笑う大天使 の 黒蜥蜴 さんのクチコミ・感想

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笑う大天使 の 黒蜥蜴 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 笑う大天使
製作国
上映時間92分
劇場公開日 2006-07-16
ジャンルアクション,コメディ,アドベンチャー,学園もの,漫画の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 原作が別媒体で認知されているものを映画にリメイクするのは難しい。原作ファンを裏切ることなく、さらに原作を知らない映画ファンをもある程度納得させられるクオリティがないと成功したとは言えない。よりにもよって『笑う大天使』を映画化するとは大胆な…という不安は見事に当たった。何なの、これ。シナリオは、原作を端折れるだけ端折って、というか、めちゃくちゃにブツ切りにしてめちゃくちゃにつなぎ合わせただけ。だから、原作を知っている人はしらけるし、原作を知らない人には伝わるべきものがちっとも伝わらない。原作のあらすじや設定を忠実に再現すべき、と言ってるわけではない。原作の持ち味を生かしたまま、映画の尺にフィットするようなプロットを作るべきである、ということ。本来、映画版へのリメイクってそういうことだと思うし。当然、これには高度な脚本スキル、編集スキルが要求されるわけであるが、残念ながらこの映画の出来にはそういうスキルが全く反映されていない。「ルドルフ」の登場のさせ方や、「若槻俊介氏」や「桜井敦子嬢」の人物設定(主人公兄とのエピソード含む。特に主人公に留学を勧める理由)など、いっそのことなかった方がいいんじゃないの、というぐらい座りが悪い。本来なら、原作の「持ち味」を伝えるにはもってこいのキャラクターたちなのに。(そもそも、「ルドルフ」や「桜井嬢」を、本編の「誘拐事件云々」のエピソードに盛り込もうとするのが失敗。)そうかと思うと、原作にはない余計な設定が付加されていて、しかもこれらが全くいい方向に生かされていない(例:聖ミカエル学園の発祥エピソード。こんなの、物語の後半が「似非チャーリーズエンジェル」になることの言い訳でしかない)。さらに、絵面にも全く魅力がない。ベイエリアの新興ショッピングモールみたいな学園キャンパスには驚いた。中身がしっかりしていないのだから、せめて絵面で勝負してほしかった。この監督は、映画というよりは特撮などの映像畑でキャリアのある人らしいが、その割にはCGの使い方も下手だし、だいいちCG自体がちっとも綺麗じゃない。なんか、がっかりを通り越してびっくり。近年まれに見る駄作だと思う。これ、原作者は怒らなかったのかな。 【追記】数年ぶりに見る機会があったので、原作と直接比較。結果、点数を下方修正。本来0点は付けたくないが、この一本には最低限の敬意すら払えない。
黒蜥蜴さん [CS・衛星(邦画)] 0点(2007-07-16 01:38:52)(良:1票)
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投稿日付邦題コメント平均点
2012-12-31スリーパーズ4レビュー6.04点
2012-07-15ナポレオン・ダイナマイト10レビュー6.18点
2012-06-26食堂かたつむり0レビュー3.15点
2007-07-16笑う大天使0レビュー3.42点
2007-01-04隠し剣 鬼の爪4レビュー6.44点
2006-10-22ミリオンダラー・ベイビー5レビュー6.91点
2006-10-13ハムナプトラ2/黄金のピラミッド5レビュー6.22点
2006-10-09妖怪大戦争(2005)6レビュー4.40点
2006-09-26乱歩地獄4レビュー4.00点
2006-04-23御法度8レビュー5.08点
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