、木端微塵になりました。2人の子供が暴力によって問題を解決したのです。そうしないと反対に大勢の人が殺されていたからです。いじめられている子を、暴力によって救ったクリスチャン。彼も悪くない。しかし確かにクリスチャンは憎しみの王様でした。その憎しみが大爆発し、友だちを傷つけた。テーマは、復讐の連鎖ではなく、赦しです。つまり、ダークサイドに堕ちた子供に対する赦しなのです。未来を生きる子供たち、それでも君たちは生きなくてはいけない、という子供に対する大人のメッセージが込められています。しかしもし、ケガをした子供が死んでいたら?そうしたらあのヒステリックな母親は、クリスチャンを赦しただろうか?首を絞めて殺していたのではないか?あの両親が、クリスチャンに報復しないのは、単にわが子が助かったからだと思う。従って、依然として「赦し」が成立するのか不透明だ。この映画には納得のいくような哲学が感じられない。しかしテーマがあまりにも難しい。むしろよくぞチャレンジした。私が言いたいことは、考えることができる映画は、やはり良い映画だということです。

花守湖さん [DVD(字幕)] 8点(2012-11-25 20:03:23)(良:1票)
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投稿日付邦題コメント平均点
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2015-10-12メイズ・ランナー8レビュー5.82点
2015-08-16マレフィセント10レビュー6.27点
2015-06-25ブルージャスミン0レビュー6.43点
2015-06-25ゴーン・ガール10レビュー6.87点
2015-01-04トランスフォーマー/ロストエイジ1レビュー5.42点
2014-11-09シュガー・ラッシュ9レビュー7.50点
2014-10-25チチを撮りに8レビュー6.76点
2014-10-18永遠の01レビュー6.27点
2014-10-05それでも夜は明ける9レビュー6.50点
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