ミスティック・リバー の six-coin さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ミ行
 > ミスティック・リバー
 > six-coinさんのレビュー
ミスティック・リバー の six-coin さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ミスティック・リバー
製作国,
上映時間138分
劇場公開日 2004-01-10
ジャンルドラマ,犯罪もの,ミステリー,刑事もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 見た後の気分から6点をつけていたが、考える度にこの映画の自分の中の評価が上がってきたので訂正させていただきます。上のまぶぜたろう氏の意見に感服しました。本当にこの映画は様々な人生の見事な縮図だ。悲惨さばかりに眼がいっていた自分には眼からウロコでした。このレビューに居てよかった。以下、訂正前のレビュー//アイ・アム・サムから一転・渋いマッチョなショーン・ペン、影のある役どころが良く似合うティム・ロビンスの演技。3人の過去に絡んだ物語の展開が3人の役にハマっており、役者の個性が十二分に引き出された、とてもアジのあるサスペンスに仕上がっている。最後のあまりにも救われない終わり方は実に後味が悪かったがそれも一興。過ちを犯したショーンが悲観して死んだり逮捕されたりしていたなら、それこそ尻切れとんぼで後に何も残らない、在り来たりな結末になっていたと思う。そんな決まりきった底の浅いオチであれば、それこそもっと後味が悪く何の救いも無いものになっていたかもしれない。決してショーンの生き方を肯定するわけではないが、彼らの物語としては未練が残るこの終わり方でよい。泣きながらショーンの前で無実の罪を肯定したデイブの心には、殺される恐怖より自分の過去を含め人生にピリオドを打つ、大きな諦めが溢れていたのではなかっただろうか。美しい過去を失ってしまった哀れな男、間違いなく彼にとっては、あの結末こそが救済だったのだ。ショーンも決して終わりの妻の言葉を全て納得していたわけではない。3人が3人とも傷を負い、それぞれに納得した終焉がここにしか無いことを知っていたんじゃないだろうか。キャッチコピーにある「もうひとつのスタンド・バイ・ミー」は大間違い。失われた少年時代といってもこの映画に描かれているのは、戻りたいと思うようなあんな美しいノスタルジーではない。自分達の過去に何とか結末をつけたいともがき苦しむ、消し去りたいと思うような悲惨な過去なのだ。
six-coinさん 8点(2004-01-17 00:11:27)
six-coin さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2008-10-19イントゥ・ザ・ワイルド8レビュー6.98点
2008-02-17アマデウス ディレクターズカット9レビュー8.25点
2008-01-06フォレスト・ガンプ/一期一会8レビュー7.38点
2007-12-31ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記6レビュー5.50点
2007-12-31ベオウルフ/呪われし勇者3レビュー5.51点
2007-12-31アイ・アム・レジェンド6レビュー5.28点
2007-09-30スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ5レビュー4.91点
2007-09-30べクシル 2077 日本鎖国5レビュー4.07点
2007-09-30トランスフォーマー5レビュー5.70点
2007-08-08レミーのおいしいレストラン7レビュー6.64点
ミスティック・リバーのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS