いなくなれ、群青 の TANTO さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > イ行
 > いなくなれ、群青
 > TANTOさんのレビュー
いなくなれ、群青 の TANTO さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 いなくなれ、群青
製作国
上映時間105分
劇場公開日 2019-09-06
ジャンルドラマ,ミステリー,青春もの,学園もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 舞台は人口2000人程度という階段島。何らかの理由でその島に集められた人たちが生活している。人口2000人というわりには学校のひとつのクラスにけっこう人数いるなあとか思ってみたり。2000人の内訳はほとんど学生とか若者なのかなあとか思ってみたり。最後まで見て、どういう人たちが島に集められるのかがわかるとそんな気がしてきました。

「自分が捨てた自分の居場所=階段島」という設定は面白かったと思います。ただ、例えば自分のすごく暴力的な面を捨てたような人がいたとしたら、あんな平和な島にはならないはずで、みんながみんなあんなに穏やかな面だけを捨てて島に来たのかという点は不自然と思いました。また魔女の家への階段についても、その程度の規模の島なら見える範囲でも標高なんてしれてるし、てっぺんが見えないような階段なんて物理的にあるのかという点もとても疑問。なのに島の住人たちの間で「絶対に頂上につけない階段」なんて都市伝説のように語り継がれている点も同様に不自然と感じました。実際カメラでも上まで延々と続く階段の画は見せられなかったようで。別に「島」ということにこだわらなくても良かったのかなとか思いました。

七草は悲観的な自分、真辺はまっすぐな自分、佐々岡は怠惰な自分、委員長はいい子ちゃんである自分、豊川さんは困難から逃げ出す自分、、、などがそれぞれ島に捨てた「自分」なのかな?そしてそれを乗り越えたり解決してしまうと島から出ることになるという。
少しストーリーには詩的な部分があり、良くも悪くも婉曲的な話の展開や流れには個人的には少しまどろっこしさを覚えました。もっとストレートに言えばいいのに、行動すればいいのに、と。そういう意味では真辺や佐々岡の行動には共感させられました。七草の真辺に対する、群青の空に存在する見えない星のような距離感で離れていたいという気持ちは一ミリも理解できませんでした。ましてや『いなくなれ、群青』だなんて口が裂けても言えない。島に捨てた人格の一面だったとしてもひねくれすぎていると思いましたが、そう思うのは私だけなのかな。
佐々岡や委員長、堀さんなど、あの島で新たに恋愛をしたり人を好きになってしまって、またはぜんぜん違う事情でうまくいかなくて、また捨てたい自分ができてしまった人たちはどうなるんでしょうか。
それが作品の魅力なのでしょうが、少し謎が多いままというか、ヴェールがたくさんかかったまま話が進んで終わってしまったという感じで、消化不良感がある作品でした。嫌いではないです。
TANTOさん [インターネット(邦画)] 6点(2023-01-20 15:15:15)
TANTO さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2023-03-23ゼニガタ8レビュー6.50点
2023-03-19陰日向に咲く4レビュー5.24点
2023-03-15図書館戦争 THE LAST MISSION6レビュー4.63点
2023-03-14図書館戦争5レビュー5.00点
2023-03-06予告犯5レビュー6.08点
2023-03-03茜色に焼かれる4レビュー6.42点
2023-02-28ルパン三世VSキャッツ・アイ6レビュー6.00点
2023-02-27ノイズ(2022)6レビュー5.00点
2023-02-26ハケンアニメ!7レビュー6.73点
2023-02-18詩季織々8レビュー7.00点
いなくなれ、群青のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS