ネバーランド の six-coin さんのクチコミ・感想

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ネバーランド の six-coin さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ネバーランド
製作国,
上映時間100分
劇場公開日 2005-01-15
ジャンルドラマ,ファミリー,伝記もの,戯曲(舞台劇)の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 観る前はこの映画のテーマを「少年の心をいつまでたっても忘れないことの大切さ」などという月並みなものだと予想していたが、いろんな意味でそんな薄っぺらなものではなかった。子供の頃に誰もが持っていた想像力。「現実じゃない」とただそれだけの理由でやがて誰もが諦め、それが「生きる力」の根源であることを気付かないままに封じ込めてしまう。想像力は創造力、信じることは人が現実の世界で生きて行くエネルギーと成り得るのだ。批評に溺れ演劇が「娯楽」であることを忘れていた社交界の観衆も、知らずにその根源に気付き喝采を送る。「こんなに楽しい舞台は初めてよ。夫が観たらどんなに喜んだか。最後まで少年のような人だったのよ」そう言った老婆の言葉が印象に残った。大人の現実の世界の中で(この映画の中では社交界に象徴されるが)、誰もが「忘れている」のではなく、分かっていながら大人らしくないと「封じ込めている」。それを分かっていながら表に出せず、しかし実は誰もが待ち望んでいる。世間体に左右されること無く、子供たちと関わることでその大切さに気付き、一途に体現したからこそ、ピーター・パンの物語は人々に受け入れられ、そして今でも語り継がれている。この部分は現代の映画を観る我々にも通じるものがあると思う。「大人の鑑賞の仕方」ぶるのではなく、批評家ぶって云々するのではなく、昔のように想像の世界を素直に受け入れ、純粋に楽しむこと。忘れていた本来の映画を観る姿勢をそっと諭された気持ちになった。子役もさることながら、ジョニー・デップの演技は秀逸。なんと表現したらいいのか、不器用ながらも純粋にまっすぐに子供と心を共有する演技が素晴らしいの一言に尽きる。
six-coinさん 8点(2005-01-17 00:27:24)(良:4票)
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投稿日付邦題コメント平均点
2008-10-19イントゥ・ザ・ワイルド8レビュー6.98点
2008-02-17アマデウス ディレクターズカット9レビュー8.25点
2008-01-06フォレスト・ガンプ/一期一会8レビュー7.38点
2007-12-31ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記6レビュー5.50点
2007-12-31ベオウルフ/呪われし勇者3レビュー5.51点
2007-12-31アイ・アム・レジェンド6レビュー5.28点
2007-09-30スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ5レビュー4.91点
2007-09-30べクシル 2077 日本鎖国5レビュー4.07点
2007-09-30トランスフォーマー5レビュー5.70点
2007-08-08レミーのおいしいレストラン7レビュー6.64点
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