X-MEN:ファイナル ディシジョン の ザ・チャンバラ さんのクチコミ・感想

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X-MEN:ファイナル ディシジョン の ザ・チャンバラ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 X-MEN:ファイナル ディシジョン
製作国
上映時間104分
劇場公開日 2006-09-09
ジャンルアクション,サスペンス,SF,シリーズもの,漫画の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 これは面白かったです!ブライアン・シンガー監督がスーパーマンに乗り換えたことを受け、急遽ブレット・ラトナー(スーパーマンの監督をクビにされた人)に監督が決まった時にはイヤな予感がしたのですが、この交代が完全に良い方向へ作用していました。ブライアン・シンガーの良い点は極めて徹底した世界観の構築にあり、見せ場ひとつにもこだわりまくってマンガ映画にも知的であなどれない風格を持たせるという才能を持っていますが、その反面素直に楽しめる娯楽作を作ることには不向きなところがあります。X-MEN2やスーパーマン・リターンズなどを見るにつけても、目を見張るような素晴らしいシーンが多くある一方で、最後まで観客のテンションを維持する見せ方ができていませんでした。そこに来て、卒なく娯楽作を作れるもののこだわりのない演出しかしないという対照的な才能を持ったブレット・ラトナーという監督の当番は、「良く出来てるけどいまいち面白くない」というこのシリーズの欠点を完全に補っていました。前作まででブライアン・シンガーが世界観の構築を細かく細かくやっていたおかげで、本作はとにかく戦って戦って戦いまくってればそれで良し。細かいことにはこだわらないブレット・ラトナーの大味采配のおかげで、大決戦が次々とテンポ良く見せられていき、本当に気持ちのいい娯楽作に仕上がっていました。サイクロプスやミスティーク、果てはプロフェッサーXまで、シリーズで主役を張っていたキャラクター達を「おいおい、いいのか?」と思うぐらいアッサリと切り捨て、ぞろぞろ登場する新キャラ達の紹介も最小限にとどめ、すべてをクライマックスの大決戦へ向けてテキパキと話をまとめていくのは薄味監督ならではの巧さでした。マグニートー軍団の襲撃を受け陥落寸前のアルカトラズに「X-MEN参上!」と言わんばかりにウルバリン達が駆けつけ、それぞれが一番かっこいい顔をしてファイティングポーズを決める場面は、まさにマンガ映画の真骨頂。アメコミ映画はいろいろ作られていますが、こういうストレートにマンガ的な演出をしたのはこれがはじめてだと思います。バットマン・ビギンズのようにヒーローにもリアリティを持たせることを重視する傾向が主流となっていますが、こういうバカバカしくもかっこいいシーンを見せてこそのマンガ映画だと私は思います。
ザ・チャンバラさん [映画館(字幕)] 9点(2006-10-22 19:09:54)(良:4票) (笑:1票)
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投稿日付邦題コメント平均点
2018-07-30IT イット “それ”が見えたら、終わり。5レビュー5.60点
2018-07-17オールウェイズ4レビュー6.46点
2018-07-09黒い家(1999)7レビュー4.31点
2018-07-09ストリート・オブ・ファイヤー4レビュー7.43点
2018-07-04復讐するは我にあり7レビュー6.67点
2018-06-26愛と死の間で3レビュー4.85点
2018-06-26スイッチバック4レビュー6.00点
2018-06-22ゴースト/ニューヨークの幻8レビュー7.02点
2018-06-22ビバリーヒルズ・コップ26レビュー6.23点
2018-06-18危険な情事7レビュー6.47点
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